選定ポイント1.ツールが得意とする分野を見極める
レポーティングツールは登場してからまだ浅く、明確に定義された製品カテゴリーではありません。そのため、多くの個性的なツールが「レポーティングツール」と名乗っています。ツール選択に当たっては、この個性的な製品群を分類して整理しておきましょう。
■グラフ作成に特化
まずはレポーティングツールの王道、数値データをグラフ化するツールです。利用者が望む多彩なグラフの作成に対応しており、鮮やかなグラフを柔軟に作成できます。商品として販売できるレベルのグラフまで作成できる製品もあります。
■多機能型
帳票やグラフ作成のみならず、各種データ抽出から、承認ワークフローまで、手作業を自動化するツールです。業務の効率化や管理コスト削減を可能にします。
■Excelを機能強化
Excelのアドインとして提供され、データの収集・管理・活用を支援するツールです。Excelで求められていた手作業を削減し、業務のボトルネックを解消します。使い慣れたExcelの可能性を拡大します。
■ERP連携タイプ
ERPの帳票作成を代行するツールです。ERPでビジュアルな帳票作成が可能となります。特定のERPに対応しているツールもあります。
■BIタイプ
BI(ビジネスインテリジェンス)にも対応するツールです。定型レポートだけではなく、分析機能や経営ダッシュボードなどの機能を提供します。セルフサービスBIといわれることもあり、一般的なBIツールと異なり、DWHへの接続などをIT部門に頼らず、現場の業務担当者が自ら実施できることが特徴です。
選定ポイント2.操作性を重視しよう!
レポーティングツールの利用現場はBIとは異なり、専門家を対象としていません。経営層がツールを利用して意志決定することもあります。特にトレーニングすることなく、誰でもすぐに使える操作性であるかを確認しましょう。
レポーティングツールが使われなくなる大きな理由に「操作性が悪い」があります。投資に見合った効果をあげるには、容易な操作性が必須です。
データの可視化に関して、操作が簡単にできなければなりません。または、これら機能がメニュー化され、簡単に実行できることが大切です。
選定ポイント3.セキュリティ機能は十分か?
クラウドサービスを利用する場合、データセンターのセキュリティが気になります。
データセンターは国内にあるか、海外にあるのか。24時間365日の監視体制が整っているか、通信データは暗号化されているか、こちらの要求に応じていつでもデータを取り出せるか、バックアップはされているか、セキュリティのための設備は十分か、外部からの監査を受けているか……。しっかり確認しましょう。
社内に構築する場合でも、アクセス権限を設定できことは必須。帳票は社内においてもトップシークレットな情報が含まれていることがあり、全社員にオープンにはできません。帳票単位、フォルダ単位にアクセス権限を設定できるかを確認してください。
選定ポイント4.他システムとの連携機能は充実しているか?
レポーティングツールは単独のシステムとしては成立できません。ベースとなる他のシステムからのデータの受け渡しが不可欠です。また、作成した帳票をExcelにエクスポートすることもあります。PDFやHTMLでのエクスポート機能もあると便利です。
あらかじめこれら連携機能が備わっていることを確認しましょう。
レポーティングツールの機能をおさえて選定したい方は、下記の記事でレポーティングツールの基本機能をおさらいしてはいかがでしょうか。
レポーティングツールの選び方をおさえて製品を導入しよう
ビジネスデータを可視化し、業務を効率化できるレポーティングツールに注目が集まっています。レポーティングツールを自社の業務に活用することで生産性向上も見込めるでしょう。
レポーティングツールを有効活用するためには、自社に最適な製品を選ぶことが重要です。レポーティングツールのタイプ、セキュリティ機能、連携機能、操作性など選び方のポイントをおさえて、自社に最適な製品を導入しましょう。