クラウドサーバーとは
クラウドサーバーとは、クラウド環境に構築された仮想サーバーを指します。インターネット接続環境とアカウントがあれば、社内外を問わず24時間サーバーにアクセスでき、データ確認やダウンロードが可能です。また、必要に応じてリソースを柔軟に追加・削除できる拡張性も備えています。
以下の記事では、クラウドサーバーの概要や種類を解説しています。またレンタルサーバーとの違いにも言及しているので、あわせてご覧ください。
クラウドサーバーをお探しの方へ
この記事では、おすすめのクラウドサーバーを以下のとおり目的別に分類し比較しています。
またクラウドサーバーのタイプや料金相場、選び方も解説しているため、自社に最適な製品選定に役立ててください。また料金プランや機能、連携については、わかりやすい一覧表で比較するのもおすすめです。
一覧表から製品を比較したい方はこちら!
▶【比較表】おすすめのクラウドサーバー料金一覧
クラウドサーバーのメリット
クラウドサーバーには、導入や運用の面で以下のメリットがあります。
- ■コスト削減
- サーバーの購入が不要で初期費用を抑えられる。従量課金制が多くコストに無駄が生じにくい。
- ■柔軟な拡張性
- サーバー台数やスペックなどを必要に応じて増減可能。企業規模にあわせて柔軟に対応できる。
- ■スピーディーな導入
- アカウントを発行するだけで導入可能。30分から1時間ほどで利用開始できる場合もある。
- ■バックアップ・BCP対策
- 国内外の堅牢なデータセンターで管理されており、自然災害時の対策としても有効。
以下の記事では、クラウドサーバーのメリットについてより詳しく解説しています。
クラウドサーバーの目的別タイプ
この記事では、クラウドサーバー導入時の課題や目的をもとに、以下のタイプに分類しています。それぞれの特徴を紹介します。
安定・高速稼働に強みをもつタイプ
このタイプのクラウドサーバーは、企業の基幹システムや大規模なデータ処理など、高い性能が要求される環境に適しています。ハイスペックなCPUや大容量メモリ、高速ストレージを搭載し、複雑な処理や大量データをスピーディーに処理します。また高負荷時でも安定稼働し、ダウンタイムを最小限に抑えられます。「高い可用性が求められる」「リアルタイムな処理が必要」といった企業におすすめです。
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セキュリティに強みをもつタイプ
データ漏えいや不正アクセスといったセキュリティリスクに対して、多層的な防御策を備えています。ファイアウォールや侵入検知システムなどのネットワークセキュリティはもちろん、データ暗号化や柔軟な権限設定にも対応しています。なかには、運用監視やオペレーションを代行する製品もあります。「金融機関や医療機関などで個人情報を取り扱っている」「製品の設計図や顧客情報などの機密情報を安全に管理したい」といった企業におすすめです。
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クラウドサーバーの比較ポイント・選び方
クラウドサーバーのタイプを絞ったら、実際に製品を選定しましょう。ここでは製品比較時にチェックしておきたいポイントを解説します。
通信速度や処理速度
通常業務を行う場合、通信・処理速度が遅いクラウドサーバーだと業務に支障が出る可能性もあります。またECサイトを運営する場合でもユーザーにストレスを与え、ページ離脱につながりかねません。サーバーの応答時間やデータ転送速度、CPU性能などの処理能力が適切かどうかチェックしましょう。
データ移行時のサポート体制
データ移行時には、慎重な計画と実行が求められ、データ損失やシステムダウンのリスクが伴います。そのため移行計画の策定からシステム設定、テストまでのサポート体制は重要です。システム管理者が不在の場合は、移行からその後の運用までを代行できれば安心です。なお、サポートが基本料金に含まれるものもあれば、別途有料になる場合もあります。
拡張性の高さ
事業規模拡大に備えて、拡張性の高さも重要です。仮想CPUやメモリ数、ディスク容量などのリソースが必要に応じて増減できるかどうかチェックしてみましょう。製品によっては、自社サイトやメール管理にとどまる小規模なプランから、TB・PB規模に対応可能なエンタープライズ向けプランも提供しています。また利用状況に応じて、自動的にリソースを調整するオートスケーリング機能を搭載している場合もあります。
用途に適したサーバーの種類
クラウドサーバーには、「ブラウザベース」「Windowsベース」「Linuxベース」の3種類があります。導入予定の製品が、利用用途に適しているかどうか確認しておきましょう。
種類 |
内容 |
ブラウザベース |
・外部データ・ファイルのデータ共有に優れている ・取引をWeb上で完結させる場合に適している ・高度なカスタマイズはしづらい場合も |
Windowsベース |
