
ストレスチェックサービスとは
ストレスチェックサービスとは、企業に代わって従業員のストレス度数を調査する外部サービスや、ストレスチェックのスムーズな進行をサポートするシステムを指します。
ストレスチェックサービスが注目される背景
厚生労働省が令和5年に実施した調査によると、メンタル不調を起因として退職もしくは1か月以上の休業を行った労働者が在籍している事業者の割合は、13.5%でした。このうち1か月以上休業した労働者がいた事業者の割合は10.4%、退職した労働者がいた事業所の割合は6.4%と、どちらも前年より増加しています。
ストレスなどによる精神障害の労災請求件数の増加を背景として、平成27年12月の労働安全衛生法改正により、企業における従業員のストレスチェック実施が義務化されました。常時50人以上の労働者を雇用している事業所は、年1回必ずストレスチェックを実施し、その結果を労働基準監督署に報告しなければなりません。報告を怠ると、最大50万円以下の罰金が課されるため注意が必要です。
参考:令和5年「労働安全衛生調査(実態調査)」の概況|厚生労働省
参考:改正労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度について|厚生労働省労働基準局安全衛生部 労働衛生課産業保健支援室
企業におけるメンタルヘルス対策の課題や対策方法については、以下の記事からご覧いただけます。
ストレスチェックサービスをお探しの方へ
この記事では、ITトレンドに掲載している人気のストレスチェックサービスを独自に目的・用途別でを比較して紹介します。ぜひ導入検討の参考にしてください。

▼製品を一覧でチェックしたい方はこちら!
【比較表】おすすめのストレスチェックサービス
ストレスチェックサービスの導入メリット
ストレスチェックサービスを活用するメリットについて解説します。
法に準拠した運用ができる
ストレスチェック制度の実施には、厚生労働省が推奨する57問の「職業性ストレス簡易調査票」や専用のマニュアルが用意されています。また、実施後の労働基準監督署への報告書の提出も欠かせません。
専門の外部サービスやツールを活用することで、改正労働安全衛生法や厚生労働省の定めに準拠したストレスチェックの運用が可能となるでしょう。
結果分析が効果的に行える
義務化によりストレスチェックは実施しているものの、知識やノウハウがなく分析にまで手をつけられないという企業も多いようです。
ストレスチェックサービスでは、分析機能やサービスを搭載したものもあります。ストレスチェックのデータを活用して分析を行えれば、労働者のメンタルヘルス改善に限らず社内の労働環境をはじめとした社内改善にもつなげられるでしょう。
社内の負担を軽減できる
ストレスチェックでは、定期的に従業員とミーティングを開催したり、精神的なサポートを行ったりするなど、さまざまな業務を実施しなければなりません。厚生労働省が指定する研修を受けた医師や保健師などがいない場合は、別途採用活動も必要になるでしょう。しかしストレスチェックの経験やノウハウのない企業が、ストレスチェック後のケアを行ったり、必要な人材を確保したりするのは簡単ではありません。
ストレスチェックサービスを用いれば、社内の担当者の業務負担を軽減できます。また、各種レポートの配布や医師による面接指導などを代行しているサービスも多くあるため、ストレスチェック後のケアも任せられるでしょう。
従業員が安心して受検できる
社内でストレスチェックを実施すると、意図的に回答を調整したり、受検そのものを断念したりする従業員が出る場合もあります。これは、結果を上司や同僚に知られるのではないかと不安に思うことが原因です。ストレスチェックは、多くの従業員に正確な回答をしてもらわなければ意味がないため、安心して受検できる環境づくりは非常に重要です。
外部委託では自社とは関係ない第三者企業がストレスチェックを行います。そのため、結果が社内に漏えいする心配がありません。人事権をもつ者にストレスチェックの結果を秘匿できるため、立場の弱い従業員も安心して受検できます。
以下のボタンから、ストレスチェックサービスにおける最新の月間ランキングが確認できます。あわせてご覧ください。
