ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■レセコンとの組み合わせ別
- ■周辺システムとの連携別
- ■提供形態別
- オンプレミス型:DMエキスパート/RAエキスパート
無床クリニック向け電子カルテの価格の目安
無床クリニック向け電子カルテには、インターネット経由で使うクラウド型と、院内にサーバを置くオンプレミス型があります。提供形態によって費用の払い方が異なるため、それぞれの目安と、月額に幅が出る理由を確認しましょう。
クラウド型の初期費用と月額
クラウド型は、初期費用を抑え、月額利用料で支払う料金体系です。初期費用を0円とする製品があるほか、導入時の設定や操作説明を含めて数十万円程度を設定する製品もあります。
月額利用料は、0円から始まるプランや1万円前後のプランを公開している製品が見られます。一方で、予約管理や自費診療の管理などの機能を含めたプランでは、月額10万円前後、またはそれを超える製品もあります。表示価格に含まれる機能の範囲をそろえたうえで比べることが重要です。
オンプレミス型の初期費用と更新費
オンプレミス型は、院内のサーバに電子カルテを構築する形態です。初期費用の目安として、200万円から500万円程度と紹介されることがあります。初期費用にはサーバや端末の購入費、設定作業費が含まれ、導入後は保守費を払います。
さらに、サーバの老朽化やOSのサポート終了にあわせて、数年ごとに機器を入れ替える費用がかかります。クラウド型と比べる際は、導入時の金額だけでなく、5年程度の利用期間でかかる総額を試算しておくと判断しやすくなります。
月額に幅が出る理由
無床クリニック向け電子カルテの月額に幅があるのは、基本料金に含まれる機能の範囲が製品ごとに異なるためです。カルテの記録とレセコン連動だけの製品もあれば、予約や問診、会計まで一つにまとめた製品もあります。
また、利用する端末の台数やアカウント数によって料金が変わる製品もあります。診察室の数や、受付や看護師の端末も含めた台数を数えておくと、実際の月額を見積もりやすくなります。安さだけで選ぶと、必要な機能をオプションで追加して結果的に高くなる場合もあるため注意しましょう。
ORCA連動型と一体型で異なる電子カルテの料金
無床クリニックの電子カルテは、レセプトコンピュータ(レセコン)と組み合わせて使います。レセコンとは、診療報酬を計算し、保険者に請求するレセプトを作成するシステムです。組み合わせ方によって費用の構成が変わります。
ORCA連動型の費用構成
ORCA連動型は、日本医師会が提供する日医標準レセプトソフト(ORCA)と、電子カルテをデータで連動させて使う方式です。電子カルテの利用料に加えて、ORCAの導入設定や保守にかかる費用が別に発生します。
ORCAにはクラウドで使える版もあり、電子カルテと同じくインターネット経由で利用できます。電子カルテのベンダーがORCAの導入や保守までまとめて請け負う場合と、別の事業者と契約する場合があるため、支払先と費用の内訳を見積もりの段階で整理しておきましょう。
レセコン一体型の費用構成
レセコン一体型は、電子カルテの中にレセコンの機能を組み込んだ方式です。一つの契約で記録から会計、請求までまかなえるため、契約や問い合わせの窓口を一本化できる点がメリットです。
月額利用料は、同じ製品の連動型のプランより高めに設定される例が見られます。ただし、連動型では別途レセコンの費用がかかるため、電子カルテ単体の金額だけで比べると判断を誤る可能性があります。レセコン分も含めた合計額で比べることが大切です。
自費診療が中心のクリニックの場合
美容皮膚科など自費診療を中心に行うクリニックでは、保険診療のレセプト機能より、自費メニューの管理や回数券、予約や顧客管理の機能を重視する場合があります。
無床クリニック向け電子カルテには、自費診療向けのプランと、保険診療のレセプト機能を加えたプランを分けて提供する製品もあります。保険診療と自費診療の割合によって必要な機能と料金が変わるため、自院の診療内容にあったプランを選びましょう。
周辺システムとの連携で加わる費用
無床クリニックでは、電子カルテを予約や問診、検査などの周辺システムとつなぐことで、受付から会計までの手間を減らせます。ただし、連携の範囲によって費用が加わるため、必要な連携を見極めることが大切です。
Web予約とWeb問診の連携費用
Web予約は患者がインターネットから診察の予約を取れる仕組み、Web問診は来院前に症状を入力してもらう仕組みです。電子カルテと連携すると、問診の内容をカルテに取り込めるため、入力の手間を減らせます。
