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5分で解説!ソフトウェア資産の減価償却の計算方法

5分で解説!ソフトウェア資産の減価償却の計算方法

会計処理上、資産に計上する土地や建物、機械設備などは減価償却することが求められます。無形固定資産に分類されるソフトウェアも同様で、一定の条件を満たせば減価償却することができます。しかし、減価償却そのものに対する理解ができておらず、ソフトウェアの会計処理をどうすればよいのかよく分からない方も多いのではないでしょうか。

本記事では、一般的な減価償却について説明し、その上でソフトウェアの減価償却の方法について解説します。

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減価償却とは

減価償却とは、長期間使用する土地や建物、機械設備といった資産について、その一定額あるいは一定割合を費用として計上することをいいます。減価償却をした場合、減価償却費として費用計上した分だけ、資産に計上している価値が減少します。それでは、なぜこのような減価償却処理をする必要があるのでしょうか。

減価償却をする目的

減価償却をする目的は、企業が毎期おこなっている損益計算を適正におこなうためです。例として、企業が100万円の車を購入するケースを考えてみましょう。企業が車を購入する前の利益が100万円あったとします。100万円の車を購入してしまうと、企業の利益は0円になると考えられるかもしれません。

しかし、車は通常、来年も再来年も継続して使うことになるでしょう。そうなると、100万円の車の費用を、初年度にすべて計上してしまうと、企業の損益状況を正しく把握できないことになります。

このため、車の全額ではなく、一定額あるいは一定割合を費用として計上する減価償却の考え方が必要となるのです。減価償却の額を算出するためには、定額法と定率法について理解する必要があります。

定額法

毎年、対象とする資産について、一定額を減価償却する方法です。100万円の資産を10年間使うのであれば、定額法を使って減価償却費を算出する場合、100万円÷10年=10万円となります。

資産に応じて5年や10年といった法定耐用年数が決まっているので、その法定耐用年数で資産の額を除して減価償却費を算出することになります。

定率法

定額法とは異なり、減価償却費を算出するために一定割合を使う方法です。100万円の資産を20%の定率法で減価償却費を算出する場合、初年度は100万円×20%=20万円となります。

なお、2年目は資産の額が減価償却費だけ減少するため、100万円-20万円=80万円となります。このため、2年目の減価償却費は、80万円×20%=16万円となります。

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ソフトウェアの減価償却方法

ここまで解説してきた減価償却は、一般に有形固定資産に適用されます。10万円以上のパソコンやサーバー、デスクはすべて償却資産として減価償却の対象となります。これに対し、ソフトウェアは、形の見えない無形資産になります。

それでは、ソフトウェアの減価償却はどのようにおこなえばよいのでしょうか。

会計上のソフトウェアの定義

まずは会計上のソフトウェアの定義から確認していきましょう。日本公認会計士協会が公表している、「研究開発費及びソフトウェアの会計処理に関する実務指針」によると、ソフトウェアの範囲を以下のように定めています。

  • 1.コンピュータに一定の仕事を行わせるためのプログラム
  • 2.システム仕様書、フローチャート等の関連文書

法律で明確に定義されているわけではありませんが、この条件に合致するのであればソフトウェアとみなしてよいでしょう。しかし、ソフトウェアとして認められれば必ず減価償却できるというものではありません。

参考: 研究開発費及びソフトウェアの会計処理に関する実務指針|日本公認会計士協会

ソフトウェアを減価償却するための条件

ソフトウェアを減価償却するためには、将来の利益獲得又は費用削減が確実であることが確実であることが条件となります。ほとんどの場合、ソフトウェアの導入は、業務効率化が目的となるはずです。

SFAやWebマーケティング目的のソフトウェアであれば、売上向上を目指す場合もあるでしょう。いずれの場合でも、将来にわたり確実に収益が上がる、もしくは生産性が向上することが求められるのです。

なお、ソフトウェアの開発費はもちろんのこと、設定作業や導入作業なども取得原価に含めて減価償却計算することができます。

ソフトウェアの減価償却額の算出方法

ソフトウェアの減価償却については、前述の「研究開発費及びソフトウェアの会計処理に関する実務指針」では最も合理的な減価償却の方法を採用するべきであるとし、一般的には定額法を用いるべきとしています。そして、耐用年数は5年以内の年数を用いることが求められます。

このため、例えば100万円のソフトウェアを減価償却する場合、5年間を償却期間として設定すると、100万円÷5年=20万円が減価償却費となります。

ソフトウェアの取得方法別の会計処理方法

ソフトウェアの購入方法は、パッケージ利用やカスタマイズなど様々です。近年では、クラウドの利用も一般化しています。それでは、具体的にそれぞれの場合にどのような会計処理をおこなえばよいのでしょうか。

ソフトウェアパッケージの場合

ソフトウェアパッケージを購入し、ハードウェアにインストールして使う場合、前述の条件に合致すれば、無形固定資産に計上して減価償却することが可能となります。サーバーなどのハードウェア類は有形固定資産に分類されるので、ソフトウェアと一緒にまとめて減価償却することできません。

ソフトウェアのパッケージ費用だけではなく、設計・設定・インストール費用を外注する場合は、無形資産に計上して減価償却できます。パッケージ製品にカスタマイズをおこなう場合も同様です。

システム開発の場合

業務システムを外注によりカスタマイズし、構築する場合もあるかもしれません。このような場合でも、前述の将来の利益獲得又は費用削減が確実であることが明確であれば、無形固定資産として計上し、減価償却することができます。ソフトウェアパッケージの場合と同様に、サーバーやネットワーク機器などのハードウェア類とまとめて資産計上することはできません。業務システムを自社で開発した場合でも、人件費などの合計額を取得価額として無形固定資産に計上し、減価償却することができます。

クラウド利用の場合

近年では、クラウドによりソフトウェアの機能をサービスとして利用するケースが増えてきました。このようなSaaS型のクラウドの場合は、資産計上せずに全額を費用として計上します。IaaSのように、サーバーやネットワーク基盤をサービス提供受ける場合でも、費用計上することになります。

ただし、ソフトウェアパッケージや自社開発した業務システムをIaaS上で動作させる場合、IaaSの利用料は費用計上しますが、アプリケーション部分は無形固定資産に計上して減価償却費を計上します。

減価償却を正しく理解してソフトウェアに応用しよう

経営者にとって、減価償却への理解は、利益と課税所得のバランスをとる上で極めて重要です。利益は当然大きいほうが良いのですが、利益額が大きくなりすぎると課税所得が大きくなり、税金負担が重くなってしまいます。現金支出のない減価償却費を正しく計上し、課税所得を縮小し税金負担を軽くすることも必要になります。

近年では、働き方改革への注目度の高まりから、業務効率向上を目的としたITシステムの導入が盛んにおこなわれるようになりました。IT投資をおこなっているのであれば、ソフトウェアの減価償却を使って、課税所得の適正化についても検討するようにしてください。

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