印刷セキュリティシステムの市場規模は?
印刷セキュリティシステムは、印刷時の本人認証や印刷ログの管理で、紙からの情報漏えいを防ぐ製品です。この分野に限った市場規模は、公開されている統計や調査会社の発表では確認できません。導入先となる複合機では、JBMIAによると2025年の国内出荷が43万9,814台、1,966億9,100万円でした。前年比は台数で98.7%、金額で101.1%で、印刷セキュリティシステムそのものの数字ではありません。
出典:一般社団法人ビジネス機械・情報システム産業協会(JBMIA)「2025年複写機・複合機の年間累計出荷実績」(2026年2月10日)
ITトレンドには、印刷セキュリティシステムとして9製品が掲載され、提供企業も9社です。いまはITトレンドから資料請求できる製品はなく、9製品すべてが情報のみの掲載です。印刷セキュリティの必要性や機能については、マイナンバーに必須!印刷セキュリティの必要性や機能とは?をご覧ください。
ここからは、ITトレンドに掲載されている製品の顔ぶれから、印刷セキュリティシステムの動きを見ていきます。
ITトレンドに掲載されている主な印刷セキュリティシステム
まずは、ITトレンドに掲載されている印刷セキュリティシステムを紹介します。掲載されている製品の顔ぶれは、どんな種類の対策があるかを知る手がかりです。
ITトレンドのデータで見ると、2026年10月時点の印刷セキュリティシステムは認証印刷と印刷ログの管理を担う製品が9製品中6製品を占めます。ITトレンドから資料請求できる製品はまだなく、比べる材料は各社の製品ページが中心です。出力を止める製品と記録を残す製品が柱で、印刷会社のサービスも並ぶ点が特徴です。
次の図は、掲載されている9製品を、製品ページの掲載内容をもとに用途で分けたものです。その下の表では、ITトレンドから資料請求できるかどうかもあわせて示しています。
| 製品名 | 提供企業 | 資料請求 | 製品の特徴 |
|---|---|---|---|
| SmartSESAME SecurePrint! | 株式会社シーイーシー | 情報のみ掲載 | 印刷時の本人認証で紙からの情報流出を防ぐ。メーカーの違う複合機も統合管理。 |
| セキュアプリント | HID Global Corporation | 情報のみ掲載 | 認証が終わるまで印刷を保留し、機密文書の放置や用紙のムダを抑える。 |
| RICOHカンタンセキュアプリントforCloud | リコージャパン株式会社 | 情報のみ掲載 | クラウド経由でPC・スマホから印刷でき、ICカードやPINで認証して出力。 |
| PrintOne | 株式会社内田洋行 | 情報のみ掲載 | 印刷ログの取得や利用者別の印刷制限、マイナンバー印刷時のアラートに対応。 |
| WISE Print Plus | 株式会社エアー | 情報のみ掲載 | 印刷ログに加えて、実際の印刷イメージをPDFで保存し不正印刷を発見。 |
| PRINTEYE | ドロシーワークス株式会社 | 情報のみ掲載 | 印刷ログをPDFイメージで保管し、削除済みのファイルも確認できる。 |
| FinePrint | 株式会社NSD | 情報のみ掲載 | PDFの印刷プレビューや集約印刷、透かしやヘッダー・フッターの挿入に対応。 |
| プリントネット | プリントネット株式会社 | 情報のみ掲載 | 幅広い商品で印刷物の制作を請け負う。データ作成支援ツールやテンプレートも。 |
| バリアブル可変印刷 | エイト印刷株式会社 | 情報のみ掲載 | 顧客ごとに宛名やQRコード、画像を変えて印刷し、梱包・発送まで対応。 |
※「製品の特徴」は、ITトレンドの製品ページの掲載内容をもとにまとめています。
※「情報のみ掲載」の製品は、ITトレンドから資料請求できません。
[分析]2026年の印刷セキュリティシステム市場の3つの傾向
ここでは、ITトレンドに掲載されている9製品の製品ページから、市場の傾向を整理します。
1.認証印刷と印刷ログの管理が二本柱
掲載9製品のうち3製品は、本人認証のあとに印刷物を出力する認証印刷の製品です。印刷ログを記録して管理する製品も3製品あり、PRINTEYEとWISE Print Plusは印刷の内容をPDFイメージで残します。出力の前に止める対策と、あとから追える対策の両方がそろっていることがうかがえます。
2.情報漏えい対策に加え、コスト削減やメーカー混在にも対応
情報漏えい対策の6製品のうち3製品は、印刷コストの管理や削減にも触れています。SmartSESAME SecurePrint!とPrintOneは、メーカーの異なる複合機やプリンターをまとめて管理できます。RICOHカンタンセキュアプリントforCloudは、クラウド経由でPC・スマホから印刷を指示できます。対策とあわせて、印刷環境の効率化も比べる軸になりそうです。
3.印刷会社のサービスも並び、レビューは1製品だけ
プリントネットとバリアブル可変印刷は、印刷物の制作を請け負う印刷会社のサービスです。印刷セキュリティとは目的が違う製品も、同じカテゴリに掲載されています。レビューがあるのはSmartSESAME SecurePrint!の2件だけで、資料請求できる製品もまだありません。
どれを選ぶべき?目的別のおすすめ
- ■印刷時に本人認証を行い、機密文書の置き忘れや情報流出を防ぎたい企業
- SmartSESAME SecurePrint! / セキュアプリント / RICOHカンタンセキュアプリントforCloud
- ■誰が何を印刷したかを記録し、不正な印刷を見つけたい企業
- WISE Print Plus / PRINTEYE / PrintOne
- ■PDFの誤印刷を防ぎ、透かしなどを入れて印刷したい企業
- FinePrint
同じ印刷セキュリティでも、出力の前に止める製品と、記録を残してあとから追う製品とでは役割が違います。対策の考え方で候補が変わるため、印刷前の認証と印刷後の記録のどちらを重視するかを先に決めておくと比べやすくなります。
掲載製品をどう活かす?比較するときの注意点
- ●情報のみ掲載の製品はITトレンドから資料請求できないため、各社に直接問い合わせる必要がある
- ●印刷物を制作する印刷会社のサービスも同じカテゴリに並ぶため、情報漏えい対策の製品かを確かめる
- ●レビューはSmartSESAME SecurePrint!の2件だけで、ほかの製品は口コミで比べられない
掲載製品の顔ぶれは、どんな種類の製品があるかを知る手がかりとして役立ちます。最終的には、社内で使っている複合機やプリンターのメーカー、印刷の運用に合うかを軸に比較することが大切です。
自社に合う印刷セキュリティシステムを比較検討しよう
この記事では、ITトレンドに掲載されている製品の顔ぶれから、印刷セキュリティシステムの市場の様子を紹介しました。気になる製品は製品ページで掲載内容を確かめ、各社に問い合わせたうえで比較してみてください。
以下の記事では、情報漏えい対策や認証印刷に役立つ印刷セキュリティシステムを比較して紹介しています。あわせてご覧ください。

