使いにくいと感じられやすいツールの特徴
使いにくさは、単に機能が多い、少ないといった問題ではなく、画面の構成や表現、できることの範囲のわかりにくさから生じる場合があります。使いにくいと感じられやすいツールに見られる特徴を確認しましょう。
設定画面の階層が深く目的の操作にたどり着けない
設定項目が多いツールでは、目的の設定にたどり着くまでに何度も画面を移動しなければならない場合があります。どの画面に何の設定があるかを覚えられないと、操作のたびに調べ物が必要となり、使いにくさを感じる原因となります。
よく使う設定が見つけやすい場所にまとまっているか、設定項目を検索できる機能があるかは、日々の操作の負担に関わります。試用の際は、普段行う操作を想定して、画面の移動回数を確かめてみましょう。
用語や画面の表現が業務とかけ離れている
ツールの画面に使われている用語が、データベースやプログラミングの専門用語に近い場合があります。その場合、ITに詳しくない担当者は意味を理解するのに時間がかかります。海外製品の日本語訳がわかりにくい場合も、操作をためらう原因となり得ます。
画面上の用語に説明が表示されるか、ヘルプページで用語の意味を確認できるかを確かめましょう。社内で使う用語の対応表を作っておくと、利用者の戸惑いを減らせます。項目名やボタン名を自社の言葉に変更できるかも確認項目です。
できることとできないことの境界がわかりにくい
ノーコードで設定できる範囲を超える処理は、プログラムによる拡張や外部サービスとの連携が必要となる場合があります。どこまでが標準の設定で実現でき、どこからが追加の作業になるのかがわかりにくいと、アプリの作成途中で行き詰まる可能性があります。
導入前に、作りたいアプリの要件を伝え、標準機能で実現できる範囲をベンダーに確認しておきましょう。実現できない要件がある場合は、代わりの方法や回避策があるかもあわせて聞いておくと、導入後に行き詰まる事態を防ぎやすくなります。
ノーコード・ローコード開発ツールの初期設定の難しさ
初期設定の難しさは、利用人数や組織の構成、移行するデータの量によって変わります。どのような作業が必要で、どこでつまずきやすいかを把握しておくと、導入の準備を進めやすくなります。支援サービスを利用する場合の確認点も紹介します。
組織と利用者情報の登録
初期設定では、部署や役職などの組織情報と、利用者のアカウントを登録します。利用者が多い場合、1人ずつ手作業で登録すると時間がかかります。CSVファイルでの一括登録や、社内の認証基盤との連携に対応しているかが負担を左右します。
組織の構成が複雑な会社では、兼務や組織の階層をどのように登録するかで迷う場合があります。登録方法の例がマニュアルに示されているか、ベンダーに相談できるかを確認しておきましょう。
権限設計と既存データの移行
誰がどのアプリを閲覧・編集できるかを決める権限の設計は、初期設定の中でも判断が求められる作業です。最初に方針を決めずに設定を進めると、後から修正する手間が増える可能性があります。権限の方針は、情報システム部門と業務部門で相談して決めましょう。
ExcelやCSVの既存データを取り込む場合は、項目名や形式をそろえる準備も必要です。初期設定の支援サービスがあるかどうか、有償の場合は費用と範囲を確認しておくと、導入の計画を立てやすくなります。
サポート対応に時間がかかるケース
操作に迷ったときや不具合が起きたときに、サポートの回答が遅いと、業務が止まってしまう場合があります。サポートの対応に時間がかかる背景と、問い合わせを待たずに解決するための手段を確認しましょう。
問い合わせが集中する時期と窓口の体制
年度の切り替えや大型アップデートの直後など、多くの利用者が問い合わせる時期には、回答までに時間がかかる場合があります。問い合わせ手段がメールやフォームに限られている場合や、受付時間が平日の日中のみの場合も、回答を待つ時間が長くなる可能性があります。
