ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■運用体制別
- 画面・帳票を自社の業務にあわせて設定したい企業向け:Biz∫販売、SMILE V 2nd Edition 販売
- 運用をベンダーに任せたい企業向け:楽商、アラジンオフィス、販売指南、スーパーカクテルデュオ販売
- ■保守サポートの内容別
パッケージ型販売管理システムの運用で自社が担う範囲
パッケージ型販売管理システムは、製品を購入して自社の環境で使うため、運用の一部を自社で担います。まずはクラウド型との違いを押さえ、社内で誰が何を受け持つかを決めましょう。
クラウド型と比べた運用負担の違い
パッケージ型は、自社のサーバやPCにソフトウェアを導入して利用する形態です。クラウド型では提供事業者がシステムの更新やサーバ管理を行いますが、パッケージ型では更新プログラムの適用時期を自社で決め、作業も自社またはベンダーへの依頼で行います。
その分、業務の繁忙期を避けて更新するなど、自社の都合にあわせて運用を組み立てられる点が特徴です。サーバのOSやデータベースの管理、ウイルス対策も運用の範囲に含まれるため、必要な作業を一覧にしておきましょう。
社内の運用体制と役割分担
運用体制は、システム全体を管理する担当と、販売や経理の業務ルールを決める担当に分けて考えると整理できます。前者はサーバやアカウント、更新作業を、後者は取引先マスタや帳票、業務手順の変更を受け持ちます。
担当者を1人に絞ると、異動や休暇のときに対応が止まるおそれがあります。作業手順やベンダーの連絡先を手順書にまとめ、少なくとも2人で状況を把握できる体制をつくることが重要です。
パッケージ型の運用を支える保守契約の確認点
パッケージ型販売管理システムの運用は、ベンダーとの保守契約を前提に組み立てるのが基本です。契約に含まれる範囲と期間、範囲外となる作業を導入前に確認しておくと、運用開始後の想定外の費用を防げます。
保守契約に含まれる主な内容
保守契約には、操作方法の問い合わせ窓口、不具合の修正プログラム、新しいバージョンの提供などが含まれる場合がありますが、内容は製品や契約プランによって異なります。画面共有によるリモートでの設定案内を受けられるかも、比較したい項目です。
また、税率の変更やインボイス制度のような法改正への対応プログラムが保守契約に含まれるかは重要な確認点です。対応の時期や提供方法も製品ごとに違うため、過去の法改正時にどのように提供されたかを質問するとよいでしょう。
保守対象外になりやすい作業
保守契約の範囲外として別途費用がかかる作業もあります。例えば、自社向けに追加開発したカスタマイズ部分の修正、帳票レイアウトの変更、データ移行、訪問での作業などは、契約によっては個別見積もりの対象です。
あわせて、ソフトウェアの保守サポート期間にも注意が必要です。古いバージョンはサポートが終了する場合があるため、各バージョンのサポート期間と、終了前に案内が届くかを確認し、更新の計画に反映しましょう。
パッケージ型販売管理システムのバージョンアップ手順
バージョンアップは、法改正への対応や不具合の修正を取り込むために欠かせない作業です。業務を止めずに進めるため、影響の確認から検証、本番の切り替えまでを段階的に行いましょう。
影響範囲の確認と計画
最初に、ベンダーが公開するリリースノート(変更内容をまとめた資料)を読み、変更される機能や画面、帳票を確認します。カスタマイズしている部分や、会計ソフトなど他システムとの連携に影響がないかも洗い出します。
そのうえで、作業日と業務を止める時間帯を決めます。月末の締め処理や請求書の発行日を避け、受注や出荷が少ない日を選ぶと、トラブルが起きた場合の影響を抑えられます。社内への周知も計画に含めておきましょう。
テスト環境での検証とデータ変換
本番環境に適用する前に、テスト環境でバージョンアップを試すと安全です。本番データのコピーを使い、受注入力から請求書の発行、会計ソフトへのデータ出力まで、普段の業務の流れどおりに動くかを確認します。
新しいバージョンでデータの形式が変わる場合は、データ変換の手順と所要時間も確かめておきます。テスト環境を用意できない場合は、ベンダーに検証の進め方を相談し、本番適用時の立ち会いや支援を受けられるかを確認しましょう。
本番の切り替えと戻し手順の準備
本番の切り替え前には、データベースとプログラムのバックアップを取得します。問題が起きた場合に元のバージョンへ戻す手順と、戻すかどうかを判断する基準を事前に決めておくと、慌てずに対応できます。
切り替え後は、受注や出荷、請求の主要な処理を実際に行い、金額や帳票が正しいかを確認します。数日間は利用者からの問い合わせ窓口を決めておき、気付いた不具合をベンダーへ報告する流れを整えましょう。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でパッケージ型販売管理システムの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品の比較検討を進めましょう。
