デジタルサイネージの仕組みと必要なもの
画面を置けばすぐ使えるわけではありません。何を組み合わせて動いているのかを知ると、費用の見積もりもしやすくなります。
表示する内容を送り届ける仕組み
表示する画像や動画は、手元のパソコンで作り、それを画面へ届けます。届け方には、インターネット経由で送る形と、記録媒体に入れて直接差し込む形があります。インターネット経由なら、離れた場所からでも内容を差し替えられます。
複数の画面を使う場合は、まとめて管理できるかが重要です。全店舗に同じ内容を配りつつ、店舗ごとに一部だけ変えるといった使い方ができる製品もあります。何台まで管理できるかは、契約の内容によって変わります。
必要になる機材と設置の準備
必要なのは、表示する画面と、内容を再生する機器、そして固定する台や金具です。画面と再生機器が一体になった製品もあります。屋外や日差しの強い場所に置く場合は、明るさや防水に対応した専用の画面が必要です。
設置には、電源とネットワークの用意も欠かせません。天井から吊るす場合や壁に取り付ける場合は、工事が必要になることもあります。設置したい場所の状況を写真などで伝え、事前に確かめてもらいましょう。
表示する内容の作り方
内容は、あらかじめ用意された型に文字や画像を当てはめて作れる製品が多くあります。専門的な知識がなくても、社内で更新できる形です。表示する順番や時間、曜日ごとの切り替えも設定できます。
動画や凝った作りのものを用意したい場合は、外部に制作を依頼する方法もあります。自社でどこまで作るのかを先に決めておくと、必要な機能も判断しやすくなります。作った内容を誰が確認して公開するかも、決めておきましょう。人の目に触れる情報のため、公開前に確認する手順を残しておくことが重要です。
デジタルサイネージを導入するメリット
画面にする利点は、見た目の新しさだけではありません。更新の手間や、伝えられる情報の量にも関わります。3つの角度から整理します。
掲示物の印刷と貼り替えをなくせる
紙の掲示では、内容が変わるたびに作り直して印刷し、貼り替える作業が発生します。店舗や拠点が多いほど、この作業は積み重なります。画面なら、手元の操作で内容を差し替えられます。
急な変更にも対応しやすくなります。営業時間の変更やお知らせを、すぐに反映できるためです。印刷にかかる費用と、貼り替えに使っていた時間の両方を減らせる点が、実務での効果です。掲示物がはがれたり日に焼けたりして見栄えが落ちる心配もなくなります。
動画や音で伝えられる
紙では表せない動きや音を使えます。商品の使い方を短い動画で示す、実際に使っている場面を見せるといった伝え方ができます。文字だけでは伝わりにくい内容も、伝えやすくなります。
複数の内容を順番に表示できる点も利点です。限られた場所に、紙なら1枚しか貼れないところを、画面なら何種類も切り替えて見せられます。時間帯によって内容を変えれば、その時間に来る人にあわせた情報を出せます。昼は来店客向けの案内、夕方は別の内容というように使い分けられます。
離れた場所からまとめて更新できる
複数の拠点に画面を置いている場合、本部からまとめて内容を差し替えられます。各拠点に指示を出して作業してもらう必要がありません。伝えたい内容を、同じ日時に一斉に表示することもできます。
今どの画面に何が表示されているかを確認できる製品もあります。更新が反映されているか、機器が動いているかを離れた場所から確かめられます。不具合があったときに知らせが届く設定にできるかも、確かめておきたい点です。画面が消えたまま気づかれない状態を防げます。
導入前に確かめたい注意点
設置すれば効果が出るわけではありません。準備を怠ると、使われないまま置かれた状態になることもあります。
初期の費用と続く費用がかかる
画面や再生機器の購入費に加えて、設置の工事費がかかります。内容を配信する仕組みの利用料は、画面の台数に応じて毎月発生する形が多くあります。台数を増やすほど、続く費用も増えます。
費用を比べるときは、今かかっている印刷費と作業時間を書き出す方法があります。あわせて、機器を何年使う想定かも決めておきましょう。画面には寿命があるため、入れ替えの時期と費用も見込んでおくことが重要です。
設置場所によって効果が変わる
人の目に入らない場所に置いても、見てもらえません。人が立ち止まる場所や、通り過ぎる際に自然と目に入る高さかを確かめましょう。日差しが差し込む場所では、画面が見えにくくなることもあります。
周囲の明るさや、見る人との距離によって、適した画面の大きさも変わります。遠くから見る場所なら、文字を大きくする必要があります。設置の前に、実際の場所で見え方を確かめる機会をつくりましょう。試験的に短期間だけ貸し出してもらえるかを、販売する会社に相談する方法もあります。
内容を更新し続ける体制が必要になる
同じ内容を映し続けていると、次第に見られなくなります。誰がどのくらいの間隔で内容を作り、更新するのかを決めておく必要があります。担当者を決めないまま導入すると、古い情報が表示されたままになりがちです。
更新の負担を抑えるには、型を用意しておき、文字や画像を差し替えるだけで済む形にする方法があります。担当を1人に固定せず、複数人が操作できる状態にしておくことも重要です。更新の予定を年間で組んでおく進め方もあります。