これらの機能を電子カルテの標準機能として備える製品もあれば、別のサービスとの連携で対応する製品もあります。別サービスの場合は、それぞれの月額利用料と連携費用がかかります。受付の混雑や待ち時間の課題がある場合に、費用とあわせて導入を検討するとよいでしょう。
検査会社や医療機器との連携費用
血液検査などを外部の検査会社に依頼しているクリニックでは、検査結果を電子カルテに取り込む連携が役立ちます。内視鏡や超音波などの医療機器で撮影した画像を電子カルテで確認したい場合も、機器との連携が必要です。
連携先の検査会社や医療機器のメーカーによって、対応の可否や接続費用が変わります。すでに取引している検査会社や、使っている医療機器の型番を一覧にして、ベンダーに対応状況と費用を確認しておくと、導入後の追加費用を防ぎやすくなります。
オンライン資格確認と電子処方箋への対応
保険医療機関では、2023年4月からマイナンバーカードによるオンライン資格確認の導入が原則として義務化されています。電子カルテやレセコンが資格確認の情報を取り込めるかによって、受付業務の手間が変わります。
また、国は電子処方箋の普及も進めています。電子カルテが電子処方箋に対応しているか、対応に追加の費用がかかるかは製品によって異なります。国が進める医療DXへの対応に必要な改修費用が、月額料金に含まれるかも確認しておきましょう。
開業時と紙カルテからの導入で準備する費用
無床クリニック向け電子カルテの費用は、新規開業と紙カルテからの移行とで、準備する項目が異なります。導入のきっかけごとに、電子カルテ以外にかかる費用も含めて整理しておきましょう。
新規開業でまとめてかかる費用
新規開業では、電子カルテに加えて、レセコンや端末、院内ネットワーク、プリンタ、オンライン資格確認の機器など、多くの設備を同時に準備します。開業前の限られた期間で選定と設定を進める必要があります。
開業準備では、内装や医療機器など大きな出費が重なるため、初期費用を抑えられるクラウド型を選ぶ考え方もあります。開業日から逆算して導入の準備期間を確保し、操作の練習や患者情報の登録方法もベンダーと相談しておきましょう。
紙カルテから移行する場合の費用
紙カルテから電子カルテへ移行する場合、過去のカルテをどう扱うかによって費用が変わります。紙のカルテを保管し続けて新しい診療分から電子カルテに記録する方法や、必要な分をスキャンして取り込む方法があります。
スキャンの作業を外部に依頼すると、その費用がかかります。また、紙での運用に慣れた職員が操作を覚えるまでの研修や、移行直後の診療手順の見直しも必要です。ベンダーの操作説明が初期費用に含まれるか、追加の訪問サポートが有料かも確認しておくと安心です。
標準型電子カルテと今後の価格の動き
国は、遅くとも2030年には概ねすべての医療機関で、患者の医療情報を共有するための電子カルテの導入を目指す方針を示しています。無床クリニック向け電子カルテの価格にも関わる国の動きを確認しておきましょう。
国が進める標準仕様と価格の公開
厚生労働省は、医科診療所や中小病院向け電子カルテの標準仕様の整備を進めています。システム費用の抑制を目指し、複数の医療機関で一つのシステムを共同利用するクラウド型の仕組みや、データを引き継げる互換性の確保などを要件とする方向です。
標準仕様に準拠した製品を国が認証する制度の準備も進められており、標準仕様の要件には、オプション機能を含む電子カルテの価格をベンダーのWebサイトで公開することが挙げられています。今後は、製品ごとの価格を比べやすくなる可能性があります。
標準型電子カルテ(導入版)の位置づけ
厚生労働省とデジタル庁は、医科無床診療所向けの標準型電子カルテの開発を進めています。そのなかで、国の医療DXに対応する機能に絞った導入版を、2026年度中の完成を目指して開発中です。
導入版は、電子処方箋の発行や診療情報提供書の送付など、国の医療DXへの対応を中心とした仕組みとして示されています。民間の電子カルテとは役割が異なるため、自院の診療に必要な機能と照らし合わせ、最新の情報を厚生労働省やデジタル庁の公式発表で確認しましょう。
無床クリニック向け電子カルテ・関連サービスの比較表
この記事で紹介する電子カルテ・関連サービスを、レセコンとの連携方法や主な特徴で一覧にまとめました。一部製品の参考料金も記載しているため、必要な機能や導入費用を比較する際の参考にしてください。
| 製品名 | レセコンとの組み合わせ | 金額 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| CLIUS (クリアス) | ORCA連携 | 初期費用200,000円、月額12,000円(基本プラン)※ORCA利用料別途 | 予約・問診・オンライン診療・在宅診療などの機能を追加料金なしで利用可能 |
