ハウジングサービスとは
ハウジングサービスとは、自社サーバを保有する企業に対して、その設置場所を提供するサービスです。24時間365日、安定した環境にあるデータセンターにおいて、ラックや電源、通信環境といったサービスを提供します。企業にとって、データやサーバは非常に重要な意味をもつものだからこそ、ハウジングサービスは高く注目されています。「強固なセキュリティ体制」や「地震や台風などの災害に強い」といった付加価値も、人気を集めている理由の一つです。
ハウジングサービスと混同されやすいサービスに、コロケーションやホスティングサービスがあります。コロケーションとはデータセンター内の床面を、面積単位で貸し出すサービスのことです。ハウジングサービスはラック単位での貸し出しが基本です。つまり両者の違いは、データセンターから貸し出されるスペースの大きさにあります。
また、ホスティングは自社サーバではなく、サービスベンダーが運営するサーバをレンタルして利用する仕組みです。自社に合ったサービスを利用するためにも、まずはそれぞれの違いを知っておきましょう。
ハウジングサービスの詳細については、以下の記事でも詳しく解説しています。さらに深い知識を得たい方は、あわせてご覧ください。
ハウジングサービスを導入するメリット
自社サーバの効率的な運用に役立つのが、ハウジングサービスを利用するメリットです。具体的には以下のようなメリットが得られます。
- ■自社でサーバを運用するよりもコストを抑えられる
- ■BCP対策になる
- ■セキュリティの整った環境下で運用できる
- ■社内のスペースを有効活用できる
社内にサーバを設置しようとすれば、多額のコストが必要となります。専用のスペースを確保する必要があり、安定した環境を維持するためには相応のコストが発生するでしょう。仮にシステムを拡張しようとすれば、対応しきれなくなる可能性もあります。この場合、オフィスの移転から検討しなければなりません。
ハウジングサービスを利用すれば、システムの集中管理が可能になります。それにともない、メンテナンスにかかるコストも削減できるでしょう。BCP対策やセキュリティ対策といった側面でも、ハウジングサービスの有効性は非常に高いと考えられます。
ハウジングサービスの導入メリットについては、以下の記事で詳しく解説しています。より深く知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。
ハウジングサービスの選び方
ハウジングサービスを比較検討する段階において、「どこに注目してサービスを選べばよいのかわからない」と感じる人は多いでしょう。自社に合ったサービスを選ぶために、注目したい3つのポイントを紹介します。
サービス内容がニーズに合っているか
ハウジングサービスの基本プランの内容や料金設定は、それぞれで異なります。契約予定のプランで提供される内容が自社のニーズに合っているか確認してみてください。具体的には、貸し出し単位や電源容量などが挙げられます。料金体系に納得できることも重要なポイントです。
また、それぞれのハウジングサービスが提供しているオプションメニューにも注目したいところです。自社のニーズに合ったメニューが提供されていれば、利便性は向上するでしょう。主なオプションは以下のとおりです。
- ■レンタル専用サーバの提供
- ■より強固なセキュリティ体制の実現
- ■ドメイン名取得代行
- ■サーバ負荷分散サービスの提供
- ■サーバやネットワーク機器の設置代行
- ■追加IPアドレスの割り当て
どのようなオプションがあるのかはサービスによって異なります。まずはハウジングサービスを利用するうえで何を求めるのか、明らかにしてください。そのうえで、どういったプラン・オプションが必要なのかが明示できれば、比較検討しやすくなります。
災害リスクへの対策は十分か
災害はいつどこで発生するかわかりません。安定稼働のためには、万が一のときでもサーバが安全に守られる環境であることが必須です。どういった手法で緊急事態に備えているのかは、それぞれ違いがあります。より安心して利用できるサービスを選んでください。具体的には、以下の項目に着目するのがおすすめです。
- ■停電時にどの程度安定して電力供給できるのか
- ■防火対策や耐震対策は十分に行われているか
- ■ハザードマップで浸水や土砂崩れの危険区域に含まれていないか
災害対策に力を入れているハウジングサービスであれば特に安心です。資料請求をして、詳細を確認してみるのもおすすめです。またハザードマップなど、自力で確認できるポイントで手を抜かないようにしましょう。
