ファイルストレージ・グループウェアとの連携
社内の情報は多くの場合、ファイルサーバーやクラウドストレージ、グループウェアに分散しています。これらを一つの検索ボックスで横断検索できる環境を整えることが、エンタープライズサーチ導入の出発点です。
SharePoint・OneDriveとの連携方式
Microsoft 365を導入している組織では、SharePointとOneDriveが主な文書管理基盤になっています。エンタープライズサーチがSharePointのAPIを通じてドキュメントをインデックス化できるかどうか、またSharePointの権限設定(サイト・ライブラリ・フォルダごとの閲覧権限)を正しく引き継げるかを確認することが重要です。
SharePoint OnlineとオンプレミスのSharePoint Serverの両方に対応しているか、Microsoft 365の最新バージョンへの追従が継続的に行われているかも選定のポイントです。Microsoft Teams上での検索連携(Teams内からエンタープライズサーチを使える等)に対応した製品もあるため、Teamsへの依存度が高い組織は確認してみてください。
Box・Google Driveとの連携
BoxやGoogle Driveはクラウドストレージとして多くの企業が採用しており、エンタープライズサーチとの連携ニーズが高いシステムです。Box・Google Driveへの標準コネクターを持つ製品では、OAuth認証を通じてファイルをインデックス化できます。各ストレージの権限設定がエンタープライズサーチ側に正しく引き継がれるかが、最重要の確認事項です。
複数のクラウドストレージを併用している組織では、すべてのストレージへのコネクターが標準で提供されているか、追加設定なしに利用できるかを確認することをお勧めします。コネクターの設定方法の難易度と、設定後の同期の安定性についてはベンダーに実績を確認しておきましょう。
コミュニケーションツールとCRMとの連携
Slackやチャットツール、SalesforceなどのCRMに蓄積された情報もエンタープライズサーチの検索対象にできる場合があります。業務コンテキストに沿った情報の横断検索を実現できます。
Slackやチャットツールとの連携
業務上の重要な情報のやり取りがSlackなどのチャットツールで行われるようになると、過去のメッセージを探すことが課題になります。エンタープライズサーチがSlackのメッセージをインデックス化できる場合、チャット上での会話から関連情報を検索できるようになります。
チャットツールとの連携では、DM(ダイレクトメッセージ)を検索対象に含めるかどうか、チャンネルごとの権限設定がエンタープライズサーチに反映されるかを確認することが重要です。従業員のプライバシーへの配慮と、情報活用の利便性のバランスを社内ポリシーとして先に決めてから、技術仕様の確認を行うことをお勧めします。
Salesforce・CRMとの連携でセールス情報を一元化
営業部門では、Salesforceなどのシステムに蓄積された商談情報・顧客情報・提案書を素早く検索したいというニーズがあります。エンタープライズサーチがSalesforceのAPIと連携できる場合、社内文書と顧客情報を横断的に検索できるようになります。
SalesforceへのコネクターはSalesforceのAPIバージョンと認証方式(OAuth2.0等)に対応している必要があります。Salesforce側の権限設定(レコードの閲覧権限)がエンタープライズサーチに正しく反映されるかも確認が必要です。営業担当者が使いやすいUIで顧客関連情報を検索できるかを、デモ段階で確認することをお勧めします。
グループウェアとオンプレミスシステムとの連携
国内企業ではサイボウズ系グループウェアや社内システムとの連携ニーズも多くあります。既存のオンプレミスシステムとの接続方式を把握しておくことが重要です。
サイボウズ・kintoneなどの国内グループウェアとの連携
国内企業ではサイボウズ OfficeやGaroon、kintoneなどの国内グループウェアを使っているケースがあります。これらのシステムへの対応は海外製エンタープライズサーチでは限定的なことがあり、国内ベンダーの製品のほうが対応コネクターが充実している場合があります。
自社が使っているグループウェアへの連携対応状況をベンダーに確認し、標準コネクターで対応できるかどうかを確認することが重要です。対応していない場合のカスタム開発の可否と費用、開発期間も事前に確認しておくことをお勧めします。
オンプレミスシステムとの接続にエージェント型を活用する
オンプレミスのファイルサーバーやデータベースをクラウド型のエンタープライズサーチで検索対象にする場合、社内ネットワークにエージェント(接続用のソフトウェア)をインストールして、社内とクラウドをブリッジする方式が一般的です。エージェントの動作要件と、ファイアウォールや社内セキュリティポリシーとの整合性を事前に確認することが重要です。
エージェントのインストールにIT管理者の承認が必要か、インストール先サーバーのスペック要件はどの程度かをベンダーに確認しましょう。エージェントが停止した場合のアラート通知機能や、自動再起動の仕組みがあるかどうかも、運用の安定性に関わるポイントです。
連携性に優れたエンタープライズサーチを比較する
幅広いシステムとの連携に対応したエンタープライズサーチを紹介します。自社で使っているシステムとの連携対応を確認してから選定しましょう。
QuickSolution
- [9年連続シェアNo.1] 発売から25年 5600サーバの導入実績