・自社のWindows環境とほぼ同じ操作性で利用できる ・社内のIT担当者にとって、設定や管理が容易 ・Windowsライセンス費用がかかる |
Linuxベース |
・カスタマイズしやすい ・Windowsに比べてコストを抑えられる場合も ・サーバーの管理にはLinuxの知識が必要 |
【比較表】おすすめのクラウドサーバー一覧
ここからは、おすすめのクラウドサーバーを紹介します。まずは、この記事で紹介している主要な製品を調査し、見えてきたクラウドサーバーの特徴や傾向を以下にまとめました。製品の比較検討にお役立てください。
- ●大部分の製品がブラウザベースで利用できる
- ●ファイル共有が可能なものは6割
- ●リモートアクセスが可能なものは約半数
- ●データ移行支援は大部分の製品に付帯しているが、オプション提供のケースが多い
- ●海外製のクラウドサーバーではリモートベースのサポートが標準で、対面サポートは別途オプションになるケースも
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
おすすめのクラウドサーバーの最新資料請求数ランキングは、以下のボタンからチェックできます。まずは人気製品から比較してみたいという方は、参考にしてください。
クラウドサーバーの料金相場
従量課金制プランの場合は、サーバーのアクセス量に応じて料金が変動します。またCPUやメモリ、ストレージ容量などの要素も料金に影響します。ITトレンドに現在掲載中の製品の価格相場は以下のとおりです。
- ●初期費用:0円~100,000円
- ●月額利用料:30,000円前後~
表示価格以外にも、通信料やデータ転送料、ストレージの使用料など、料金体系に含まれていない追加費用があるかどうかも確認しておきましょう。実際の料金については、各社製品の資料を取り寄せ見積もりを依頼することをおすすめします。以下のボタンから、一括資料請求(無料)も可能です。ぜひご利用ください。
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▶安定・高速稼働に強みをもつクラウドサーバー
ここからは、おすすめの法人向けクラウドサーバーを見ていきましょう。まずは、安定性と処理能力の高さに強みをもつクラウドサーバーを紹介します。
《リンク ベアメタルクラウド》のPOINT
- 用途に合わせてパブリック/プライベート、仮想/物理を選択可能
- データ転送料無料・10GbpsバックボーンNWで通信量が多くても安心
- 専門的なエンジニアによる「24時間365日」のサポート体制
株式会社リンクが提供する「リンク ベアメタルクラウド」は、物理と仮想、パブリックとプライベートを選択できるサーバーサービスです。安定性と処理能力の高さをもつ物理サーバーと、手軽さやスピードをもつ仮想サーバーのメリットを兼ね備えているため、用途にあわせた適切な運用が実現するでしょう。1アカウントあたり月間平均100Mbpsまで無料で利用可能です。
改ざん検知・瞬間復旧サービスや脆弱性ツール診断、ペネトレーションテスト、ウイルス対策などセキュリティ面においても充実しています。さらに専任の営業担当者による導入運用支援を実施しているほか、24時間365日、メール・電話でのサポートをエンジニアが行っています。
提供形態 |
クラウド / SaaS |
無料トライアル |
◯(2週間) |
参考価格 |
基本構成:物理サーバー24,800円/E3 8GB+バックアップストア17,800円/1TB |
改善してほしい点 その他製造 50名以上 100名未満
《Clara Cloud》のPOINT
- 高い可用性・拡張性とハイパフォーマンスを実現
- エンジニアが直接対応、手厚い保守/運用サポートも費用内で提供
- 初期導入費用0円!月額固定料金で利用可能!
クララ株式会社が提供する「Clara Cloud」は、ITインフラの月額サブスクリプションサービスです。HCIのパイオニアであるNutanixをベースとしています。Nutanix自社導入時と比較し、本体やライセンスだけではなくファシリティや初期設定もすべてプランに含んでいるため、コストの大幅削減が実現します。
またオンプレミスベースのため、既存オンプレミスサーバーからの移行がしやすいのもポイントです。共用型Firewallオプションサービスを提供しているほか、ロードバランシング機能やVPN機能なども追加可能です。必要に応じて専任のテクニカルマネージャーが付き随時相談できるなど、サポート体制も充実しています。
提供形態 |
オンプレミス / クラウド |
無料トライアル |
◯ |
参考価格 |
ー |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
改善してほしい点 情報処理、SI、ソフトウェア 10名以上 50名未満
《GPUSOROBAN》のPOINT
- NVIDIAエリートパートナーに国内で初めて認定されたサービス!
- 大企業や研究機関など、年間100件を超える幅広い導入実績あり!
- 環境構築にかかる技術サポートが無料で受けられる!
