アンケートシステムとは
アンケートシステムとは、Web上でアンケートを作成・配信・集計するための専用システムです。システムを使えば、簡単な操作でアンケートを作成できるほか、一斉配信や個別配信も対応可能です。結果の収集や統計のサポートなど、アンケートにまつわる周辺業務を担います。
顧客の声を聞きたいと思ったとき、これまでに多く使われてきたのは電話やメール、FAXや手紙といった手段です。これらの代わりにアンケートシステムを採用すれば、より幅広い人の回答を素早く得られるでしょう。顧客満足度を上昇させるためには、まずその声に耳を傾けることが重要です。ユーザーの意見をこまめにすくいあげ、具体的な取り組みにつなげたいと願う企業から、高く注目されています。
アンケートシステムの主な機能
アンケートシステムを導入すると、具体的に何ができるようになるのでしょうか。主な機能は以下のとおりです。
- ■アンケートページの作成
- ■アンケートの送信
- ■アンケート回答の自動収集
- ■アンケート回答結果の分析
- ■アンケート回答者への特典付与
アンケートシステムには、専用ページを作成するためのテンプレートが用意されています。利用者側は、その内容に従うだけで、手間なく簡単にアンケートページを作成可能です。システムによっては、デザインのカスタマイズができるものもあります。求める回答を得やすくなるでしょう。
アンケートを送信する場面では、ユーザーの属性や回収目標の設定も可能です。回答の収集まで自動で行うのも、アンケートシステムの特徴です。Webアンケートにまつわるさまざまな業務を効率化できます。
アンケートシステムの費用相場
アンケートシステムを利用する際の料金プランには、「固定料金制」と「都度払い」の2種類があります。
固定料金制の場合、月額利用料を支払えば何度でもアンケートを実施可能です。ただし、契約するプランによっては、実施できる回数に制限がある可能性もあるため、事前確認は入念に行ってください。また、月々のコストはシステムによって大きく異なります。月額わずか数百円で利用できるものもあれば、数万円程度のものもあります。一般的には、月額5千円~3万円程度で利用できるサービスが多いようです。
都度払いは、アンケートを実施するたびに費用が発生するタイプです。「ごくたまにしかアンケートを必要としない」という場合に、無駄なく利用できるでしょう。ただし、設問数や各種条件によって料金が変動します。内容によっては高額になる可能性もあるため、注意してください。
アンケートシステム導入のメリット
アンケートシステムを導入すれば、企業側はさまざまなメリットを実感できるでしょう。具体的にどういったメリットを得られるのか、導入前に確認してみてください。
アンケートの配信・回収が効率化できる
アンケートシステムを使えば、質問作成から回答の回収まで、すべての工程をオンライン上で完結できます。紙を用いたアンケートとは違い、印刷や郵送によるタイムロスが発生しにくく、必要なデータを素早く得られます。調査に必要な業務の効率化にもつながるでしょう。
調査にかかる費用を削減できる
アンケートシステムを導入すれば、印刷コストや郵送コストは一切かかりません。これまで、アンケートの作成や送付といった雑務を外注していた場合、そのための費用も節約できるでしょう。
またシステム導入によって業務全体が効率化すれば、アンケートに関わる人件費を削減可能です。システム導入によって、経費削減できる可能性は高いといえます。
集計や分析が容易にできる
アンケートを行う目的は、収集した回答データの活用です。回答の統計・分析により、今後の経営戦略に役立てられるデータを得られるでしょう。
紙媒体でアンケートを行った場合、回答データの入力や転記が必要です。時間も労力もかかる作業であり、入力ミスや漏れといったヒューマンエラーも避けられません。Webアンケートの場合、回答データはシステム上に自動で蓄積されます。自動集計や自動分析機能が搭載されているため、回答データを活用できる形にするまでの手間がかかりません。従来のアンケート手法よりもデータを活用しやすいでしょう。
アンケートシステムの選び方
自社にあったアンケートシステムを導入するためには、複数製品の比較検討が必須です。具体的にどういったポイントに注目して選べばよいのでしょうか。4つのポイントを紹介します。
目的に沿ったアンケートを実施できるか
企業がアンケートを実施する状況はさまざまです。「不特定多数に意見を求める場合」もあれば、「個々の意見をできるだけ詳しく聞きたい場合」もあるでしょう。これら2つのケースでは、システムに求める機能が異なります。
あらゆる属性の人から幅広い回答を求めるなら、より手軽に回答できる方式やマルチデバイス対応がおすすめです。限定的な対象者に対して、より深い回答を求めるなら、チャット機能があるものを選んでみてください。1対1の密なコミュニケーションのなかで、本音を聞き出しやすくなるでしょう。
