受付システム導入直後に確認したい運用のポイント
受付システムを稼働させた直後は、想定していた運用と現場での使われ方にずれが生じることがあります。まずは基本的な操作と対応フローを整理し、関係者に周知することが大切です。
操作方法と対応フローの社内周知
受付システムを導入しても、従業員や来訪者が操作方法を理解していなければ、想定した効果を得にくくなります。受付端末の使い方や、担当者への通知が届いた際の対応手順を、わかりやすい資料にまとめておくとよいでしょう。図やイラストを使った資料にすると、より直感的に理解してもらいやすくなります。
あわせて、来訪者が操作に迷った場合の問い合わせ先も明確にしておきます。運用開始から一定期間は、フロント付近にスタッフを配置して案内する体制を整えておくと安心です。慣れるまでの期間は、案内表示を大きめに掲示するといった工夫も有効です。
来訪者対応フローの見直し
従来は受付担当者が対応していた業務を受付システムに置き換える場合、来訪者を迎える一連の流れを見直す必要があります。予約情報との連携や、入館証の発行方法もあわせて確認しておきましょう。複数名で来訪するケースなど、想定される場面を洗い出しておくと運用の抜け漏れを防ぎやすくなります。
見直しの際は、来訪者が迷わず操作できるかという観点だけでなく、担当者への通知が確実に届くかという観点も欠かせません。テスト運用の段階で複数のパターンを試しておくと、抜け漏れを防ぎやすくなります。来客が多い時間帯を想定した検証もあわせて行うとよいでしょう。
受付システムを社内に定着させるための工夫
導入直後は利用が浸透しにくい場合があります。ここでは、受付システムを社内で定着させるために有効な2つの取り組みを紹介します。
利用状況の可視化とフィードバックの収集
受付システムの利用状況を定期的に確認し、通知の到達率や対応にかかった時間などを把握しておくと、運用上の課題を早期に見つけやすくなります。あわせて、現場の従業員から使い勝手についての意見を集める仕組みも有効です。利用データはグラフ化しておくと、変化の傾向をつかみやすくなります。
収集した意見をもとに、通知設定や画面表示のカスタマイズを行うことで、現場に合った運用に近づけられる場合があります。定期的な見直しの機会を設けておくとよいでしょう。改善の結果を現場に共有すると、意見を出しやすい雰囲気づくりにもつながります。
マニュアル整備と問い合わせ窓口の設置
操作に不慣れな来訪者や従業員が困った際にすぐ確認できるよう、簡潔なマニュアルを受付付近に掲示しておくことが有効です。あわせて、社内向けの問い合わせ窓口を設けておくと、操作方法に関する質問に迅速に対応でき、現場の不安を軽減しやすくなります。
問い合わせ内容を記録しておくと、よくある質問をまとめたFAQの作成にも活用できます。運用開始から数か月は、問い合わせ状況を注視しておくとよいでしょう。問い合わせが多い項目は、マニュアルの表現をあらためて見直すきっかけにもなります。
受付システム導入後に比較したい機能拡張のポイント
運用を続けるなかで、当初想定していなかった機能の必要性に気づく場合があります。ここでは導入後に見直しの対象になりやすい3つの機能面を紹介します。
入退室管理システムとの連携範囲
受付システムと入退室管理システムを連携させることで、来訪者の入退館状況を一元管理できる場合があります。連携範囲は製品によって異なるため、既存の入退室管理システムとどこまで連携できるかを確認しておくとよいでしょう。
連携が難しい場合でも、受付システム単体で入館証を発行し、手動で入退室管理台帳に記録する運用も選択肢の一つです。自社の管理体制にあわせて連携の要否を検討しましょう。連携範囲が広いほど初期設定に時間がかかる場合もあるため、導入スケジュールにも影響する点に留意が必要です。
多言語対応と音声案内の充実度
海外からの来訪者が多い企業では、多言語対応の画面や音声案内があるかどうかも重要な比較材料です。対応言語の種類や、担当者への通知に来訪者情報がどこまで表示されるかを確認しておくと安心です。
あわせて、視覚や聴覚に配慮した表示方法を採用しているかも確認しておくと、幅広い来訪者に対応しやすくなります。文字サイズの調整や音量の変更ができるかも、現場の声を踏まえて確認しておきたい点です。
予約システムとの連携によるスムーズな案内
事前に来訪予定が登録されている場合、予約システムと受付システムを連携させることで、受付での確認作業を簡略化できる場合があります。担当者名や訪問目的が自動で反映されると、対応の手間を減らせ、来訪者を待たせる時間も短くしやすくなります。
連携する予約システムの種類によって対応可否が異なるため、自社が利用しているカレンダーツールやスケジュール管理システムとの連携実績を確認しておくとよいでしょう。連携できない場合でも、来訪予定を事前登録できる機能があれば一定の効率化が見込めます。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料を取り寄せて機能や特徴をさまざまな製品で比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で受付システムの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
