エンタープライズサーチとは
エンタープライズサーチとはテキストや画像・PDFなど企業内のあらゆるデジタルデータを瞬時に横断検索できるシステムです。「企業内検索エンジン」または「企業内検索システム」とも呼ばれます。
サーバやシステムの垣根を超え、ファイルサーバやクラウドシステムなどさまざまな保管場所にある情報を、インターネット検索のような感覚ですばやく探し出せます。
エンタープライズサーチの機能
エンタープライズサーチには、スピーディーな検索・表示を可能にするための便利機能が搭載されています。主な機能は以下のとおりです。
- ■柔軟な「検索機能」
- 横断検索や条件検索、自然文検索、サジェスト(検索補助)機能など
- ■一目で内容がわかる「サムネイル表示機能」
- キーワード前後の文章も表示し、ファイルを開かずとも内容を確認できる
- ■絞り込みに効果的な「フォルダ選択機能」
- 検索範囲を指定して絞り込むことで、情報を探しやすくする
- ■効率的に運用できる「管理機能」
- 利用状況や検索ログの管理、レポート作成などが行える
更新情報などを配信するRSS(Rich Site Summary)機能を搭載した製品もある
- ■セキュリティ対策に「閲覧制限・認証機能」
- 権限があるユーザーのみに検索結果を表示し、利用時もユーザー認証を行う
エンタープライズサーチのメリット
エンタープライズサーチは大容量の検索への対応や豊富な検索機能で、企業内の情報共有・収集を容易にします。検索にかかる時間を大幅に短縮し、データ収集作業の効率化が可能です。日報や報告書などに蓄積されている社員の知識や知見も瞬時に検索できるため、ナレッジ共有にも効果的です。機密情報にアクセス制限をかけることも可能なため、セキュリティ対策強化にも役立ちます。
また、WebサイトやECサイトで活用できるエンタープライズサーチを導入すれば、カスタマーサクセスにも役立ち、顧客満足度やエンゲージメント向上に効果を発揮します。
エンタープライズサーチの機能やメリットについてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
エンタープライズサーチ製品をお探しの方へ
ITトレンドでは、さまざまな特徴をもったエンタープライズサーチ製品を多数掲載しています。この記事では、おすすめの製品を以下の3つのタイプに分類して紹介するので、自社への導入検討の参考にしてください。
▼すぐに製品をチェックしたい方はこちら
【比較表】おすすめのエンタープライズサーチ製品を比較
エンタープライズサーチのタイプ
エンタープライズサーチは製品の特徴によって、以下の3つのタイプに分類できます。
- ■大容量の検索に対応できるエンタープライズサーチ
- 検索できるデータ容量の多さや高速検索に強みがあるタイプ
- ■検索機能に強みがあるエンタープライズサーチ
- 豊富な絞り込み検索機能や詳細な検索、専門用語を認識した検索など、検索機能に強みがあるタイプ
- ■Webサイト・ECサイトでの活用に向いているエンタープライズサーチ
- WebサイトやECサイト内の検索に活用でき、購買促進やWebサイト構築に役立つタイプ
エンタープライズサーチの選定ポイント
エンタープライズサーチを導入する際には、対応可能な情報量やファイルの種類、セキュリティ面など確認すべき点があります。具体的にどのようなポイントに着目すればよいか解説します。
対応可能な情報量はどの程度か
検索する情報量が多ければ多いほど、検索結果が出るまでのスピードは遅くなります。検索する情報が多い場合、対応可能な情報量が少ない製品では業務に支障が出るため、自社で保有しているデータ容量に対応可能な製品を選定しましょう。
また、将来的にどれほど情報量が増えるのか予測することも大切です。エンタープライズサーチは企業全体のデータが対象となるため、情報の総量を的確に把握し、対応容量に余裕をもった製品を導入するのがおすすめです。
取り扱い可能なファイルの種類はどの程度か
企業内にあるファイルの種類はExcelやWord、PDFにくわえ、HTMLファイルや画像ファイル、グループウェアなどさまざまです。
エンタープライズサーチはさまざまなファイルの種類を検索対象にできますが、対応するファイルの種類は製品によって異なる場合もあります。そのため、自社で使用しているファイルの種類に対応しているかを確認しておきましょう。
