ネットワーク監視とは
ネットワーク監視とは、企業のネットワークに異常が発生していないか監視することです。
ビジネスにおいて、ネットワークが持つ重要性は年々高まりつつあります。社内における伝達だけでなく、インターネットを介して提供しているWeb上のサービスもその範疇に含まれます。
そのため、ネットワークに障害が生じれば、企業にとって大きな機会損失となりかねません。そのような事態に陥らないために行うのがネットワーク監視です。
ネットワーク監視の種類
ネットワーク監視には4つの種類があります。それぞれ見ていきましょう。
死活監視
ネットワークが正常に稼働しているかを監視するのが死活監視です。具体的には、ネットワークに関係するサーバやルーターが適切に動いているかを監視します。
社内でネットワークが途絶えれば、仕事ができなくなります。また、Webサイトへの接続に異常が生じれば、ユーザーがサイトにアクセスできなくなり、大きな機会損失となるでしょう。
ネットワークに信号を送り、それが正しく処理されるかテストすることで死活監視します。ただし、あくまでネットワークが正常であることを確かめるのみです。そのため、内部の詳細な状態までは死活監視の範囲に含まれません。
遅延監視
ネットワークにおける通信が滞りなく処理されているかを監視するのが、遅延監視です。
ネットワークが正常であっても、レスポンスに時間がかかっていてはいけません。特に動画や音声を扱うWebサイトでは、通信速度はユーザビリティに大きな影響を及ぼします。遅延が発生すればユーザーの離脱率は高まり、企業にとって機会損失になるでしょう。
遅延監視では、アクセスに要する時間をグラフにするなどして監視します。一時的な遅延ならともかく、それが継続的なものであれば、問題として解決しなければなりません。
経路監視
ネットワークでやり取りされる通信量を監視するのが、経路監視です。
やり取りされる情報量が多いと、通信速度低下を招きます。状況によっては、アクセスそのものが不可能になるかもしれません。その結果遅延が発生し、ビジネス機会の損失につながります。
具体的な監視対象は、ネットワークに接続されているサーバなどの機器です。これらのトラフィック量を監視し、異常発生時にすぐ対応することが大切です。
状態監視
ネットワークに接続されている機器の状態を監視するのが、状態監視です。ネットワークに異常がなくても、それぞれの機器に異常がないとは限りません。機器の状態も個別に監視しておく必要があります。以下のようなリソースが状態監視の対象となります。
これらの機器に異常が出た場合は、該当箇所をネットワークから切り離します。それにより悪影響が広がるのを阻止したあとで、問題を解決し、復旧を目指します。
ネットワーク監視ツールおすすめ12選(4月2日時点)
おすすめのネットワーク監視ツールを12個紹介します。
製品・サービスのPOINT
- 20年を超える運用実績と、4,000社を超える導入実績
- エージェントレスでネットワーク上の様々な機器を統合監視
- ロボシュタインとの連携で、二次対応まで自動化
日本人にとって使いやすい機能が充実しています。高品質なサポートも受けられるため、多くの企業からその利便性が評判の製品です。また、豊富なテンプレートにより、死活監視や状態監視、ログ監視などさまざまな監視形態に対応しています。
《X-MON》のPOINT
- ネットワーク管理者の運用負荷、コストを大幅に軽減したい企業
- 監視ソリューションを導入したい企業
- コストパフォーマンス・操作性に優れたネットワーク・サーバ監視
監視だけでなく、レポートやマップなど便利な機能を備えた製品です。定期的なバージョンアップも行われているため、導入後も利便性向上が期待できます。また、障害が発生した際には通知や自動再起動など、段階的に対応する機能を備えています。
テンプレートや他システムとの連携機能により、高度なノウハウがなくても扱えるのが特徴です。日本語に対応しているため、マニュアルがなくてもすぐに使い始められるでしょう。また、監視機能の精度が高く、突発的・予想外の事態もリアルタイムな把握を可能にします。
《Scrutinizer》のPOINT
- ネットワーク『見える化』で問題解析を容易にします。
- NetFlow等を用いたトラフィック管理が可能
- フロー情報はレポート形式で表示可能
単なるトラフィック量だけでなく、「いつ」「誰が」「何を」しているのか詳細に監視する製品です。NetFlow、sFlow、Netstreamなど、さまざまなフローに対応しています。そのほか、ソフトウェア自体やマニュアル、サポートが日本語対応しているのも魅力です。
約5分間隔での死活監視や1分間隔でのトラフィック監視、CPUを始めとしたリソース監視機能を備えています。また、各リソースや機器のパフォーマンス情報を表示するポータル機能や、月次レポート機能もあります。
《System Answer G3》のPOINT
- 【情報管理の実現】システム全体を対象とした監視と予兆検知
- 【監視設定の自動化】工数の削減と確実な情報取得
- 【性能分析の自動化】高度な分析と問題の未然防止
過去の稼働情報と照らし合わせることで、現在の状態が正常であるか自動で分析・判断します。また、一時的なシステムの変動もリアルタイムに検知します。短期的・長期的の両面からネットワークを自動で監視できるシステムといえるでしょう。
AWSやMicrosoft Azure、Google Cloud Platformなど、企業のシステム環境に合わせて自由にサービスを選べる製品です。単なる監視サービスから、運用支援や障害時サポートも含めた総合的なサービスまで幅広く提供しています。
《Net LineDancer》のPOINT
- 大規模環境のなネットワーク機器をマルチテナント方式で管理
- 簡単操作でコンフィグを作成・編集・配布!
- 多数のデバイスへのユニークなコマンド投入も一括実行
ネットワーク内のデバイスのプロパティを収集し、データベースを構築します。ネットワーク機器の管理を自動化でき、結果的に人為的ミスが削減するでしょう。また、IDやパスワードの入力を省略できる機能も備え、利用者の負担軽減が期待できます。
サーバやOS、ミドルウェアといったクラウドの基本環境だけでなく、サーバ構築や障害対策まで幅広く一任できるサービスです。24時間365日体制の監視や、電話・メールでのサポート、セキュリティ対策などが提供されます。
監視だけでなく、環境構築や運用、ドキュメント作成など、情報システム部における幅広い業務をアウトソーシングできるサービスです。夜間や休日を含めた24時間365日のリモート監視体制で、システム運用をサポートします。
管理内のアクセスポイントや端末だけでなく、管理外の端末・アクセスポイントに関する情報も収集します。周辺に存在する不正な端末やアクセスポイントをいち早く検出でき、高度なセキュリティ対策が実現するでしょう。
各項目の監視はネットワーク監視ツールで効率化!
ネットワーク監視とは、自社のネットワークの状態をチェックすることです。以下の4種類に分類されます。
これらの監視には多くの手間がかかり、人手が不足しがちです。ネットワーク監視ツールを導入することで、監視を省力化できるでしょう。ぜひツールを用いて、ネットワーク監視を効率化してください。