セキュリティ運用で生じやすい課題の全体像
セキュリティ運用では、VPNやファイアウォールに依存した境界防御型の構成に限界を感じたり、運用業務が属人化したりするなど、複数の課題が同時に生じる場合があります。課題ごとに原因や対応方法が異なるため、自社がどの課題に直面しているかを整理したうえで、製品を比較することが重要です。
複数の課題が絡み合っているケースも多く、単発の対処だけでは根本的な解決に至らない場合もあります。まずは全体像を整理し、次章以降で課題ごとの観点を具体的に見ていきます。
| 課題 | 確認したい観点 |
|---|---|
| VPN経由の不正アクセス | 都度認証とアクセス制御の仕組み |
| 運用業務の属人化 | 複数人で状況を把握できるか |
| テレワークでの情報漏えい不安 | 端末やアクセス先の制御機能 |
課題を放置するリスク
VPN経由の不正アクセスや属人化といった課題を放置すると、業務への影響が長期化する懸念があります。原因を特定できないまま運用を続けると、同様のトラブルが繰り返し発生する可能性もあります。
早い段階で課題を整理し、対応策を検討することが重要です。課題を先送りにするほど、対応にかかる工数や影響範囲が拡大する懸念もあります。
課題解決に向けた基本的な視点
課題を解決する際は、現状の運用でどこに手間がかかっているかを整理したうえで、必要な機能を明確にすることが有効です。複数の製品を同じ条件で比較しましょう。
比較の際は、導入後の運用のしやすさもあわせて確認しておくことが重要です。社内の関係部署とも課題感を共有したうえで、比較検討を進めることが望まれます。
VPN経由の不正アクセス・境界防御の限界という課題
VPN経由の不正アクセスや認証情報の窃取が多い場合、境界防御型のVPNとファイアウォールだけの構成では限界が生じやすくなります。原因が分からないまま個別確認を続けることは、担当者の負担増加にもつながります。確認しておきたい主な観点を整理します。
- アクセスのたびに認証を行う仕組みになっているかを確認する
- 利用者や端末の状態に応じてアクセス制御ができるかを確認する
- VPN機器の脆弱性に依存しない構成になっているかを確認する
VPN経由の不正アクセスという観点
VPN経由の不正アクセスや認証情報の窃取が続くと、社内システムへの侵入経路として悪用される懸念があります。ゼロトラスト・セキュリティでは、アクセスのたびに利用者や端末の状態を確認し、都度認証を行う仕組みが基本となります。
単一のID・パスワードだけに依存しない、多要素認証への対応状況も確認しておきましょう。
境界防御型からの脱却という観点
境界防御型のVPNとファイアウォールだけの構成では、社内ネットワークに一度侵入されると被害が拡大しやすい懸念があります。ゼロトラスト・セキュリティでは、社内外を問わずすべてのアクセスを検証する考え方を採用するため、被害の拡大を防ぎやすくなります。
既存の構成から移行する際は、段階的に導入を進めることが望まれます。
運用業務の属人化・テレワークでの情報漏えい不安という課題
セキュリティ運用業務が特定の担当者に依存していると、その担当者が不在の際に対応が滞る懸念があります。あわせて、テレワーク環境からの情報漏えいも運用上の大きな課題となります。
どちらの課題も、運用体制の見直しと機能の両面から対応することが望まれます。確認しておきたい観点を整理します。
- ■Q:セキュリティ運用業務の属人化を解消するにはどうすればよいですか?
- 操作履歴を記録し複数人で状況を把握できる体制や、対応ルールを明文化しておくことが有効です。
- ■Q:テレワーク環境からの情報漏えいを防ぐにはどうすればよいですか?
