ストレスチェックが人気を集める背景
制度が定着する中で、担当者の関心は義務対応から従業員のメンタルヘルス向上へと広がりつつあります。まずは人気が集まる背景を確認します。
法定義務化から定着した経緯
常時50人以上の労働者を使用する事業場では、年1回のストレスチェック実施が義務付けられています。制度開始から年数が経ち、多くの企業で実施体制が定着してきたことで、より使いやすいツールへの乗り換えを検討する担当者が増えています。
初回導入時は最低限の要件を満たすツールを選んだ企業でも、運用を重ねる中で集計作業の負担や結果活用のしにくさが課題として見えてくる場合があります。こうした背景から、実施のしやすさや分析機能を重視した選定が進んでいます。50人未満の事業場でも、努力義務として自主的に実施する企業が増えている点も、関心の広がりを後押ししています。人手不足が続く中で、担当者一人あたりの業務負担を抑えられるかどうかも、乗り換え検討の判断材料の一つになっています。
従業員側の受け止め方の変化
制度開始当初は形式的な受検にとどまるケースもみられましたが、近年はメンタルヘルスへの関心の高まりとともに、結果を自身の健康管理に役立てたいと考える従業員が増える傾向にあります。受検のしやすさや結果の分かりやすさが重視される理由の一つです。
スマートフォンから受検できる仕組みや、結果をグラフで直感的に確認できる機能があると、従業員の受検意欲を保ちやすくなります。担当者にとっても、受検率の維持は運用上の課題の一つであり、案内方法や実施時期の工夫とあわせてツール選定が意識されています。
人気の高いストレスチェックに共通する条件
選ばれやすいツールにはいくつかの共通点があります。担当者・従業員双方の視点から確認したい条件を整理します。
受検のしやすさ
従業員が負担なく受検できるかどうかは、受検率に直結する条件です。パソコンだけでなくスマートフォンやタブレットからも回答できる仕組みや、設問数を必要最低限に絞った設計は、受検のハードルを下げる要素として挙げられます。
拠点が複数ある企業や、在宅勤務者が多い企業では、社外のネットワークからも安全に受検できる環境が求められます。ログインの手間が少ない仕組みであるかどうかも、あわせて確認しておくとよいでしょう。未回答者への自動リマインドを送れる機能があると、担当者の督促業務の負担を減らせる場合があります。多言語対応があれば、外国籍の従業員が在籍する職場でも活用しやすくなります。
結果集計と分析のしやすさ
個人結果の通知だけでなく、部署単位や年代別に集計・分析できる機能は、職場環境の改善につなげるうえで役立つ場合があります。集計作業を手作業で行っていた企業にとっては、自動集計機能の有無が選定の分かれ目になることがあります。
分析結果をグラフや帳票として出力できるかどうかも、産業医や人事部門への報告のしやすさに関わります。出力形式が自社の報告フローに合うかを、事前に確認しておくことが重要です。過去の実施結果とあわせて比較できる画面があると、経年での傾向把握にも役立ちます。csv形式でのデータ出力に対応していれば、他の人事システムとあわせて独自に分析したい場合にも活用しやすくなります。
ストレスチェックの実施形式で見る選び方
実施形式にはクラウド型のツールを使う方法や、外部機関に委託する方法などがあります。自社の運用体制に合う形式を検討しましょう。
クラウド型ツールと外部委託の違い
クラウド型ツールは自社で受検から集計までを完結させやすく、費用を抑えやすい一方、医師による面接指導の手配などは別途調整が必要になる場合があります。外部機関への委託では、面接指導や高ストレス者対応まで含めて任せられる場合がありますが、費用は高くなる傾向にあります。
どちらが適しているかは、社内に産業医や保健師がいるかどうか、担当者の運用にかけられる時間によって変わります。両方の選択肢を比較したうえで、自社の体制に合う方法を選ぶことが大切です。併用という形で、受検・集計はクラウド型を使い、面接指導のみ外部機関に依頼する運用を採る企業もあります。委託範囲によって費用体系が変わるため、見積もり時に含まれる業務範囲を具体的に確認しておきましょう。
集団分析への対応可否
集団分析は、部署や職場単位でストレス要因の傾向を把握し、職場環境の改善につなげるための分析手法です。努力義務とされていますが、実施することで組織的な課題の把握につながる場合があります。
ツールによって集団分析の対応範囲は異なり、追加費用が必要な場合もあります。自社が集団分析まで活用したいと考えているかどうかを事前に整理し、対応可否を比較検討の材料にしましょう。集団分析の結果を役職者向けに共有する運用まで想定している場合は、権限を分けて閲覧できる機能があるかも確認しておくと安心です。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料を取り寄せて機能や特徴をさまざまな製品で比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でメンタルヘルス・ストレスチェックサービスの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
導入時に確認しておきたいポイント
ツールを比較する際は、機能面だけでなく運用に関わる条件もあわせて確認する必要があります。導入前に押さえておきたい観点を紹介します。
従業員数・拠点数への対応
