ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■移行する業務アプリの種類別
- 台帳・案件管理などのデータベース型アプリ:キントーン、楽々Webデータベース、AppSuite、JUST.DB、軽技WebDB、RapidTable
- 申請・承認のワークフロー型アプリ:SmartDB、JUST.DB、楽々Webデータベース、Canbus.
- 社外向けフォーム・ポータル:SPIRAL WebTools、おもてなしSuite
- ■乗り換え時の移行支援別
- CSVやExcelからの一括取り込み:楽々Webデータベース、JUST.DB、軽技WebDB、SmartDB
- 導入・アプリ構築の支援サービス:SPIRAL WebTools、SmartDB、おもてなしSuite
- 無料トライアルで試作できる:SPIRAL WebTools、JUST.DB
ノーコード開発ツールの乗り換えで移せるものと移せないもの
ノーコード開発ツールの乗り換えで移しやすいのは業務データで、移しにくいのは画面や処理などアプリの作りです。どこまで作り直しになるかは、現場で作ったアプリの種類によって変わります。代表的な3つの種類ごとに整理します。
台帳型アプリはデータを移しやすい
顧客台帳や案件管理、備品管理のように、項目を並べて記録するデータベース型のアプリは、乗り換えの負担が比較的小さい種類です。レコードをCSV形式で書き出せるツールがあり、移行先にも取り込み機能が用意されている場合があるためです。
ただし、一覧画面の絞り込み条件や集計グラフ、入力時の自動計算は書き出したデータに含まれません。移行先で設定し直す項目として、画面ごとに書き出しておきましょう。
申請・承認のワークフローは作り直す
経費申請や稟議のように承認の流れを持つアプリは、作り直しを前提に考えます。承認者の条件分岐や差し戻し、通知のタイミングはツール独自の設定として保存されており、別のツールへそのまま移す方法は通常用意されていないためです。
あわせて、申請途中の案件をどう扱うかも決めておく必要があります。旧ツールで最後まで処理を終えてから切り替えるか、移行日以降の申請だけを新ツールで受け付けるかを、承認者と事前に調整しておきましょう。
社外向けフォームやポータルは公開先が変わる
取引先や顧客が入力する問い合わせフォームや受付ポータルは、乗り換えによってURLや画面の見た目が変わります。社内アプリと違い、利用者に切り替えを個別に案内しにくい点が注意点です。
自社サイトや案内メールに旧URLを載せている場合は、掲載箇所を洗い出して差し替える計画が要ります。旧フォームを一定期間残して新フォームへの案内を表示するなど、入力が途切れない工夫も検討しましょう。
現場が作った業務アプリを棚卸しして行き先を決める
乗り換えの範囲は、現行ツール上のアプリを洗い出すまで正確に見積もれません。ノーコードのアプリは現場の担当者が個別に作っていることがあり、情報システム部門が把握していないものもあるためです。棚卸しから振り分けまでの流れを紹介します。
アプリごとの作成者と利用状況の洗い出し
まず、現行ツールの管理画面からアプリの一覧を出し、作成者や最終更新日、利用者数を表にまとめます。管理画面で取得できない情報は、部署ごとに使っているアプリを聞き取って補います。
作成者がすでに異動や退職をしているアプリは、設定の意図がわからないことがあります。どの業務で使っているか、止まると誰が困るかを利用部署に確認し、担当者を決め直しておきましょう。
移す・作り直す・廃止するへの振り分け
洗い出したアプリは、データだけ移す、新ツールで作り直す、廃止するという3つの行き先に振り分けます。長く更新されていない、利用者がほとんどいないアプリは、乗り換えを機に廃止できないかを検討します。
似た目的のアプリが部署ごとに複数ある場合は、作り直す際に1つへまとめる方法もあります。振り分けの結果から作り直しの件数が見えると、移行期間や必要な人手を見積もる材料として使えます。
Excelや紙に戻す業務の見極め
すべてのアプリを新しいツールへ移す必要はありません。利用者が数人で入力件数も少ないアプリは、Excelや既存の基幹システム、グループウェアの機能で代替できる場合があります。
ただし、承認の記録や変更履歴を残す必要がある業務は、Excelに戻すと記録の管理が難しくなる可能性があります。業務上の記録として何を残すべきかを、利用部署や管理部門と確認してから判断しましょう。
作り直しに向くノーコード・ローコード開発ツールの選び方
乗り換え先のノーコード・ローコード開発ツールは、機能一覧の比較だけでは判断しにくい面があります。現行アプリを実際に作り直せるか、次の乗り換えに困らないかを、試用期間や資料で確かめることが重要です。
主要アプリを試作して再現できるかの確認
候補のツールが決まったら、振り分けで作り直しとしたアプリのうち、利用者が多いものを1~2本選んで試作します。無料トライアルがあるツールなら、本番前に操作感と再現性を確かめられます。
