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ファイアウォール運用でつまずく場面と立て直し方|担当者不足・拠点差・委託先との連携

ファイアウォール運用でつまずく場面と立て直し方|担当者不足・拠点差・委託先との連携

ファイアウォールの運用が滞る背景には、担当者の人数だけでなく、判断の手順や記録の残し方が整っていないという共通点があります。人を増やせば解決するとは限らず、作業の流れを見直すことで改善する場面もあります。この記事では運用でつまずきやすい4つの場面を取り上げ、原因の整理と立て直しの進め方を解説します。

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目次

    ファイアウォールの運用が滞る背景

    ファイアウォールとは、社内ネットワークと外部の通信を監視し、許可した通信だけを通す仕組みです。導入後は継続的な作業が発生し、その積み重ねが負担になっていきます。

    作業量が徐々に増えていく仕組み

    運用開始時は設定も少なく、対応する件数も限られます。しかし業務システムの追加や取引先との接続が増えるたびにルールが追加され、確認すべき対象も広がっていきます。増え方が緩やかなため、負担が大きくなっていることに気づきにくい面があります。

    状況を把握するには、直近1年間に発生した作業の件数と、対応にかかった時間を記録から集計する方法が有効です。ルール追加の件数、問い合わせ対応の件数、機器の更新作業の回数を並べると、どの作業に時間を要しているかが見えてきます。集計の結果は、体制を見直す際の社内説明にも使えます。

    関連記事 ファイアウォールとは?仕組みや種類、WAFとの違いをわかりやすく解説

    判断の基準が共有されていない状態

    どの通信を許可するか、どのアラートに対応するかという判断は、担当者の経験にもとづいて行われることがあります。基準が文書になっていないと、担当者が変わった際に同じ判断ができなくなります。

    改善の第一歩は、判断の基準を書き出すことです。許可の申請を受けた際に確認する項目、判断に迷った場合の相談先、記録に残す内容を決めておくと、担当者による差が小さくなります。基準は一度に完成させる必要はなく、対応した事例を追記していく形で整えていくと現実的に進められます。

    担当者1人でファイアウォール運用が回らない場合

    情報システムの担当者が1人という環境では、日々の作業が特定の人に集中します。ここでは負担が大きくなりやすい2つの作業を取り上げます。

    ルール管理が追いつかなくなる場面

    ルールの追加依頼が続くと、追加そのものは行えても、不要になったルールを削除する作業が後回しになる場合があります。設定が積み重なると、どのルールがどの業務のためにあるのかを把握しにくくなり、見直しの負担がさらに増えます。

    立て直しの進め方としては、まず既存ルールの一覧を出力し、通信ログと突き合わせて利用の形跡を確認します。判断がつかないものは関係部署へ照会する期間を設けましょう。今後については、申請時に依頼者と目的、想定する利用期間を記入する欄を設け、期限が来たら見直す運用にすると増加を抑えられます。

    アラート対応が追いつかなくなる場面

    通知の条件を細かく設定しすぎると、日々届く件数が多くなり、確認が追いつかなくなる可能性があります。件数が多い状態が続くと、重要な通知が埋もれる状況にもつながります。

    対応としては、通知の条件を見直し、対応が必要なものだけが届く状態に調整する方法があります。あわせて、通知の送り先を複数の担当者にする、一定時間内に確認されなかった場合に別の宛先へ再送する仕組みを検討しましょう。1人に依存しない形にすることで、不在時にも対応できる体制になります。対応した内容を記録に残す仕組みも、あわせて用意しておくと引き継ぎがしやすくなります。

    関連記事 ファイアウォールの3つの基本的な機能や仕組みとは?

