信頼性を示す客観的な指標の確認方法
データセンターの信頼性は「謳い文句」ではなく、客観的なデータと認証によって評価することが重要です。
稼働率実績と過去の障害履歴の確認
「99.99%の稼働率を保証」と謳っていても、実際にどれだけの期間その水準を維持してきたかは施設によって大きく異なります。可能であれば、過去3〜5年間の実際の稼働率実績と、発生した障害の件数・内容・復旧時間を開示してもらうことで、実態を把握できます。
また、施設が「ポストモーテム(障害後の原因分析レポート)」を顧客に公開しているかどうかも、誠実さと改善への取り組みを示す重要な指標です。過去の障害を隠蔽せず、透明性を持って情報提供している施設ほど、信頼性が高いといえます。
第三者認証取得による信頼性の担保
ISO/IEC 27001(情報セキュリティ)・SOC2(セキュリティ・可用性・機密性)・PCI DSS(カード情報セキュリティ)・FISC安全対策基準への準拠などの第三者認証は、独立した審査機関による定期的な評価を受けていることを示すものです。これらの認証を取得・維持している施設は、セキュリティと運用管理の基準が第三者によって保証されています。
認証取得の状況は施設のWebサイトや営業担当者から確認できます。認証の有効期限と審査機関の信頼性も合わせて確認しましょう。
施設運営会社の財務健全性と事業継続性
データセンターを運営する会社が財務的に不健全であったり、事業規模が小さすぎたりすると、突然の事業撤退・施設閉鎖・サービス縮小のリスクがあります。長期契約を結んで機器を預ける以上、施設運営会社の経営安定性は重要な評価軸です。
上場企業や大手グループ会社が運営する施設は、財務情報が公開されており、経営の透明性が高いといえます。また、運営年数が長く、多数の顧客実績を持つ施設は、継続性の観点からも安心です。
信頼性に関する具体的な確認方法
信頼性の評価は、カタログや営業説明だけでなく、実際の確認作業を通じて行うことが重要です。
施設見学による設備状態の直接確認
データセンターの信頼性を評価する最も確実な方法の一つが、実際に施設を見学することです。電源設備・冷却設備・セキュリティゲート・ラックエリアを直接確認することで、カタログには書かれていない設備の実態が把握できます。
見学時には、設備の清潔さと整理整頓状態・UPSと発電機の設置状況・温度・湿度管理の状態・スタッフの対応と知識レベルなどを観察しましょう。施設見学を断る施設は、信頼性に問題がある可能性があるため注意が必要です。
導入事例と顧客参照先(リファレンス)の確認
実際の導入事例や、既存顧客に話を聞かせてもらえる「リファレンス顧客」の紹介が得られる施設は、実績への自信と顧客満足度の高さを示しています。特に自社と同業種・同規模の導入事例がある施設では、類似した要件での運用実績を確認できるため、信頼性の判断がしやすくなります。
リファレンス顧客への確認では、障害発生時の対応スピード・日常的なサポートの質・SLAの遵守状況などを直接聞くことで、カタログに書かれない実態を把握できます。
BCP・DR設計への対応力と過去の被災実績
大規模な自然災害(地震・洪水など)が発生した際に、施設がどのように対応したかの実績も信頼性の重要な評価指標です。東日本大震災などの過去の大規模災害時に、無停止で稼働継続できた施設は、設備の堅牢さと運用体制の信頼性が実証されています。
施設担当者に「過去の主要な自然災害時の対応実績」を質問し、具体的な事例を教えてもらうことで、危機対応力を評価できます。BCP設計の相談に乗ってくれる施設は、顧客の継続性を重視している証でもあります。
データセンター事業者の信頼性を長期的に維持するための関係管理
信頼できる施設を選んだ後も、長期的に信頼性を確認し続けるための関係管理が重要です。
契約後の定期的な信頼性モニタリング
施設の信頼性は時間の経過とともに変化することがあります。設備の老朽化・運営会社の経営状況の変化・スタッフの入れ替わりなどにより、当初は高かった信頼性が低下するリスクがあります。月次・四半期ごとに稼働率・障害件数・対応時間などのKPIをモニタリングし、信頼性の低下を早期に察知できる仕組みを整えましょう。
施設が定期的なサービスレポートを提供しているか、また問い合わせへの対応速度が当初と変わっていないかを継続的に確認することが重要です。
セカンダリーデータセンターの確保によるリスク分散
