ECカートと連携する際に確認したいポイント
ECカートとの連携は、商品データやユーザーの購買行動を反映するための基本となる部分です。連携方式によって導入の負荷が変わります。
連携方式の違いによる導入負荷
タグを設置するだけで連携できる方式と、APIを使ってシステム同士を接続する方式では、必要な作業量や社内の対応部門が変わってきます。自社の体制に合った連携方式かどうかを事前に確認しましょう。
タグ設置型は比較的導入しやすい一方、細かいデータ連携には制限がある場合があります。API連携型は柔軟性が高い一方、開発担当者の確保が必要になる場合が多いため、社内リソースを踏まえて選ぶことが大切です。導入前に、社内で対応できる担当者がいるか、外部の開発パートナーへの依頼が必要かも確認しておくとよいでしょう。
商品データの同期範囲
在庫状況や価格変更がレコメンド表示にどの程度早く反映されるかは、同期の仕組みによって異なります。売り切れ商品が表示され続けるといった状況を避けるためにも、同期の頻度を確認しておきましょう。
商品データの項目数が多いカタログを扱う場合、カテゴリー構造や属性情報まで正しく連携できるかも重要な確認項目です。連携できる項目数に上限がある製品もあるため、事前に確認しておくと安心です。カタログの更新頻度が高い場合は、反映までの処理時間が業務に支障をきたさない範囲かどうかも確認しておきましょう。
CRMと連携してレコメンド精度を高める視点
CRMとの連携により、会員ランクや購買履歴といった顧客データをレコメンドロジックに反映できる場合があります。連携範囲を明確にしておくことが重要です。
顧客データの連携範囲
会員ステータスや過去の問い合わせ履歴まで連携できる製品もあれば、基本的な購買履歴のみに対応する製品もあります。自社がレコメンドに反映したいデータの種類を洗い出しておきましょう。
個人情報を含むデータを連携する場合は、社内のセキュリティ規定や利用目的の範囲を確認したうえで進める必要があります。情報システム部門やベンダーへの事前相談が有効です。連携するデータの範囲を必要最小限に絞ることで、情報漏えいのリスクや管理の手間を抑えやすくなります。連携範囲を見直す際は、営業部門やマーケティング部門の要望と情報システム部門の管理方針をすり合わせておくことも大切です。
連携後の運用体制
CRMとの連携が完了した後も、データの整合性を定期的に確認する運用が必要になる場合があります。担当者が変わった際に連携設定の内容が引き継がれないと、データの不整合に気づきにくくなる場合があります。
連携設定の変更履歴を残せる仕組みがあるか、設定内容を複数人で確認できる体制になっているかをあわせて整えておくと、運用の属人化を防ぎやすくなります。
広告プラットフォームと連携する際の注意点
広告プラットフォームとの連携により、レコメンド結果を広告配信に活用できる場合があります。連携できるデータの種類や反映タイミングを確認しておきましょう。
連携できるデータの種類
広告プラットフォームによっては、閲覧履歴をもとにした動的な広告配信に対応できる場合と、限定的なデータ連携にとどまる場合があります。自社が利用したい広告プラットフォームとの対応状況を事前に確認しましょう。
連携先のプラットフォームの仕様変更によって連携内容に影響が出る場合もあるため、仕様変更時にどのような通知や対応が受けられるかも確認しておくと安心です。
配信への反映タイミング
レコメンド結果が広告配信にどの程度のタイムラグで反映されるかは、連携方式や更新頻度によって異なります。反映が遅れると、直前の行動と広告内容にずれが生じる場合があります。
セール期間など反映速度が重視される場面では、通常時よりも短い間隔で更新できるかどうかを事前に確認しておくとよいでしょう。また、広告プラットフォーム側の審査基準にレコメンド連携のデータ形式が適合しているかも、事前にすり合わせておくと安心です。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料を取り寄せて機能や特徴をさまざまな製品で比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でレコメンドエンジンの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
BIツールと連携してレコメンド効果を分析する方法
BIツールとの連携により、レコメンドの効果を他の販売データとあわせて分析できる場合があります。データ出力形式を確認しておくことが重要です。
データ出力形式の確認
csv形式でのエクスポートに対応した製品もあれば、専用のAPIを介してBIツールへ直接データを渡せる製品もあります。自社で利用しているBIツールとの相性を事前に確認しておきましょう。
出力できるデータの粒度も製品によって異なるため、日別や商品カテゴリー別など、必要な分析軸に対応した出力ができるかを具体的に確認しておくと安心です。加えて、出力データの更新頻度がBIツール側の集計サイクルと合っているかも確認しておくと二度手間を防ぎやすくなります。
分析軸を広げる連携方法
レコメンド経由の売上データだけでなく、広告やメールマーケティングなど他チャネルのデータとあわせて分析することで、全体の中でのレコメンドの貢献度を把握しやすくなります。
複数システムのデータを統合する際は、指標の定義がシステムごとに異なる場合があるため、比較する前に定義をそろえておくと誤った判断を避けやすくなります。定義をそろえる作業は手間がかかるため、あらかじめ指標の一覧表を作成しておくと担当者が変わっても対応しやすくなります。マーケティング部門と分析部門の双方が一覧表を参照できる状態にしておくと、認識のずれを防ぎやすくなります。
アプリ解析ツールとの連携で得られる情報
