法人向けクラウドサーバーの市場規模は?
法人向けクラウドサーバーと同じく、ITの基盤をクラウドで提供する分野では、調査会社のITRがIaaS/PaaS市場の規模を発表しています。同社によると、国内のIaaS/PaaS市場は2024年度に1兆8,551億8,000万円で、前年度比18.7%増でした。2025年度は17.6%増、2024〜2029年度のCAGR(年平均成長率)は14.6%と予測されています。IaaSとPaaSをあわせた市場で、法人向けクラウドサーバーそのものの数字ではありません。
ITトレンドには3製品が掲載され、提供企業も3社です。物理サーバーとクラウドを組み合わせられるサービスや、ファイルサーバーの移行先になるクラウドストレージが並びます。
ここからは、ITトレンドの資料請求ランキングと製品ページの掲載内容から、法人向けクラウドサーバーの動きを見ていきます。
【資料請求ランキングTOP3】いま注目される法人向けクラウドサーバー
まずは、資料請求ランキングから人気の製品を紹介します。ランキングは、製品を比較・検討している企業の関心を表すデータです。
ITトレンドのデータで見ると、2026年10月時点の法人向けクラウドサーバーは物理と仮想を選べる「リンク ベアメタルクラウド」が資料請求ランキング1位です。2位は月額定額で使える国産クラウド基盤のKAGOYA FLEX、3位はファイルサーバーからの移行に向くSHARERNでした。上位2製品が、どちらも物理サーバーとクラウドの両方を扱うサービスである点が特徴です。
次の図は、2026年10月19日更新の資料請求ランキングTOP3です。週間のランキングのため、順位は時期によって入れ替わります。
| 順位 | 製品名 | 提供形態/参考価格 | 製品の特徴 |
|---|---|---|---|
| 1位 | リンク ベアメタルクラウド | クラウド・SaaS/別途お問い合わせ | 物理と仮想を選べるサーバーサービスで、構築や監視運用、セキュリティ対策も任せられる。 |
| 2位 | KAGOYA FLEX | クラウド・サービス/5,280円〜 | 物理専用サーバーとクラウドを自由に組み合わせられる、月額定額の国産クラウド基盤。 |
| 3位 | SHARERN(シェアルン) | クラウド・SaaS/別途お問い合わせ | 自社で運用するファイルサーバーからの移行に向く、企業向けのクラウドストレージ。 |
※「ランキング」は、資料請求数にもとづくITトレンドの資料請求ランキング(2026年10月19日更新)です。
※「製品の特徴」は、ITトレンドの製品ページの掲載内容をもとにまとめています。
※法人向けクラウドサーバーのカテゴリで集計できるレビューは、リンク ベアメタルクラウドの1件だけです。
▼最新の人気ランキングもあわせて確認
いま資料請求が集まっている法人向けクラウドサーバーは、月間ランキングで確認できます。
[分析]2026年の法人向けクラウドサーバー市場の3つの傾向
ここでは、ITトレンドに掲載されている3製品の製品ページと資料請求ランキングから、市場の傾向を整理します。
1.物理サーバーとクラウドを使い分けられる製品が上位に
製品ページの紹介を見ると、1位と2位の製品は物理サーバーと仮想のクラウドの両方を扱います。リンク ベアメタルクラウドは、用途に応じて物理と仮想、パブリックとプライベートを選べるとしています。KAGOYA FLEXは、物理専用サーバーを中心にクラウドサーバーやネットワークを組み合わせられます。仮想のサーバーだけでなく、物理サーバーによる安定した稼働も求める関心がうかがえます。
2.通信量で費用が増えにくい料金を打ち出す
リンク ベアメタルクラウドはデータ転送料の無料を、KAGOYA FLEXは転送量の追加課金がない月額定額制を掲げています。参考価格を金額で示すのはKAGOYA FLEXの「5,280円〜」だけで、2製品は「別途お問い合わせ」でした。通信量が多い使い方でも、費用の見通しを立てやすくする工夫がうかがえます。
3.24時間365日のサポートや、国内でのデータ保管を掲げる
3製品とも、サポートの体制やデータの扱いを製品ページで打ち出しています。リンク ベアメタルクラウドとKAGOYA FLEXは24時間365日のサポートや対応を、SHARERNはデータを国内で保管することを掲げます。SHARERNは、ファイルサーバーからのデータの移行の手伝いもうたっています。
どれを選ぶべき?課題別のおすすめ
- ■物理サーバーとクラウドを、用途に応じて使い分けたい企業
- リンク ベアメタルクラウド / KAGOYA FLEX
- ■毎月の費用を定額にして、予算の見通しを立てやすくしたい企業
- KAGOYA FLEX
- ■自社で運用しているファイルサーバーを、クラウドに移したい企業
- SHARERN(シェアルン)
同じランキング上位でも、サーバーの基盤を提供する製品と、ファイルの保管に向く製品では役割が違います。サーバーで何を動かし、どのデータを置きたいかを先に整理すると、比べる製品を絞りやすくなります。
ランキングをどう活かす?比較するときの注意点
- ●週間のランキングは短い期間の資料請求数で、時期によって順位が入れ替わる
- ●集計できるレビューは1製品の1件だけで、使い心地は資料やデモで確かめる必要がある
- ●掲載は3製品と少なく、サーバーの基盤とファイルの保管で製品の役割が違う
ランキングは、いま候補に挙がりやすい製品を知る手がかりとして役立ちます。最終的には、動かしたいシステムの規模や通信量、運用をどこまで任せたいかを軸に比較することが大切です。
自社に合う法人向けクラウドサーバーを比較検討しよう
この記事では、IaaS/PaaS市場の規模と資料請求ランキング、製品ページの掲載内容から、法人向けクラウドサーバーの市場の様子と人気の製品を紹介しました。気になる製品は資料請求して一覧で比較し、自社のシステムに合うかを確かめてみてください。
以下の記事では、クラウドサーバーの料金や選び方、デメリットを比較して紹介しています。あわせてご覧ください。