セキュリティ対策がなされているか
エンタープライズサーチはさまざまな従業員が使用するため、アクセス制限などのセキュリティ対策が可能か否かも重要なポイントです。アクセス制限がなければデータが不正利用されたり、社内情報や機密情報が外部に漏れたりする可能性があります。
また、アクセス制限機能がある場合でも、企業内でセキュリティ体制が整っていなければ意味がありません。エンタープライズサーチ製品を安全に有効活用するために、企業内のセキュリティ対策を十分に整備し、自社のセキュリティレベルにあった製品を選定しましょう。
以下の記事では、エンタープライズサーチの選定ポイントについてより詳しく解説しています。導入前に理解を深めたい方は、あわせて参考にしてください。
【比較表】おすすめのエンタープライズサーチ製品を比較
ITトレンドおすすめのエンタープライズサーチを年間ランキング順に比較表にまとめました。この記事で紹介している主要な製品を細かく調査して見えてきた、エンタープライズサーチの特徴や傾向を以下にまとめています。ぜひ製品の比較検討にお役立てください。
- ●ほとんどの製品が社内情報共有での活用に向いている
- ●ほぼすべての製品で横断検索が可能
- ●カスタマーサクセスに活用できる製品は約2割
- ●クラウド対応の製品は約6割
- ●すべての従業員規模に対応可能な製品が大半
▶大容量の検索に対応できるエンタープライズサーチ
つづいて、各製品の情報を詳しく見てみましょう。気になる製品は緑の「+資料請求リストに追加」ボタンでカート追加しておき、あとからまとめて資料請求ができるので、製品選びにご活用ください。
ここでは、高速検索機能などを搭載し、比較的大容量の検索に対応できる製品を紹介します。
《Neuron ES》のPOINT
- リリース12年。豊富な導入実績&7年連続ITトレンドランキング1位
- 社内データを基盤とした生成AI(RAG連携)チャット機能も登場
- 検索システムに必要十分な機能を備えつつ、お求めやすい価格設定
ブレインズテクノロジー株式会社が提供する「Neuron ES」は、ITトレンド年間ランキング(エンタープライズサーチ)7年連続1位を獲得したエンタープライズサーチです。シンプルなUIで操作性がよく、検索に時間がかかりません。また買取型モデルや利用者数、文書量やサーバ数に制限がないライセンスなど、利用環境に応じて料金プランを選べるためコスト削減にも貢献します。
製品・サービスのPOINT
- とにかく速くファイルをみつけたい
- ファイルの閲覧、整理、属性管理を手軽に行いたい
- スマートフォン・タブレットでもファイルサーバーに接続したい
株式会社鉄飛テクノロジーが提供する「FileBlog(ファイルブログ)」は、検索スピードに強みのある文書検索・共有システムです。高性能な検索エンジンにより、数百万件から数千万件のデータ検索をするときもわずか数秒で完結します。また検索範囲の拡張・縮小やand/or/not検索などの豊富な絞り込み検索機能で、検索キーワードの「ヒット数が多すぎる」という課題を解決できるでしょう。
《QuickSolution》のPOINT
- [売上シェアNo.1 四冠達成] 発売から22年 5100サーバの導入実績
- 純国産で日本語に強い!高速・高精度な検索かつ画像OCRにも対応
- ChatGPTなど、生成AIとの連携(RAG対応)で社内情報に回答
住友電工情報システム株式会社が提供する「QuickSolution」は、検索エンジンパッケージ市場 で7年連続シェアNo.1を誇るAI搭載の純国産全文検索システムです。50TB(1億2000万件) の容量でも2~3秒の高速検索が可能です。さらに、AI検索システムが絞り込みキーワードやカテゴリを自動認識するため、検索精度が高く効率的に検索できます。また、シンプルな機能とUIで操作性がよく、誰でも直感的に使いこなせるでしょう。
▶検索機能に強みがあるエンタープライズサーチ
ここでは、豊富な絞り込み検索機能や横断検索機能などを搭載した、検索機能に強みがあるタイプのエンタープライズサーチを紹介します。
《ファイルめがね》のPOINT
- 社内のファイルサーバーを検索可能にする生産性向上ツールです。
- 簡単導入、簡単運用、お手頃価格、利用者への教育も不要です。
- スモールスタートできます。ぜひ生産性向上を体感してください!