アプリを展開している場合、アプリ解析ツールとの連携によってアプリ内の行動データをレコメンドに反映できる場合があります。
アプリ行動データの連携範囲
画面遷移や滞在時間、プッシュ通知の開封状況など、アプリ解析ツールが取得できるデータの種類は多岐にわたります。どの範囲までレコメンドエンジンに連携できるかを事前に確認しましょう。
OSのバージョンやアプリのアップデートによって連携に影響が出る場合もあるため、連携の安定性についてベンダーに確認しておくと安心です。加えて、アプリのプッシュ通知許諾状況とレコメンド配信条件がどのように連動するかも確認しておくと運用設計がしやすくなります。
Web行動データとの統合
Webサイトとアプリの両方を運営している場合、行動データを統合して同一ユーザーとして扱えるかどうかが、レコメンドの精度に影響する場合があります。
ユーザーIDの統合方法は製品によって異なるため、ログイン情報をもとにした統合ができるか、匿名データの扱いはどうなるかを確認しておくとよいでしょう。未ログイン状態の行動データを後からログイン後の履歴と結びつけられるかどうかも、精度に影響する確認項目です。
API連携のしやすさを左右する要素
API連携は、他システムとの柔軟な連携を実現する手段ですが、仕様や制限は製品によって異なります。
API仕様の公開範囲
APIの仕様書が公開されているか、開発担当者が事前に内容を確認できるかは、連携作業の見積もりを立てるうえで重要な確認項目です。仕様が非公開の場合、契約前に確認できる範囲を問い合わせておきましょう。
APIのバージョンアップ時に、既存の連携が影響を受けないかどうかも確認しておきたいポイントです。バージョン変更の通知方法や移行期間の有無をあわせて確認しておくと安心です。旧バージョンがどの程度の期間利用できるかも、社内の改修スケジュールを立てるうえで重要な確認項目になります。
連携時に起こりやすいトラブルへの備え
API連携では、認証エラーやリクエスト上限への到達、一部データの反映漏れといったトラブルが起こる場合があります。原因はレコメンドエンジン側の設定と連携先システムの双方に関係することがあります。
エラー発生時に管理画面で状況を確認できるか、担当者に通知が届く仕組みがあるかを確認しておくと、トラブル発生時の対応が早くなりやすくなります。自動でリトライされる仕組みがあるか、手動での再実行が必要かも、あわせて確認しておくと復旧までの流れを把握しやすくなります。復旧までの目安時間や、未処理データが残った場合の確認方法もあわせて把握しておくと安心です。
システム連携に強いレコメンドエンジン
ECカートやCRM、広告プラットフォームなど複数システムとの連携を検討している方向けに、API連携やデータ連携の実績があるレコメンドエンジンを紹介します。
Marketing Cloud Personalization
- 顧客のあらゆる瞬間をAIとデータでパーソナライズ
- 嗜好をリアルタイムで見極め、お客様に寄り添うレコメンドが可能
- あらゆるデータを分析し、キャンペーン効果の最大化が実現
株式会社セールスフォース・ジャパンが提供する「Marketing Cloud Personalization」は、Salesforceの各種プロダクトと連携できるレコメンドエンジンです。CRMに蓄積された顧客データや行動データを組み合わせてレコメンドロジックに反映できるほか、広告配信やメールマーケティングなど他チャネルとの連携にも対応します。API仕様に関する情報はベンダーから提供されるため、既存システムとの接続方法について相談できる窓口も用意されています。
Rtoaster(アールトースター)
- データ収集から活用まで出来るワンストップソリューション
- 2006年からの実績・350社以上の業界トップクラス企業と共に成長
- 対応満足度98.6%を誇る万全のサポート体制
株式会社ブレインパッドが提供する「Rtoaster(アールトースター)」は、ECサイトやCRM、広告プラットフォームなど複数のシステムとの連携に対応したレコメンドエンジンです。タグ設置による連携のほか、API連携にも対応しており、商品データや顧客データの同期を通じて表示ロジックに反映できます。BIツールへのデータ出力にも対応しており、他の販売データとあわせた分析がしやすい点も特徴です。
アイジェント・レコメンダー
- リアルタイムの自動学習でユーザーニーズに合ったレコメンド表示
- 経験豊富なコンサルタントがPDCAによる継続的な改善活動を支援
- 導入リスクを低減し費用対効果が明確な成果報酬型の料金もご用意
シルバーエッグ・テクノロジー株式会社が提供する「アイジェント・レコメンダー」は、ECカートやCRMなど複数の外部システムとAPI連携できるレコメンドエンジンです。商品データや購買履歴を連携し、表示ロジックに反映できるほか、連携状況を管理画面で確認できます。API仕様に関する問い合わせにも対応しており、連携作業を進める際の相談がしやすい体制が整っています。
NaviPlusレコメンド (ナビプラス株式会社)
- 人が選んだように提案するLLMレコメンド
- ユーザー属性連携とターゲティング機能でレコメンド精度向上
- AIが最適なロジックを自動表示し工数を削減。
コンビーズレコ (株式会社コンビーズ)
- 業界最大級20,760社超の導入実績を誇るレコメンドサービス
- PV課金ではなく、費用対効果が高いクリック課金
- タグの設置だけで導入できるのでHTMLの知識が不要
まとめ
レコメンドエンジンの連携性は、ECカートやCRM、広告プラットフォーム、BIツール、アプリ解析ツールなど連携先ごとに確認すべき項目が異なります。自社が連携したいシステムを整理したうえで、対応範囲やAPI仕様を具体的に確認し、比較検討を進めてください。

