ウイルスに感染しないためのメールセキュリティ対策
まずはウイルスに感染しないためのメールセキュリティ対策を見ていきましょう。
1:ウイルス対策ソフトを導入する
もっとも一般的なメールのウイルス対策は、専用のウイルス対策ソフトをインストールすることです。メールに含まれるウイルスを検知しブロックするだけでなく、すでに感染している場合もチェックできます。
近年では、ウイルス対策ソフトと同じ役割を持つプログラムが最初からインストールされていることも多いです。
このウイルス対策ソフトは既知の脅威しか検出できません。そのため、こまめにアップデートを行い、脅威を検知するパターンファイルを常に最新版にしておきましょう。また、定期的に利用しているパソコンをスキャンして、感染していないか調べることも大切です。
2:パソコンを最新状態にアップデートする
ウイルス対策ソフトだけでなく、利用しているパソコンを最新状態にアップデートすることも大切です。パソコンのOSやソフトウェアにはセキュリティホールが存在することがあります。
セキュリティホールとは、ウイルスが侵入しやすい欠陥・問題点のことであり、放置していると非常に危険です。通常では、セキュリティホールが発見されると、修正するためのプログラムが配布されます。
基本的にはパソコンを最新版にアップデートすることで修正プログラムを適用できるでしょう。
普段から利用しているソフトやアプリも例外ではありません。ウイルスの種類は多く、少しでも隙があれば、そこを突いて攻撃されてしまいます。ウイルス以外のサイバー攻撃を防ぐためにも、こまめにOSやソフトをアップデートしましょう。
3:HTMLメールを利用しない
特に注意が必要なのは文字の色を変えたり、イラストや写真でデコレーションしたりする機能を持つHTMLメールです。
このHTMLメールはウイルスに感染しやすい特徴があります。通常のメールよりも複雑なプログラムが組まれているため、その隙間にウイルスを仕込みやすいのです。
一般的にメールにウイルス攻撃を仕掛けるときは、添付ファイルやURLのリンク先に不正プログラムを仕込みます。しかし、HTMLメールの場合は、メール自体に不正プログラムを仕込むことが可能。そのため、開封しただけでウイルスに感染する可能性も十分に考えられます。
自動でメールを開封してしまっても感染するので、HTMLメールは利用しない・見ない設定にすることが無難です。
4:送られてきた添付ファイルは開封しない
メールにおけるウイルス対策を強化する場合は、送られてきた添付ファイルはすぐに開封しないことが大切です。基本的にウイルスは添付ファイルを展開することでインストールされ、不正プログラムが動いてしまいます。
不審なメールの場合以外でも、見知らぬ差出人のケースや、見覚えがないメールの場合は注意してください。安全性を高めたい場合は、添付ファイルを展開する前に、ウイルス検査をしましょう。
近年では、既存の取引先を騙ったメールが蔓延しています。知っている相手からのメールでもウイルスメールである可能性は高いので、細心の注意を払ってください。
ウイルスメールの見分け方
つづいて、ウイルスメールの見分け方を見ていきましょう。
宛名や署名がない
事前に入念な準備を行って攻撃する標的型攻撃でなければ、不特定多数に対して一斉送信されています。そのため、宛名や署名がないメールは非常に危険度が高いと判断してください。
少しでも怪しいと感じた場合は、添付ファイルを展開してはいけません。もし、今後の仕事に関係するようなメールの可能性があれば、システム部門に問い合わせると良いでしょう。
不自然なアドレスや本文
ビジネスで使用しているメールにも関わらず、フリーメールを使っている場合は非常に危険です。また、一般的なドメインでも、ランダムな文字列の場合や氏名が記載されていないときは怪しいと判断しましょう。
また、海外から攻撃するケースも増えています。そのため、全文が英語のケースや自動翻訳により不自然な日本語になっている場合はウイルスメールである可能性が高いです。
適切な対策を行い、メールによるウイルス感染を阻止しよう
近年ではメールを使ったウイルス攻撃の被害が増えているので、十分に対策を行う必要があります。基本的な対策は以下のとおりです。
- ■ウイルス対策ソフトを導入する
- ■パソコンやOS・ソフトを最新状態にアップデートする
- ■HTMLメールを利用しない・展開しない
- ■送られてきた添付ファイルは開封しない
安全にメールを利用するためにも、適切な対策を行ってメールによるウイルス感染を阻止しましょう。