採用における適性検査の活用事例
採用活動では、応募者の行動特性や価値観を可視化することで、面接だけでは見抜けない部分を把握できます。ここでは、面接との併用や、新卒・中途採用での違いを具体的な企業事例をもとに解説します。
面接との併用でミスマッチを防ぐ
株式会社SAMURAIでは、IT教育事業の急成長に伴い、面接官の主観に依存した採用が続き、早期離職が課題となっていました。AI適性検査ツール「アッテル」を導入し、活躍社員と早期離職者の違いを可視化。採用段階から客観的なデータを活用することで、組織に合う人材を見極められるようになりました。
導入前は離職率が10%台半ばでしたが、導入後は4%台まで改善。入社後1か月で成果を上げる社員や、MVPを獲得する人材も生まれるなど、採用の精度向上と定着率の改善が実現しています。
参考:【事例公開】離職率10pt低下を実現!株式会社SAMURAIがAI適性検査「アッテル」を導入|株式会社アッテル
学生・中途採用での違い
新卒採用ではポテンシャルや行動特性を重視するのに対し、中途採用では組織文化との適合性が重要になります。レクストホールディングス株式会社では、中途採用の早期離職率が30%近くに達していたことを受け、「ミツカリ適性検査」を導入。応募者の「社風適合度」や「価値観」を数値化し、スキルだけでなく相性を重視する選考へ転換しました。
その結果、中途採用の離職率が約9%に改善。検査結果を面接時に共有する運用により、採用担当と現場リーダーの認識ギャップも減少しています。
参考:レクストホールディングス株式会社のミツカリ導入事例|ミツカリ
配置転換での適性検査の活用事例
適性検査は、従業員の能力を最大限に発揮できるポジションを見極める際にも有効です。ここでは、職務適性や管理職登用など、社内配置における実践的な活用例を紹介します。
職務適性の判定
あるコールセンター運営企業では、業務ごとの負荷や適性に差があり、配置転換の判断が属人的でした。そこで「ミキワメ 適性検査」を導入し、社員一人ひとりの強み・弱みを定量化。テレアポ担当者やアルバイトマネージャー、バックオフィス担当など、職務ごとに求められる特性を可視化したうえで、適切な配置転換を行いました。
その結果、これまで把握しきれていなかった各社員の「本当に適した職種」を明確にできるようになり、社員が自身の能力をより発揮しやすい環境づくりにつながりました。
参考:配置・配属の適正化に成功した事例【3選】|ミキワメラボ
管理職登用での利用
ハイリマレリジャパン株式会社では、分社化を機に登用基準を再構築し、2022年より管理職登用試験に「NMAT(管理者適性検査)」を採用しました。面談評価に加えて客観的データを取り入れることで、主観に偏らない登用判断を実現しています。
試験は役員面談・模擬面談・NMATの3要素で構成され、社員一人ひとりの可能性を多面的に評価。合否にかかわらず結果を本人へ返却し、今後のキャリア開発にも活かせる仕組みとしています。
参考:管理職登用試験の1つとしてNMATを活用|リクルートマネジメントソリューションズ
教育・人材育成における適性検査の活用事例
採用・配置で得たデータは、人材育成にも活かせます。特に、社員ごとの特性を踏まえた育成計画やチーム単位でのバランス分析に活用することで、組織力の底上げにつながります。
個別育成計画の立案
株式会社資生堂では、新卒採用で実施した適性検査「TG-WEB」の結果を、入社後の育成にも活用しています。検査結果を上長や人事部門と共有し、社員一人ひとりの特徴を把握したうえで、個々に合わせた育成方針を立てています。
このように配属前から情報を共有することで、上司と人事が共通認識を持ち、より効果的な教育・育成が実現しています。
以下の記事では適性検査サービスの価格や機能、サポート体制などを、具体的に比較して紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
適性検査は、採用・配置・育成すべての段階で活用できる人事ツールです。データを活かして客観的な判断を行うことで、ミスマッチ防止・離職率低下・育成効率化といった課題の改善が期待できます。
導入の際は、目的を明確にした上で自社の運用体制に合うツールを選ぶことが重要です。自社課題に合った適性検査を導入し、効果的な人材戦略を実現したい方は、複数製品を比較し、今すぐ資料請求してください。