契約前に、問い合わせの手段と受付時間、回答までの目安を確認しておきましょう。上位プランで優先的なサポートを受けられる製品もあります。緊急時の連絡方法が別に用意されているかも確認しておくと安心です。
自己解決に使える情報の有無
ヘルプページやよくある質問、操作動画などが整備されていれば、問い合わせを待たずに疑問を解消できる場面が増えます。利用者同士が質問し合えるコミュニティがある製品では、ほかの企業の解決方法を参考にできる場合もあります。
社内でよく出る質問と回答をまとめておくと、ベンダーへの問い合わせを減らし、回答を待つ時間も短縮できます。ヘルプページが日本語で整備されているか、情報が定期的に更新されているかも確認したい点です。社内のよくある質問は、利用者が見つけやすい場所に置いておきましょう。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でノーコード・ローコード開発ツールの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
スマホ利用で使いにくさにつながる制限
ノーコード・ローコード開発ツールの中には、スマホやタブレットから利用できる製品があります。ただし、パソコンと同じように使えるとは限らないため、スマホ利用で注意したい制限を確認しておきましょう。
画面サイズと入力操作の制約
スマホの小さな画面では、項目が多い入力フォームや、表形式の一覧が見づらくなる場合があります。パソコン向けに作った画面がスマホで自動的に調整されるか、スマホ専用のレイアウトを作れるかは製品によって異なります。
アプリの作成や設定の変更はパソコンでのみ行える製品もあります。スマホで行いたい操作を洗い出し、実際の端末で試しておきましょう。選択式の項目を増やすなど、スマホで入力しやすい画面の工夫も検討するとよいでしょう。
専用アプリとブラウザ利用の違い
スマホからの利用方法には、専用アプリを使う方法と、ブラウザでアクセスする方法があります。専用アプリでは通知の受け取りやカメラとの連携がしやすい一方、ブラウザでは一部の機能が使えない場合があります。
どちらの方法で使えるか、方法によって機能に差があるかを確認しましょう。専用アプリを使う場合は、対応するOSのバージョンも確認が必要です。社内で支給している端末の機種やOSと照らし合わせ、動作環境を満たしているかを確かめておきましょう。
通信環境と端末管理の課題
外出先や現場でスマホを使う場合、通信が不安定な場所では画面の表示や保存に時間がかかる可能性があります。オフラインでの入力に対応しているかは、利用場所によって重要な確認項目です。
個人のスマホを業務に使う場合は、紛失時の情報漏えい対策や、アクセスできる端末の制限についても、情報システム部門と相談しておきましょう。オフライン入力に対応している場合も、通信が戻った際の送信状況を確認できるかを試しておくと安心です。端末の管理方法は、社内のセキュリティ規程にあわせて決めることが大切です。
使いにくさを導入前に見抜く方法
使いにくさは、資料だけではわからず、実際に操作して初めて気づく場合があります。導入前の試用で確認したい操作と、導入後に使いにくさを改善していくための工夫を紹介します。複数の製品を同じ手順で試すと、違いを比べやすくなります。
試用時に確認したい操作
試用期間では、アプリの作成、利用者と権限の設定、データの取り込み、スマホでの入力など、導入後に行う操作を一通り試しましょう。操作に迷った箇所と、ヘルプページで解決できたかを記録しておくと、製品ごとの使いにくさを比較できます。
試用には、ITに詳しい担当者だけでなく、実際に入力する現場の社員にも参加してもらうことが大切です。現場の社員が迷わず入力できるかどうかは、定着を左右する要素の一つです。操作に迷った理由を聞き取っておくと、導入後の教育内容を考える材料にもなります。
導入後の改善要望の伝え方
導入後に使いにくい点が見つかった場合は、まず社内で意見を集めましょう。そのうえで、設定の工夫で改善できるものと、ベンダーへの要望として伝えるものに分けて整理します。