| GMOヘルステック株式会社のAIチャート byGMO | レセコン一体型 | 初期費用無料、月額無料 ※オンライン診療の決済手数料別途 | 予約・Web問診・オンライン診療を一体化。AIによるカルテ作成支援にも対応 |
| Medicom クラウドカルテ | 医事一体型 | 別途お問い合わせ | AI自動算定機能で算定漏れを防止。Web診療予約・問診サービスも追加可能 |
| MAPs for CLINIC | レセコン標準搭載 | 初期ライセンス費用無料、月額20,000円~ | レセプトチェックを標準搭載。通信障害時の予備回線への切り替えやオフライン入力に対応 |
| クラウド診療支援システムCLINICS | レセコン一体型 | 別途お問い合わせ | 予約・問診・オンライン診療からレセプトチェック、経営分析まで対応 |
| エムスリーデジカル | ORCA連動型に対応 | 別途お問い合わせ | AIの自動学習機能で処置入力を効率化。ORCAからの初期データ作成にも対応 |
| ACUSIS Cloud(アクシスクラウド) | 保険診療プランでWeb ORCA連動 | 初期費用500,000円~、月額95,000円~(税抜) | 自費診療・美容クリニック向け。予約から見積もり、会計、売上管理まで一元化 |
| DMエキスパート/RAエキスパート | - | 初期費用2,000,000円、月額60,000円~ | 糖尿病・リウマチなどの長期診療に特化。検査データや治療経過を一元管理 |
| curon | - | 初期費用無料、月額無料 ※決済手数料別途 | 予約から処方箋連携、薬の配送まで支援するオンライン診療サービス |
| アンビーWEB問診 | - | 別途お問い合わせ | QRコードで問診内容をカルテに転記。診療科別テンプレートや多言語に対応 |
| メルプweb問診 | - | 別途お問い合わせ | LINE風チャット形式のWeb問診。Bluetooth連携で電子カルテに問診内容を転送 |
料金体系とレセコン連携で選ぶクリニック向け電子カルテ
ORCA連動型やレセコン一体型の電子カルテを中心に、予約・問診・オンライン診療などの関連サービスも紹介します。レセコンとの連携方法や料金に含まれる機能を比較し、自院の診療体制に適した製品を選びましょう。
CLIUS (クリアス)
- 予約・問診・在宅・オンライン診療・経営分析ツールを搭載
- Mac、Windows、iPadで利用可!併用運用も可能
- 勤怠・労務・給与管理の「ジョブカン」シリーズが1年無料!
株式会社DONUTSが提供する「CLIUS (クリアス)」は、無床診療所向けのクラウド型電子カルテです。日本医師会のORCAと連携し、受付から診療、会計までを効率化できます。予約・問診・在宅診療・オンライン診療・オーダーチェック・経営分析ツールを無料で利用できる点が特徴です。基本プランは初期費用200,000円、月額12,000円で、予約・問診・在宅診療などの機能を追加料金なしで利用できます。初期費用0円のダイレクト導入プランも用意されています。なお、レセコンにはクラウドORCAを使用し、ORCAの利用料などは別途必要です。
GMOヘルステック株式会社のAIチャート byGMO
- AIが会話を書き起こし、文章を要約!入力作業を効率化
- 周辺機能もオールインワンで搭載!シームレスな操作感
- 初期費用・月額利用料0円!圧倒的コストパフォーマンス
「GMOヘルステック株式会社のAIチャート byGMO」は、レセコン一体型のクラウド電子カルテです。受付から診察、会計、請求までを一元管理し、同じデータをカルテとレセコンで使うため、点数算定の漏れなどのミスを減らせます。予約機能やWeb問診、オンライン診療、電子処方箋、診察中の会話を書き起こすAIアシストも搭載。初期費用・月額利用料ともに0円で利用できます。ただし、オンライン診療の利用時には決済手数料が発生します。
Medicom クラウドカルテ
- 直感的で使いやすい、医師やスタッフの業務をスピーディにするUI
- カルテ入力内容から算定可能項目を抽出できるAI自動算定機能搭載
- 医事一体型だから、カルテ入力からレセプト会計なども一元管理
ウィーメックス株式会社が提供する「Medicom クラウドカルテ」は、医事一体型×クラウド型の電子カルテシステムです。カルテの入力内容から算定可能な項目を抽出するAI自動算定機能を搭載し、レセプトの算定漏れの防止を支援します。領収書や医療費明細書、処方箋といった会計時の帳票は自動で印刷可能です。オプションとしてWeb診療予約・問診サービスやオンライン資格確認、電子処方箋の設定も用意されており、必要な範囲を選んで導入できます。
MAPs for CLINIC
- 初期ライセンス0円!Web予約問診(LINE連携)も追加費用0円!