また実施可能なアンケートの規模についても確認は必須です。希望する規模が大きければ大きいほど、該当プランの利用料は高くなりがちです。アンケートの目的や規模を明確にしたうえで、必要十分な機能を備えたシステム・プランを選択してください。
アンケート回収率を高められるか
アンケートを配信しても、回答を回収できなければ意味がありません。Webアンケートは紙媒体よりも回答を集めやすいものの、閲覧も回答も気軽に行えるからこそ、つい後回しにしてしまうユーザーも少なくありません。
回収率低下リスクを下げるため、アンケートシステムには、回収率アップのための工夫が施されているものも多くみられます。
- ■メール・SMS・LINEなど、複数のチャネルを活用したアンケート配信機能
- ■回答者にとって負担の少ないアンケート設計機能(回答選択制など)
- ■スマホやタブレットからも回答できるマルチデバイス対応機能
- ■未回答者に回答を促すリマインド機能
これらの機能が搭載されていれば、より多くの回答を得られる可能性が高まります。ぜひ注目してみてください。
自社のセキュリティポリシーに対応できるか
Webアンケートに対応する際に、回答者が不安視するのは「個人情報の取り扱い」についてです。「信頼できない」と判断されれば、アンケートに回答してもらえない可能性もあるでしょう。また、企業に対する信頼度が低下してしまう恐れもあります。企業側は、ユーザーが安心して回答できるよう、個人情報への配慮が必須です。
個人情報の取り扱いについては、社内でセキュリティポリシーを策定している事業者も多いでしょう。アンケートシステムを導入する際には、自社のセキュリティポリシーに即して対応できるかどうかが鍵となります。どういったセキュリティ対策が行われているのか、事前に確認してみてください。
アンケートシステムには無料で利用できるものもあり、コスト負担を抑えたい企業に人気です。しかし、無料で提供されているサービスだからこそ、十分なセキュリティ対策が施されていない場合も考えられます。費用面だけに注目するのではなく、安全に利用できるかどうかについても、入念なチェックが必要です。
アンケート内容に関するサポートがあるか
アンケートで顧客やユーザーの意見を収集するためには、適切な設問設計が必須です。設問の内容やアンケートの流れがわかりにくいと、途中離脱につながるでしょう。企業に対する信頼性の低下につながる恐れもあります。
特に初めてアンケートシステムを導入する場合は、サポート内容についても注目してみてください。アンケート内容の提案や設問設定代行、必要に応じてデータの提供などを行うサービスもあります。初めてのアンケート設計でも、確かな成果につなげられるでしょう。
おすすめのアンケートシステム
実際にどのアンケートシステムを導入すべきか悩んだときには、以下の情報を参考にしてみてください。ITトレンド編集部おすすめのシステムを紹介します。
《Google Forms》のPOINT
- 使用機器・居場所に関係なく手軽にアンケートを作れる!
- 豊富なフォーマットで様々なアンケート形式に対応!
- 集めた結果を手軽に解析できる!
《Microsoft Forms》のPOINT
- イベント時の参加者把握にも利用可能!
- ユーザーの声を聞き、企業の成長につながる!
- クイズ形式で学習のサポートもできる!
《Questant》のPOINT
- 「マクロミル」のノウハウが詰まったアンケート作成ツール
- 初心者でもカンタンにアンケートが作れる直感的な操作画面
- 70以上のテンプレートで多様なタイプのアンケートが簡単に作れる
《スパコロ》のPOINT
- 会員IDでセグメント分けし、必要なアンケートを公開!
- SDK、タグJSでアプリ、Web両対応のアンケートを設置!
- CDPシステムに結果を連携し管理・集計可能!
《Cuenote Survey》のPOINT
- 回答者の閲覧端末に合わせて表示幅が最適化!
- 英語・中国語・韓国語といった多言語にも対応!
- セキュリティ体制も万全なので、運用が初めてでも安心!
《e投票》のPOINT
- スマホ投票、自動集計で団体選挙を効率化
- 組織の種類、特徴に合わせた数種類の「シリーズ」を用意
- 投票に要する郵送費、人件費を削減
《Zoho Survey》のPOINT
- チームでアンケートの作成・改善や分析・共有ができる
- 25以上の質問フォームと200以上のテンプレートが利用できる
- 紙ベースではできないスキップロジックが設定できる
アンケートシステムの特徴を知り自社に適したシステムを選ぼう
アンケートシステムを導入すれば、これまで紙媒体で行ってきた流れを一新できます。より素早く効率的に、大量の回答を収集・分析可能です。業務を効率化できれば、人件費の節約にもつながります。
導入効果を最大にするためには、自社に合ったシステムを選ぶことが大切です。それぞれのアンケートシステムの詳細を知るためにも、まずは資料請求で情報収集してみましょう。