ハウジング導入前によく見られる課題
増え続ける情報資産をさまざまな脅威からいかに守るか。企業の経営を左右する大きな問題です。ハウジングの採用によって解決できる課題には以下のようなものがあります。
- ●独自サービスを運用したいがサーバのスペックがネックになっている
- ●災害対策、BCP対策へリソースが割けない
- ●システムが増加し、管理が煩雑になってしまっている
- ●システム担当者が不在のため、セキュリティ事故に対処できない
このような課題を抱えているのであれば、ハウジングサービスの活用をおすすめします。
ハウジングサービスを利用するメリット
ハウジングサービスによって上記の課題がどのように解決できるのか、具体的に見ていきましょう。
1.独自サービス運用に必要な自由度、可用性、耐障害性を確保できる
ハウジングの最大のメリットともいえるのは、サーバ等の機器構成やアプリケーション、ミドルウェアなどの資源をユーザが自由に選択して組み合わせることができる点です。
たとえば、大規模なeコマースサイトが他社にはない特色あるサービスを提供することを事業の「強み」とするために、独自のシステムを構築・運用を計画したとします。しかし、必要な資源がホスティングサービスのメニューに含まれない場合には、計画を実現できません。そこで、自由度の高いハウジングを利用すれば、この問題をクリアすることができます。
一般に、こうしたサービスは安定した環境で運用し、高い可用性、耐障害性を確保せねばなりません。ハウジングは、電源、空調、セキュリティ、通信回線などシステムを運用するうえで不可欠なインフラを強固なものにすることができます。
ハウジングとホスティングとを併用するなど、工夫次第でシステム運用のコストを低減することも可能です。各ベンダのサービスメニューを仔細に検討して、上手に使い分けるとよいでしょう。
2.災害対策、BCP対策を実施して万が一に備えることができる
上に述べたような企業の根幹をなすシステムは、ひとたび地震や水害など大規模な自然災害によりダメージを受けると、その損失は計り知れず、企業の事業継続性を脅かしかねません。
ハウジングの提供する堅牢な建物、多重化された回線、電源などを利用することで、24時間365日、安定した運用環境を確保することができます。また、さらにバックアップシステムを遠隔地に構築し、二重化や分散化しておくことも事業継続性を高めるうえで有効です。
3.増え続けるシステムを集中管理して効率化できる
IT化の進展により、企業内で利用される情報資産は増加の一途をたどっています。それに伴い、管理コストも飛躍的に増大しています。そこで、集約できる資産はできるだけ一箇所にまとめて集中管理することで、構成をシンプルにし、運用コストも下げることが可能になります。
ハウジングは既存の物理的資産をそのまま預けることができるため、移行に要する費用や期間も比較的掛からずに済むことが大きなメリットです。
たとえば、本社、工場、各支店などの分散配置されていたシステムの場合を考えてみましょう。サーバ等の物理的資源を一箇所のデータセンタに集約することで、それまで技術者が定期的に各拠点へ出張してメンテナンスする必要があったのに対し、リモートから集中監視することができるようになるため、出張旅費などのコストを削減することができます。
4.セキュリティ対策を万全に
恐ろしいのは自然災害だけではありません。火災や盗難、人的ミス、サイバー攻撃などの脅威からシステムを守ることが不可欠です。物理アクセスを24時間365日監視したり、ファイヤーウォールの集中監視など、コストがかかりすぎて実現の難しい環境づくりをハウジングにより代替することができます。
ハウジングサービスのメリットについてさらに知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
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以上、ここまで見てきたようにハウジングは、ホスティングと共通の特長をそなえており、いずれのサービスもそれぞれ特色あるサービスが提供されています。
構築したいシステムの性格・内容に応じて、ハウジングとホスティングを使い分けたり併用することで、安定性やセキュリティの向上とコストダウンを同時に実現することができるでしょう。ハウジングサービスにご興味のある方は、是非導入を検討してください。