ハウジングの運用体制は自社の人員体制に合わせて選ぶ
ハウジングを安定して運用するには、自社の情報システム担当の人数や拠点構成にあわせた体制づくりが欠かせません。まずは運用体制を考えるうえでの基本的な視点を整理します。
情報システム担当の人数で変わる必要な支援
情報システム担当が複数人いる企業では、社内で監視や一次対応を分担できるため、ベンダーには専門的な保守作業を依頼する形が向いています。一方、担当者が少ない企業では、日常的な監視や現地作業まで含めて任せられる体制が求められます。
自社でどこまで対応できるかを整理せずに契約すると、想定外の作業が社内に残ってしまう場合があります。
拠点数・組織構成による運用の違い
単一拠点の企業では、担当者が状況を把握しやすく、比較的シンプルな運用体制でも対応できます。一方、複数拠点やグループ会社がある企業では、拠点ごとに管理が分散しやすくなり、情報共有の仕組みが必要になります。
組織構成が複雑になるほど、誰がどの設備の責任者かをあらかじめ明確にしておくことが重要です。責任範囲が曖昧なまま運用を始めると、障害発生時の対応が遅れる場合があります。
情シス担当が少人数・不在の企業に向く運用の考え方
情報システム担当が1人、またはいない企業では、ベンダー側にどこまで運用を任せられるかが選定の中心的な観点になります。契約前に、以下のような支援内容を確認しておくと比較がしやすくなります。
- ■遠隔監視・通知
- 機器の稼働状況を遠隔で監視し、異常時に自動で通知を届ける仕組みがあるかを確認します。
- ■リモートハンド対応
- 現地での再起動やケーブル接続などの作業を、担当者に代わって行ってもらえるかを確認します。
- ■問い合わせ窓口の対応範囲
- 専門用語を使わない説明や、初期設定の相談まで対応してもらえるかを確認します。
1人体制でも回せる運用支援の内容
担当者が1人しかいない場合、休暇や急な対応時にも運用が止まらない体制が求められます。リモートでの遠隔監視や、現地作業を代行するリモートハンドサービスの有無を確認しておくとよいでしょう。
あわせて、障害発生時にベンダーから自動で通知が届く仕組みがあるかも重要です。担当者が常時画面を監視できなくても、異常を早期に把握できる体制を整えておくと安心です。
情シス不在でも導入しやすい仕組み
専任の情報システム担当がいない企業では、設定や初期構築を代行してもらえるかどうかが導入のしやすさを左右します。初期設定のサポート範囲を事前に確認しておきましょう。
また、問い合わせ窓口が専門用語を使わずに対応してくれるかも確認したい点です。社内に詳しい担当者がいない場合、わかりやすい説明を受けられる窓口があると運用の負担を減らせます。
多拠点・本社一括管理を実現する運用のポイント
複数拠点で設備を利用する企業では、拠点ごとに管理が分散しないよう、一元管理できる仕組みを確認することが重要です。管理体制のパターンごとに、確認したい観点を整理すると比較がしやすくなります。
| 管理体制のパターン | 確認したい観点 |
|---|---|
| 拠点ごとの個別契約 | 拠点単位で柔軟に条件を選べる一方、請求や保守窓口が分散しやすくなります。 |
| 本社での一括契約 | 費用や利用状況を一元的に把握しやすい一方、拠点特有の要望を反映しにくい場合があります。 |
多拠点の設備を一元管理する仕組み
拠点ごとに個別契約になっていると、利用状況の把握や請求の管理に手間がかかります。複数拠点の利用状況を一つの管理画面で確認できる仕組みがあるか、事前に確認しておくとよいでしょう。
管理画面の操作を複数人で共有できるかもあわせて確認しておくと安心です。あわせて、拠点間で発生したトラブルの情報を本社側で一括して把握できる体制かどうかも確認しましょう。
本社主導で一括管理する体制
本社の情報システム部門が主導して管理する場合、各拠点の担当者への権限付与や報告ルールをどう設計するかが重要になります。本社が全体を把握しつつ、拠点側の負担を増やしすぎない仕組みが求められ、双方の役割分担を明文化しておくと運用がしやすくなります。
グループ会社の設置機器と回線を統合管理する方法
グループ会社が個別に設備を契約していると、管理や費用の把握が複雑になりやすいため、統合管理の仕組みを検討する企業が増えています。統合にあたって確認したい観点を整理します。
グループ会社間の契約・請求の統合
グループ会社ごとに契約が分かれていると、条件や料金にばらつきが生じやすくなります。親会社を窓口に契約を統合できるか、グループ内で条件をそろえられるかを確認しておくとよいでしょう。
あわせて、請求をグループ全体でまとめられるか、会社ごとに分割して管理できるかも重要な確認項目です。経理処理のしやすさを踏まえて選ぶとよいでしょう。
回線・ネットワーク構成の統合
グループ会社間で異なる回線を利用していると、拠点間の通信速度や安定性にばらつきが生じる場合があります。統合的なネットワーク構成に対応できるサービスかどうかを確認しておくとよいでしょう。
また、回線構成を統合する際は、既存システムへの影響を事前に確認し、切り替え時の作業手順をベンダーと丁寧にすり合わせておくことが大切です。
情報システム部門と事業部門が分業する場合の運用
情報システム部門と事業部門で役割を分けて運用する企業では、権限設計と情報共有の仕組みが運用の安定に大きくつながります。
権限と役割分担の整理
事業部門が日常的な利用申請を行い、情報システム部門が設定変更や障害対応を担う場合、それぞれの権限範囲を明確にしておく必要があります。権限が曖昧だと、意図しない設定変更が行われるリスクが高まります。
役割分担を整理する際は、緊急時にどちらが判断するかもあらかじめ決めておくと、トラブル発生時の対応が一段とスムーズになります。
情報共有・引き継ぎの仕組み
部門をまたいで運用する場合、対応履歴や設定変更の記録を共有できる仕組みが欠かせません。担当者の異動があっても状況を引き継げるよう、記録を残す運用ルールをあらかじめ整えておきましょう。
あわせて、定期的な情報共有の場を設けることで、部門間の認識のずれを防ぎやすくなります。運用開始後も継続的に見直すことが大切です。
運用体制を安定させるための日常的な取り組み
運用体制は導入時だけでなく、日常的な取り組みによって安定度が変わります。継続的に見直したい観点を整理します。
- ■Q:担当者が異動した場合、運用に支障は出ますか?
