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CADソフトの乗り換えで図面は開ける?互換性と並行運用の進め方

CADソフトの乗り換えで図面は開ける?互換性と並行運用の進め方

CADソフトの乗り換えは、図面ファイルをそのまま開けるかよりも、開いたあとの見え方や編集のしやすさを確かめる作業が中心です。この記事では、CADの乗り換えで確認したい図面資産の棚卸し、互換性テスト、並行運用、操作の引き継ぎ、旧図面の保管までを順に解説します。

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目次

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    ■図面形式・用途別
    ■提供形態別

    乗り換え前に洗い出すCADの図面資産

    CADソフトを乗り換える前に、自社が抱える図面や周辺データの種類を一覧にしておきます。何を引き継ぐかが決まると、候補ソフトの絞り込みも進めやすくなります。

    図面ファイルの形式とバージョンの棚卸し

    最初に、保管している図面がどのファイル形式で、どのバージョンで作られたかを調べます。DWGやDXFのほか、旧ソフト独自の形式や古い版の図面が残っている場合があります。

    形式ごとに件数と使用頻度を数えると、乗り換え後も編集が必要な図面と、閲覧だけで足りる図面を分けられます。全件を移す前提にせず、優先順位をつけて進めましょう。あわせて、保管している図面の総数や容量も確認しておくと、変換作業の見積もりに役立ちます。

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    部品表やブロック、外部ライブラリの確認

    図面には、部品や記号を登録したブロック、外部参照、社内で作った部品ライブラリが組み込まれていることがあります。これらは図面ファイルだけを移しても、参照先を見つけられず、表示が欠ける場合があります。

    ライブラリの保存場所と参照の仕組みを一覧にし、乗り換え後のソフトにも引き継げるかを確認します。作り直しが必要な場合は、その工数も計画に入れておくと安心です。

    協力会社や取引先との受け渡し形式の整理

    図面は社内だけで完結せず、協力会社や発注元とやり取りされます。相手側が使うソフトや指定の形式を確認せずに乗り換えると、納品時に変換作業が増える場合があります。

    取引先ごとに、受け取る形式と渡す形式を表にまとめましょう。指定形式を書き出せるか、取引先側で問題なく開けるかも、候補選定の条件に加えます。

    CADの図面互換性を確かめるテスト

    互換性は、カタログの対応形式だけでは判断できません。実際の図面を使って、見た目と編集のしやすさを確かめる手順を決めておきます。

    寸法やフォント、印刷スタイルの再現確認

    図面を別のソフトで開くと、寸法の矢印や文字の大きさ、フォントの置き換え、線の太さを決める印刷スタイルがずれることがあります。見た目が少し違うだけでも、図面として提出できない場合があります。

    トライアル版や評価版がある場合は、複雑な自社図面を数枚選んで開き、旧ソフトで出力したPDFと見比べます。ずれが出た箇所を記録すると、判断材料として使えます。製品によって再現できる範囲が異なるため、候補ごとに同じ図面で試すと比較しやすいでしょう。

    3Dモデルや変換データの確認

    3Dモデルを扱う場合は、立体形状、部品の組み立て情報、設計履歴が引き継がれるかを確かめます。中間形式を介して変換すると、形状は開けても、編集に必要な履歴が失われる場合があります。

    2D図面が中心の会社でも、将来3Dへ広げる予定があれば、対応形式を今のうちに確認しておきます。変換後の寸法の再計算も、手元のモデルで試しておきましょう。

    編集のしやすさを見る実務テスト

    図面を開けるかどうかに加えて、移動や複写、寸法の修正といった日常の編集を試します。見た目は同じでも、図形が分割されたり、寸法が文字として扱われたりして、修正に手間がかかる場合があります。

    テスト項目を紙に書き出し、設計者と製図担当者の両方で確認すると、実務での使い勝手が見えてきます。評価は複数人で行い、結果を残しておきましょう。

    並行運用とライセンス切り替えの設計

    乗り換えでは、旧ソフトと新ソフトを同時に使う期間が生まれます。期間とコストを見積もり、無理のない切り替え順序を決めます。

    旧ソフトの契約期間と更新時期の確認

    サブスクリプション型の契約は、更新日の前までに解約の申し出が必要な場合があります。買い切り型でも、保守契約の期限や、台数ごとのライセンスの扱いを確認する必要があります。

    更新日から逆算して、評価、選定、導入のスケジュールを組みます。更新日を過ぎてしまうと、使わない期間の費用が続くことがあるため、早めの確認が欠かせません。解約の手続きに必要な期間も、契約書や管理画面で確かめておきましょう。

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    ネットワークライセンスと台数の見直し

    同時に使える人数で数えるネットワーク型と、パソコンごとに割り当てる固定型では、必要な本数の考え方が異なります。乗り換えを機に、実際の利用状況を調べておくと無駄を減らせます。