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製品を選ぶときの確認項目
必要な機能は、置く場所と使い方によって変わります。設置の環境と、運用のしやすさという2つの点から確認しましょう。
設置する環境にあう機材かを確かめる
屋内か屋外か、日差しが入るか、縦向きに置くか横向きに置くかで、選ぶ機材は変わります。設置したい場所の広さと、見る人との距離を測っておきましょう。電源とネットワークが取れるかも、事前の確認が必要です。
音を出したい場合は、周囲への影響も考えます。近くの席や売り場に音が届くと、迷惑になることもあります。音量の設定や、時間帯によって音を止める設定ができるかを確かめましょう。音を出さずに字幕で伝える方法もあります。
社内で更新しやすい仕組みかを確かめる
内容を作る画面が使いやすいかは、実際に操作する人が確かめるのが確実です。試用の機会があるか、操作の説明を受けられるかを聞いておきましょう。用意されている型の種類が多ければ、作る手間も減らせます。
複数の拠点で使う場合は、権限の設定も確かめます。本部だけが変更できる部分と、各拠点が変更できる部分を分けられるかを確認しましょう。困ったときの相談先と、対応の時間帯もあわせて聞いておくと安心です。
掲示物の差し替えを効率化するデジタルサイネージ
設置場所や配信したい内容にあわせて検討できる、デジタルサイネージの製品を紹介します。
FiT サイネージ
- 利用シーンに合わせた3つの動作モードを搭載
- 充実した機能を低価格で、高いコストパフォーマンス
- 直感的に操作できる専用管理コンソールで端末を一元管理
株式会社アイ・エス・ビーが提供する「FiT サイネージ」は、画面に表示する内容を遠隔から配信できるデジタルサイネージのサービスです。複数の拠点にある画面へまとめて内容を配信でき、店舗ごとに個別で差し替える手間を抑えられます。配信するコンテンツは画像や動画に対応しており、用途にあわせた表示を組み立てられます。
KI Sign
- 特別な知識・技術は不要ですぐに運用を始められる簡単な操作性
- 個別カスタマイズにもフレキシブルに対応することが可能
- スタンドアロン運用からLAN運用にシフトできる高い拡張性
株式会社カテナスが提供する「KI Sign」は、画面への配信内容を管理画面から更新できるデジタルサイネージのシステムです。掲示するスケジュールを設定できる機能を備えており、時間帯や曜日にあわせて表示を切り替える運用に対応します。複数の画面を一括で管理できるため、拠点数が多い場合でも運用の負担を抑えられます。
デジサイン
- 「スタンドアロン」「クラウド」「オンプレミス」の3種を提供
- Androidの低価格STB~Windowsの高機能・高耐久STBをラインナップ
- コンテンツ運用を支援する様々な機能を搭載
サイバーステーション株式会社が提供する「デジサイン」は、店舗や施設向けのデジタルサイネージサービスです。テンプレートを使って表示内容を作成できる構成があり、専門的な知識がなくても更新を進めやすい点が特徴です。配信の予約設定にも対応しており、キャンペーンの告知など期間を区切った掲示にも活用できます。
AcroSign® (パナソニック コネクト株式会社)
- コンテンツ登録から配信・運用管理まで一元化
- 多様なコンテンツや外部データと連携した情報配信
- 複数拠点を一括管理し、迅速な更新運用を実現。
Scala (京セラドキュメントソリューションズジャパン株式会社)
- 制作から配信までを一元管理できるシステム。
- Excel等の外部データと連携し自動更新が可能。
- 複数拠点をネットワーク経由で遠隔管理可能。
デジタルサイネージに関するよくある質問
導入を考えるときによく寄せられる疑問をまとめました。社内で話し合う際の参考にしてください。
- Q1: 家庭用のテレビでも代用できますか?
- 短時間の利用なら映せる場合もありますが、長時間つけ続ける使い方は想定されていないことが多くあります。業務用の画面は、連続で動かすことを前提に作られています。使う時間の長さと設置場所をふまえて選びましょう。
- Q2: インターネットにつながっていないと使えませんか?
- 記録媒体に内容を入れて差し込む形なら、つながっていなくても表示できます。ただし、更新のたびに現地での作業が必要です。拠点の数と更新の頻度をふまえて、どちらの形が適しているかを判断しましょう。
- Q3: 導入までにどのくらいの期間がかかりますか?
- 機材の手配と設置工事の日程で変わります。工事が不要な置き型なら短期間で始められます。表示する内容の準備にも時間がかかるため、公開したい日から逆算して計画を立てましょう。
- Q4: 効果はどう測ればよいですか?
- 売上の変化だけで判断すると、他の要因と切り分けられません。表示した内容に関する問い合わせの件数や、案内の掲示物に関する質問が減ったかなど、確かめられる指標を先に決めておきましょう。
まとめ
デジタルサイネージには、掲示物の印刷と貼り替えをなくせること、動画や音で伝えられること、離れた場所からまとめて更新できることというメリットがあります。一方で、初期と継続の費用、設置場所による効果の差、更新し続ける体制という点も押さえておく必要があります。まずは置きたい場所と、伝えたい内容の更新頻度を整理しましょう。資料請求を活用して比べてみてください。

