選定ポイント1.何のために使うのか目的は明確にする
導入目的は、導入前に考えるべき、最も重要なポイントと言えます。
確かに、IT資産管理システムを導入することで、社内のIT機器やソフトウェアの情報を一元管理できるようになります。そのことで「なぜ行うのか」「どのようなメリットが得られるのか」というところまでよく考えて導入する必要があります。
例えば「社内に個人PCを持ち込まない」といったセキュリティポリシーを実現する上で個人PCを発見できるという役割や、コンプライアンスを遵守する上で「ライセンスの不正使用を行わない」といった役割があるでしょう。システムが担う役割を定めることで、必要な機能を見極められるようになることでしょう。

選定ポイント2.対象規模で絞る
管理するIT機器やソフトウェアの規模により、選ぶシステムは異なります。
管理できる上限を超えたことでオプション料金が発生する場合や、逆に、小規模環境にもかかわらず、大規模向けシステムを選んでしまうのは避けたいもの。複数製品を候補に入れてよく検討することが重要です。
選定ポイント3.自社に合う提供形態
IT資産管理ソフトの提供形態には大きく分けて、オンプレミスとクラウドがあります。オンプレミス型は強固なセキュリティを誇っており、クラウド型は費用を抑えられたり、インターネット環境で利用できる特徴があります。
また、機能や仕様をパッケージ化した製品や、IT資産管理をアウトソーシングを行っている企業もあるため、自社の要件にあった提供形態を選びましょう。
選定ポイント4.必要な機能の洗い出しと確認
導入目的を明確化すると、必要な機能が浮かび上がってくることでしょう。
IT資産管理ソフトには、主に以下のような機能があります。
- ■インベントリ収集
- ■ライセンス管理
- ■ソフトウェア辞書
- ■スマートデバイス対応
- ■ログ収集
- ■Webフィルタ
- ■ソフトウェア配布
その中で優先順位は何か、どこまでが必要な機能なのかを明確にしましょう。
さらに機能の中でも、重要なポイントをピックアップして解説します。
ソフトウェアライセンス数の管理
ソフトウェアのライセンス違反を避けるためにもIT資産管理システムは有効活用したいものです。中には、総ライセンス数、現在使用中のライセンス数、残ライセンス数などが把握できる機能を持つ製品もありますので、このような機能の活用も検討してみてはいかがでしょうか。
スマートデバイスの管理
昨今、多くの企業ではスマートフォン、タブレット端末などの機器が増えています。その台数の把握などは今後、企業にとって重要な課題となります。効率的に管理できるかまで、詳細まで確認することがおすすめです。
バージョン管理や配布サポートの有無
OS、ソフトウェアのバージョン情報まで自動的に収集・管理できるかどうかも確認すべき点です。さらに、最新バージョンの配布を行い、アップデートされているかどうか確認できることは、セキュリティ対策としても有効です。
選定ポイント5.エージェントレスでインベントリ収集が可能か
インベントリとは「目録」のこと。ネットワーク上のIT機器の情報を自動収集ができるか。
IT資産管理システムには、クライアントPCにエージェントをインストールすることでインベントリ収集を行うもの、エージェントレスでインベントリ収集可能なものがあります。それぞれメリットは異なりますが、より手間がかからないのはエージェントレスのシステムです。
インベントリ管理に特化しているソフトや、力を入れていないソフトもあるため、選定の際には注意しましょう。
選定ポイント6.台帳の一元管理が実現できるかどうか?
すべてのIT機器の把握や契約情報(リース情報など)も含めて管理できること、社内ネットワーク接続外の機器も管理することもポイントの1つとなります。すべてのIT資産情報を一元管理したいならば、こうしたポイントもチェックすべきです。
IT資産管理ソフトを比較してみよう!
IT資産管理ソフトを選ぶ6つのポイントを紹介しました。システムは導入や運用に費用がかかるにも関わらず、活用されなかったり、リプレースが必要になるとさらに費用がかかってしまうことになります。
選定ポイントをしっかりと把握し、自社にあったツールを選びましょう。今回ご紹介したIT資産管理は、統合運用管理ツールの機能の一部として利用することができます。ITトレンドでさまざまなツールを比較してみてはいかがでしょうか。