    設計者だけでなく、図面を確認するだけの人が多い場合は、閲覧用のビューアを併用する方法もあります。利用者ごとの用途を整理してから本数を決めましょう。

    部門や案件単位で進める段階的な切り替え

    全社で一斉に切り替えると、納期の迫る案件に影響が出るおそれがあります。新規案件から新ソフトで始め、継続中の案件は旧ソフトで完了させる方法なら、負担を分けられます。

    部門ごとに試験運用を行い、問題点を共有してから次の部門へ広げる進め方も有効です。切り替え完了の基準をあらかじめ決めておくと、並行運用が長引きにくくなります。

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    CADの操作習熟と社内ルールの引き継ぎ

    ソフトが変わると、操作だけでなく作図の約束事も影響を受けます。設計品質を保つために、教育とルールの整備を並行して進めます。

    コマンドやショートカットの違いへの対応

    CADでは、長年の習慣で身についたコマンドやショートカットが、作業の速さを支えています。乗り換え後は、同じ操作が別の名前や手順になるため、慣れるまで作図の時間が延びる場合があります。

    設定でキー割り当てを変えられるか、旧ソフトに近い操作画面を選べるかも確認します。習熟期間を見込んで、納期の余裕がある案件から使い始めると安心です。慣れた担当者が周囲の質問に答える時間も、スケジュールに含めておきましょう。

    テンプレートやレイヤルールの再整備

    図面の枠、レイヤの名前、線種、文字の大きさなどの社内ルールは、テンプレートファイルとして管理されています。乗り換え時にテンプレートを作り直さないと、担当者ごとに表現がばらつく原因となります。

    新ソフトでテンプレートを作り、数枚の図面で試してから配布しましょう。ルールを文書にして残すと、担当者が変わっても同じ品質を保ちやすくなります。

    操作研修と相談窓口の整備

    新しい操作に慣れるには、全員が同じ時期に研修を受け、疑問を持ち寄る場があると効果的です。提供元の講習やマニュアルの有無を確認し、社内の質問窓口も決めておきます。

    習熟度に差が出やすいため、操作に詳しい人を担当者に据えるだけでは属人化します。よくある質問を共有できる形でまとめ、引き継ぎにも使える状態にしましょう。

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    過去図面の保管と改訂への備え

    過去の図面は、完成後も改訂や問い合わせで参照されます。乗り換えたあとも図面を参照できる状態を保つため、保管の方法を決めておきます。

    旧ソフトで開く図面と変換する図面の線引き

    すべての過去図面を変換すると、検証にも時間がかかります。改訂の可能性が高い図面だけを新形式へ変換し、それ以外は元の形式で保管する方法も、現実的な選択肢です。

    この場合、旧ソフトを閲覧用に残す費用や、動作するパソコンの維持も考える必要があります。保管期間と費用を見比べて、線引きを決めましょう。

    PDFや閲覧専用ビューアでの保管

    改訂を想定しない完成図面は、PDFなどの形式で保管する方法もあります。ソフトに依存せず開けるため、将来再び乗り換える際の負担を抑えられます。

    ただし、PDFでは図面の寸法や属性情報を再利用できません。法令や契約で保管形式が決まっている場合は、社内の管理部門や取引先に確認してから決定してください。

    図面の履歴と版管理の引き継ぎ

    改訂履歴や版の情報は、ファイル名やフォルダ、図面管理ソフトのいずれかで管理されています。乗り換え時に管理の仕組みまで変わると、どれが最新版かが分からなくなるおそれがあります。

    移行前に、版の付け方と保管場所のルールを書き出します。図面管理システムを使っている場合は、新しいCADとの連携方法も確認しておきましょう。

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    乗り換え先を探すCADソフトの特徴一覧

    図面の互換性や3Dへの広げやすさを見比べられるよう、乗り換え先の候補となるCADソフトを12件、特徴とあわせて一覧にしました。

    製品名特徴
    CADSUPER国産ハイブリッド2次元CAD。DXF・DWGなどのデータ変換に対応
    IRONCADDWG・DXFを断面図として取り込める3D CAD。評価版の案内あり
    ARESCommanderDWG互換の2D/3D CAD。AutoCAD類似の操作画面とAIアシスタント
    ARESstandardDWGをネイティブサポートするAutoCAD LT代替の2D/3D CAD
    DraftSightDWG高互換の2D/3D CAD。2D製図から3Dモデリングへ拡張可能
    ZWCADAutoCADとの互換性が高い、2D中心のCAD。一部の3D作図にも対応
    IJCAD 2023 汎用CADAutoCADやJwCADの図面を読み込める汎用CAD。3種のライセンス形態
    BricsCAD.dwgで2D・3D・BIMを設計。AutoCADデータの移行にも対応
    図脳RAPIDPROAutoCADのDWGやJwCADに対応する国産の汎用2D CAD
    DRA-CADJWWやDWG/DXFの互換に対応。建築法規のチェック機能も搭載
    IJCAD建設・土木向けのCALS/SXF対応CAD。AutoCADとの互換性に優れる
    BricsCADBIM既存のDWG図面を活用し、2Dから3D/BIMへ移行できる