    専任者不在でファイアウォールの設定に不備が残る場合

    総務や経理の担当者が兼務している環境では、設定の妥当性を確認する機会が持ちにくくなります。ここでは確認しておきたい点を整理します。

    設定の不備が見過ごされる場面

    導入時に業務を優先して広めの許可を設定し、その後見直されないまま運用が続くケースがあります。この状態では、想定していない通信が通る余地が残る可能性があります。原因は担当者の知識だけでなく、確認する機会が業務の流れに組み込まれていないことにもあります。

    立て直しには、定期的に設定を確認する機会を設けることが有効です。年に1回や機器の更新時など、時期を決めて実施しましょう。自社だけで妥当性を判断しにくい場合は、ベンダーや専門事業者へ設定の確認を依頼できるかを相談してください。依頼できる範囲と費用を事前に確認しておくと、計画に組み込みやすくなります。

    導入時の作業範囲が曖昧なままの場面

    導入を事業者へ依頼した場合でも、どこまでを事業者が実施し、どこからを自社が行うかが曖昧だと、いずれも手を付けない項目が残る可能性があります。特に、業務ごとの通信要件の整理は自社側で行う必要がある部分です。

    契約前に、作業項目を一覧にして担当を明記しておきましょう。初期設定、既存設定の移行、動作確認、利用者への案内といった項目ごとに、実施する側と確認する側を決めます。導入後に誰へ相談すればよいかも、あわせて確認しておくと運用開始後の不安を減らせます。

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    多拠点でファイアウォールのルールがそろわない場合

    拠点ごとに機器を設置している企業では、設定の内容や管理の方法が拠点によって異なる状態が生まれる場合があります。

    拠点ごとに設定が分かれていく場面

    拠点ごとに導入時期が異なると、機器の型番や設定の書き方に差が生じます。同じ目的のルールでも表現が異なるため、全社で共通の基準を適用したいときに、どの拠点が対応済みかを把握しにくくなります。

    整理を進めるには、まず拠点ごとの機器一覧と設定内容を集める作業から始めます。型番、導入時期、保守期限、主要な設定を一覧にすると、差の大きさが見えてきます。そのうえで、全社共通で適用する項目と、拠点固有で残す項目を分けましょう。すべてを一度にそろえる必要はなく、優先度の高い項目から段階的に進める方法が現実的です。

    拠点の対応が本社に集中する場面

    拠点に担当者がいない場合、設定変更のたびに本社の担当者が対応することになります。移動や電話での案内に時間がかかり、対応が滞る可能性があります。

    改善の方法としては、複数の機器を一つの管理画面から操作できる仕組みの導入が挙げられます。共通のルールを本社で作成して配布し、拠点固有の部分だけを個別に設定する運用にすると、確認する箇所を減らせます。導入を検討する際は、管理できる台数の上限、既存機器を対象にできるか、拠点担当者へ一部の操作だけを許可できるかを確認しましょう。

    関連記事 ファイアウォールの選び方とは?他のセキュリティ製品との違いも解説

    委託先とファイアウォール運用の手順が食い違う場合

    運用の一部を外部の事業者へ委託している場合、依頼から実施までの流れが明確でないと、対応の遅れや行き違いにつながります。

    承認の流れが定まっていない場面

    ルール変更の依頼について、誰が内容を確認し、誰が実施を承認するかが決まっていないと、依頼が止まったまま進まない状況が生じる可能性があります。自社と委託先の双方が相手の対応を待つ形になると、業務部門への回答も遅れます。

    整理するには、作業ごとに依頼する側と実施する側、確認する側を表にする方法が有効です。ルール追加であれば、申請は業務部門、内容の妥当性確認は自社の担当、設定作業は委託先というように役割を明記します。緊急時の扱いや、依頼から完了までの目安時間もあわせて取り決めておくと、業務部門への説明がしやすくなります。

    変更の記録が双方で残らない場面

    複数の関係者が設定に関与する場合、変更の記録が一方にしか残らないと、後から経緯を追えなくなります。障害が起きた際に、いつどの変更が行われたかを確認できないと、原因の切り分けに時間がかかります。

    製品側では、設定変更の履歴を自動で残せるか、誰が変更したかを識別できるかを確認しましょう。運用側では、依頼と実施の記録を双方が参照できる場所に保管する形を整えます。あわせて、定期的に設定内容を突き合わせる機会を設けると、記録と実際の設定のずれに気づきやすくなります。障害時にどちらが調査を担当するかも、契約時に決めておくと復旧が進みやすくなります。

    関連記事 ファイアウォールで解決できる課題と導入メリットとは?

