サイト内検索ツールの運用で発生する作業
運用体制を考える前に、サイト内検索ツールでどのような作業が発生するのかを把握しておきましょう。作業は導入時に集中するものと、導入後に継続して発生するものに分けられます。それぞれの内容を知ると、必要な人員や役割が見えてきます。
導入時に集中する設定作業
導入時には、検索対象とするページの範囲の指定や、検索窓と結果画面のデザイン調整、同義語辞書の初期登録などの作業があります。サイトにタグを設置する作業も含まれるため、CMS(Webサイトを管理するシステム)を操作できる人の協力が必要です。
これらの作業は一時的に負荷が高くなるものの、導入支援を提供するベンダーもあります。支援の範囲は製品によって異なり、設定方法の案内にとどまる場合と作業の一部を代行する場合があります。導入前に確認しておきましょう。
導入後に続く日常の運用作業
導入後は、検索ログの確認や、0件ヒットのキーワードへの対応、同義語の追加などを継続して行います。キャンペーンや新商品の公開にあわせて、特定のページを検索結果の上位に表示する設定を変える場面もあります。
こうした作業は1回あたりの時間は短くても、放置すると検索の質が徐々に下がる場合があります。月に1回など作業の頻度を決め、誰が担当するかを明確にしておくと、運用が途切れにくくなります。作業内容をチェックリストにしておくと、担当者が替わっても同じ手順で進められます。
少人数でもサイト内検索ツールを回せる体制
Web担当者が1人の会社や、情報システム部門がない会社でも、製品の選び方と準備次第でサイト内検索ツールを運用できます。ここでは、少人数の体制で確認したい条件を紹介します。担当者に負担が集中しない工夫もあわせて考えましょう。
Web担当者1人で運用する場合の条件
Web担当者が1人の場合は、日常の作業を短時間で終えられるかが重要です。検索ログを自動で集計してレポートにまとめる機能や、0件ヒットのキーワードを一覧で確認できる画面があると、改善点を探す時間を短縮できます。
一方で、担当者1人に作業を任せきりにすると、休暇や異動の際に運用が止まるおそれがあります。設定手順や辞書登録のルールを文書に残し、ほかの社員も管理画面を閲覧できるようにしておくと、引き継ぎがしやすくなります。
情報システム部門がない会社での導入準備
情報システム部門がない会社では、サーバの構築やプログラムの開発を伴わないクラウド型の製品が候補です。タグをページに貼り付けるだけで導入できる製品であれば、専門知識がなくても作業を進められる場合があります。
ただし、セキュリティの確認や契約内容のチェックは、誰かが担当する必要があります。社内に詳しい人がいない場合は、Web制作会社やベンダーに相談できるかを確認し、どこまでを外部に任せるのかを決めておきましょう。
本社で多拠点・グループ会社の検索を管理する方法
複数の拠点やグループ会社がそれぞれサイトを持つ場合、本社で検索設定を一括管理したいという要望があります。ただし、あらゆる設定を本社が抱えると運用が滞る場合もあるため、集約する範囲と任せる範囲を分けることが大切です。ここでは3つの方法を紹介します。
拠点ごとの設定を1つの管理画面に集約する
多拠点の検索設定を一元管理したい場合は、1つの管理画面で複数サイトを登録・切り替えできる製品が候補です。サイトごとに別の契約や管理画面が必要な製品では、設定の確認や変更に手間がかかる場合があります。
比較の際は、何サイトまで登録できるか、サイト追加時に費用が発生するかを確認しましょう。検索ログを拠点別と全体の両方で集計できると、本社で傾向を把握しながら、各拠点の改善にもつなげられます。拠点ごとに検索窓のデザインを変えられるかも、あわせて確認しておきたい項目です。
本社と拠点で操作できる範囲を分ける
本社で一括管理する場合でも、拠点ごとの細かな調整は現地の担当者に任せたい場面があります。管理者のアカウントごとに、操作できるサイトや機能を制限できる権限設定があるかを確認しましょう。
例えば、辞書の共通部分は本社が管理し、拠点独自の商品名や地名は拠点担当者が登録する分け方が考えられます。誰がいつ設定を変更したかを記録する操作履歴があれば、意図しない変更が起きた際にも原因をたどれます。権限の設定内容は定期的に見直し、異動した担当者のアカウントが残らないようにしましょう。
グループ共通の辞書とインデックスを統合する
グループ会社の検索インデックス(検索用に整理したデータ)と辞書を統合管理するには、共通化する範囲を先に決めることが重要です。社名や共通のサービス名など、グループ全体で使う言葉は共通辞書にまとめると、登録の重複を減らせます。
インデックスを統合してグループ横断で検索できるようにするか、会社ごとに分けるかは、訪問者の使い方によって判断しましょう。辞書をファイルで一括登録・出力できる機能があると、統合作業や定期的な見直しを進めやすくなります。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でサイト内検索ツールの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
マーケティング部門と制作・開発部門の分業ルール
サイト内検索の運用には、検索データを分析するマーケティング部門と、サイトを構築する制作・開発部門の両方が関わる場合があります。部門をまたぐ運用では、役割の境目があいまいになると対応が滞りがちです。分業を円滑にするためのルールを紹介します。
部門ごとの役割分担の決め方
分業の基本は、管理画面で完結する作業と、サイトの改修が必要な作業を分けることです。辞書登録や表示順の調整、レポートの確認はマーケティング部門、検索窓のデザイン変更やAPI(システム同士をつなぐ仕組み)の設定は制作・開発部門が担う形が考えられます。