複数拠点や海外拠点を持つ企業では、拠点ごとのアカウント管理や、言語対応の可否が課題になる場合があります。従業員数が多い企業では、一括登録や部署単位での管理機能があるかどうかも確認しておくとよいでしょう。
導入予定の従業員数や拠点数を事前に整理し、ベンダーに具体的な運用条件を確認することで、契約後の想定外の追加費用を避けやすくなります。将来的な組織拡大や、グループ会社を含めた一括契約が可能かどうかも見据えて確認しておくと安心です。契約途中で従業員数が増減した場合の料金調整方法もあわせて確認しておくと、運用開始後の想定外の負担を避けやすくなります。
個人情報の管理体制
ストレスチェックの結果は機微な個人情報にあたるため、実施者以外が閲覧できない仕組みになっているかどうかは重要な確認項目です。アクセス権限の設定範囲や、データの保存場所についても確認しておく必要があります。
クラウド型ツールを利用する場合は、通信の暗号化やサーバーのセキュリティ対策について、ベンダーへの問い合わせで確認しましょう。社内の個人情報保護ルールと照らし合わせて確認することも欠かせません。人事権を持つ担当者が個人結果を閲覧できない設計になっているかも、あわせて確認しておきましょう。委託先を利用する場合は、委託契約書に個人情報の取り扱い範囲が明記されているかもチェックポイントです。
運用を定着させるための工夫
ツールを導入した後も、継続的に活用できる体制を整えることが運用定着の観点で重要です。実施後の取り組みについて確認します。
実施後のフォローアップ体制
高ストレスと判定された従業員への面接指導の案内や、相談窓口の周知は、実施後の対応として欠かせません。担当者への負担が集中しないよう、フォロー体制をあらかじめ整えておくことが望まれます。
面接指導の申出率が低い場合は、申出方法の分かりやすさや、相談することへの心理的な抵抗感が要因として考えられます。案内文の表現や相談窓口の周知方法を見直すことも対応の一つです。産業医との連携フローをあらかじめ決めておくと、高ストレス者への対応が滞りにくくなります。相談窓口を社外の専門機関にも設けておくと、社内窓口を利用しにくい従業員の受け皿になる場合もあります。
経年比較による効果測定
単年の結果だけでなく、前年との比較や複数年の推移を確認できる機能があると、取り組みの効果を把握しやすくなります。数値の変化を根拠に、職場環境改善の施策を検討する材料として活用できます。
経年比較を行う際は、設問内容や集計方法が年度によって変わっていないかを確認することが重要です。条件が異なると単純な比較ができなくなるため、継続利用を前提にツールを選ぶことも一つの考え方です。実施時期を毎年そろえておくと、季節要因による数値の変動を考慮しやすくなります。過去データの保存年数に上限があるツールもあるため、長期的な比較を想定する場合は保存期間もあわせて確認しておきましょう。
人気のストレスチェックサービスを比較する
ストレスチェックサービスは提供会社によって機能や特徴が異なります。代表的なサービスを紹介します。
ソシキスイッチ ストレスチェック
- 東大発IT企業としての技術力を応用し、低コスト・短期納品を実現
- 当社より安い見積もりがありましたらそこから更にお値引きします
- 社内完結型のため最短2週間で納品!実施完了まで約1ヶ月!
株式会社情報基盤開発が提供する「ソシキスイッチ ストレスチェック」は、実施から結果分析、集団分析、労働基準監督署への提出用報告書の作成までを一貫してサポートするクラウド型サービスです。組織の状態を可視化するレポート機能を備えており、職場環境改善の検討材料として活用できます。
Smart相談室
- どんな悩みも歓迎!相談されやすい外部相談窓口(EAP)
- 0次予防から3次予防までSmart相談室だけで完結
- 初めての人でも安心、利用しやすいサービス設計
株式会社Smart相談室が提供する「Smart相談室」は、ストレスチェックと連動したオンラインカウンセリングサービスです。ストレスチェックの結果をもとに従業員が専門家へ相談できる仕組みを備えており、結果を確認するだけで終わらせず具体的な対応につなげる運用を目指せます。
マネーフォワード クラウドサーベイ powered by ミキワメAI
- 定期的なサーベイで社員一人一人の心の健康状態を正しく把握
- 性格に合わせたアラートで、より適切にケアが必要な人を早期発見
- どのようにケアをすればよいか、社員の性格に合わせてアドバイス
株式会社マネーフォワードが提供する「マネーフォワード クラウドサーベイ powered by ミキワメAI」は、AIを活用した組織サーベイ・ストレスチェックサービスです。従業員のコンディションや傾向を分析し、離職リスクの把握や職場環境改善に向けたデータ活用を支援します。
アドバンテッジEAP (株式会社アドバンテッジリスクマネジメント)
- 職場メンタルヘルス特化のEAP
- 医療チームによる専門的支援
- 予防と早期発見を重視する。
ストレスチェッカー (株式会社HRデータラボ)
- 東洋大学との共同研究でストレスレベルを可視化
- 日本産業衛生学会への協賛実績あり
- 「ヒューマンキャピタル2018」に出展
まとめ
人気のストレスチェックには、受検のしやすさや結果活用のしやすさなど共通する条件があります。実施形式や運用体制、個人情報の管理まで幅広く比較したうえで、自社に合うツールを選ぶことが大切です。複数の資料を取り寄せて内容をじっくりと比較検討し、自社の運用体制に合った一社を見つけていきましょう。