    DWGやJwCADの図面を引き継ぐCAD

    既存の図面データを引き継ぐ前提で、対応する図面形式と提供形態を手がかりに選んだCADソフトを紹介します。2Dのまま移行する場合と、3Dへ広げる場合の両方を取り上げます。

    CADSUPER

    株式会社マーブル
    《CADSUPER》のPOINT
    1. 3Dデータから投影図を展開
    2. JIS規格対応の機械要素を搭載
    3. 図面比較で新旧図面の差分を確認

    株式会社マーブルが提供する「CADSUPER」は、3Dデータにも対応した国産のハイブリッド2次元CADです。DXF・DWGやMICROCADAMなどのデータ変換に対応しているため、既存の図面データを引き継ぎながら移行を進めたい場合の選択肢です。2枚の図面を重ねて相違点を確認する図面比較や、JIS規格にもとづく機械要素の配置機能もあり、乗り換え後の検図や設計変更の確認にも使えます。提供形態はパッケージソフトです。

    IRONCAD

    株式会社クリエイティブマシン
    《IRONCAD》のPOINT
    1. フィーチャベースのダイレクトモデリング
    2. アセンブリ作業に拘束は不要
    3. トップダウン設計が簡単

    株式会社クリエイティブマシンが提供する「IRONCAD」は、ドラッグ&ドロップでブロックや穴を積み重ねてモデリングできる3D CADです。DWG・DXFを断面図としてインポートでき、取り込むレイヤーも選べるため、手元の2D図面を参照しながら3D設計へ広げたい場合に活用できます。装置や治具などの機械設計に向き、パーツとアセンブリを同じファイル拡張子で扱えます。30日間の評価版が案内されています。

    ARESCommander (Graebert Japan合同会社)

    《ARESCommander》のPOINT
    1. DWG互換の2D/3D設計図面の作成・編集に対応。
    2. AutoCADに近いUIとAIアシスタントで移行・操作習得を支援。
    3. Trinity連携でBIMやクラウド・モバイル共同作業を強化。

    ARESstandard (Graebert Japan合同会社)

    《ARESstandard》のPOINT
    1. DWGファイルをネイティブサポート
    2. AutoCAD LTの代替となる2D/3D CAD機能を搭載
    3. 豊富なカスタマイズとAPI連携

    DraftSight (ダッソー・システムズ株式会社)

    《DraftSight》のPOINT
    1. DWG高互換とAutoCAD操作感で既存図面資産を最大活用。
    2. 2D製図から3Dモデリングへシームレスに移行可能な拡張性。
    3. クラウド・モバイル連携で設計チームの協働と効率を強化。

    ZWCAD (ZWSOFT Japan株式会社)

    《ZWCAD》のPOINT
    1. 旧画面・新画面の使いやすいほうを自由に選択可能!
    2. マルチコアで並列計算し図面読み書きの高速化を実現!
    3. 注釈に音声データを付与し分かりやすさを向上!

    IJCAD 2023 汎用CAD (システムメトリックス株式会社)

    《IJCAD 2023 汎用CAD》のPOINT
    1. AutoCADに限りなく近いインターフェースでスムーズな移行!
    2. AutoCADと比較し圧倒的なコスト削減を実現!
    3. PDF図面をCAD図面に変換してそのまま編集可能!

    BricsCAD (図研アルファテック株式会社)

    《BricsCAD》のPOINT
    1. 2Dー3DーBIMを1つのソフトで運用できる
    2. AutoCADとの高い互換性
    3. 自社の業務特性に合わせた最適なカスタマイズが可能

    図脳RAPIDPRO (株式会社フォトロン)

    《図脳RAPIDPRO》のPOINT
    1. 「マウスジェスチャ」でマウスの移動量を60%削減し作業効率化!
    2. 印刷時のイメージが全く変わらない図面を作成可能!
    3. AutoCADとの高い互換性でスムーズかつ低コストでの移行を実現!

    DRA-CAD (株式会社建築ピボット)

    《DRA-CAD》のPOINT
    1. PDF→CAD、CAD→PDFの双方向変換を実現!
    2. JwCADとの高い互換性!いつもと変わらない操作感!
    3. 2Ⅾ図面を簡単な操作で3Ⅾモデル化可能!

    IJCAD (システムメトリックス株式会社)

    《IJCAD》のPOINT
    1. 建設・土木向けCALS/SXF対応
    2. AutoCADと高い機能互換性を持つ
    3. 国内17万本の導入実績

    BricsCADBIM (Bricsys NV)

    《BricsCADBIM》のPOINT
    1. DWG図面で2Dから3D/BIMへ移行可能。
    2. AI駆動の分類・モデリングでBIMデータの精度と効率を向上。
    3. IFC・点群対応、他社ツール・スキャンデータと連携。

    まとめ

    CADソフトの乗り換えでは、図面資産の棚卸し、実図面での互換性テスト、並行運用の設計、操作とルールの引き継ぎ、過去図面の保管方針を順に整えることが大切です。自社の図面形式や取引先の条件にあう製品を選ぶため、資料請求で各社の対応範囲やライセンス形態を比較してみてください。

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