【早見表】メール共有のやり方は4つ
複数人でメールを共有するやり方は、大きく分けて「メールサービスの共有機能」「メーリングリスト」「自動転送」「メール共有システム」の4つです。少人数でメールを確認・返信するだけならGmailやOutlookの共有機能、問い合わせ対応の担当者や進捗まで管理したい場合はメール共有システムが適しています。
| 共有方法 | おすすめのケース | 特徴 |
|---|---|---|
| Gmail・Outlookの共有機能 | 1つのメールボックスを複数人で利用したい | 既存のメール環境を活用して、受信メールの確認や返信を複数人で行える |
| メーリングリスト | 受信した情報を複数人へ一斉共有したい | 1つのアドレス宛てに送信するだけで、登録メンバーへメールを配信できる |
| 自動転送 | 特定のメールを別の担当者にも届けたい | 受信メールを指定したメールアドレスへ自動的に転送できる |
| メール共有システム | 問い合わせ対応をチームで管理したい | メール共有に加えて、担当者や対応状況、履歴なども一元管理できる |
どの方法が適しているかは、共有する人数やメールの件数、対応状況まで管理する必要があるかによって異なります。ここからは、特に利用者の多いGmailとOutlookでメール共有する具体的なやり方を紹介します。
Gmailでメール共有するやり方
Gmailを利用している場合は、「Google グループの共同トレイ」「委任設定」「自動転送」などの方法でメールを共有できます。単にメールを閲覧したいのか、複数人で返信・管理したいのかによって適した方法が異なるため、目的にあわせて選びましょう。
Google グループの共同トレイを利用する
Google Workspaceを利用している企業では、Google グループを「共同トレイ」として設定することで、複数人でメールを管理できます。受信した会話をメンバーへ割り当てたり、「完了」「重複」「対応不要」などの状態を設定したりできるため、簡易的な問い合わせ管理にも活用できます。
共同トレイを利用する基本的な手順は以下のとおりです。
- 1.Google グループにアクセスし、共同トレイとして利用するグループを作成する。
- 2.メールを共有したいメンバーをグループに追加する。
- 3.対象グループを開き、「グループ設定」をクリックする。
- 4.共同トレイの機能を有効にする。
- 5.必要に応じて、会話の割り当てや対応状況を管理する。
共同トレイでは、誰が対応するかを割り当てたり、担当者や対応状況をもとに会話を検索したりできます。ただし、仕事用または学校用アカウントでGoogle グループを利用できない場合は、管理者による設定が必要です。
Gmailの委任設定を利用する
Gmailには、自分のメールアカウントへのアクセス権をほかのユーザーに付与する「委任」機能があります。パスワードを共有することなく、代理人にメールの閲覧・送信・削除を許可できるため、特定のメールボックスを複数人で管理したい場合に便利です。
代理人を追加する手順は以下のとおりです。
- 1.パソコンで共有したいGmailアカウントを開く。
- 2.右上の「設定」から「すべての設定を表示」をクリックする。
- 3.「アカウントとインポート」または「アカウント」タブを開く。
- 4.「アカウントへのアクセスを許可」から「別のアカウントを追加」をクリックする。
- 5.共有する相手のメールアドレスを入力し、招待メールを送信する。
- 6.相手が招待を承諾すると、委任されたメールボックスへアクセスできるようになる。
個人用のGmailアカウントでは最大10人、仕事用・学校用アカウントでは最大1,000人の代理人を追加できます。ただし、一般的な利用では同時にアクセスできる代理人は40人程度が目安です。また、組織の設定によっては委任機能を利用できない場合があります。
メールの自動転送を利用する
Gmailの自動転送を設定すると、受信したメールを別のメールアドレスへ自動的に送信できます。特定のメールを担当者にも共有したい場合など、受信内容を確認することが主な目的であれば手軽に利用できる方法です。
Gmailで自動転送を設定する手順は以下のとおりです。
- 1.パソコンで転送元となるGmailアカウントを開く。
- 2.「設定」から「すべての設定を表示」をクリックする。
- 3.「メール転送とPOP/IMAP」または「転送」タブを開く。
- 4.「転送先アドレスを追加」をクリックし、共有先のメールアドレスを入力する。
- 5.転送先に届いた確認メールから、転送を承認する。
- 6.Gmailの設定画面に戻り、「受信メールを次のアドレスに転送」を選択して設定を保存する。
すべての新着メールではなく、特定の条件にあうメールだけを転送することも可能です。ただし、自動転送では各担当者のメールボックスに情報が分散するため、誰が対応したのか、返信済みかどうかといった状況を把握しにくい点には注意しましょう。
Outlookでメール共有するやり方
Outlookでは、Microsoft 365の「共有メールボックス」を利用する方法と、自分のメールボックスや特定のフォルダーへのアクセス権をほかのユーザーに付与する方法があります。代表アドレスをチームで利用するなら共有メールボックス、既存のメールボックスや一部のフォルダーだけを共有するならアクセス権の付与が適しています。