カスタマイズ部分を運用で抱え込まない管理方法
パッケージ型はカスタマイズで自社の業務にあわせやすい反面、追加した部分が運用の負担になる場合があります。変更内容を記録し、変更のルールを決めておくことが、長く使い続けるための備えです。
追加開発の内容と仕様の記録
カスタマイズした内容は、目的や対象の画面・帳票、変更した処理、依頼した日と担当者を記録しておきます。記録がないと、バージョンアップのたびに影響の確認に時間がかかり、担当者が替わったときに理由がわからなくなるおそれがあります。
ベンダーから受け取った仕様書や設計書は、社内の決まった場所に保管しましょう。どのバージョンで動作確認をしたかも残しておくと、次の更新の影響を判断する材料として役立ちます。
設定変更とカスタマイズ依頼のルール
帳票の項目追加や取引先別の単価設定など、標準機能の設定で対応できる変更は多くあります。新しい要望が出たら、まず設定で対応できるかを確認し、難しい場合にだけカスタマイズを検討する順番にすると、追加開発を増やしすぎずに済みます。
依頼の窓口を一本化し、要望の内容と優先度、費用を確認したうえで承認する流れを決めましょう。部署ごとに個別にベンダーへ依頼すると、変更内容の把握が難しくなる場合があります。
日々の運用で続けたいデータ管理
パッケージ型販売管理システムを安定して使い続けるには、日々のデータ管理も欠かせません。マスタの整合性とバックアップ、法改正への備えを定期的に見直しましょう。
マスタの整備と定期点検
取引先や商品、単価のマスタは、受注から請求までの処理を支える基礎です。重複した取引先や使われていない商品が増えると、入力ミスや集計の誤りにつながる可能性があります。
月に1回など時期を決めて、取引のない取引先や廃番の商品を確認し、使用停止の設定を行いましょう。単価改定の予定もマスタに反映する日を決めておくと、請求金額の誤りを防げます。
バックアップと障害時の対応
自社のサーバで運用する場合、バックアップの取得と保管は自社の責任です。日次での自動取得を基本とし、サーバとは別の場所にも保管しておくと、機器の故障やランサムウェアの被害に備えられます。
あわせて、定期的に復元テストを行い、実際にデータを戻せるかを確かめておきましょう。障害が起きた際の社内の連絡先とベンダーへの連絡方法、受付時間を一覧にしておくと、復旧までの対応を進めやすくなります。
法改正にあわせた設定の見直し
税率の変更やインボイス制度、電子帳簿保存法の改正など、販売管理にかかわる制度は見直されることがあります。パッケージ型では、ベンダーが提供する対応プログラムを自社の計画にそって適用し、設定を見直す作業が必要です。
制度の施行日から逆算して、適用とテストの時期を決めておきましょう。請求書の書式や消費税の計算方法、帳票の保存方法など、変更が必要な設定を一覧にし、経理担当者とあわせて確認すると漏れを防げます。
保守サポートで比べるパッケージ型販売管理システム
この記事で紹介するパッケージ型の販売管理システムを、提供形態と製品ページで確認できる保守・運用面の特徴で一覧にしました。自社で運用する範囲とベンダーに任せたい範囲を考えながら比べてみてください。
| 製品名 | 提供形態 | 特徴 |
|---|---|---|
| Biz∫販売 | オンプレミス・クラウド | 適格請求書や電子帳簿保存法など法制度に対応。画面・帳票レイアウトを調整可能 |
| 楽商 | オンプレミス・クラウド | 電話やリモート、訪問によるサポートを全国で実施する中堅・中小企業向けパッケージ |
| SMILE V 2nd Edition 販売 | オンプレミス・クラウド | 入力画面や出力帳票、管理項目を自社の業務にあわせて設定できるパッケージ |
| アラジンオフィス | オンプレミス・クラウド | 導入前の相談から稼働後のシステム運用支援、機械保守まで窓口一本で対応 |
| 販売指南 | オンプレミス | 法令対応はアップグレードで提供。専任スタッフが導入後もフォロー |
| Plaza-i | オンプレミス・クラウド | 税制・法改正に対応。定期バージョンアップ後もカスタマイズ機能を活用できる |
| スーパーカクテルデュオ販売 | オンプレミス | テンプレートと標準機能の組み合わせで多様な業務に対応するパッケージ |
運用を支える保守体制で選ぶパッケージ型製品
法改正への対応やリモートでのサポート、バージョンアップの提供など、パッケージ型の運用で頼りたい保守サポートの内容に着目して販売管理システムを紹介します。いずれもパッケージソフトとして提供されている製品です。
Biz∫販売
- 業務効率と統制のバランスが取れた電子申請・承認に対応
