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企業規模にあわないファイアウォール選定で起きる懸念点|過剰な構成も不足も避ける確認手順

企業規模にあわないファイアウォール選定で起きる懸念点|過剰な構成も不足も避ける確認手順

ファイアウォールの導入でつまずきやすいのは、機能の多さや価格の安さを基準に選び、自社の通信量や運用体制と照らし合わせなかった場合です。過剰な構成は費用の負担につながり、不足した構成は備えの空白を生む可能性があります。この記事では規模とのずれから生じる懸念点を挙げ、事前に確認したい手順を解説します。

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目次

    企業規模とファイアウォール選定がずれる理由

    ファイアウォールとは、社内ネットワークと外部の通信を監視し、許可した通信だけを通す仕組みです。規模とのずれは、判断材料が不足したまま選定を進めた場合に生じやすくなります。

    現状の通信量を把握しないまま選ぶ場合

    製品の性能は、処理できる通信量や同時接続数で示されます。しかし自社の現在の数値を把握していないと、提示された性能が過剰なのか不足なのかを判断できません。従業員数だけを目安にすると、実際の使われ方とずれる可能性があります。

    例えば、従業員数が少なくても、大容量ファイルのやり取りやWeb会議が多い職場では通信量が大きくなります。逆に、人数が多くても外部との通信が限られる業務であれば、想定より負荷は小さくなります。現在使用している機器の管理画面から通信量や処理の負荷を確認し、時間帯ごとの傾向まで把握してから選定を進めましょう。

    関連記事 ファイアウォールとは?仕組みや種類、WAFとの違いをわかりやすく解説

    将来の変化を見込まずに決める場合

    導入時点の条件だけで判断すると、数年後に構成が合わなくなる可能性があります。従業員数の増加、拠点の追加、社外勤務の拡大は、いずれも通信量や必要な機能に影響します。

    一方で、遠い将来まで見込んで大きな構成を選ぶと、使わない性能に費用をかける状態にもなりかねません。目安としては、3年から5年の範囲で想定できる変化を書き出し、その範囲で無理のない構成を選ぶ方法が現実的です。契約後に上位の構成へ変更できるか、その際の費用はどうなるかも確認しておくと、判断の幅が広がります。

    小規模企業で過剰な構成を選んだ場合の懸念

    高機能な製品は多くの環境に対応できますが、小規模な企業では持て余す部分が出る場合があります。ここでは想定される影響を整理します。

    費用対効果が見合わなくなるケース

    従業員50名前後の企業が、大規模環境向けの製品を選んだ場合、機器の性能に対して実際の通信量が少なく、支払う費用に見合う効果を実感しにくくなる可能性があります。機能ごとのライセンス費用が積み上がり、年間の負担が想定を超えるケースもあります。

    避けるには、契約前に機能ごとの費用を分けて確認し、必要な機能と当面は不要な機能を仕分けることが有効です。後から機能を追加できる製品であれば、必要になった時点で契約する進め方もあります。見積もりを受け取ったら、各機能が自社のどの課題に対応するのかを説明してもらい、対応関係が説明できない項目は再検討しましょう。

    運用が回らなくなるケース

    設定項目が多い製品は、細かな制御ができる一方で、運用にかかる知識と時間も増えます。専任の担当者がいない企業では、初期設定のまま使い続け、機能を活用できない状態になる可能性があります。

    導入前に、日常的に行う作業を試用の機会で実際に操作してみると、負担の程度を把握できます。あわせて、設定作業を依頼できるか、依頼できる範囲はどこまでかをベンダーへ確認しましょう。マニュアルの提供にとどまるのか、設定方法の案内まで受けられるのか、作業そのものを代行してもらえるのかで、必要な社内工数は変わります。

    関連記事 ファイアウォールの3つの基本的な機能や仕組みとは?