株式会社ハイレゾが提供する「GPUSOROBAN」は、NVIDIAのハイエンドGPUサーバーを、低コストで利用できるクラウドサービスです。機械学習やシミュレーション、画像処理、物理演算など多種多様な用途で活用されています。従量課金のほかに月額固定プランを提供しており、大手クラウドと比べてストレージや通信料などの追加コストがかからないため、予算管理が容易です。
最新モデルのGPUサーバーを提供しているほか、好みのソフトウェアをインストールして作業環境を構築できるなど自由度の高さも魅力です。なお、GPUの専門家による技術サポートが無料で提供されています。
提供形態 |
クラウド / SaaS |
無料トライアル |
◯(10日間) |
参考価格 |
nvd5-l(Ubuntu環境:16GBメモリ)50円/h 、月額33,000円(税込み)~ |
Amazon EC2
Amazon Web Services (AWS) が提供するクラウドサーバー「Amazon EC2」は、400種類以上のサーバータイプを提供し、柔軟な運用が可能です。料金体系は、従量課金制である「オンデマンド」、1年間または3年間で契約する「リザーブド」、利用者が設定した価格で未使用のリソースを利用する「スポット」の3種類から選択できます。
AWSの専門チームによる24時間体制のモニタリングや暗号化機能が提供されており、セキュリティ性が高いのもポイントです。なお、1か月あたり750時間の無料枠は12か月間利用できます。
Google Compute Engine
Google社が提供する「Google Compute Engine」は、ビッグデータの解析や機械学習の分野において特に優れたクラウドサービスです。Google Workspaceとシームレスに連携でき、既存のGoogle Workspaceユーザーにとっては利便性が高いのもメリットでしょう。
また、継続利用割引、確約利用割引などさまざまな割引制度が用意されています。さらに90日間の無料トライアルや、指定されたサーバーであれば永久無料枠も利用可能です。ただし、サポートは有料で「スタンダード」「エンハンスト」「プレミア」の3タイプがあります。言語は主に英語であり、日本語のサポートは「エンハンスト」「プレミア」で対応できます。
▶セキュリティに強みをもつクラウドサーバー
データ漏えいのリスクを抑え、セキュリティ強化におすすめのクラウドサーバーを紹介します。
《SHARERN(シェアルン)》のPOINT
- データの保管は国内で安心
- データの移行もお手伝い
- 使いやすい
日本ワムネット株式会社が提供する「SHARERN(シェアルン)」は、ファイルサーバーをスムーズに移行できるクラウドストレージです。20年以上運営するファイル転送・共有サービスのノウハウを活かして開発されています。安全なクラウド移行を実施するため、ファイルサーバーやVPNの運用に不安を感じる企業におすすめです。
SSLやTLSなど暗号化通信や履歴ログ管理を実施しているほか、アップロードやダウンロードには権限・アクセス制限も行えるなどのセキュリティ体制が取られています。また、土日祝日・年末年始を除く9時~18時の間で、電話・メールでのサポートに対応しています。
提供形態 |
クラウド / SaaS |
無料トライアル |
◯(2週間) |
参考価格 |
初期費用50,000円、月額85,000円~ |
製品・サービスのPOINT
- 自社開発アプリをクラウド展開することに特化したクラウド基盤
- お客様のサービスに合った監視対応・オペレーションの代行が可能
- セキュリティ要件の調整などに関しての詳細なサポートが可能
セコム山陰株式会社が提供する「ITサービス総合運用支援」は、自社開発アプリケーションをクラウド展開したい企業向けの運用支援・インフラ提供サービスです。セキュアデータセンター山陰やセキュアデータセンター鳥取、AWSなどのインフラ基盤が利用でき、各企業のプロダクトにあわせた運用監視やオペレーション代行を提供します。
システム監視、障害受付からセキュリティ対応まで包括的な運用支援が可能なため、インフラ管理やセキュリティ管理に負担を感じている企業に適しています。24時間365日のサポートに対応しているほか、サーバーのサイジングやシステム構成、セキュリティ要件の設定などさまざまな提案が可能です。
提供形態 |
サービス |
無料トライアル |
ー |
参考価格 |
初期費用100,000円〜、月額30,000円~ |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
Azure Virtual Machines
「Azure Virtual Machines」は、Microsoft社が提供しているクラウドサーバーのため、Windows端末やOSとシームレスに連携できます。さらにWindows ServerやWindowsクライアントOSのライセンス料を別途支払う必要がなく、オンプレミス環境で利用中のWindows Serverをクラウド移行しやすい点もメリットです。
従量課金やコンピューティング用の節約プラン、予約インスタンス、スポットなど4種類の料金体系を提供しており、利用者のニーズにあわせた支払いが可能です。Microsoftの高いセキュリティ基準に準拠しているため、データの保護やリスク管理においても安心して利用できるでしょう。
まとめ
クラウドサーバーは、設備投資不要で利用できるほか、必要に応じてリソースの拡張や削除ができる点がメリットです。自社に最適なクラウドサーバーを活用すれば、コスト面だけでなく運用面の負担も軽減できます。
まずは気になる製品の資料請求をして、クラウドサーバーの各社製品がどのような機能や特徴をもっているのかを比較してみましょう。