データマイニングとは
データマイニングとは、大量のデータを分析し、その中からまだ知られていない情報を見つけ出すことを意味します。
統計解析との違いは予測したこと以外も発見できること
従来型の統計解析の場合、前提となる条件は生物学的、もしくは物理学的に得られることが多く、結果についても正規分布から予測することが一般的です。しかし人間が起点となる購買活動やその他の活動において、このような理論上の条件を満たすことはほとんどなく、人間の活動が伴う場面では、データマイニングが有効なのです。
データマイニングはさまざまな分野で活用できる
厳密ではなくてもよいので次の行動のきっかけとなる情報がほしい、というケースで、データマイニングは力を発揮します。このデータマイニングの手法は、製造業やマーケティング、コンサルティングをはじめとして、金融・医療・教育など、さまざまな分野で利用されています。データが介在する=データマイニングが有効である、といっても過言ではありません。
データマイニングの分析手法
以下では、データマイニングの分析手法についてご紹介します。
分析手法1.ロジスティック回帰分析
ユーザのYESまたはNOを明確に定義できるものの予測に向いているのが、事象の発生確率を予測するロジスティック回帰分析です。
例として、商品購入を促すダイレクトメール(DM)の送付について考えます。DMがきっかけとなって「購入する」を1(100%)、「購入しない」をゼロ(0%)と定義すると、DM送付者1人単位の購入の確率を算出することができます。これを元に、購入する確率が高い順にDMを送付すれば、無作為に送付する場合以上の効果をあげることが可能となります。
分析手法2.クラスタリング
クラスタリングとは、クラスター分析とも呼ばれ購買動向などのデータから似たような人をグループ化し、グループ毎に最適な施策を打とうというものです。マーケティングでは、顧客セグメントを作成するときにクラスタリングが活用されます。
似たような人をグループ化するということは、同様の行動パターン、趣味嗜好、パフォーマンス結果があると仮定できるので、広告のターゲティングを行うときなどに最適であるといえます。
分類とクラスタリングは似ているようで異なっています。簡単に説明すると、あらかじめ定義された属性や購買金額などによって分けるのが分類であり、事後に定義された探索的根拠によってグループ化するのがクラスタリングです。
分析手法3.アソシエーション分析(マーケット・バスケット分析)
アソシエーション分析とは、商品とサービスの相関性を見つける分析手法のことです。消費者が買い物カゴに入れられた商品の組み合わせを理解することから、バスケット分析やマーケットバスケット分析とも呼ばれています。
この分析で有名なデータが「おむつとビールは一緒に購入される」という結果です。「夕方、子供のおむつを買いに来た父親が一緒にビールを買って変える」というストーリーが予測でき、おむつの隣にビールを配置することで売上アップに繋がりました。
米ECサイト大手のAmazonなどがサイト上で行っている「あなたにおすすめの商品はこちら」などはこのアソシエーション分析によるものです。
他にも、ポイントカードの利用店舗とWebサイトの利用履歴につながりはあるかや、ホワイトペーパーをダウンロードした人はセミナーに申し込んでいるかなど、消費者が復数のサービスを組み合わせて利用している場合に、それらのサービス間の関係性を見つけ出すこともアソシエーション分析を通じてリサーチすることができます。
データマイニングツールを活用しよう!
以上、データマイニングにおける主な分析手法について詳しくご紹介しましたが、参考になりましたでしょうか?このような分析を人力で行うことは難しいですが、必要なデータさえ揃っていれば、自動で分析を行うことができるデータマイニングツールも登場しています。
データを有効活用したい場合、データマイニングツールの導入を検討してみてはいかがでしょうか?