ワークロードとは
ワークロードとは、コンピュータやシステムが一定時間内に処理する作業、またはその処理によってシステムにかかる負荷を指します。英語の「workload」には、仕事量や作業負荷という意味があります。
IT分野では、文脈によって主に以下の2つの意味で用いられます。
- ●システムが処理するリクエストやデータなどの作業量
- ●特定の業務やサービスを実行するアプリケーションと関連リソースのまとまり
例えば、ECサイトの商品検索や注文処理、顧客管理システムのデータ登録、バックアップ処理などは、それぞれワークロードの一例です。クラウド環境では、アプリケーション、仮想マシン、データベース、ストレージ、ネットワークなどをまとめて一つのワークロードとして扱うこともあります。
ワークロードの主な種類
ワークロードは、処理内容や実行環境によって複数の種類に分けられます。代表的な分類を紹介します。
オンライン処理型ワークロード
ユーザーからの操作やリクエストを受け、その都度処理を行うワークロードです。Webサイトの閲覧、ECサイトの注文処理、予約システムへの入力などが該当します。
短い応答時間が求められるため、レスポンスタイムや同時接続数、エラー率、ネットワーク遅延などの監視が重要です。
バッチ処理型ワークロード
一定量のデータや処理をまとめて実行するワークロードです。売上データの集計、請求書の発行、定期バックアップなどが該当します。
決められた時間内に処理を完了できるかが重要になるため、処理時間やCPU使用率、ディスクI/Oなどを監視します。
データ分析型ワークロード
大量のデータを集計・分析するワークロードです。売上予測、顧客分析、AI・機械学習のモデル構築などが該当します。
CPUやGPU、メモリ、ストレージの性能が処理速度に影響します。大量のデータを転送する場合は、ネットワーク帯域も確認しなければなりません。
クラウドワークロード
クラウド上で稼働するアプリケーションやデータベース、仮想マシン、コンテナなどのまとまりです。Webサービス、業務システム、データ分析基盤など、さまざまな用途があります。
クラウドでは負荷に応じてリソースを増減できますが、設定が適切でなければ、性能低下や利用料金の増加につながります。そのため、パフォーマンスとコストの両面から監視することが重要です。
ネットワーク監視とは
ネットワーク監視とは、社内ネットワークやクラウド環境を構成するルーター、スイッチ、サーバなどの稼働状況や通信状態を継続的に確認することです。
ネットワーク障害や性能低下を早期に検知し、業務やサービスへの影響を最小限に抑えることを目的とします。主な監視内容は以下のとおりです。
死活監視
サーバやルーター、スイッチなどの機器が正常に稼働しているかを確認する監視方法です。Pingなどを一定間隔で送信し、応答があるかを確認します。
応答がなくなった場合には、機器の停止やネットワーク障害が発生している可能性があります。管理者へアラートを通知することで、迅速な対応につなげます。
遅延監視
ネットワーク通信にかかる時間や、応答速度の低下を確認する監視方法です。遅延時間やパケットロス、ジッターなどを測定します。
特にWeb会議や音声通話、動画配信などでは、わずかな遅延でも品質に影響するため、継続的な監視が必要です。
トラフィック監視
ネットワーク上を流れるデータ量や通信元・通信先、使用されているプロトコルなどを監視します。
通信量がネットワークの容量を超えると、レスポンスの低下や通信障害が起こります。通常とは異なる急激な通信量の増加を検知すれば、不正アクセスやマルウェア感染の発見にも役立ちます。
機器・リソース監視
サーバやネットワーク機器のCPU使用率、メモリ使用率、温度、インターフェースの状態などを監視します。
機器が稼働していても、リソース不足によって処理性能が低下することがあります。しきい値を設定し、異常が発生する前にアラートを出すことで、障害を未然に防ぎやすくなります。
ネットワーク監視とワークロードの関連性
ワークロードとネットワーク監視は、システムのパフォーマンスを安定させるうえで密接に関係しています。
アプリケーションが処理するデータ量やリクエスト数が増えると、CPUやメモリだけでなく、ネットワークの通信量も増加します。ネットワーク帯域が不足すれば、サーバ側のリソースに余裕があっても、ユーザーへの応答が遅くなる可能性があります。
反対に、ネットワークに問題がなくても、CPUやメモリが不足していれば、アプリケーションの処理速度は低下します。そのため、障害の原因を正確に特定するには、ネットワークとワークロードの両方を監視しなければなりません。
| 発生している現象 | 考えられる原因 | 確認する項目 |
|---|---|---|
| Webサイトの表示が遅い | サーバの高負荷、通信遅延、帯域不足 | CPU、メモリ、応答時間、帯域使用率 |
| アプリケーションに接続できない | サーバ停止、ネットワーク障害、ポート設定 | 死活状態、経路、エラーログ |
| 処理が途中で失敗する | メモリ不足、タイムアウト、通信切断 | メモリ、エラー率、パケットロス |
| 特定の時間帯だけ遅くなる | アクセス集中、バッチ処理との競合 | リクエスト数、同時接続数、処理スケジュール |
ワークロードの把握にはネットワーク監視サービスが役立つ
ワークロードの状態を正確に把握するには、CPUやメモリの使用率だけでなく、ネットワークの通信量や遅延、サーバ・ネットワーク機器の稼働状況などを継続的に確認する必要があります。しかし、監視対象が多い環境では、担当者が一つひとつ手作業で確認するのは困難です。
ネットワーク監視サービスを利用すれば、ネットワーク機器やサーバの稼働状況、トラフィック量、CPU・メモリ使用率などを一元的に監視できます。異常や設定したしきい値の超過を自動で検知し、メールなどで通知できるため、障害やパフォーマンス低下の早期発見にもつながります。
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まとめ
ネットワーク監視とは、自社のネットワーク状況を把握することです。以下の4つの形態に分類されます。
- ■死活監視
- ■遅延監視
- ■トラフィック監視
- ■機器・リソース監視
ネットワークエラーがビジネスに支障をきたすのを防ぐのが目的です。ポイントは、ネットワークだけでなく、それに関わるリソースも監視することです。ワークロードを監視し、パフォーマンスへの支障を防ぎましょう。ぜひ、自社のネットワーク安定化の参考にしてください。