共有メールボックスを利用する
共有メールボックスは、「info@○○」「support@○○」などの共通アドレスに届いたメールを複数人で確認・返信する場合に便利な機能です。共有メールボックスから返信すると、基本的に個人のアドレスではなく共有アドレスから送信されたメールとして相手に表示されます。
Microsoft 365で共有メールボックスを作成する基本的な手順は以下のとおりです。
- 1.管理者権限をもつアカウントでMicrosoft 365管理センターにサインインする。
- 2.「チームとグループ」から「共有メールボックス」を開く。
- 3.「共有メールボックスを追加」を選択する。
- 4.共有メールボックスの名前とメールアドレスを設定して保存する。
- 5.作成した共有メールボックスを選択し、利用するメンバーを追加する。
管理者がメンバーを追加すると、対象ユーザーは共有メールボックスに届いたメールを確認したり、共有アドレスから返信したりできるようになります。問い合わせ窓口や代表アドレスなど、チーム共通のメールアドレスを複数人で管理する場合に向いています。
メールボックス・フォルダーを共有する
新しく共有メールボックスを作成せず、既存のメールボックス全体や特定のフォルダーのみを共有する方法もあります。共有相手ごとにアクセス許可を設定できるため、「受信トレイの一部だけを見せたい」「担当者にメール管理を任せたい」といった場合に便利です。
新しいOutlookやOutlook on the webでは、以下のような手順で共有できます。
- 1.Outlookで共有したいメールボックスまたはフォルダーを開く。
- 2.共有するフォルダーを右クリックし、「共有とアクセス許可」を選択する。
- 3.共有したいユーザーの名前またはメールアドレスを追加する。
- 4.閲覧・編集など、共有相手に付与するアクセス許可を設定する。
- 5.設定を保存し、共有相手側で共有されたメールボックスやフォルダーを追加する。
付与する権限によって、閲覧だけでなくメールの作成や削除なども可能になります。また、ほかのユーザーに代わってメールを送信・返信させたい場合は、代理人のアクセス許可など追加の設定が必要です。
自社にあうメール共有の方法を選ぶポイント
メール共有の方法は、共有する人数や目的、メールの件数によって選びましょう。単にメールを確認したい場合と、問い合わせ対応を複数人で管理したい場合では、適した方法が異なります。
少人数で1つのメールボックスを共有するならGmail・Outlook
数人程度のチームで代表アドレスなどを共有し、メールの確認や返信を行いたい場合は、GmailやOutlookの共有機能が便利です。既存のメール環境を活用できるため、新たなシステムを導入する手間やコストを抑えられます。
ただし、利用人数やメール件数が増えると、誰が対応したのか把握しにくくなる場合があります。担当者や返信ルールをあらかじめ決めておきましょう。
情報共有が目的ならメーリングリスト・自動転送
受信したメールの内容を複数人に知らせることが主な目的なら、メーリングリストや自動転送が適しています。メーリングリストは登録メンバーへの一斉共有、自動転送は特定のメールを別のアドレスへ届ける場合に便利です。
一方、どちらも問い合わせの担当者や対応状況を管理する用途には向いていません。顧客対応に利用する場合は、対応漏れや二重返信が起こらないよう注意が必要です。
問い合わせ対応を管理するならメール共有システム
問い合わせ件数が多い場合や、複数人で顧客対応を分担する場合はメール共有システムがおすすめです。メールを共有するだけでなく、担当者や「未対応・対応中・対応済み」などのステータス、過去の対応履歴まで一元管理できます。
対応漏れや二重返信を防ぎやすいため、カスタマーサポートや代表窓口など、継続的に多くのメールを処理する企業に適しています。
以下の記事では、メール共有システムの基本概要やメリットについて、詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
複数人でメール共有するときのメリット・注意点
メールを複数人で共有すると、対応の効率化や属人化の防止につながる一方、運用方法によっては対応漏れや二重返信が発生することもあります。メリットを活かすためにも、共有時の注意点をあわせて確認しておきましょう。
複数人でメール共有するメリット
メール共有の主なメリットは、担当者以外でも内容や対応状況を確認でき、問い合わせへの対応をチームで分担できることです。担当者が不在の場合でもほかのメンバーが対応できるため、返信の遅れを防ぎやすくなります。
- ●メール対応を複数人で分担できる
- ●担当者不在でも別のメンバーが対応できる
- ●メールの見落としや対応漏れを防ぎやすい
- ●顧客とのやり取りを共有し、業務の属人化を防げる
特に、代表メールアドレスや問い合わせ窓口を複数人で管理している場合は、メールを共有することで特定の担当者に業務が集中するのを防げます。過去のやり取りも確認しやすくなり、担当者が変わった場合の引き継ぎにも役立つでしょう。
複数人でメール共有するときの注意点
一方、複数人が同じメールを確認できるだけでは、誰が対応するのか判断できず、対応漏れや二重返信につながる可能性があります。共有する人数が多い場合は、担当者や対応状況を明確にするなど、あらかじめ運用ルールを決めておくことが重要です。