ジップインフォブリッジ株式会社が提供する「ファイルめがね」は、Windows Serverにインストールして利用するファイル検索ツールです。検索する際はWebブラウザを利用するため、アプリをインストールする必要がなく簡単に導入できます。さらに動作状況を一目で確認可能なため、運用も簡単です。また、同社の全文検索エンジン「SAVVY」が搭載されており、ファイルの中身まで高速検索ができる点も特徴です。
《brox》のPOINT
- 手書き文字や画質の粗いFAX文書でも探せる高精度AI-OCR
- 画像やPDFに限らずOffice系ドキュメントも横断検索が可能
- 目当ての書類やテキストが探しやすくなるハイライト表示
株式会社インフォディオが提供する「brox」は、スキャンされた紙文書を高精度AI-OCRでテキストデータ化し、横断的な全文検索を可能にするエンタープライズサーチです。手書き文字や不鮮明なFAX文書もデータ化し、Office系ドキュメントも検索可能です。また、ハイライト表示や自動タグ付け機能も搭載しているため、情報管理の効率化や社内文書の活用促進にも貢献します。
《REX-File・Finder》のPOINT
- 深い階層にあるファイルも全文検索で発掘
- 分かりやすいサムネイル・プレビュー
- AI・データ時代にまずは自社のデータの検索・利用状況の把握から
寿精版印刷株式会社が提供する「REX-File・Finder」は、ファイルサーバや共有フォルダ内のファイルを高速に検索できる全文検索システムです。複数のファイルサーバを横断的に検索し、キーワードを解析して有効なファイルを上位に表示します。サムネイルやプレビュー表示も可能なため、効率的な検索を可能にします。また、Webブラウザで利用でき、データ移行も不要です。アクセス権限設定やページ単位での閲覧ログの取得も可能なため、セキュリティも万全です。
《CBES》のPOINT
- 3種類の辞書により専門用語・ユーザー用語を含めた高度な検索
- クラウドサービスのOffice 365やBoxに対応
- 豊富なアシスト機能に支えられた高いユーザビリティ
株式会社ジャストシステムが提供する「CBES」は、オンプレミスとクラウドの横断的な情報検索がスムーズなシステムです。高度な日本語処理にくわえあらゆる分野の専門用語にも対応し、技術文書などの管理も効率化します。また、抽出処理の見直しや検索ログの分析機能も搭載し、管理者の負担を軽減します。
《A-trek》のPOINT
- 1台のA-trekサーバ上で複数のクローラーを稼働
- 標準の検索結果画面+カスタマイズによる独自画面
- 一部の設定や障害対応以外はGUIで対応可能
クワンタム・テクノロジー株式会社が提供する「A-trek」は、純国産の全文検索システムです。独自開発のインデックスデータベースやクローリング技術を使用し、多言語が混在した文書や情報も検索対象とするため、スピーディーで漏れのない検索を可能にします。また管理サーバにくわえ、検索サーバを複数設置し冗長化や負荷分散を図るため、安定した稼働が実現します。
▶Webサイト・ECサイトで活用できるエンタープライズサーチ
ここでは、WebサイトやECサイトで顧客に活用してもらうことを想定したエンタープライズサーチを紹介します。
《MARS FINDER》のPOINT
- 250万ページを超える規模のサイトでも導入実績あり
- 多言語対応でグローバルビジネスを支援
- タグの貼り付けだけで導入可能
株式会社マーズフラッグが提供する「MARS FINDER」は、数多くの企業や官庁での導入実績をもつクラウド型のエンタープライズ検索システムです。サムネイル画像の表示や表記ゆれの吸収、多言語、マルチデバイス対応など、Webサイトを訪問するユーザーがストレスなく検索できる機能を搭載。さらに、250万ページ超のサイトにも対応可能です。管理画面では検索ログが閲覧でき、よりよいWebサイトの構築に活かせるでしょう。
《ZETA SEARCH》のPOINT
- 多機能かつ高速な検索でユーザーに快適な体験を提供
- 自由度の高い設計でニーズに合わせた機能の実装・運用が可能
- スマートフォンアプリへも対応
ZETA株式会社が提供する「ZETA SEARCH」は、ECサイトでの商品検索を対象とするエンタープライズサーチです。家電や食品、アパレルなどさまざまな業界での導入経験からECサイトユーザーの離脱を防止し、購買まで導く工夫が満載です。柔軟な検索方法や高速検索、エンジニアによる導入後のチューニングやAPI対応など、ユーザーにも管理者にも嬉しい機能とサービスを備えています。
《NaviPlusサーチ》のPOINT
- 国内250以上ものサイトへの導入実績
- 月間10億以上もの検索リクエストに対して平均0.07秒で対応
- シリーズ製品との連携でさらに便利に
ナビプラス株式会社が提供する「NaviPlusサーチ」は、ECサイトにおけるユーザーの検索を効率化するエンタープライズサーチサービスです。月間10億以上の検索リクエストに平均0.07秒で対応するなど、高いパフォーマンスを誇ります。24時間365日体制の稼働監視や導入後のチューニング、検索導線の診断サポートまで対応するため、はじめての導入でも安心して活用できるでしょう。
最新の人気製品から検討してみたいという方は、以下のボタンより最新のランキングを確認できます。問い合わせが多い人気製品を紹介しているので、傾向の把握や比較検討にもお役立てください。
まとめ
エンタープライズサーチでは企業内の膨大なデータをすばやく検索でき、検索効率の向上と情報資源の活用に効果的です。製品ごとにさまざまな特徴があるため、比較・検討を十分に行い、自社に最適な製品を導入しましょう。
下のボタンから、各社製品資料の一括請求が可能です。自社への導入検討にぜひお役立てください。