ストレスチェックサービスのタイプ
ストレスチェックサービスは、実施方法によって2つのタイプにわけられます。
- ■自社での実施におすすめのストレスチェックサービス
- ストレスチェックの実施から分析、対策までを自社内で完結したい場合におすすめのタイプ。ストレスチェックやパルスサーベイ、組織診断のほか、書類作成や面談実施が可能なものもあります。
- ■外部委託する場合におすすめのストレスチェックサービス
- ストレスチェックの実施を外部企業に委託したい場合におすすめのタイプ。ストレスチェックの実施から分析、産業医面談の実施まで対応できるサービスもあります。
ストレスチェックサービスの選び方
ストレスチェックサービスを利用する際、自社に適したストレスチェックサービスを選定するポイントについて解説します。
受検方法は選べるか
対象者が多いほど、ストレスチェックが効率的に実施できるかは重要です。そのため、専用の用紙を使用する方法やWeb上で検査する方法など、自社に適した受験方法があるものを選定しましょう。またWeb受検の場合、パソコンやスマホなどの端末を問わず受検できるとよりよいでしょう。パソコン操作に不慣れな従業員が多い企業などは、従業員ごとに選べるサービスを選択することをおすすめします。
そのほか外国人労働者の多い企業であれば、複数言語から選択できると便利でしょう。
代行可能な範囲はどの程度か
担当者の負担軽減や受験者数の拡大など、導入目的によってどのようなストレスチェックサービスが自社に適しているのかは異なります。そのため、ストレスチェックサービスに対して求める要件を導入前に洗い出しておきましょう。
例えば従業員自身のセルフケア対策を重視している企業は、メンタルヘルスケアやハラスメントケア、職場改善などの教育制度が充実しているサービスが適しているでしょう。また、自社の負担軽減が目的であれば、代表実施者と実施事務従事者のどちらも代行可能か、従業員からの問い合わせ窓口の有無などは確認しておきたいところです。
高ストレス者へのフォロー体制は整っているか
ストレスチェックの結果「高ストレス状態」にあると判定された労働者から申し出があった場合、産業医や医師による面接指導の実施が義務づけられています。症状によっては慎重なフォローが必要となり、担当者の負担はより大きいでしょう。
そこで高ストレス者へのフォロー体制が整ったサービスなら安心です。面接指導受付から面接の手配や結果の報告まで、どこまでを委託できるか確認しておきましょう。
セキュリティが確保されているか
受検者と実施事務従事者のみが結果にアクセスできるようになっているかも重要です。ストレスチェックの結果は個人情報が多く含まれるので、外部に漏えいしないよう配慮する必要があります。
最低でも5年間安全に受検者の個人情報やストレスチェックの結果保存に対応可能なものを選びましょう。一定の個人情報保護レベルが認証されている「Pマーク」を取得しているサービスがおすすめです。
【比較表】おすすめのストレスチェックサービス
ITトレンドおすすめの3D CADソフトを比較表にまとめました。また、この記事で紹介している主要な製品を細かく調査して見えてきた、3D CADソフトの特徴や傾向を以下にまとめています。ぜひ製品の比較検討にお役立てください。
- ●ほとんどの製品がストレスチェックを外部委託するサービス。
- ●半数のサービスでストレスチェックの実施媒体や回答形式を選べる。
- ●すべての製品が対応エリアを全国としている。
- ●外部委託サービスで面談実施や産業医紹介が可能ものは半数。
おすすめのストレスチェックサービス・システムを比較
ここからは、ITトレンドがおすすめするストレスチェックサービス・システムの特徴や価格などを詳しく紹介します。
製品名 | 全体満足度 | サポート品質 | 価格 |
---|---|---|---|
Geppo | 4.1(31件) | 3.8 | 初期費用無料、月額20,000円/~25人、月額39,800円/~50人 |
ソシキスイッチ ストレスチェック | ー | ー | 51,000円 |
ストレスチェック | 5.0(1件) | 5.0 | お問い合わせください |