- ■担当者を明確にする
- 誰が返信するのか決まっていないと、全員が「ほかの人が対応する」と考えて対応漏れが生じる可能性がある。担当者を決めるルールを設ける。
- ■二重返信を防ぐ
- 複数人が同じメールを確認していると、別々の担当者が同時に返信する場合がある。返信前に対応状況を確認できる仕組みを整える。
- ■既読・削除のルールを決める
- 共有メールボックスでは、メンバーの操作がほかのユーザーにも影響する場合がある。既読や削除、アーカイブなどの運用ルールを統一する。
- ■ID・パスワードを使い回さない
- 1つのアカウント情報を複数人で使い回すのではなく、共有メールボックスやアクセス権限など、各サービスが提供する正式な共有機能を利用する。
- ■メール件数が増えたら管理方法を見直す
- 問い合わせ件数や担当者が増えると、通常のメール機能だけでは対応状況を把握しにくくなる。必要に応じてメール共有システムの導入を検討する。
少人数でのメール共有であればGmailやOutlookの機能でも対応できますが、問い合わせ件数が多い場合や複数部署で対応する場合には管理が煩雑になりがちです。「未対応・対応中・対応済み」といった状況や担当者まで管理したい場合は、メール共有システムを活用すると効率的です。
ビジネス利用には「メール共有システム」の導入がおすすめ
OutlookとGmailのメール共有方法は、どちらも手軽に行えます。設定さえ済ませれば、今日からすぐに実践できるでしょう。しかし、メール件数や利用人数が増えると、対応状況の把握や運用管理が難しくなる場合があります。また、共有人数が増えれば増えるほど、管理や対応は難しくなります。より安全かつ確実な形でメール共有したいなら、専用システムの導入を検討してみましょう。
メール共有システムは、内容を共有できるだけではなく、対応漏れや重複を防止します。さらに、OutlookやGmailでのメール共有と比較して、対応品質や業務効率をアップさせる機能が豊富に搭載されています。具体的な機能は以下のとおりです。
- ■ステータス管理
- メールへの対応状況を「未対応」「承認待ち」「完了」といった形で確認できる。
- ■テンプレート機能
- 使用機会が多い文章を定型文として設定できる。
- ■振り分け機能
- 事前の詳細設定により、届いたメールを担当者・部署別に振り分ける。
- ■対応履歴確認
- 顧客に対する過去の対応履歴を一覧で確認できる。
- ■コメント・チャット機能
- メールごとにコメントを残し、メンバー間で情報を共有できる。
多彩な機能をもつ最新のメール共有システムは、以下の記事で比較紹介しています。製品の選び方についても解説しているので、あわせてご覧ください。
「自社に合うメール共有システムを診断してみたい」、「どんな観点で選べばいいかわからない」という方向けの診断ページもあります。
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メール共有のやり方に関するよくある質問
メールを複数人で共有するときによくある疑問について回答します。GmailやOutlookでの共有方法や、運用時の注意点を確認しておきましょう。
- ■1つのGmailアドレスを複数人で共有できる?
- Gmailでは、委任設定を利用することで、1つのGmailアカウントを複数人で管理できます。また、Google Workspaceでは、Google グループの共同トレイを作成して共有アドレスを運用する方法もあります。アカウントのIDやパスワードを直接共有するのではなく、正式な共有機能を利用しましょう。問い合わせ対応などで担当者や対応状況まで管理したい場合は、メール共有システムの利用もおすすめです。
- ■Outlookの共有メールボックスは何人まで使える?
- Microsoft 365の共有メールボックスは、最大25人のユーザーをサポートしています。利用人数が多すぎると接続エラーやメッセージの重複が発生する可能性があるため、25人を超える場合はMicrosoft 365グループなど、別の方法も検討しましょう。
- ■同じメールアドレスを複数人で使っても大丈夫?
- 共有メールボックスや委任機能など、サービス側が用意している共有方法を利用すれば、1つのメールアドレスを複数人で管理できます。ただし、誰が返信するのか決めていないと、対応漏れや二重返信が発生する可能性があります。担当者や返信・削除のルールをあらかじめ決めておくことが重要です。
- ■メール共有とメーリングリストの違いは?
- メール共有は、1つのメールボックスに届いたメールを複数人で確認・返信する方法です。一方、メーリングリストは、1つのアドレス宛てに送信されたメールを登録メンバーへ一斉配信する仕組みです。情報共有が目的ならメーリングリスト、問い合わせへの返信や対応管理が必要ならメール共有が適しています。
メール共有で業務効率をアップさせよう
取引先や顧客とメールでやり取りするうえで、関連業務の負担軽減は必須です。メール共有システムの導入は、その一助となるでしょう。既存のメールソフトの設定変更だけでは対応できない点も、専用ソフトなら可能です。
メール共有システムにどのような機能が搭載されているのかは、製品ごとに異なります。コストも含めて本格的に検討するには、詳しい情報が必須といえるでしょう。気になるメール共有システムを見つけたら、ぜひ積極的に資料請求してみてください。