    運用の抜けを防ぎたい場合のファイアウォール

    設定の記録や通知の仕組みが整っていると、担当者が限られる環境でも運用を続けやすくなります。支援まで含めて検討したい製品を紹介します。

    ビジネスセキュリティ(VSR)nシリーズ

    株式会社 USEN ICT Solutions
    製品・サービスのPOINT
    1. 業界最多クラスのセキュリティ機能の中から独自のカスタムが可能
    2. 管理者負担軽減!導入から運用、保守まですべて一括対応
    3. 24時間365日の障害検知・切り分けから復旧対応までサポート!

    株式会社 USEN ICT Solutionsが提供する「ビジネスセキュリティ(VSR)nシリーズ」は、複数のセキュリティ機能をまとめて備えたUTM製品です。Webフィルタリングや不正侵入の検知と防御に対応し、セキュリティポリシーの設定や変更もサービスとして依頼できます。ログのレポート機能が用意されている点も、状況を把握したい場合の材料になります。

    MRB-Cloud

    株式会社アンペール
    《MRB-Cloud》のPOINT
    1. 常時最新のセキュリティを提供。ソフトの導入や定義の更新は不要
    2. 3つのインバウンドセキュリティで外からの脅威を防御します
    3. 外出先でも安全に通信可能でリモートワークにも対応します

    株式会社アンペールが提供する「MRB-Cloud」は、クラウドで提供されるUTMサービスです。複数の拠点をまとめて管理できる構成に対応しており、拠点ごとに機器を保守する手間を抑えられます。外出先からの通信も保護の対象にできるため、社外で働く従業員がいる環境でも検討できます。

    次世代ファイアーウォール月額サービス スタンダード (JBCC株式会社)

    製品・サービスのPOINT
    1. 次世代Firewallをセキュリティ運用監視サービス付きで月額提供
    2. 機器のメーカーは選択可能(Paloalto、Fortigate)
    3. 監視含む、ゲートウェイセキュリティの運用はプロにおまかせ

    クラウドファイアウォールpoweredbyPaloAltoNetworks (ソフトバンク株式会社)

    製品・サービスのPOINT
    1. クラウド上で高精度な脅威検知とアクセス制御を実現。
    2. Palo Alto Networksの次世代ファイアウォール技術を採用。
    3. ソフトバンクのネットワークと連携し運用を最適化。

    ファイアウォールに関するFAQ

    ファイアウォールの運用でつまずきやすい点について、よく寄せられる質問と回答をまとめました。

    Q1: 不要なルールを削除する際に注意することはありますか?
    通信ログで利用の形跡を確認し、関係部署へ照会する期間を設けてから削除する進め方が安全です。変更前の設定へ戻せる仕組みがあるかも、事前に確認しておきましょう。
    Q2: アラートが多すぎる場合はどう対応すればよいですか?
    通知の条件を見直し、対応が必要なものに絞り込む方法があります。条件の設定範囲は製品によって異なるため、どこまで調整できるかを確認してみてください。
    Q3: 拠点ごとに違う機器を使っていても設定をそろえられますか?
    異なる機種をまとめて管理できるかは製品によって対応が分かれます。現在の機器一覧を提示したうえで、対応可否と移行の方法をベンダーへ確認しましょう。
    Q4: 委託先とのやり取りで決めておくべきことは何ですか?
    作業ごとの役割分担、依頼から完了までの目安時間、緊急時の連絡方法、障害時の調査担当が主な項目です。契約時に書面で取り決めておくことをおすすめします。

    まとめ

    ファイアウォールの運用でつまずく場面は、作業が特定の人に集中する状態、設定を確認する機会がない状態、拠点や委託先との間で手順が共有されていない状態に整理できます。いずれも記録を残す仕組みと、役割を明記した取り決めによって改善を検討できます。現在の作業量と体制を整理したうえで、複数の製品資料を取り寄せて比較検討を進めてください。

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