ネットワークとサーバの違い
ネットワーク監視とサーバ監視の違いを知るには、まず基本となるネットワークとサーバの違いを理解しましょう。
サーバとはソフトウェアがインストールされたコンピュータのことです。ユーザーはさまざまな方法でアクセスし、ソフトウェアが持つ機能を利用することができます。
そしてユーザーがサーバにアクセスするための経路が「ネットワーク」です。ネットワークは通信そのものであり、このネットワークを介することでサーバにアクセスできます。
主にインターネット通信で接続する「オンライン」のものと、インターネット通信を介さない「オフライン」のものがあります。一般的に社内のネットワーク内で接続しているものがオフライン。それに対し、インターネット上のサービスと接続するものがオンラインです。
サーバを目的地とした場合、そこに辿り着くための経路がネットワークとなるでしょう。このようにサーバとネットワークには役割の違いがあります。
ネットワーク監視・サーバ監視とは
つづいて、ネットワーク監視とサーバ監視について見ていきましょう。
ネットワークのトラブルを監視する「ネットワーク監視」
ネットワーク監視とは主に社内のネットワークに何かトラブルが発生しないか確認することです。基本的にはネットワークがダウンしないようにチェックすることが目的であり、セキュリティの異常がないかも確認します。
サイバー攻撃を受けていない場合でも、1つの社内システムにアクセスが集中すればダウンする可能性は否めません。もし社内のネットワークがダウンしてしまえばシステムを利用した業務が行えず、大きな影響が出るでしょう。
実際にアクセスが集中しネットワークが混雑すると、レスポンスが低下してしまいます。企業でシステムを万全な体制で利用するには、常にネットワークを監視しトラブルを未然に防ぐことが大切です。
ネットワーク監視は「死活監視」「経路監視」「遅延監視」「状態監視」の4つに分類され、適切に監視する必要があります。人手でネットワーク監視を行うと手間がかかるため、ネットワーク監視システムの導入がおすすめです。
サーバの稼働を監視する「サーバ監視」
サーバ監視とは、サーバの稼働を監視することです。ネットワークと同様にサーバにトラブルが起きないように監視して、正常に稼働を行えるよう運用します。実際サーバにトラブルが発生すれば、アクセスできなくなることもあるため注意しなければなりません。
社内システムの場合、アクセスが集中するとサーバがアクセスを処理できなくなりダウンしてしまうこともあります。他にもサーバにかかっている負荷状況に応じてレスポンスが低下することもあるため注意しなければなりません。
サーバがダウンすると該当する機能は一切使えなくなるので、基幹システムがダウンしてしまえば大きな損失になるでしょう。
サーバ監視には大きく分けて「異常監視」と「正常監視」の2種類があり、適切に運用する体制を整えることが必要です。異常を検知する異常監視も重要ですが、正常な稼働をしているか常に監視する正常監視も大切でしょう。
ネットワーク監視の実施方法
最後にネットワーク監視の実施方法を見ていきましょう。
ネットワークとサーバの監視を同時に行う
ネットワーク監視を行うときのポイントは、ネットワーク監視とサーバ監視を同時に行うことです。サーバのトラブルもネットワークのトラブルも企業にとっては重大な問題であり、1人の担当者が同時に対応します。
監視を行う担当者を決めておいた方が効率良く監視を行えるでしょう。実際にネットワーク監視とサーバ監視を合わせて「インフラ監視」と呼ばれています。互いの特性を把握しつつ、トラブルがないかまとめて監視することがおすすめです。
監視サービスを利用する
ネットワーク監視とサーバ監視をまとめて管理すると、担当者の負担は大きくなるため、監視サービスを使うのがおすすめです。
サーバの台数が少なくネットワークの規模が小さい企業であれば、少人数制でも対応できるでしょう。また、規模が大きい企業であれば監視ツールを使えば効果的に運用できます。
しかし、社内だけで監視を行うためには専門的な知識と技術が必要です。そこで、監視サービスを活用すれば、技術があるエンジニアがいない企業でも十分運用できるでしょう。
システムを使ってネットワーク監視・サーバ監視の実施へ!
システムを運用するときにはネットワーク監視とサーバ監視を行う必要があります。
社内の端末とサーバを繋ぐ経路であるネットワークに異常があれば、システムにアクセスできません。また、サーバがダウンしてしまえばシステムを使った業務は一切できなくなるでしょう。ネットワークとサーバは同時に監視すると効果的です。
システムを使ってサーバ・ネットワークの監視を行い、正常な稼働を目指しましょう。