- 柔軟な入力セット・画面表示カスタマイズで4倍速の高速入力
- ネットワーク障害時は別回線に自動切換。オフラインでも入力可能
株式会社EMシステムズが提供する「MAPs for CLINIC」は、無床診療所向けに設計されたクラウド型の電子カルテシステムです。レセプトコンピュータとレセプトチェックソフトを標準で搭載しており、別途導入する必要がありません。Web予約やWeb問診の機能も備えています。通信障害時には予備回線へ自動で切り替わり、オフラインでも一時的にカルテ作成や処方ができる設計です。120社を超える外部機器や80社を超える外部検査センターとの連携にも対応しています。
クラウド診療支援システムCLINICS
- 診療業務を革新するAIソリューション
- 業務効率化を支援するカルテ/レセコン機能
- 患者とのつながりを強化するかかりつけ支援機能
株式会社メドレーが提供する「クラウド診療支援システムCLINICS」は、予約から電子カルテ、レセプトチェック、経営分析までを支援するクラウドシステムです。一体型のカルテ/レセコンにより、受付から診察、会計、レセプトまでをシームレスな操作で進められます。患者アプリと連携した予約管理や、診療にあわせてカスタマイズできる問診機能、オンライン診療の機能も利用可能。売上や診療情報を分析するダッシュボードで経営データを見える化できます。
エムスリーデジカル
- 初期0円、AIによる自動学習で入力時間80%削減!
- 15年利用で約1,000万円のコスト削減が可能!
- 金融機関・政府機関も利用する安全技術
エムスリーデジカル株式会社が提供する「エムスリーデジカル」は、ORCA連動型での利用にも対応するクラウド型電子カルテです。ORCA連動型の場合は、ORCAのデータから初期データを作成でき、自動算定や予約管理などORCAの機能とあわせて使えます。全患者のカルテ入力から医師の好みの処置行為を学習するAIの自動学習機能を備え、よく使うリストがあらかじめセットされます。処方監査や院内機器との連携はオプションで追加できます。
ACUSIS Cloud(アクシスクラウド)
- サーバー不要のクラウド型で初期導入コストを軽減
- 予約の自動化、管理サポートなど煩雑な業務を省力化
- リアルタイムで売上や経営状況を可視化し、迅速な経営判断を支援
株式会社プロ・フィールドが提供する「ACUSIS Cloud(アクシスクラウド)」は、自由診療・美容クリニック向けのクラウド型経営支援サービスです。予約表と連動した電子カルテ、見積もりから会計までの一本化、コース契約の役務管理、売上管理などに対応します。保険診療ではWeb ORCA連動のレセプト機能も利用可能です。参考価格は、月額95,000円~で、初期費用は500,000円~です。自費診療プランと保険診療プランを用意しており、いずれも最低利用期間は12か月です。
DMエキスパート/RAエキスパート
- 糖尿病/リウマチクリニック向け電子カルテ DM/RAエキスパート
- 長期医療・チーム医療特化型!慢性疾患専門医の作った電子カルテ
- 診療経過を一元表示!治療経過の把握と診療計画策定がスムーズに
株式会社CSMソリューションが提供する「DMエキスパート/RAエキスパート」は、糖尿病やリウマチ・膠原病内科など長期診療を行うクリニック向けの電子カルテです。各部門の情報や検査データを集約し、診療経過を時系列で一元表示できるため、治療計画を立てやすくなります。提供形態はオンプレミス型です。参考価格は、初期導入費用2,000,000円、月額ライセンス利用料(保守含む)60,000円がです。
curon (株式会社MICIN)
- 導入費・月額利用料0円で始めやすい
- 予約から配送まで全て完備
- 導入から運用まで徹底サポート
アンビーWEB問診 (Ambii株式会社)
- 現役開業医と共同開発。現場の業務フローに沿った機能設計。
- 回答に応じて設問やページを出し分け、詳細な問診が可能。
- ネットに繋がらないカルテにもQRコードで1秒転記可能。
メルプweb問診 (株式会社HEROinnovation)
- 現役医師が開発し、使い勝手を追求。
- Bluetooth特許技術で全電子カルテと簡単連携
- LINE風チャットで患者満足度99%
まとめ
無床クリニック向け電子カルテの価格は、料金を公開しているクラウド型の製品でも、初期費用0円から数十万円程度、月額0円のプランから10万円を超えるプランまで幅があります。ORCA連動型か一体型かといったレセコンの組み合わせや、予約や問診、検査との連携範囲によって総額が変わるため、合計額で比べることが大切です。国の標準仕様の動向も確認しながら、自院の診療にあう無床クリニック向け電子カルテの資料を請求して比較してみてください。

