ハウジングの機能面で生じうるエラーの考え方
エラーは単一の原因に限定できない場合が多く、複数の要因が重なって発生することもあります。まずは基本的な考え方を丁寧に整理し、次章以降で機能ごとに詳しく見ていきます。
| 機能 | 生じうるエラーの例 |
|---|---|
| 電源 | 停電時における切り替え遅延、機器側で発生する電源トラブル |
| ネットワーク | 回線障害、機器の設定不備による通信断の発生など |
| 監視・リモートハンド | 通知の反映遅延、作業手順の認識違いの発生など |
エラーは単一原因に限らない
システムのエラーは、施設側の設備要因、機器側の要因、外部環境の要因など、複数の要素が重なって発生する場合があります。原因を一つに決めつけると、対策が不十分になる懸念があり、再発を防ぎにくくなります。
ハウジングに移行しても、こうした複合的な要因が完全になくなるわけではありません。発生の可能性を踏まえたうえで、事前に対応策を考えておくことが大切です。
機能ごとに異なるエラーの種類
電源、ネットワーク、監視、リモートハンドなど、機能ごとに起こりうるエラーの種類は異なります。それぞれの特性を理解しておくことで、事前の備えをより具体的に立てやすくなります。
次の章から、代表的な機能ごとに、起こりうるエラーと確認しておきたい対応策を具体的に見ていきます。
電源・ネットワーク障害によるサーバー停止
ラック貸しの環境でも、電源やネットワークの障害によってサーバーが停止する可能性はゼロではありません。確認したい観点を具体的に整理します。
| 要因 | 確認したい対策 |
|---|---|
| 電源 | 無停電電源装置・非常用発電機の有無と、その具体的な点検頻度 |
| ネットワーク | 複数回線による冗長構成への対応状況と、その適用範囲 |
電源障害が生じる要因
電源障害は、停電や機器の故障、配線トラブルなど、複数の要因によって発生する場合があります。無停電電源装置や非常用発電機が備わっていても、切り替え時に一時的な影響が生じる可能性がある点は理解しておきましょう。
電源設備の定期点検やメンテナンス体制が整っているかどうかも、障害の発生頻度に影響する要素の一つです。
ネットワーク障害が生じる要因
ネットワーク障害は、回線側の問題、機器の設定不備、外部の通信事業者側の要因など、さまざまな原因で発生する場合があります。単一の回線に依存していると、影響範囲がより広がりやすくなります。
複数回線による冗長構成に対応しているかどうかは、ネットワーク障害の影響を抑えるうえで、非常に重要な確認項目になります。
電源冗長化処理でのエラー
電源の冗長化は障害対策として有効ですが、切り替え処理自体に不具合が生じる可能性も考慮しておく必要があります。確認したい観点を整理します。
- 冗長化の仕組みと切り替え条件を確認する
- 切り替え時の動作テスト実績を確認する
- 定期点検・メンテナンスの頻度を確認する
冗長化の仕組みと限界
電源の冗長化は、複数の電源経路を用意し、一方に障害が生じても他方に切り替えることで、電力供給を維持する仕組みです。ただし、切り替え処理自体が完全に無停止で行われるとは限らない点に留意が必要です。
切り替えにかかる時間や、影響を受ける範囲はサービスや設備によって異なります。契約前に、具体的な仕組みを詳しく確認しておくと安心です。
切り替え時に生じうる不具合
切り替え処理の際に、まれに機器側の再起動や、一時的な電圧の変動が生じる場合があります。こうした事象は、電源設備の設計や保守状況によって発生のしやすさが変わる点も理解しておきましょう。
気になる場合は、過去の切り替えテストの実績や、発生時の対応フローについて、ベンダーに具体的に確認しておくとよいでしょう。
監視機能の反映遅延という懸念
24時間有人監視は心強い機能ですが、状況によっては通知や反映に遅れが生じる可能性も考慮しておく必要があります。確認したい観点を具体的に整理します。
- ■監視データの処理負荷
- 監視対象が多いほど、処理や通知に時間がかかる場合があり、事前によく確認しておくと安心です。
- ■通知経路の状況
- 通信経路の混雑や障害により、通知が遅れる可能性があるため、契約前の確認が有効な手段になります。
反映が遅れる要因
監視データの反映遅延は、監視システム側の処理負荷や、通信経路の状況など、複数の要因が関係する場合があります。異常発生から通知までの時間は、システムの仕組みによって差があるため注意が必要です。
反映の速さだけでなく、異常発生時にどのような手順で確認・対応が行われるかも、契約前にあわせて確認しておきたい重要なポイントです。
遅延時に確認したい対応
反映が遅れる懸念がある場合は、監視の仕組みに加えて、複数の通知手段(メール・電話など)が用意されているかを確認しておくと安心です。単一の通知経路だけに依存しない体制を整えることが望まれます。
あわせて、通知を受けた後の一次対応の流れについても、契約前に確認しておくと、実際の状況をより具体的にイメージしやすくなります。
リモートハンドでの不具合という懸念
リモートハンドは人的な作業を伴うため、手順の認識違いなどによる不具合が生じる可能性があります。確認したい観点を具体的に整理します。
| 確認項目 | 確認する目的 |
|---|---|
| 依頼時における作業内容の確認方法 | 依頼内容が正確に伝わっているかどうかを事前によく確認するため |
| 作業完了後の詳細な報告体制の内容 | 実施内容を事後に確実かつ正確に把握できるようにするため |
- ■Q:リモートハンドの作業ミスはどう防げますか?