緊急時になんらかのトラブルが発生した場合、現地に移動して対処しなければならないケースもあるでしょう。すぐに駆けつけられるよう、遠すぎない場所を選ぶことも重要です。
データセキュリティ対策は十分か
企業が事業を進めていくうえで、きわめて重要なデータをやりとりするのがサーバの役割です。ハウジングサービスを利用する場合、センターに預けるのはあくまでも自社のサーバです。基本的には自社でセキュリティ対策を行う必要があるものの、センター内の危機管理体制も無視できません。サイバー攻撃をはじめ、さまざまなリスクが取り沙汰される今だからこそ、セキュリティ対策にも注目してみてください。
ハウジングサービスが提供するセキュリティ対策の一例は、以下のとおりです。
- ■厳重な入退室管理による不審人物の侵入防止
- ■24時間365日体制での有人監視体制の構築
- ■ネットワーク回線の保守管理
- ■バックアップ作業の代行
サービスによって、どのような対策を提供しているのかには差があります。また、一部オプションでの対応になる場合もあります。どのような対策が施されていれば安心して利用できるのか、慎重に検討しましょう。
おすすめのハウジングサービス
ハウジングサービス選びで悩んだときには、以下のおすすめサービスにも注目してみてください。それぞれの特徴や導入メリットについてわかりやすく紹介するため、比較検討のヒントとして活用してみてください。
《FIT-IDC》のPOINT
- 災害・都市型リスクが低い優れた立地
- 高信頼の電源設備と高い耐災害性
- 安価な拠点間接続、インターネット接続も提供
株式会社東計電算の業務代行サービス
株式会社東計電算 / Toukei (Thailand) Co., Ltd. 製品・サービスのPOINT
- 引っ越しから日々のサーバー運用までトータルサポート
- 業務サポートにより安心してテレワークが可能に
- 電気代、オフィスの家賃など、運用コスト削減に効果絶大
東京・大阪エリア MCDRコロケーションソリューション
製品・サービスのPOINT
- ミッションクリティカルデータの安全性、可用性を担保する設計
- 将来の拡張要件に対応した大容量電源を提供可能
- 大阪中心部から約20km、東京エリアと共に災害リスクの低い地域
Colt東京塩浜データセンター
Coltテクノロジーサービス株式会社 (旧:KVH株式会社) 製品・サービスのPOINT
- クラウドやIXへの構内接続と特定業者に縛られない接続オプション
- ケージや持込ラックなどの要望にも柔軟に対応
- 経験豊富なエンジニアによるライフサイクルサポート
Colt 印西データセンター
Coltテクノロジーサービス株式会社 (旧:KVH株式会社) 《Colt 印西データセンター》のPOINT
- 国内有数のセキュアで高性能な最先端データセンター
- 安全性が高く低リスクのロケーション
- お客様の個別ニーズに合わせた幅広いソリューションを提供可能
《NTT東日本データセンター》のPOINT
- 震度7の地震にも倒壊しなかった実績
- 東日本の17都道県にデータセンターが存在
- オプションで故障対応、監視、運用などのサービスも
製品・サービスのPOINT
- 約1,000社の導入実績
- 柔軟性の高い運用・監視・保守
- コロケーションの他にも多様なサービスが展開
《Nexcenter》のPOINT
- 世界中に拠点を持ち低遅延かつ大容量の通信が可能
- 最先端技術によりローコストな運営を実現
- 設備・運用・課金方法などは柔軟なカスタマイズに対応
《データセンターサービス》のPOINT
- カスタマーポータルやAPIから運用に関するデータにアクセス可能
- レポートやアラートなど便利な機能が充実
- 24時間体制のオンサイト運用サポートあり
《NECのデータセンター》のPOINT
- 全国各地に展開
- 独自の冷却技術と自然エネルギーを活用したコストカット
- 自然災害や犯罪に対する徹底的なセキュリティ体制
ハウジングサービスの特徴を知り自社に適したシステムを選ぼう
「自社内でのサーバ運用に限界を感じている」「災害対策やBCP対策に不安がある」といった悩みをもつ企業におすすめなのが、ハウジングサービスです。コストダウンや社内スペースの有効活用につながります。いざというときでも、サーバを安定稼働させやすいでしょう。
ハウジングサービスの利用を検討しはじめたら、比較検討のためにも資料を請求してみてください。自社に合ったサービスが見つかれば、さまざまなメリットを実感できるでしょう。