    ファイアウォールの備えが不足した場合の懸念

    費用を抑えることを優先し、必要な機能を含まない構成を選んだ場合にも、別の懸念が生じます。ここでは確認しておきたい点を整理します。

    確認できる範囲が狭くなるケース

    従業員100名規模で、通信の宛先と経路だけで判断する構成を選んだ場合、許可した経路を使って送られてくる不正なデータまでは判断できない可能性があります。通信の中身を確認する機能や、既知の攻撃を検知する機能の有無を確認しておきましょう。

    ただし、機能を追加すれば侵入を防げると考えるのは適切ではありません。侵入の経路は通信の入り口だけでなく、メールや持ち込み端末、利用者の操作など複数が考えられます。ファイアウォールで守る範囲と、端末側の対策で守る範囲を整理し、どこに空白があるかを情報システム部門やベンダーと確認してください。

    記録が不足して原因を追えないケース

    ログの保存期間が短い製品を選んだ場合、問題に気づいた時点で該当する記録が残っていない可能性があります。原因の特定に時間がかかり、再発を防ぐ対策も立てにくくなります。

    確認したいのは、機器の中に保存できる期間と容量、外部へ転送して長期保存できるか、記録される項目にどこまで含まれるかという点です。取引先や業界の指針で保存期間が求められている場合は、その条件を満たせるかを事前に確認しましょう。保存の仕組みは後から追加すると費用がかかる場合があるため、導入時に検討しておくと安心です。

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    多拠点でのファイアウォール更新にともなう懸念

    拠点数の多い企業では、機器の入れ替え作業そのものが業務へ影響する可能性があります。計画の立て方が結果を左右します。

    一斉更新で通信に影響が出るケース

    全拠点の機器を同じ日にまとめて入れ替えた場合、想定していなかった設定の差異や、拠点固有の通信要件が原因で、一部の拠点で通信が通らない状態になる可能性があります。原因は機器側だけでなく、回線や接続先サービスの設定にある場合もあります。

    影響を抑えるには、段階的に進める計画が有効です。まず1拠点で実施し、発生した課題を洗い出してから対象を広げる方法が現実的です。あわせて、作業前に現在の設定を保存し、問題が起きた際に元へ戻す手順を用意しておきましょう。作業の時間帯は業務部門と調整し、影響が出た場合の連絡先も事前に共有しておくと対応が進みやすくなります。

    拠点ごとの要件を把握できていないケース

    拠点によって、接続している業務システムや取引先との専用回線が異なる場合があります。本社側だけで設定を作成すると、拠点固有の通信が漏れる可能性があります。

    更新前に、拠点ごとの通信要件を一覧にする作業を行いましょう。現在の設定を出力し、各拠点の担当者や利用部署へ内容を確認する期間を設けると、把握の漏れを減らせます。あわせて、現在の機器の型番と保守期限、導入時期を整理しておくと、更新の優先順位を決める材料になります。作業を委託する場合も、この一覧が引き継ぎ資料として役立ちます。

    関連記事 ファイアウォールの選び方とは?他のセキュリティ製品との違いも解説

    規模にあうファイアウォールを選ぶ確認手順

    ここまでの懸念点を踏まえ、導入前に確認しておきたい項目を整理します。順を追って確認すると、規模とのずれを抑えやすくなります。

    規模ごとに注意したい点を整理する

    下表は、企業規模ごとに生じやすい懸念と、事前に確認したい項目をまとめたものです。自社の状況に近い行を起点に、確認の計画を立ててください。

    企業規模生じやすい懸念事前に確認したい項目
    50名前後性能や機能に対して通信量が少なく費用が見合わない機能ごとの費用、後から追加できるか、必要機能の仕分け
    50名前後設定項目が多く運用を続けにくい試用時の操作性、依頼できる作業範囲、相談窓口の対応時間
    100名前後確認できる範囲が狭く備えに空白が残る通信の中身を確認する機能、端末側対策との役割分担
    100名前後ログが短期間で消え原因を追えない保存期間と容量、外部保存の可否、記録される項目
    多拠点・大規模一斉更新で通信に影響が出る段階的な実施計画、設定の保存と復元手順、連絡体制
    多拠点・大規模拠点固有の通信要件が漏れる拠点別の通信要件一覧、現行設定の出力、確認期間の確保

    確認を進める順序を決める

    効率よく進めるには、現状把握、要件の整理、比較、検証という順序で作業するとよいでしょう。現状把握では通信量と拠点ごとの設定、要件の整理では必要な機能と運用できる体制を書き出します。

    比較の段階では、同じ条件を複数社へ提示し、提案内容と見積もりをそろえて並べます。検証の段階では、試用や検証機の貸し出しを活用し、日常の作業を実際に試します。判断が難しい項目については、情報システム部門や専門事業者へ相談してください。各段階の結果を記録しておくと、社内で説明する際の資料としても使えます。

    関連記事 ファイアウォールで解決できる課題と導入メリットとは?