- 作業手順を事前に明確に伝え、複数人での確認体制がある事業者を選ぶことが、ミスの発生を抑える大きな一助になります。
- ■Q:作業ミスが起きた場合の対応は?
- 契約時に、作業ミス発生時の報告・対応フローがどのように定められているかを確認しておくと安心です。
人的作業に伴うリスク
リモートハンドは、担当者が現地で手作業を行うため、依頼内容の伝達ミスや、作業手順の認識違いによって、意図しない結果につながる可能性があります。人が介在する以上、リスクを完全にゼロにすることはできません。
依頼内容を明確に伝え、作業前後の確認を徹底することが、こうしたリスクを着実に減らすことにつながります。
依頼時に確認したい体制
リモートハンドを依頼する際は、作業内容の確認方法や、作業完了後の報告体制がどうなっているかを確認しておくとよいでしょう。作業前の確認フローが明確であるほど、認識違いを大きく防ぎやすくなります。
あわせて、複数人でのダブルチェック体制があるかどうかも、依頼先を選ぶ際の重要な確認ポイントになります。
エラー発生時に備える進め方
エラーの発生を完全に防ぐことは難しいため、発生時にどう備えるかを事前に整理しておくことが重要です。確認したい観点をあわせて整理します。
- 障害時の連絡先・優先順位を確認する
- 復旧までの目安時間を確認する
- 社内の連絡体制もあわせて整理する
事前に確認したい対応フロー
障害や不具合が発生した際の連絡先、対応の優先順位、復旧までの目安時間などを、契約前に確認しておくことで、実際のトラブル時にも落ち着いて冷静に対応しやすくなります。あわせて、社内での連絡体制も整理しておくと、ベンダーとのやり取りがより一層スムーズになります。
契約前のリスク確認
契約前に、想定されるエラーの種類と、それぞれの対応方針をベンダーに確認しておくことで、導入後のギャップを大きく減らしやすくなります。複数社に同じ質問をして比較する方法も有効です。
リスクをゼロにすることは難しくても、事前の確認によって、発生時の影響をできる限り抑えやすくなります。
- ■Q:ハウジングは自社サーバールームより障害が起きにくいのですか?
- 電源や空調などの施設要因は専門設備によって改善しやすくなりますが、障害の可能性が完全になくなるわけではありません。運用側の要因も含めて総合的に確認することが大切です。
- ■Q:エラー発生時の対応品質はどう見極めればよいですか?
- 過去の対応実績や、通知の仕組み、復旧までの目安時間を契約前に確認し、複数社を比較することで、対応品質の違いを見極めやすくなります。
障害対応体制を比較したいハウジングサービス
電源障害や監視面の不具合に備えるうえで、対応体制を確認しておきたいハウジングサービスをご紹介します。
株式会社東計電算の業務代行サービス
- 引っ越しから日々のサーバー運用までトータルサポート
- 業務サポートにより安心してテレワークが可能に
- 電気代、オフィスの家賃など、運用コスト削減に効果絶大
株式会社東計電算 / Toukei (Thailand) Co., Ltd.が提供する「株式会社東計電算の業務代行サービス」は、ハウジングとあわせて運用面の代行対応を受けられるサービスです。監視業務の一部を委託できるため、自社だけでは気づきにくいエラーや異常の早期発見に役立てられます。問い合わせ窓口を通じた相談体制も、障害時の不安を減らす材料になります。
国内データセンターサービス (KDDI株式会社)
- 約1,000社の導入実績
- 柔軟性の高い運用・監視・保守
- コロケーションの他にも多様なサービスが展開
データセンターサービス (エクイニクス・ジャパン株式会社)
- カスタマーポータルやAPIから運用に関するデータにアクセス可能
- レポートやアラートなど便利な機能が充実
- 24時間体制のオンサイト運用サポートあり
ハウジングのエラー対応に関するFAQ
ハウジングで生じうるエラーへの対応について、よくある質問と回答をまとめました。
- ■Q1:電源やネットワーク障害でサーバーが停止することはありますか?
- 設備の不具合や外部要因により発生する場合があります。復旧までの目安時間や通知の仕組みを事前に確認しておくことが重要です。
- ■Q2:リモートハンドでの不具合が起きた場合はどう対応すればよいですか?
- 問い合わせ窓口へ速やかに連絡し、対応履歴を記録しておくことで、再発時の対応がスムーズになります。
- ■Q3:監視機能の反映が遅れる場合はどうすればよいですか?
- 反映状況を確認できる管理画面がある製品を選び、遅延が続く場合はベンダーへ相談することが有効です。
- ■Q4:電源冗長化処理でエラーが起きた場合の備え方は?
- 切り替え時の動作を事前に確認し、異常時の通知が届く仕組みを整えておくことが重要です。
まとめ
ハウジングは専門的な設備を利用できる一方、電源冗長化の切り替えや監視の反映、リモートハンド作業などで、不具合が生じる可能性はゼロではありません。事前に対応フローやリスクを確認し、複数社を比較しながら発生時に備えておくことが大切です。まずは資料請求で、具体的な対応体制を確認してみてください。

