ファイル暗号化ソフトが使いにくいと言われる主な理由
使いにくいと評価されるファイル暗号化ソフトには共通した特徴があります。導入前にどのような点でつまずきやすいのかを把握しておくことで、自社にあった製品選びがしやすくなります。
操作画面がわかりにくく手順を覚えにくい
暗号化ソフトの中には、専門用語が多く使われた管理画面や、機能ごとにメニューが分散している製品があります。こうした画面設計は、ITに詳しくない一般社員にとって操作の意味を理解しにくく、誤操作や暗号化のし忘れにつながる場合があります。特に異動や入社のたびに操作を一から説明する必要がある場合、教育担当者の負担も増えていきます。
実際に、暗号化と復号の操作が別々のツールで行われる製品では、手順を覚えるまでに時間がかかったという声もあります。画面の分かりやすさや操作の一貫性は、日常的に使うツールであるほど重要な確認項目です。導入前には実際の操作画面をデモで確認し、現場の担当者に触ってもらったうえで判断すると失敗が少なくなります。
暗号化・復号の手順が多く業務が止まりやすい
ファイルを暗号化するたびにパスワード入力や承認申請が必要な仕組みでは、業務のたびに手が止まってしまうことがあります。特に社外とのファイルやり取りが多い部署では、この手間が積み重なり非効率さを感じやすくなります。取引先とのやり取りが多い営業部門ほど、こうした手間は日々の業務時間を圧迫しやすい傾向があります。
一方で、自動暗号化機能やフォルダ単位での一括設定に対応した製品では、こうした手間を減らせます。導入前には、日常業務でどの程度操作が発生するのかを具体的にイメージして比較することが大切です。実際の利用部署にヒアリングを行い、想定される操作回数を洗い出しておくと製品選定の精度が上がります。
使いにくさにつながる初期設定のつまずきポイント
初期設定の難易度は製品によって大きく異なり、専門知識がないと設定が完了しないケースもあります。ここでは設定時によく発生する課題を紹介します。
初期設定に専門知識が必要になる場合がある
暗号化方式の選択やアクセス権限の細かな設定など、情報システム部門でなければ判断が難しい項目が多い製品もあります。マニュアルが専門的で、設定項目の意味を都度調べながら進める必要がある場合、導入までに想定以上の時間がかかることがあります。専任のIT担当者がいない中小企業では、この負担がより大きくなる傾向があります。
一方、テンプレートやウィザード形式で設定を進められる製品であれば、専門知識が少ない担当者でも導入しやすくなります。無料トライアルやデモを利用し、自社の担当者が実際に設定できるかを事前に確認しておくと安心です。設定時にベンダーから個別のサポートを受けられるかどうかも、あわせて確認しておきたいポイントです。
社内展開時の設定負担が大きくなりやすい
数十台、数百台の端末に一斉展開する場合、端末ごとの個別設定が必要な製品では管理者の負担が大きくなります。設定ミスがあると暗号化が正しく機能せず、情報漏えいリスクが残ったまま運用が始まってしまう可能性もあります。特に拠点が複数ある企業では、拠点ごとに設定内容にばらつきが生じやすくなります。
集中管理コンソールから一括で設定・配布できる製品を選ぶことで、この負担は軽減できます。展開規模が大きい企業ほど、管理機能の有無を事前に確認しておくことが重要です。導入実績がある同規模の企業事例を確認し、展開にかかった期間の目安を把握しておくのも有効です。
ファイル暗号化ソフトのサポート対応で確認しておきたいこと
導入後にトラブルが発生した際、サポート対応の速さや質は業務への影響を大きく左右します。契約前に確認しておきたいポイントを解説します。
サポート対応が遅く感じられるケースがある
問い合わせ窓口がメールのみだったり、対応時間が平日日中に限られていたりする製品では、トラブル発生時にすぐ回答を得られないことがあります。ファイルが開けない、暗号化が解除できないといった緊急性の高い問い合わせほど、対応の遅さが業務停止につながりかねません。休日や夜間に発生したトラブルに翌営業日まで対応してもらえないケースも報告されています。
