中小企業におけるデータ管理の課題
中小企業では、セキュリティ対策の不足やバックアップの不備、データの分散管理が大きな課題です。特に、予算やIT人材が限られるなかでサーバの適切な運用やデータ保護を徹底するのは容易ではありません。
そのため、サイバー攻撃の被害を受けたり、災害時に重要なデータを失ったりするリスクが高まります。さらに、部門ごとに異なるシステムを利用していると、データが分散し管理が煩雑になりがちです。これらの課題に対応するには、コストを抑えつつ効率的にデータを管理する仕組みが求められます。
中小企業が活用すべきデータセンターとは
データセンターとは、安全で効率的なデータ管理を実現するサービスです。オンプレミス環境の構築が難しい中小企業でも、データセンターを利用すれば、高度なセキュリティ対策や災害対策が施された環境でデータを保管できます。
また、データセンターでは、企業が必要なサーバ機器を設置するための「ラック」という専用スペースを提供しています。一般的にラック単位で契約しますが、中小企業の場合、大きなラックを借りるのはコスト面で負担が大きいことも。そこで、1/4ラックや1/2ラックといった小規模なプランに対応したデータセンターを選べば、必要な分だけ利用でき、コストを抑えつつ導入しやすくなります。
中小企業がデータセンターを利用するメリット
データセンターの利用によって、中小企業が得られる主なメリットを解説します。
専門知識がなくてもセキュリティを強化できる
中小企業では、IT専門のスタッフを確保するのが難しく、十分なセキュリティ対策を講じるのが困難です。データセンターを利用すれば、24時間体制の監視やウイルス対策など、プロによるセキュリティ管理を受けられます。
自社で高度な対策を実施する必要がないため、負担を軽減しつつ、安全な環境でデータを保護できます。
災害時のデータ消失リスクを低減できる
地震や台風などの災害が発生すると、社内サーバではデータ消失のリスクがあります。データセンターは耐震設計や無停電電源装置(UPS)を備えており、安全な環境でデータを保管できます。
さらに、遠隔地にバックアップを取っているサービスなら、万が一の事態でも事業継続がしやすくなります。
自社でサーバを持たずにコストを抑えられる
社内にサーバを設置すると、初期費用やメンテナンス費用がかかるうえ、管理のためのIT担当者も必要になります。データセンターを活用すれば、設備投資や人件費を抑えつつ、安定したデータ管理が行えます。
さらに、事業の成長に応じてラックのサイズ調整が可能なサービスなら、無駄を抑えつつ将来的なデータ増加にも柔軟に対応できる点が大きなメリットです。
ITトレンドでは、さまざまなデータセンターサービスを紹介しています。以下のボタンから一括資料請求(無料)が可能なため、導入の比較検討にお役立てください。
中小企業向けデータセンターの選び方
自社に適したデータセンターを選ぶために、特に重要な3つのポイントについて解説します。
立地条件と災害対策が適切か
データセンターを選ぶ際は、安全性と利便性の両面から立地を検討することが重要です。地震や水害のリスクが低い地域にあるかを確認し、耐震・免震設計が施されているかもチェックしましょう。
また、万が一の災害に備え、遠隔地へのバックアップが可能なサービスを選べば、事業継続性をより確保しやすくなります。
コストと運用負担を抑えられるか
中小企業では、限られた予算のなかでIT環境を整える必要があります。そのため、初期費用を抑えられるか、小規模なラック単位で契約できるかを確認しましょう。
また、IT専任の担当者がいない企業でも運用しやすいように、導入支援やトラブル時のサポート体制が整っているかも重要なポイントとなります。
セキュリティ対策が十分か
データセンターでは、情報漏えいやサイバー攻撃からデータを守るために、物理・情報の両面で強固なセキュリティ対策が求められます。入退室管理や監視カメラ、24時間警備などの物理的な対策に加え、通信の暗号化やファイアウォール、DDoS対策などの情報セキュリティが整っているかを確認しましょう。
また、耐震・防火設備の有無や、定期的なセキュリティ監査の実施状況も重要なポイントです。
データセンターのより詳しい選び方は以下の記事をご覧ください。料金相場や人気ランキングもあわせて紹介しています。
中小企業におすすめのデータセンターを比較
ここでは、中小企業のニーズに対応したデータセンターを厳選して紹介します。
S-Port データセンターサービス
鈴与シンワート株式会社の「S-Port データセンターサービス」は、柔軟なプランを提供するデータセンターです。1/4ラックや1/2ラックといった小規模な契約が可能なため、必要な分だけ利用でき、無駄なコストを抑えられます。耐震・停電対策が整っており、安定した運用ができる点も魅力です。コストと利便性を重視する中小企業におすすめのサービスです。
参考価格:1/4ラック月額50,000円~、1/2ラック月額73,000円~、フルラック月額119,000円~
FIT-IDC
北電情報システムサービス株式会社提供の「FIT-IDC」は、富山を拠点とする地域密着型のデータセンターです。地方企業にとっては、近隣で手厚いサポートを受けられる点が大きな魅力です。また、小規模なラック契約が可能で、必要な分だけ利用できるためコストを抑えやすいのも特徴。災害対策やセキュリティ設備も整っており、安定したデータ管理が可能な点から、中小企業におすすめです。
参考価格:お問い合わせください
IIJデータセンターサービス
株式会社インターネットイニシアティブが提供する「IIJデータセンターサービス」は、国内大手のIIJが提供するデータセンターサービスで、導入実績が豊富で信頼性が高いのが特徴です。スモールスタートが可能なため、中小企業でも無理なく導入でき、必要に応じて拡張しやすい点がメリットです。さらに、高度なセキュリティ対策や遠隔バックアップにも対応。コストと柔軟性を両立したデータセンターを探している企業に適しています。
参考価格:お問い合わせください
まとめ
データセンターの活用により、安全な環境でのデータ管理が可能になり、コスト削減や業務の効率化につながります。
導入を成功させるには、立地やコスト、セキュリティ対策などを考慮し、自社に最適なサービスを選ぶことが重要です。以下のボタンから一括資料請求が可能なため、複数のデータセンターを比較し、最適なサービスを見つけましょう。