- 純国産で日本語に強い!高速・高精度な検索かつ画像OCRにも対応
- RAG、生成AI連携、AIエージェント(Copilot等)で社内情報に回答
住友電工情報システム株式会社が提供する「QuickSolution」は、社内に分散したさまざまな情報を横断検索できるエンタープライズサーチです。Microsoft 365やSharePoint、Box、Google ドライブ、Garoonなど幅広いシステムとの連携に対応しています。複数のクラウドサービスや社内システムをまたいで、必要な情報を一元的に検索したい企業におすすめです。
NaviPlusサーチ
- 高速レスポンス & クイック検索
- 高頻度なデータ更新
- AI×人による検索チューニング
株式会社DGビジネステクノロジーが提供する「NaviPlusサーチ」は、ECサイトの商品やコンテンツを探しやすくするサイト内検索サービスです。さまざまなECプラットフォームとの連携に対応し、既存のECシステムやASPカートを活かしたまま検索機能を追加できます。現在のEC環境を大きく変更せず、検索機能や関連サービスとの連携を強化したい企業におすすめです。
ZETA SEARCH
- 迅速かつ正確な検索を実現!サイト内の検索スピードを向上
- ユーザーのニーズや利用傾向に合わせた精度の高い検索結果を実現
- 継続的な運用改善で、利便性向上・利益最大化をサポート
ZETA株式会社が提供する「ZETA SEARCH」は、ファイルサーバーやクラウドサービス、社内システムなどに分散した情報を横断検索できるエンタープライズサーチです。APIや生成AIとの連携にも対応しており、既存システムを活かしながら検索環境を拡張できます。複数のデータソースをつなぎ、社内情報の活用範囲を広げたい企業におすすめです。
Helpfeel(ヘルプフィール)
- 様々な言い回しやスペルミスにも対応する新感覚なAI検索システム
- 数千ページのマニュアルにも対応。属人化解消ナレッジ整備・活用
- 継続率99%!充実のレポート&サポート体制で効果的な運用が続く
株式会社Helpfeelが提供する「Helpfeel(ヘルプフィール)」は、FAQやマニュアルなどの情報を検索しやすくする検索サービスです。公開APIを利用した他システムとの連携や、検索機能を外部サイト・アプリへ組み込む構成にも対応しています。既存のWebサイトや業務システムと連携しながら、ユーザーの情報検索や自己解決を支援したい企業におすすめです。
Coo Kai Agent for Microsoft 365 Copilot
- 社内データを繋ぎ、情報探索の手間を削減
- AI Agentが即答、必要な経営データを瞬時に可視化
- 既存環境を活かし最短2週間で導入可能
株式会社ピーエスシーが提供する「Coo Kai Agent for Microsoft 365 Copilot」は、社内のさまざまなシステムやアプリに蓄積された情報をMicrosoft 365 Copilotから活用しやすくするサービスです。各種サービス向けのコネクタを利用してデータをMicrosoft Fabricへ集約でき、Copilotとの連携にも対応しています。Microsoft 365を中心に複数システムの情報をまとめて活用したい企業におすすめです。
CBES (株式会社ジャストシステム)
- 3種類の辞書により専門用語・ユーザー用語を含めた高度な検索
- クラウドサービスのOffice 365やBoxに対応
- 豊富なアシスト機能に支えられた高いユーザビリティ
Sinequa (伊藤忠テクノソリューションズ株式会社)
- 200種以上の外部接続が可能で既存環境の変更は最小限。
- 21言語対応のNLP・機械学習で意味・文脈を捉えて情報提示。
- オンプレ、IaaS、SaaSで導入可能。高セキュリティ用途にも対応。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料を取り寄せて機能や特徴をさまざまな製品を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でエンタープライズサーチの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
エンタープライズサーチの連携性に関するFAQ
連携性についてよくある質問と回答をまとめました。
- ■Q1:対応コネクターにないシステムとも連携できますか?
- APIが公開されているシステムであれば、カスタムコネクターを開発して連携できる場合があります。開発の可否と費用・期間をベンダーに確認し、自社のIT担当者で対応できるかも評価してください。
- ■Q2:Slackのメッセージを検索対象にする際の注意点はなんですか?
- DMを含めるかどうかなど、プライバシーに関するポリシーを先に社内で決めることが重要です。従業員への説明と合意形成を行ったうえで、技術的な設定を進めることをお勧めします。
- ■Q3:コネクターの設定はIT部門以外でも行えますか?
- 管理画面で設定が完結するシステムであれば、IT専門知識がない担当者でも対応できる場合があります。設定の難易度と必要な権限をベンダーに確認してください。
まとめ
エンタープライズサーチの連携性は、標準コネクターで自社の主要システムをカバーできるかどうかが選定の核心です。SharePoint・Box・Slack・Salesforce・国内グループウェアなど、自社で使っているシステムへの対応状況を一覧で確認してから選定することをお勧めします。まずは資料請求で各製品の対応コネクターと連携方式を比較してみてください。