電話サポートやチャット対応を用意している製品、対応実績やFAQが充実している製品を選ぶことで、こうしたリスクを減らせます。契約前に、サポート窓口の種類や対応時間帯を確認しておくとよいでしょう。過去の問い合わせに対する平均的な回答時間を営業担当者に確認しておくことも判断材料となります。
運用ルールの整備不足がトラブルを招くこともある
ソフトの機能自体に問題がなくても、暗号化の対象範囲やパスワード管理のルールが社内で明確になっていないと、現場での運用が混乱しやすくなります。誰がどのファイルを暗号化すべきか判断できず、結果として暗号化が徹底されないという事態も起こり得ます。
導入時に運用ガイドラインをあわせて整備し、対象ファイルの範囲や例外処理の手順を明文化しておくことで、運用トラブルを防ぎやすくなります。ベンダーが導入支援や運用相談に対応しているかも確認しておきたい点です。
スマートフォンやタブレットでファイル暗号化ソフトを使う際の制限
リモートワークの普及により、スマートフォンやタブレットから暗号化ファイルを扱う機会も増えています。モバイル利用時に注意したい制限を紹介します。
モバイル対応の機能に制限がある場合がある
製品によっては、パソコン向けの機能がスマートフォンアプリでは一部利用できないことがあります。たとえば、暗号化されたファイルの閲覧はできても、編集や再暗号化の操作はパソコンでしか行えないという制限を持つ製品もあります。
モバイル端末での利用を前提とする場合は、対応OSやアプリで使える機能範囲を契約前に確認することが欠かせません。営業担当者に実際の操作画面を見せてもらうと、利用イメージがつかみやすくなります。
リモートワーク環境では通信・認証面の課題が生じやすい
社外のネットワークから暗号化ファイルにアクセスする際、多要素認証やVPN(インターネット上に仮想の専用回線を構築する技術)接続が必須となる製品では、通信環境によって接続に時間がかかることがあります。特に外出先など通信が不安定な場所では、認証エラーが発生しやすくなる場合もあります。
オフラインでも一定の操作ができる仕組みや、認証方法を柔軟に選べる製品であれば、こうした課題を軽減できます。モバイルワークが多い企業は、通信環境を想定した動作確認をしておくと安心です。
設定・運用のしやすさで選びたいファイル暗号化ソフト
ここまで見てきたように、使いにくさの多くは初期設定の複雑さや社内展開時の負担に起因します。ここでは、設定のしやすさや管理のしやすさという観点から検討したい製品を紹介します。
D.AMO KE
- 個人情報や機密情報を含むファイルをフォルダ単位で暗号化
- プロセス単位でのアクセス制御機能でランサムウェア防止
- 監査ログ提供/Windows/Linuxサーバーに導入可能
ペンタセキュリティ株式会社が提供する「D.AMO KE」は、ファイル暗号化ソリューションです。サーバー上の機密情報を含むファイルを、ディレクトリ単位で自動的に暗号化・復号できます。ワンクリックでのセットアップに対応しており、専門知識がなくても短期間で導入しやすい点が特徴です。暗号化ディレクトリには、セキュリティ管理者が許可したユーザーやユーザーグループ、プロセスのみがアクセスできるよう制御可能です。これにより、非管理者による不正アクセスを防ぎやすくなります。また、暗号化による処理性能への影響を抑える設計となっており、導入後の業務への影響を軽減しながら運用できます。Windowsサーバー向け・Linuxサーバー向けの両方が用意されており、自社のサーバー環境に応じた選択が可能です。
DataClasys (株式会社DataClasys)
- アプリを問わずに暗号化!
- 操作は変わらず漏洩防止! マクロやリンクもそのまま利用可能
- 機密区分による柔軟な権限管理!
まとめ
ファイル暗号化ソフトの使いにくさは、操作画面の複雑さ、初期設定の難易度、サポート対応の遅さ、モバイル利用時の制限など、複数の要因から生じます。導入前にトライアルで操作性を確認し、サポート体制やモバイル対応範囲を比較したうえで、自社の運用にあった製品を選定することが重要です。