試作では、入力画面の項目数や条件分岐、承認の流れ、帳票出力など、現行アプリで使っている設定が表現できるかを確認します。実際に作る現場の担当者にも触ってもらい、作り方を覚えられそうかを聞いておくと判断材料が増えます。
データの取り込みと書き出しの方法
移行先では、CSVやExcelからデータを一括で取り込めるか、取り込める件数や添付ファイルの扱いに制限がないかを確認します。取り込み時に項目の対応づけを画面で設定できると、移行作業の手間を抑えられます。
あわせて、移行先から将来データを書き出す方法も確認しておきましょう。APIと呼ばれるシステム連携の窓口や、全データの一括書き出しがあるかを調べておくと、次に乗り換える場合に備えられます。
アプリ数と利用者数で変わる料金
ノーコード開発ツールの料金は、利用者数に応じた月額のほか、作れるアプリ数やデータ容量で上限が決まるプランもあります。棚卸しで数えたアプリ数と利用者数をもとに、プランの上限に収まるかを試算します。
乗り換え期間中は、旧ツールと新ツールの利用料が重なる期間が生じる場合があります。旧ツールの契約更新日と解約の申し出期限を確認し、重なる期間を見込んだうえで移行の日程を組みましょう。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でノーコード・ローコード開発ツールの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
乗り換え時に業務データを移す際の注意点
業務データはノーコード開発ツールの乗り換えで引き継ぎやすい資産ですが、書き出して取り込むだけでは元の状態に戻らない部分があります。項目の形式やアプリ間のつながり、添付ファイルを中心に確認します。
項目の形式と選択肢の対応づけ
日付や数値、プルダウンの選択肢など、項目の形式がツールごとに異なる場合があります。旧ツールで自由入力だった項目を移行先で選択式にすると、取り込み時に一致しない値が出るおそれがあります。
取り込みの前に、項目ごとに旧ツールと新ツールの対応表を作り、表記ゆれのある値はExcelなどで整えておきましょう。少量のデータで試しに取り込み、欠けた項目や文字化けがないかを確かめてから本番の移行に進みます。
アプリ同士の参照関係と添付ファイル
顧客台帳から案件管理のデータを参照するように、アプリ同士をつないでいる場合は移す順番に注意します。参照される側のアプリを先に取り込まないと、つながりが切れたままになる可能性があるためです。
添付ファイルはCSVに含まれず、別に一括でダウンロードする必要があるツールもあります。添付ファイルの容量と件数を事前に確認し、レコードとファイルの対応が崩れないよう、移行後に抜き取りで照合しましょう。
変更履歴やコメントの保管方法
レコードの変更履歴や、担当者どうしのコメントは移行先へ引き継げないことがあります。過去のやり取りを後から確認する可能性がある業務では、引き継げない情報の扱いを先に決めておく必要があります。
例えば、旧ツールから書き出したファイルを社内のファイルサーバに保管する、旧ツールを読み取り専用で一定期間残すといった方法があります。保管期間と閲覧できる人の範囲もあわせて決めておきましょう。
ノーコード開発ツールの切り替えを現場に定着させる
ノーコード開発ツールの乗り換えでは、アプリを作り直す人と使う人の両方が新しいツールに慣れる必要があります。作り直しを特定の担当者に任せきりにせず、切り替え後まで見据えて体制を整えましょう。
作り直しを担う担当者の分担
作り直すアプリが多い場合は、情報システム部門だけで抱えず、各部署で元のアプリを作った担当者にも参加してもらう方法があります。業務の流れを知る人が作り直すと、確認の手戻りを減らせる場合があります。
一方で、作り方が人によって違うと、後から保守する人が困ることがあります。アプリ名や項目名の付け方、権限の設定方法をルールとして文書にまとめ、作ったアプリの設定内容を共有しておきましょう。
利用者への案内と旧ツールの停止時期
利用者には、どのアプリがいつから新しいツールに変わるか、ログイン方法や画面の違いを事前に案内します。部署単位で切り替え日をずらすと、問い合わせが一度に集中するのを抑えやすくなります。
旧ツールはすぐに停止せず、一定期間は読み取り専用にして参照できるようにしておくと安心です。新ツールでの入力が定着し、データの照合が済んだことを確認してから、旧ツールの解約とデータの削除を進めましょう。
現場アプリの移し先になるノーコード開発ツール一覧
棚卸しで「作り直す」と決めた業務アプリの移し先として、この記事で紹介するノーコード開発ツールを一覧にしました。作りたいアプリの種類やデータの取り込み方法を比べる際の参考にしてください。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| キントーン | ドラッグ&ドロップで業務アプリを作成。日報や案件管理など100以上のサンプルアプリを用意 |
| 楽々Webデータベース | Excelをワンクリックで取り込みWebアプリ化。ワークフローや帳票出力も備える |
| AppSuite | アプリライブラリから選んで台帳管理などをシステム化。表計算ソフトの管理台帳もアプリ化できる |