- 端末の状態を確認したうえでアクセスを許可する仕組みがある製品を選ぶことが有効です。
運用業務の属人化という観点
特定の担当者だけがセキュリティ運用を把握している状態では、その担当者が休暇や退職をした際に、対応が滞る懸念があります。操作履歴や対応記録を残し、複数人で状況を確認できる仕組みがあれば、属人化の解消につながります。
対応ルールを明文化しておくことも、あわせて重要な観点です。特定の担当者に依存し続けると、その担当者への業務の集中も避けにくくなり、負担がさらに増える懸念もあります。
テレワークでの情報漏えい不安という観点
テレワーク環境からの情報漏えいが不安な場合は、端末の状態を確認したうえでアクセスを許可する仕組みがあるかどうかを確認することが重要です。私物端末を利用する場合は、業務データと個人データを分離できる機能があるかもあわせて確認しておきましょう。
自宅やカフェなど、多様な環境からのアクセスを想定した設計になっているかも、あわせて確認しておくと安心です。
ポリシー設計工数・ペーパーレス化の課題解決
アクセスポリシーの設計・運用に多くの工数がかかる場合や、紙のセキュリティ規程・申請書の管理に手間がかかる場合も、あわせて解消したい課題です。内製と外部委託のどちらが自社にあうかという判断も重要です。
それぞれの課題は独立しているようで、実際には運用全体の効率にかかわっています。確認しておきたい観点を整理します。
| 課題 | 確認したい観点 |
|---|---|
| ポリシー設計工数の負担 | 設計・運用を支援する機能があるか |
| 紙資料の管理 | 規程や申請書を電子化できるか |
ポリシー設計工数の削減という観点
利用者や部署ごとに個別のアクセスポリシーを設計すると、多くの工数がかかる場合があります。テンプレートを活用して、標準的なポリシーから設定を始められる機能があれば、設計にかかる時間を短縮しやすくなります。
運用開始後も、ポリシーの見直しがしやすい設計になっているかを確認することが望まれます。部署の新設や統廃合があった際にも、柔軟にポリシーを見直せるかという観点も重要です。
ペーパーレス化と内製・外部委託の判断という観点
紙のセキュリティ規程や申請書を管理していると、更新の手間や紛失のリスクが生じる懸念があります。規程や申請書を電子データとして一元管理できる機能があれば、ペーパーレス化を進めやすくなります。
規程が最新の状態に保たれていない場合、インシデント発生時の初動対応にも影響が及ぶ懸念があります。
運用課題の解決につながるゼロトラスト製品
VPN経由の不正アクセスへの不安や運用の属人化といった課題の解決に役立つゼロトラスト・セキュリティ製品をご紹介します。
Cloudflare One
- VPN不要のゼロトラスト(ZTNA)を既存環境と併用し段階的に導入
- SWG・CASB・DLP等の多層防御を単一画面で一元管理
- 世界125カ国330都市以上の拠点網が低遅延かつ高可用性を提供
TDI株式会社が提供する「Cloudflare One」は、社内外を問わずアクセスを制御するゼロトラスト対応のセキュリティサービスです。VPNへの依存を減らし、境界型防御では対応が難しい社外アクセスの不正利用への不安を軽減する選択肢となります。テレワーク環境での情報漏えい対策としても検討されています。
課題解決に関するFAQ
ゼロトラスト・セキュリティによる課題解決について、よくある質問と回答をまとめました。
- ■Q1:VPN経由の不正アクセスへの対策として重視すべき点は何ですか?
- アクセスのたびに認証を行う仕組みや、VPN機器の脆弱性に依存しない構成であるかが重要です。
- ■Q2:ポリシー設計の工数を削減するにはどうすればよいですか?
- テンプレートを活用して標準的なポリシーから設定を始められる機能があると、設計にかかる時間を短縮しやすくなります。
- ■Q3:運用業務の属人化を解消するにはどうすればよいですか?
- 操作履歴を記録し複数人で状況を把握できる体制や、対応ルールを明文化しておくことが有効です。
- ■Q4:テレワーク環境からの情報漏えいを防ぐにはどうすればよいですか?
- 端末の状態を確認したうえでアクセスを許可する仕組みがある製品を選ぶことが有効です。
まとめ
ゼロトラスト・セキュリティは、VPN経由の不正アクセス対策や運用業務の属人化解消、テレワークでの情報漏えい対策など、さまざまな課題の解決に役立ちます。自社が直面している複数の課題をよく整理したうえで、必要な機能を確実に確認することが大切です。まずは資料請求から、自社にあった製品をじっくりと確認してみてください。