- 対応履歴や設定内容を記録として残していれば、後任者への引き継ぎがしやすくなります。属人化を防ぐため、複数人で状況を把握できる体制を整えておくことが大切です。
- ■Q:拠点が増えた場合、契約はどう見直せばよいですか?
- 拠点数の変化にあわせて、契約単位や管理体制を見直すタイミングを設けるとよいでしょう。ベンダーへの相談を早めに行うことで、スムーズな増設につながります。
障害対応フローの整備
障害発生時に誰がどう対応するかを事前に決めておくことで、混乱を防げます。連絡先や対応手順を文書化し、担当者以外でも参照できるようにしておくとよいでしょう。
あわせて、対応フローは一度作って終わりにせず、実際の対応後に振り返りを行い、改善点を反映させることが重要です。
定期的な見直しと改善
利用状況や組織の変化にあわせて、契約内容や運用ルールを定期的に見直すことが大切です。拠点の増減や人員の異動があった際は、権限設定や連絡体制も更新しましょう。
見直しのタイミングをあらかじめ決めておくと、変化への対応が後手に回りにくくなります。年に一度を目安に、定期的な確認の機会を設けておくとよいでしょう。
運用体制に合わせて選びたいハウジングサービス
情シス担当者が少人数の企業から、多拠点管理を行う企業まで、運用体制に応じて選ばれやすいハウジングサービスをご紹介します。
株式会社東計電算の業務代行サービス
- 引っ越しから日々のサーバー運用までトータルサポート
- 業務サポートにより安心してテレワークが可能に
- 電気代、オフィスの家賃など、運用コスト削減に効果絶大
株式会社東計電算 / Toukei (Thailand) Co., Ltd.が提供する「株式会社東計電算の業務代行サービス」は、ハウジングとあわせて運用面の代行対応を受けられるサービスです。情シス担当者が専任でない、あるいは少人数で運用を担う企業でも、日々の監視や定型的な運用作業を任せやすい点が特徴です。担当者の異動や退職があっても、外部への委託分は運用が継続しやすくなります。
NTT東日本データセンター (NTT東日本株式会社)
- 震度7の地震にも倒壊しなかった実績
- 東日本の17都道県にデータセンターが存在
- オプションで故障対応、監視、運用などのサービスも
Nexcenter (NTTドコモビジネス株式会社)
- 世界中に拠点を持ち低遅延かつ大容量の通信が可能
- 最先端技術によりローコストな運営を実現
- 設備・運用・課金方法などは柔軟なカスタマイズに対応
ハウジングの運用体制に関するFAQ
ハウジングの運用体制による選び方について、よくある質問と回答をまとめました。
- ■Q1:情シス担当者が少人数でもハウジングを運用できますか?
- リモートハンドサービスなど、現地作業をベンダー側に任せられる仕組みがある製品であれば、少人数でも運用しやすくなります。契約前にどこまで代行してもらえるか確認しておきましょう。
- ■Q2:多拠点やグループ会社を一括管理する方法はありますか?
- 複数拠点をまとめて管理できる契約形態を持つベンダーもあります。利用データを一覧で確認できる仕組みがあるかも、選定時に確認したいポイントです。
- ■Q3:情報システム部門と事業部門で分業する場合はどう運用すればよいですか?
- 権限や役割分担をあらかじめ整理し、情報共有・引き継ぎの仕組みを整えておくことが重要です。
- ■Q4:運用体制を安定させるために日常的に取り組むべきことは何ですか?
- 障害対応フローを整備したうえで、定期的に運用状況を見直し、改善を重ねていくことが望まれます。
まとめ
ハウジングの運用体制は、情報システム担当の人数や拠点構成、グループ会社の有無によって最適な形が変わります。少人数や情シス不在の企業はベンダー支援の範囲を、多拠点・グループ会社では一元管理の仕組みを重視して比較することが大切です。分業体制や日常的な見直しも含め、自社の体制にあった運用方法を、資料請求を通じて具体的に確認してみてください。