受付システム導入後に起こりやすい課題と対処法
運用を続けるなかで、通知の未達や来訪者対応の遅れといった課題が発生する場合があります。あらかじめ対処の考え方を押さえておくと、運用の安定につながります。
通知の未達・対応遅延への対応
担当者への通知が届かない、または対応が遅れるといった課題は、通知方法が担当者の業務スタイルに合っていないことが要因の一つとして考えられます。チャットツールへの通知やメール通知など、複数の通知手段を組み合わせられるか確認しておきましょう。
あわせて、一定時間対応がない場合に別の担当者へ再通知する仕組みがあるかも確認しておくと、対応遅延によるトラブルを抑えやすくなります。原因を担当者個人に限定せず、通知の仕組み自体も見直すことが大切です。部署単位での通知設定に対応しているかも確認しておくと安心です。
運用ルールの形骸化を防ぐ体制づくり
受付システムの運用ルールを決めても、時間の経過とともに現場での運用が形骸化するケースがあります。特定の担当者だけがルールを把握している状態は、引き継ぎの際に混乱を招く可能性があります。
定期的に運用ルールを見直す機会を設け、複数の担当者で最新の運用状況を共有しておくことが望ましいでしょう。マニュアルの更新履歴を残しておくと、変更の経緯も把握しやすくなります。異動や退職があった際の引き継ぎ手順も、あらかじめ整理しておくと安心です。
受付システムの効果を高めるための振り返り方
導入後は、一定期間ごとに運用状況を振り返り、改善につなげることが重要です。ここでは振り返りの視点を2つ紹介します。
来訪者対応時間の変化の確認
受付システム導入前後で、来訪者を担当者につなぐまでの時間がどのように変化したかを確認します。受付での待ち時間が短縮されたかどうかは、来訪者の満足度にも関わる重要な指標です。
ただし、来訪者数や時間帯によって数値は変動するため、単純な比較だけで判断せず、複数の期間のデータを継続的に確認することをおすすめします。繁忙期と閑散期の両方を含めて確認すると、より実態に近い傾向をつかみやすくなります。
従業員の業務負担の変化の把握
受付業務を兼務していた従業員の負担がどの程度軽減されたかも、導入効果を測る重要な材料です。あわせて、通知対応にかかる時間が新たな負担になっていないかも確認しておきましょう。
アンケートやヒアリングを通じて現場の声を集めることで、数値だけでは見えない運用上の課題を把握しやすくなります。定期的な振り返りを運用改善のサイクルに組み込むとよいでしょう。振り返りの結果は経営層への報告資料としても活用できます。
受付システムの主な製品
来客対応の効率化や無人受付の実現に役立つ、代表的な受付システムを紹介します。
RECEPTIONIST
- 受付のプロが11年間の受付経験を活かし、受付業務をシステム化
- 日程調整や来客受付、会議室の予約管理までワンストップ
- 洗練されたデザインで操作画面がわかりやすく、お客様も安心
株式会社RECEPTIONISTが提供する「RECEPTIONIST」は、来客受付の対応をタブレット端末で自動化できる受付システムです。来訪者がタブレットで担当者を検索すると、SlackやMicrosoft Teams、メールなどで担当者へ来訪を通知でき、来客の取り次ぎ業務や名刺交換の手間を軽減します。来訪履歴の管理機能も備えています。
ラクネコ
- 【通話ができる】スマートフォンに着信するので内線が不要に!
- 【シンプルな料金プラン】基本料金内に必要な機能が揃っています
- 【台数制限なし】iPadを何台置いても追加料金が発生しません!
株式会社プロトソリューションが提供する「ラクネコ」は、iPad端末を使った受付システムです。来訪者はメールで受け取ったQRコードを受付のiPadにかざすだけで、担当者へチャットや音声通知、電話などで来訪を知らせることができます。QRコード受付のほか担当者名検索や集荷配送対応など複数の受付方法に対応しています。
Bee診察予約 (株式会社メディ・ウェブ)
- LINE予約で診察予約と来院時間を一元管理
- 待合室の密集を回避し、患者の距離を確保する
- 予約台帳のデジタル化でスタッフの業務負担を削減
AIチェックイン (株式会社Hosty)
- ホテル運営会社が開発、現場課題を基に設計
- 現金精算機と自動連携、現金利用者を確保
- スマートロック連携で鍵の受け渡し不要
まとめ
受付システムは導入後の運用次第で効果が大きく変わります。操作方法の周知や通知の仕組みの見直し、定期的な振り返りを継続することで、現場に定着しやすくなります。導入直後だけでなく、運用が落ち着いた後も定期的に振り返る姿勢が大切です。運用上の課題が見えてきた場合は、機能の見直しや他製品との比較検討も選択肢に入れてみてください。