単一のデータセンターに依存するシステム構成は、その施設に重大な問題が発生した際のリスクが大きいです。特に重要なシステムは、別の施設にバックアップ環境を用意するDR(災害対策)構成を採用することで、単一施設の信頼性リスクを軽減できます。
セカンダリーデータセンターは、プライマリーとは異なる地域・異なる電力グリッド・異なる通信事業者を経由することで、広域災害やキャリア障害に対しても耐性を高められます。
施設運営会社の財務・経営状況の定期確認
データセンター運営会社の経営状況は、長期利用の中でリスク要因になる可能性があります。上場企業の場合は決算報告を定期的に確認し、非上場の場合は信用調査機関のレポートを参照するなどして、財務健全性を定期的にチェックする習慣をつけましょう。
もし運営会社の経営に懸念が生じた場合は、早めに代替施設の検討を始めることで、急なサービス終了や品質低下への対応に余裕を持てます。「いつでも移れる準備」をしておくことが、長期的なリスク管理の基本です。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料を取り寄せて機能や特徴をさまざまな製品と比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でデータセンターソリューションの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
信頼性の高いデータセンターソリューションの紹介
認証取得・稼働実績・運営実績において高い信頼性を持つデータセンターソリューションを紹介します。
御殿山データセンター
- 品川駅より徒歩15分のビジネスに適した環境と利便性に優れた立地
- 安全性が高い地盤で地震・液状化・浸水など災害危険度が低く安心
- 24時間365日の有人監視!堅牢なセキュリティと高水準の運営品質
主要駅から徒歩圏内のアクセスしやすい立地に構えるデータセンターです。免震構造・24時間有人監視を備え、FISC安全対策基準に準拠。専用管理ポータルで機器管理も効率化できます。
IIJデータセンターサービス
- 利便性の高い都市型センター、郊外型センター、海外にも展開中
- 耐震・免震構造、24時間365日体制の設備など万全の体制でご提供
- 構内配線に接続するだけで広帯域バックボーンへ接続可能
全国16拠点と海外にネットワークを持ち、耐震・免震構造を備えた大規模データセンターです。自社クラウドとの親和性が高く、24時間365日の運用体制で企業のITインフラを支えます。
OC1 曽根崎データセンター
- 高品質で低遅延なネットワーク環境を構築
- 大阪駅から徒歩約12分の都市型データセンター
- 最新のファシリティ・セキュリティを誇る新しいデータセンター
大阪都市部に立地し、関西一円に自社ファイバーネットワークを展開するデータセンターです。再生可能エネルギー100%対応のグリーンDCとして、免震構造と24時間有人監視による高い安定性を備えます。
ゼロエミッション・データセンター 石狩(ZED石狩)
- 24/7 カーボンフリー電力で稼働し、脱炭素経営の推進にも貢献
- 地震・津波・洪水のリスクが低い、北海道石狩のデータセンター
- ハウジング/コロケーション対応。運用から障害対応まで一括支援
北海道石狩に位置し、24時間365日カーボンフリー電力で稼働する環境配慮型データセンターです。脱炭素経営とBCP対策を同時に実現でき、地震・津波リスクが低い立地条件も評価されています。
東京・大阪エリア MCDRコロケーションソリューション
- ミッションクリティカルデータの安全性、可用性を担保する設計
- 将来の拡張要件に対応した大容量電源を提供可能
- 大阪中心部から約20km、東京エリアと共に災害リスクの低い地域
東京・大阪に立地するハイパースケール向け高密度データセンターです。ISO27001/SOC2認証取得済みで、1ラック単位から柔軟に利用可能。高いセキュリティ基準と拡張性を両立しています。
ICC-IDCデータセンター (株式会社石川コンピュータ・センター)
- 電子制御された安全空間にサーバー委託ができる
- いつでも高速かつ安全なネット回線を提供
- 仮想基盤「Vase」導入で動作を軽快に
まとめ
データセンターの信頼性は、稼働率の実際の実績・第三者認証の取得状況・施設運営会社の財務健全性・施設見学での設備確認・既存顧客へのリファレンス確認の五つの手段で客観的に評価できます。カタログの謳い文句だけでなく、具体的なデータと実態を確認したうえで施設を選ぶことが、長期的な安心につながります。