リモート産業保健 | 4.0(1件) | 5.0 | 初期費用50,000円、月額30,000円~ |
※レビュー評価は2025年3月14日時点における実数を表示しています。"ー"表記はまだレビュー投稿がありません。
Geppo
- 課題を可視化!個人のパルスサーベイと組織診断を低コストで
- リクルートとサイバーエージェントの社内サーベイをベースに開発
- 継続率98%!さまざまな業界・組織で価値を実感されています
「Geppo」は株式会社リクルートが提供しており、個人のパルスサーベイに加え組織診断も可能な点が特徴です。毎月3つの設問に応えるだけで従業員のコンディションを把握できます。
高ストレス者判定の従業員には、訪問やオンラインで産業医が対応します。そのほか、衛生委員会への必要書類の作成や日程調整なども看護師によるサポートが可能です。
対象従業員規模 | すべての規模に対応 | 対象売上規模 | すべての規模に対応 |
対応エリア | 全国 | 参考価格 | 初期費用無料 月額20,000円/~25人 月額39,800円/~50人 |
ソシキスイッチ ストレスチェック
- 東大発IT企業としての技術力を応用し、低コスト・短期納品を実現
- 当社より安い見積もりがありましたらそこから更にお値引きします
- 社内完結型のため最短2週間で納品!実施完了まで約1ヶ月!
株式会社情報基盤開発が提供する「ソシキスイッチ ストレスチェック」は、独自の自動処理技術を活用したストレスチェックサービスです。紙とWeb双方に対応し、最短2週間で結果を提供します。厚生労働省マニュアルに準拠しており、高いセキュリティ対策で安心して利用できます。
対象従業員規模 | すべての規模に対応 | 対象売上規模 | すべての規模に対応 |
対応エリア | 全国 | 参考価格 | 51,000円 ※他社サービスからの乗り換えで2年間利用を条件に、初年度半額で提供 |
ストレスチェック
- 事務局業務全て”まるごと” アウトソーシングできる「楽ちん感」
- 「57項目」「80項目」どちらの診断方法にも対応
- web診断以外のマークシート等紙媒体にも対応(web+紙の併用可)
株式会社ジェーピークリエイトの「ストレスチェック」は、実施者の選定からストレスチェックの実施、集団分析まで一括したサポートを提供しています。事業者専用の電話回線を設置したり、事業所・受検者・実施者の窓口を代行したりも可能です。
外部企業の窓口を利用するため、自らの意思で面接指導の申し出を行いにくいという人でも、安心して医師や保健師のサポートを受けられます。
対象従業員規模 | すべての規模に対応 | 対象売上規模 | すべての規模に対応 |
対応エリア | 全国 | 参考価格 | ー |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
リモート産業保健
- 業界最安値水準月額3万円から
- WEB版ストレスチェック無料
- 産業看護師付き充実のメンタルケアサポート
株式会社エス・エム・エスが提供する「リモート産業保健」は、メンタルケア対策が充実しているストレスチェックサービスです。産業医と産業看護職の2名体制となっているため、メンタル不調を自覚していない従業員の精神的なリスクも早期に発見できます。従業員のメンタルケア対策を充実させ、休職者や退職者を減らしたい企業におすすめです。
また、小規模の拠点が各地に点在している場合でも、オンラインと訪問カウンセリングをうまく組み合わせて、従業員のメンタル不調を防止できます。
対象従業員規模 | すべての規模に対応 | 対象売上規模 | すべての規模に対応 |
対応エリア | 全国 | 参考価格 | 初期費用50,000円 月額30,000円~ |
まとめ
ストレスチェックサービスは、ストレスチェックの実施や結果通知、集団分析などを効率化する機能が豊富に搭載されています。実施者や関係者の負担を大幅に軽減できるため、社内にストレスチェックのノウハウがない企業や、実施者となる人材がいない企業は積極的に活用しましょう。
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