    過不足のない構成を選びたいファイアウォール

    性能や機能が実態と合わないと、費用や備えの両面でずれが生じます。条件を伝えて提案を受けたい製品を集めました。

    MRB-Cloud

    株式会社アンペール
    《MRB-Cloud》のPOINT
    1. 常時最新のセキュリティを提供。ソフトの導入や定義の更新は不要
    2. 3つのインバウンドセキュリティで外からの脅威を防御します
    3. 外出先でも安全に通信可能でリモートワークにも対応します

    株式会社アンペールが提供する「MRB-Cloud」は、クラウド型のUTMサービスです。専用の機器を用意せず、既存のルーターから接続するだけで利用を始められます。アンチウイルスやWebフィルタリング、不正侵入の検知と防御に対応し、定義ファイルの更新を自社で行う必要がない点も運用の負担を抑える材料になります。

    ビジネスセキュリティ(VSR)nシリーズ

    株式会社 USEN ICT Solutions
    製品・サービスのPOINT
    1. 業界最多クラスのセキュリティ機能の中から独自のカスタムが可能
    2. 管理者負担軽減!導入から運用、保守まですべて一括対応
    3. 24時間365日の障害検知・切り分けから復旧対応までサポート!

    株式会社 USEN ICT Solutionsが提供する「ビジネスセキュリティ(VSR)nシリーズ」は、ファイアウォールの構築から運用、保守までを担うUTM製品です。アンチウイルスやアンチスパム、Webフィルタリング、不正侵入の検知と防御といった機能を備えています。24時間365日の障害検知から復旧までの対応が含まれるため、専任の担当者を置きにくい企業でも運用を続けやすい構成です。

    QuantumSpark (チェックポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ株式会社)

    《QuantumSpark》のPOINT
    1. AIで脅威防御し最新のサイバー攻撃に対応。
    2. FW/VPN/AV/URL/アプリ制御を一体提供。
    3. クラウドポータルで遠隔設定・監視が可能。

    FWX120 (ヤマハ株式会社)

    《FWX120》のPOINT
    1. 20,000円/年の低コストでメールセキュリティも利用可能!
    2. 複数運用方式のURLフィルターで的確な制限効果を実現!
    3. 直感的に不正を判断できるセキュリティアドバイス機能!

    ファイアウォールに関するFAQ

    企業規模とファイアウォールの懸念点について、よく寄せられる質問と回答をまとめました。

    Q1: 自社の通信量はどうやって確認できますか?
    現在使用している機器の管理画面で、通信量や処理の負荷を確認できる場合があります。確認方法が分からない場合は、情報システム部門やベンダーへ計測方法を相談してください。
    Q2: 高機能な製品を選んで損をすることはありますか?
    使わない機能に費用をかける状態や、設定の負担が増える状態が生じる可能性があります。機能ごとの費用を分けて確認し、必要になった時点で追加できるかを見ておきましょう。
    Q3: 拠点の機器はまとめて更新したほうが効率的ではありませんか?
    作業をまとめると効率は上がりますが、問題が起きた際の影響範囲も広がります。まず1拠点で実施して課題を洗い出し、段階的に広げる進め方が安全です。
    Q4: 導入後に構成を変更できますか?
    上位の構成へ変更できるか、その際の費用や作業がどうなるかは製品や契約によって異なります。将来の変更可能性について、契約前に確認しておくことをおすすめします。

    まとめ

    企業規模とファイアウォールの構成がずれると、費用の負担や備えの空白、更新時の影響といった懸念が生じる可能性があります。避けるには、現在の通信量を把握し、必要な機能を仕分けたうえで、3年から5年の変化を見込んだ構成を選ぶことが有効です。多拠点では段階的な実施計画も欠かせません。自社の状況を整理したうえで、複数の製品資料を取り寄せて比較検討を進めてください。

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