
機能1 IT資産を一元管理するための台帳管理作成
IT資産管理ソフトの基本機能の一つが、台帳管理機能です。多岐にわたるIT資産を効率よく管理し、台帳の作成を支援します。ハードウェアやソフトウェアに関する基本的な情報はもちろん、使用部門や使用者に関する情報なども入力して、IT資産管理台帳を作成できます。
Excelなどの汎用ソフトを使用する場合に比べて、専用フォーマットが用意されている分、効率的に入力・管理を行うことが可能になります。企業・組織のインベントリ対応をはじめ、基本的なIT資産管理業務をサポートする機能です。
機能2 自動で資産情報を収集するインベントリ管理
インベントリ管理とは、台帳の管理・作成を行う上で、ネットワーク上に接続されたパソコン、サーバやルータ、プリンタなどのIT機器を自動的に検索し、管理対象のハードウェアやソフトウェア情報を自動的に収集する機能です。IT資産情報を自動的に収集・入力できるので、管理部門・実務部門を問わず、作業負担を大幅に軽減できます。
管理するパソコンやサーバに専用ソフトをインストールして利用する「エージェント型」と、それが不要な「エージェントレス型」の製品があり、エージェント型はより詳細な情報収集に、エージェントレス型はより簡便な運用に適しています。
機能3 ソフトウェアの配布や管理を行うライセンス管理
ソフトウェアライセンスの適切な管理は、企業・組織のコンプライアンス上だけでなく、セキュリティリスクを軽減する上でも不可欠です。
ライセンス管理機能を使えば、OSやアプリケーションを利用可能なパソコン台数はもちろん、実際には使われていないライセンス数も把握できるため、無駄なライセンスを解約するなどしてコスト削減につなげることも可能です。
また、ウィルス対策ソフトやパターンファイルが最新でない機器の把握も容易になり、セキュリティの確保・向上に役立ちます。
機能4 情報の整理ができるソフトウェア辞書
実際にIT資産管理を進めていくと、ソフトウェアの種類が膨大になり、管理が困難になる場合があります。そうした事態を防ぎ、ソフトウェア資産の管理を容易にするためのツールが「ソフトウェア辞書」です。
例えば、同じソフトウェアでも、製品名の表記やバージョンによる細かな違いまで管理するのは煩雑です。また、無償で提供されるいわゆるフリーソフトなども、どこまでが安全に利用できるか、個々に判断するのは容易ではありません。
そこで、各ソフトウェア情報をソフトウェア辞書に登録しておき、必要に応じて最新情報と照合することで、管理業務の効率化が図れます。
機能5 IT資産の状況を可視化する契約管理
企業・組織が利用しているIT資産には、本来の「資産」として所有する機器のほかに、リースやレンタルなど多様な導入形態の機器が含まれます。資産であれば減価償却の管理が必要になりますし、リース・レンタルであれば契約内容を把握しておかなければなりません。
こうした管理を可視化・一元化することにより、例えば資産からリース・レンタルへの移行や、無駄なリース・レンタル契約の見直しなどを進めることができ、トータルコストの削減にもつなげります。
機能6 異常にすぐ気付けるアラート機能
IT資産管理をセキュリティ対策につなげるために、重要になるのがアラート機能です。エンドユーザーの不適切な操作やデバイスの不正利用、ネットワーク上の異常など、あらかじめ設定した条件に従って、自動送信メールなどによってアラート(警告)を発し、管理者の注意を促してくれます。
また、緊急度・危険度が高い場合には、自動的にネットワーク通信を遮断する機能を持つ製品もあります。管理者の注意を促すことに主眼を置いた製品と、ネットワーク遮断などによる被害防止に主眼を置いた製品があり、目的によって選択できます。
IT資産管理ソフトで効率的にIT資産を運用管理しよう
IT資産管理ソフトの基本機能についてまとめました。ソフトを利用することで、IT資産の管理状況の可視化や利用状況の把握など情報の整理だけでなく、セキュリティ管理を最適化し、セキュリティレベルを高められます。
IT資産管理ソフトの導入を検討している方は、自社に必要な機能要件をしっかりと洗い出して、製品の選定を行いましょう。
