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電子カルテの歴史を紹介!現在と将来の普及率についても解説

2024年09月05日 最終更新

電子カルテの製品一覧
電子カルテの歴史を紹介!現在と将来の普及率についても解説

電子カルテの歴史は、1999年に誕生して以来少しずつ普及し、近年ではクラウド型電子カルテが浸透しています。電子カルテは紙カルテの業務を大きく効率化できる方法として注目されています。電子カルテの現在の普及率や今後の動向を知りたいという方もいるのではないでしょうか。

この記事では、電子カルテの歴史から普及率、今後の展望までを解説しています。さらに、電子カルテのメリットやデメリットと対策も紹介しているので、システム導入の参考にしてください。

電子カルテの歴史

電子カルテは、1999年に誕生しています。電子カルテ誕生より前に医療現場のIT化がはじまりました。電子カルテの歴史や医療現場のIT化について紹介します。

電子カルテの歴史

1999年:電子カルテが誕生

電子カルテが誕生する以前は、1970年代から少しずつ医療現場のIT化が進んできました。IT化の先駆けとして、診療報酬明細書を作成できるレセプトコンピュータ(レセコン)が使用されはじめました。レセコンに続き、診療支援ソフトも登場しています。

そして、医療ICT化の一環として1999年に電子カルテが登場しました。厚生労働省の示す「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」の3原則である真正性・見読性・保存性を満たしていれば、電子データとしてカルテを保存できます。

2005年頃~:レセプト機能搭載システムの誕生

2005年ごろに、ORCA(日本医師会の日医標準レセプトソフト)が誕生しました。電子カルテメーカーでは、ORCA連動型電子カルテの開発がはじまります。ORCAと連動できればレセプト機能は開発する必要がないため、電子カルテメーカーは電子カルテの開発にのみ専念するようになりました。

現在:クラウド型電子カルテが浸透

近年はクラウド型電子カルテが浸透しはじめています。従来は電子カルテの導入に必要なサーバーなどを院内に設置する必要がありました。しかし、クラウド型電子カルテは、インターネットで提供されるサービスにアクセスするだけで利用できるため、サーバーや専用機器の設置が不要です。設備の設置場所が必要ないだけでなく、メンテナンスやアップデートの手間も省けるため、医療スタッフはより本業に専念できます。

電子カルテの普及率

電子カルテの普及率は、年々上昇していますがまだ半数程度です。とくにクリニックや診療所、無床病院では、導入していない医療機関も多くあります。現在の電子カルテ普及率と今後の動向について解説します。

現在のシェア

厚生労働省の調査によると、令和2年の電子カルテの普及率は、一般病院は57.2%の普及率で約半数を超えています。病床規模別の普及状況は、400床以上で91.2%、200~399床で74.8%、200床未満では48.8%です。また、一般診療所の電子カルテ普及率は49.9%です。規模の大きい病院と比べ、小規模の病院や無床診療所の電子カルテ普及率は半数を下回っています。しかし、平成29年以前と比べると確実に普及率は向上しているといえるでしょう。

参考:電子カルテシステム等の普及状況の推移|厚生労働省

将来の予測

大きな規模の病院と比べ、小規模の病院や無床診療所の普及率があがらなかったのは、コストがかかる点と運用担当する人員の不足があげられます。従来の電子カルテは、大規模病院向けの製品が多く費用やメンテナンスの負担が課題とされていました。

しかし近年では、操作性のよいシステムや安価に導入できる製品など、小規模病院や無床診療所を想定した製品が多く登場しています。新型コロナウイルスの流行により在宅医療やオンライン診療のニーズが増加し、電子カルテを導入する医療機関も増加傾向にあるでしょう。また、地域医療との連携についても推奨されています。地域医療や介護施設と連携するためには、電子カルテで患者情報を管理するのが適しています。今後は、小規模な病院や診療所にも電子カルテの普及がさらに進むと考えられるでしょう。

電子カルテの導入メリット

電子カルテは誕生してから、時代のニーズにあわせ進化をしてきました。電子カルテを導入すると、さまざまな効果を実感できます。電子カルテの代表的なメリットを紹介します。

業務スピードの向上

近年登場している電子カルテは、紙カルテよりも管理がしやすく操作も簡単なため、業務効率化につながるでしょう。スピードが向上する代表的な業務は以下のとおりです。

  • ●物理的な保管場所がが不要で探す手間がなくなる
  • ●紙カルテ記載の手間が不要
  • ●診断書や紹介状の作成が簡単
  • ●必要な情報は瞬時に検索や編集ができる
  • ●検査結果をオンラインですぐに確認できる

スタッフの労力と同時に患者の待ち時間も削減できます。

ミスの軽減と精度向上

紙カルテでは、人為的なミスやトラブル発生のリスクがありました。しかし、電子カルテの導入により業務における精度が向上します。

  • ●カルテに記載された文字の読み間違いの防止
  • ●自動チェック機能で投薬ミスなどの防止
  • ●カルテの受け渡しミスの防止
  • ●セキュリティ対策で紛失や流出リスクの削減

自動チェック機能が搭載されている製品では、処方薬の重複防止なども点検できます。

他にもタッチパネル搭載や予約管理機能などさまざまな電子カルテがあります。以下のページでは、電子カルテの特徴を比較しているので、ぜひご覧ください。

関連記事 電子カルテ27選を製品マップで比較!診療科目や規模別にランキングで紹介

電子カルテ導入のデメリットと対策

電子カルテの導入にはメリットだけでなくデメリットもあります。効果的な運用には、デメリットの把握と対策の理解が大切です。

システムの学習が必要

近年の電子カルテは、操作しやすい設計の製品が多く登場していますが、慣れるまではスムーズな活用が困難な場合もあるでしょう。パソコンなどシステム操作に慣れていない場合、カルテ入力に時間を要します。

現場に導入する前に、院内で研修会や勉強会を実施しましょう。実際に操作をして慣れておくのも大切です。また、紙カルテと同じように手書き入力ができる電子カルテもあります。自院で操作しやすい製品を導入しましょう。

導入・運用コストがかかる

電子カルテは導入時だけでなくランニングコストもかかります。院内設置型の電子カルテでは、サーバーなどの設備を管理する費用がかかります。初期費用が抑えられるクラウド型電子カルテでも、月々の利用料がかかるでしょう。

電子カルテ導入によって人件費の削減や患者の待ち時間短縮ができるため、費用対効果の計算が大切です。削減できるコストに適した金額の電子カルテをおすすめします。

電子カルテの現状や将来をふまえ導入を検討しよう

電子カルテの歴史は、1999年に登場してから時代のニーズにあわせて進化してきました。大規模な病院では、90%を超える普及率です。また、小規模な病院や診療所も電子カルテを導入しています。在宅医療や地域医療との連携を考慮し、電子カルテの導入が進んでいます。

電子カルテの導入で業務スピードや診療精度が向上するでしょう。電子カルテの効果を発揮するためには、システムの学習や費用対効果の計算が求められます。自院にあう製品を導入し、業務改善に役立てましょう。

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