製品を選ぶ際は、マーケティング部門がプログラムの知識なしで操作できる範囲がどこまでかを確認しましょう。管理画面でできる範囲が広いほど、開発部門への依頼を減らし、施策を素早く反映できる場合があります。
設定変更の依頼と承認の流れ
部門間で作業を依頼する際は、依頼の手段と承認者を決めておくことが大切です。例えば、表示順の大きな変更は責任者の承認を得てから反映するなど、影響の大きさに応じてルールを分けると運用が止まりにくくなります。軽微な辞書登録まで承認を求めると改善が遅れるため、基準を明確にしておきましょう。
変更内容を公開前に確認できるプレビュー機能や、変更を元に戻せる仕組みがあるかも確認しましょう。依頼内容と対応結果を共有の記録に残しておけば、担当者が交代しても経緯を把握できます。
運用体制にあわせて外部に任せる範囲を決める
社内の人員だけで運用が難しい場合は、ベンダーや制作会社に一部を任せる方法もあります。ただし、任せる範囲があいまいだと、費用が想定より増えたり、社内にノウハウが残らなかったりする場合があります。範囲の決め方を整理しましょう。
ベンダーが提供する支援内容の確認
ベンダーの支援内容は、マニュアルの提供や問い合わせ窓口の設置、初期設定の支援、運用改善の提案など、製品によって異なります。「サポートあり」と記載されていても、どこまで対応するかは契約内容で変わるため、具体的な範囲を確認しましょう。
特に、辞書の登録作業やレポートの分析を代行してもらえるかは、費用にも関わる点です。標準の料金に含まれる支援と、追加料金が必要な支援を分けて資料に記載してもらうと、比較がしやすくなります。
社内に残すべき判断と記録
作業の一部を外部に任せる場合でも、どのキーワードを優先して改善するか、どのページを上位に表示するかといった判断は社内で行うことが望ましいといえます。自社の事業方針や商品戦略を踏まえた判断が必要なためです。
外部に依頼した作業の内容や結果は、社内の共有フォルダなどに記録として残しましょう。契約を見直す際や製品を切り替える際にも、これまでの設定や改善の経緯を引き継げます。外部の担当者と定期的に打ち合わせを行い、改善の結果を社内で共有する場を設けると、ノウハウが社内にも蓄積されます。
運用体制づくりを支える機能を備えた検索ツール
少人数での運用や部門間の分業を想定し、分析機能や導入後の支援を確認できるサイト内検索ツールを紹介します。社内で担う作業と外部に任せる範囲を整理しながら比べてみてください。
NaviPlusサーチ
- 安定した機能を提供する高機能で多機能な最先端の検索サービス
- 豊富な導入実績で培った充実した導入・最適化サポートの提供
- 「NaviPlusシリーズ」との連携でユーザー体験の最適化が可能
株式会社DGビジネステクノロジーが提供する「NaviPlusサーチ」は、SaaS型のサイト内検索サービスです。アクセス解析や0件キーワード分析、リンク切れの把握といった機能を備えており、改善が必要な箇所を検索データから洗い出せます。重み付けによるロジックチューニングやサジェスト表示、スペル訂正にも対応しています。導入と最適化のサポートを受けられるため、社内で作業を分担する際もベンダーに相談しながら運用を進められます。
ZETA SEARCH
- 迅速かつ正確な検索を実現!サイト内の検索スピードを向上
- ユーザーのニーズや利用傾向に合わせた精度の高い検索結果を実現
- 継続的な運用改善で、利便性向上・利益最大化をサポート
ZETA株式会社が提供する「ZETA SEARCH」は、高速な処理能力とAIによる自動最適化を特徴とする検索エンジンです。サイト内検索やEC商品検索に対応し、ユーザーのニーズや利用傾向にあわせた検索結果を返します。サジェスト表示、スペル訂正、0件キーワード分析に対応しています。継続的な運用改善の支援も受けられます。社内の担当者が少ない場合は、公開後の見直しを外部の支援と組み合わせる体制を検討できます。
Rtoaster GenAI
- 感覚的・自然な言葉での検索を実現
- マーケターを悩ます「0件ヒット」を解消
- 閲覧履歴がなくてもレコメンドできるアイテム軸AI
株式会社ブレインパッドが提供する「Rtoaster GenAI」は、AIが文脈を解析し、関連アイテムを見出し付きで提案するレコメンド機能を持つサービスです。JavaScriptを組み込むだけで実装できるため、開発部門の作業を抑えたい場合に比較の候補となります。自然な言葉による検索や、閲覧履歴のない来訪者への提案にも対応しています。サジェスト表示、アクセス解析、0件キーワード分析を備え、クラウドで提供されます。
SyncSearch (株式会社SyncThought)
- キーワード入力を支援するサジェストや表記ゆれ対策が充実
- PDFファイルやOfficeファイルを対象とした全文検索機能
- 利用者権限や検索範囲は管理画面から詳細設定
i-search (株式会社スカラコミュニケーションズ)
- 検索結果の画像表示で視覚的にページを把握できる機能
- 検索ログやランキングの集計・分析で運用改善を支援
- 関連表示やSEOで誘導を強化。
まとめ
サイト内検索ツールの運用体制は、発生する作業を把握したうえで、自社の人員にあう形を選ぶことが大切です。少人数なら作業を短時間で終えられる機能と引き継ぎの準備が確認のポイントです。多拠点やグループ会社なら一元管理と権限の分割、部門で分業するなら役割分担と承認の流れを確認しましょう。自社の体制を整理したうえで、候補製品の資料請求を行い、管理機能や支援内容を比較検討しましょう。