- 取引見込から実績まで、あらゆる切り口で損益管理が可能
- 高拡張性で企業固有の要件や業界特性にも柔軟に対応
株式会社NTTデータ・ビズインテグラルが提供する「Biz∫販売」は、販売・購買・在庫管理の業務をカバーするパッケージ型の販売管理ソリューションです。提供形態はオンプレミスとクラウドから選択可能です。適格請求書や電子帳簿保存法、IFRSなど、事業環境の変化や法制度への対応を掲げています。拡張用項目や画面・帳票レイアウトを調整できるツールとアドオン呼び出し機能を備えているため、自社固有の要件を標準機能の延長で管理したい企業に向いています。
楽商
- 見積・受注・売上/発注・仕入/在庫/請求・入金・支払/を搭載
- お客様のご要望に合わせた柔軟なカスタマイズにも対応
- IT補助金を活用した導入多数 2022年採択率8割以上
株式会社日本システムテクノロジーが提供する「楽商」は、受注・売上から発注・仕入、在庫、請求・入金・支払までを網羅した中堅・中小企業向けの販売・在庫管理パッケージです。オンプレミスとクラウドのどちらでも導入できます。保守では電話、メール、FAX、リモートでのサポートに加えて訪問によるサポートも実施しており、北海道から沖縄まで全国に対応しています。社内に専任の管理者を置きにくい企業でも相談しやすい体制です。
SMILE V 2nd Edition 販売
- 必要な情報を必要なタイミングで活用できる各種機能
- 重複入力削減や外出先からのデータ活用等、あらゆる効率化を支援
- 柔軟なパッケージ機能で、個別カスタマイズを軽減
株式会社大塚商会が提供する「SMILE V 2nd Edition 販売」は、入力画面や出力帳票を自社の業務・業態にあわせて設定できる販売管理のパッケージソフトです。売上・売掛から仕入・買掛、在庫までを管理でき、マスターや伝票へ独自の管理項目も追加できます。個別のカスタマイズを抑えながら長く使い続けたい企業の候補です。CSVデータの受け入れによるマスターデータの移行機能や、「SMILE V 2nd Edition 会計」との仕訳連携も用意されています。
アラジンオフィス
- お客さまの声を反映した完成度の高いパッケージ
- 多種多様な業界・業種に対応!6,000社を超える導入実績
- 販売・在庫管理だけでなく、豊富なオプション機能をご用意
株式会社アイルが提供する「アラジンオフィス」は、システムの操作方法やハードウェアのトラブルに対応する「アイルサポートセンター」を設けた販売管理パッケージです。同社の自社パッケージで、販売管理に必要な機能を標準搭載し、要望に応じたカスタマイズにも対応します。導入前のコンサルティングからカスタマイズ開発、稼動開始時の教育、稼働後のシステム運用支援、機械のメンテナンスまでを一貫して支援しており、運用の窓口を一本化したい企業に向いています。
販売指南
- 売買も在庫管理も一つで完結。一元管理でビジネスをスムーズに
- 改正電子帳簿保存法&インボイス制度対応で安心経営を実現!
- さまざまな視点でデータを分析し、経営判断をサポート!
三菱電機デジタルイノベーション株式会社が提供する「販売指南」は、法令対応をアップグレードで提供する販売管理パッケージです。提供形態はオンプレミスで、軽減税率制度や複合税率への変更に備えて明細単位で税率を変更できる機能も備えています。改正電子帳簿保存法とインボイス制度にも対応しています。導入前の相談から導入後のアフターフォローまで、専任のスタッフによるサポートを受けられます。
Plaza-i
- 中堅・中小企業商社向け
- 海外と取引のある企業、外資系企業、海外進出企業に最適
- 競争優位をもたらす本物のERP
株式会社ビジネス・アソシエイツが提供する「Plaza-i」は、カスタマイズで開発した機能もパッケージの標準機能として取り込んでいる商社向け販売管理システムです。輸出入や加工、直送、ロット管理までをカバーし、提供形態にはパッケージソフトが含まれます。税制・法改正への対応も行っています。導入事例では、定期バージョンアップを重ねてもカスタマイズ機能が損なわれず、パッケージに追加された機能も活用できる点が紹介されており、長期運用を前提とする企業が確認したい製品です。
スーパーカクテルデュオ販売 (株式会社内田洋行)
- 営業をパワーアップし売上拡大を支援します!
- 経営の品質アップ!キャッシュフローの適正化に繋がります!
- 業務の効率化に向けて使いやすさを重視!
まとめ
パッケージ型販売管理システムの運用では、保守契約で受けられる支援の範囲を確かめ、バージョンアップを影響確認から検証、切り替えまで段階的に進めることが大切です。カスタマイズ部分の記録や依頼のルール、マスタとバックアップの定期点検も、長く使い続けるための備えです。運用をどこまで自社で担い、どこからベンダーに任せるかを考えながら、資料請求をして保守サポートの内容を比較してみてください。