ベンダーへ要望を伝える際は、どの業務でどのように困っているかを具体的に説明すると、回避策の提案を受けられる場合があります。要望の内容と対応状況を一覧で管理すると、同じ要望を何度も伝える手間を省けます。改善された点は社内に共有し、利用者が新しい使い方を取り入れやすくしましょう。
スマホ利用や初期設定の負担で比べたい開発ツール
スマホやタブレットでの入力、テンプレートを使った初期設定など、使いにくさを感じる可能性がある場面に関わる製品を紹介します。実際の操作感は試用期間で、入力する人と作る人の両方の立場から確かめましょう。
Platio
- ノーコードで誰でも簡単に業務アプリ作成
- 初期費用ゼロ!月々2万円台からの始めやすい価格感
- 現場に合った業務アプリをスピード導入
アステリア株式会社が提供する「Platio」は、自社の業務にあったモバイルアプリをノーコードで作成できるモバイルアプリ作成ツールです。スマホでの入力を前提とした業務アプリを用意したい場合に検討できます。テンプレートやビジュアルエディターの機能を備え、クラウド、パッケージソフト、SaaSで提供されます。ビジネスの現場におけるデジタル化とプロセス改善を支えます。
Platio Canvas
- iOS/Android/Web用のアプリを即座に構築
- ノーコードで自由自在なアプリ開発
- IDフリーで業務の広がりに応じた柔軟な展開が可能
アステリア株式会社が提供する「Platio Canvas」は、システム開発におけるスピードやセキュリティ、拡張性の両立を掲げる開発プラットフォームです。iOS、Android、Web用のアプリをノーコードで構築できるため、専用アプリとブラウザ利用の両方を比較しながら検討したい場合の候補です。社内業務の効率化からBtoC向けアプリ開発まで対応し、ビジュアルエディターやシステム連携の機能を備えています。
AppSuite
- 多種多様なアプリライブラリから業務に合わせたアプリを選択可能
- 直感操作でデータ編集や検索、並べ替えなどが簡単に行えます
- 集計データをポータルで共有してスムーズに社内で情報共有可能
株式会社ネオジャパンが提供する「AppSuite(アップスイート)」は、カスタムメイド型のノーコード業務アプリ作成ツールです。多種多様なアプリライブラリから業務にあうアプリを選べるため、ゼロから設計せずにアプリを用意できます。直感的な操作でデータの編集や検索、並べ替えが行えるとされているため、実際の操作感を試用で確かめるとよいでしょう。オンプレミス、クラウド、パッケージソフト、SaaSで提供されます。ワークフロー自動化やシステム連携の機能も備えています。
JUST.DB
- 【完全ノーコード×生成AI】マウス操作と"ことば"でシステム開発
- 【多彩な標準機能】高い拡張性により、全社DXをJUST.DB1つで実現
- 【同時ログインライセンス】全社展開してもコストを抑制
株式会社ジャストシステムが提供する「JUST.DB」は、ノーコードのクラウドデータベースです。プログラミングの知識がなくても業務システムを構築できます。マウス操作とことばによる指示で開発を進められるため、設定画面の操作に不慣れな担当者でも取りかかれるかを比較する際の候補です。ビジュアルエディターやテンプレート、システム連携など多彩な標準機能を備えています。
Thunkable (Thunkable, Inc.)
- ノーコードでネイティブアプリ開発を支援
- AIとデザインで企画からアプリ開発まで一貫支援
- 1つのコードでiOSとAndroid両方に対応する開発環境。
まとめ
ノーコード・ローコード開発ツールが使いにくいと感じる原因は、1つではありません。画面の構成や用語のわかりにくさ、初期設定の負担、サポートの対応時間、スマホでの制限などが挙げられます。資料だけで判断せず、試用で導入後の操作を一通り確かめ、現場の社員の意見も取り入れて見極めることが大切です。
サポートの体制や試用の条件を含めて、資料請求で製品を比較しましょう。

