
法律違反!?ライセンス管理を行わないリスク
ライセンス管理はIT資産管理に含まれる業務です。このライセンス管理を怠ることで、どのようなリスクがあるのか解説します。
IT資産管理とコンプライアンスリスク
IT資産管理とは、社内のパソコンやソフトウェアなどのIT資産を管理する作業です。1990年代、企業にパソコンが大量導入されるようになって、専用のツールが発売されるようになりました。パソコンの数が多くなりすぎて、手作業による台帳管理が困難になったからです。
ライセンス管理の放置は、重大なコンプライアンスリスクにつながります。ライセンスはソフトウェアを利用してよいという「権利」であり、その使い方や使用期間の制限は使用許諾契約書に定められています。
違法コピーは重大な犯罪に!
ソフトウェアは目に見えない無形の資産のため、著作権で保護されています。このため、ソフトウェアの違法コピーは「著作権侵害」にあたり、重い刑罰が科せられます。
違法コピーの放置は、巨額な賠償金を請求され、それは経営基盤を揺るがすほどの金額となります。マスコミ等でも報道され、企業イメージは著しく低下し、顧客離れや取引停止など、事業継続のリスクにもなります。
違法コピーを行った場合の刑罰
わかりやすい例では、ソフトウェア万引きと違法コピーの刑罰との比較があります。万引きした場合の罰金は50万円以下、違法コピーは1000万円以下と桁違いです。違法コピーの刑罰の方がとても重いのです。
さらに特徴となっているのが、当事者が属する企業への量刑です。万引きの刑罰は企業には科せられませんが、違法コピーで業務を遂行していた場合、企業は3億円以下の罰金となっています。違法コピーの放置は企業にとって決して許されないことなのです。
密告から違法コピーが発覚する
違法コピーが行われていることをを知っていても、自分に害が及ぶのではないかと考える人も多いと思います。ここではそのような告発に対応している団体を紹介します。
違法コピーの告発を受け付けるサイトがある
ソフトウェアライセンス管理を推進している団体にBSA(ザ・ビジネス・ソフトウェア・アライアンス)があります。世界の主だったソフトウェア会社が会員となって、ライセンス管理の啓蒙、権利保護支援などをグローバルに展開しています。
このBSAでは、「違法告発.com」を運営しており、企業内における違法コピーの告発を受け付けています。この情報窓口では、告発者の安全性を保障しており、「対象組織から権利者に支払われる和解金に応じ、最高100万円の報奨金を差し上げます。2013年に報奨金を受領した情報提供者の1人あたりの平均額は約25万円でした」と呼びかけています。
告発の流れとその事例
BSAでは、告発を受け付けると内偵に入り、証拠をつかむと告訴の手続きに入ります。
この告発を受けて表面化された事件の一つに、大阪のコンピュータスクールにおける賠償額4000万円の判決が出された事件があります。また、東京の司法試験予備校の事件では賠償額8500万円の判決が言い渡されています。和解金としても数億円単位の裁判がいくつもあり、これだけの金額になると企業経営を圧迫しかねません。
参照:違法告発.com
ライセンス管理の手順とは
それでは、どのような手順でライセンス管理を開始すればいいのでしょうか。その概略を紹介しましょう。ライセンス管理の手順は、規定の整備、棚卸し、整理とマッチング、定期的なレビューの4つのステップになります。
- ●規定の整備
- ライセンス管理を場あたり的な対応としないために、管理方針や規程を整備し、明文化します。
- ●棚卸し
- 社内の全パソコンにインストールされているソフトウェアと保有ライセンスの棚卸しを実施し、台帳化します。これは大変な労力になるので、IT資産管理ツールを利用するのが一般的です。
- ●整理とマッチング
- 棚卸ししたソフトウェアのインストール状況と所有ライセンスの過不足を確認し、是正します。
- ●定期的なレビュー
- 以上のサイクルを定期的に行い、適正な状態を保ちます。コンプライアンスの重要性などを周知する、定期的な教育も必要になります。
コンプライアンス遵守以外のメリットも!
ソフトウェアライセンス管理を行うことで、コンプライアンスを遵守することができますが、メリットはそれだけではありません。適切にライセンスを管理することで、外部からの攻撃対策や無駄なコストの削減も可能になります。
ライセンス管理を行うことのできるIT資産管理ソフトは、規模や機能によって多くの製品が提供されています。価格帯も幅広いのがIT資産管理ソフトの特長です。無料で資料を取り寄せ、慎重に検討しましょう。
