ネットワーク監視の間隔を適切に設定するには?
まずはネットワーク監視の間隔を適切に設定するためにはどうするか見ていきましょう。
短時間で収束する問題を検知できるようにする
ネットワーク監視を実施する際には、短時間で収束する問題を検知できるようにすることが好ましいです。実際にネットワークやサーバが正常に稼働しているように見えても、反応や処理に時間がかかっていることは多いです。
特にWebサーバであればユーザーがページを閲覧するまでに時間がかかってしまい、ストレスを感じます。
このようにレスポンスの遅延など、短時間で収束するトラブルは監視の間隔を短くしましょう。できるだけ短くする必要がありますが、1分未満の間隔だとかえってネットワークやサーバに負担をかけてしまいます。
そのため、ネットワーク監視の間隔は1分に設定すると良いでしょう。最低でも5分間隔にすることが重要です。
システムや業務に負荷をかけないようにする
ネットワーク監視の間隔を適切に設定するには、システムや業務に負担をかけないようにする必要があります。また、ネットワーク監視は各機器に負担をかけるため、バランスを見なければなりません。
サーバやネットワーク機器のスペックにもよりますが、間隔を短くすればするほど負担は大きくなります。また、ネットワーク監視の間隔を短くすると、管理者への通知も大量になり業務負担も増すでしょう。
ネットワーク監視は、「ユーザーが快適にネットワークを利用できるよう実施する」ということを忘れてはいけません。もしシステム障害やネットワーク障害が発生した場合には、いち早く気づく必要があります。
しかし、監視の間隔が短いと負担が大きくなることも考慮しなければなりません。
ネットワーク監視の適切な間隔は?
つづいて、ネットワーク監視の適切な間隔がどれくらいか見ていきましょう。
1分間隔で設定
ネットワーク監視の間隔は1分間に設定することが適切な場合が多いです。基本的にネットワーク監視は、Pingコマンドによって確認します。これは、ネットワーク上に特定のプロトコルのパケットを送信し、応答の有無で確認する方法です。
1回応答がないだけでは単純なエラーの可能性があるため、3回応答がない場合に異常と認識します。つまり、異常が発生してから最長3分間で発見することができるため、ダメージを最小限に抑えられるでしょう。
しかし1分間では間隔が短く、監視を行う担当者の運用負担になります。また、Pingに応答するときにも処理を行うため、スペックが低い機器だとレスポンスが低下しかねません。
5分間隔で設定
1分間の間隔で監視を行うと機器や担当者の負担になる場合は、間隔を5分間に設定することがおすすめです。この1分間の監視間隔であれば、Pingの応答数も多く、実際に障害が起きているか判断できなくなる可能性もあります。
また、社内のネットワークが負担に耐えられないのであれば、監視間隔を5分間にすれば負担も軽減できるでしょう。特に24時間体制で運用監視サービスを行っているところでは、確実性が要求されるため、5分間隔での運用が多いです。
5分間隔で監視を行うと最長で15分間も異常・障害に気づけませんが、安定して運用することはできるでしょう。
ネットワーク監視を効率的に実施するには?
基本的にネットワーク監視を効率的に実施するには大きく分けて「監視ツール」と「監視サービス」を使うと良いでしょう。
ネットワークの監視ツールを使うことで、有線・無線関係なく監視を簡単に行えるでしょう。今まで手動で監視していた企業であれば効率化につながります。しかし、運用するためには、専門的な知識と技術が必要です。
規模が小さくエンジニアがいない企業や、規模が大きくエンジニアの人材不足が深刻な場合は監視サービスを使います。監視サービスを使えば24時間365日体制で監視を依頼できるでしょう。
ネットワーク監視はツールやサービスで効率的に実施
ネットワーク監視を適切に行うためには、監視の間隔が重要なポイントになります。間隔が短いとトラブルや障害に気づきやすいですが、運用面の負荷が大きいです。
基本的に1分間隔と5分間隔があるため、自社の規模や運用体制を考えて設定しなければなりません。効果的にネットワーク監視をするときは監視ツールや監視サービスを活用することもおすすめです。
自社にあったネットワーク監視を構築して安定した運用を行いましょう。