| SmartDB | 条件分岐や代行承認などの複雑なワークフローをノーコードで設定。CSV入出力に対応 |
| JUST.DB | CSVファイルからパネルを作成でき、承認フローもマウス操作で構築できるクラウドデータベース |
| SPIRAL WebTools | フォームや会員サイト、業務アプリを1つの環境で作成。30日間の無料トライアルあり |
| 軽技WebDB | ExcelやCSVを取り込んでWebデータベース化するオンプレミス型のノーコードツール |
| RapidTable | ドラッグ&ドロップで入力フォームを作成し、画像や動画などのデータも一元管理できる |
| 部品をドラッグ・ドロップで組み合わせて社内の業務アプリを作成できるサービス | |
| Canbus. | 顧客管理やワークフローなどを集約するノーコード基盤。ユーザー数無制限で利用できる |
| おもてなしSuite | 項目を選んでオンライン手続き用のフォームを作成。専任担当者のサポートあり |
業務アプリの作り直しに使えるノーコード開発ツール
台帳型、ワークフロー型、社外向けフォームといった現場アプリの種類ごとに作り直しやすい製品を紹介します。データの取り込み方法や、試用・構築支援の有無もあわせて確認してください。
キントーン
- AIとノーコードで業務アプリをシュシュッとつくれる
- 部署・業種別ですぐに使えるサンプルアプリ
- プラグイン・連携サービスを組み合わせて業務がより効率的に
サイボウズ株式会社が提供する「キントーン」は、AIとノーコードで現場の業務にあった業務アプリを作れる業務改善プラットフォームです。ドラッグ&ドロップでアプリを作成でき、日報や案件管理、交通費申請、備品在庫管理など、部署や業種に応じた100以上のサンプルアプリをひな型として使えます。チャットで用途を伝えるとAIがフィールド構成を提案する機能もあり(スタンダードコース以上またはお試し中に利用可能)、旧ツールの台帳型アプリを作り直す際の候補です。
楽々Webデータベース
- 活エクセル|Excelを活用したままExcel業務の課題解決
- かんたん構築|ノーコードでだれもがIT人材に
- つなげて活用|貯めたデータも人もつなげて新たな価値を
住友電工情報システム株式会社が提供する「楽々Webデータベース」は、Excel業務をWebアプリ化するノーコードプラットフォームです。Excelファイルを指定してワンクリックで取り込むほか、項目を配置してフォームを作成する方法も選べます。Excelファイルの一括アップロードによるデータ更新や、登録データを承認に回すワークフロー機能、Excel・PDFでの帳票出力も利用可能です。クラウド版とオンプレミス版があり、旧ツールから書き出したデータをもとに台帳を作り直したい場合に向いています。
AppSuite
- 多種多様なアプリライブラリから業務に合わせたアプリを選択可能
- 直感操作でデータ編集や検索、並べ替えなどが簡単に行えます
- 集計データをポータルで共有してスムーズに社内で情報共有可能
株式会社ネオジャパンが提供する「AppSuite」は、紙・メール・Excelに頼った社内業務をシステム化するノーコード業務アプリ作成ツールです。「AppSuiteアプリライブラリ」から目的にあうアプリを選び、自社の運用にあわせてカスタマイズできます。表計算ソフトで作られた管理台帳のアプリ化や、データベース構築・リレーション・クロス集計を使った一からのアプリ作成にも対応しています。似た目的の台帳を部署ごとに作っていた企業が、作り直しの際に整理する用途にも使えます。
SmartDB
- ノーコードで業務部門でも開発できます
- 豊富な標準機能で幅広い業務をデジタル化できます
- 大企業ならではの複雑なワークフロー/権限制御に対応できます
株式会社ドリーム・アーツが提供する「SmartDB」は、Webデータベースとワークフロー機能を備えた大企業向けのノーコード開発プラットフォームです。合議や条件分岐、代行承認、自動承認など、複雑な承認の流れをノーコードで設定できます。文書の項目ごとの権限設定や更新履歴の保存、CSV入出力にも対応しています。導入時は、活用コンテンツを使って自社で進める方法と、提供会社と一緒に進める方法から選べるため、申請・承認のアプリを作り直す際の候補です。
JUST.DB
- 【完全ノーコード×生成AI】マウス操作と"ことば"でシステム開発
- 【多彩な標準機能】高い拡張性により、全社DXをJUST.DB1つで実現
- 【同時ログインライセンス】全社展開してもコストを抑制
株式会社ジャストシステムが提供する「JUST.DB」は、プログラミングの知識がなくても業務システムを構築できるノーコードのクラウドデータベースです。CSV形式のファイルからパネルを作成できるため、他システムから書き出したデータをもとにアプリを組み立てられます。稟議書などのワークフローは承認者や分岐の条件をマウスで配置して構築でき、生成AIにチャットで指示してデータテーブルを作る機能も備えています。無料トライアルが用意されており、本番前の試作に使えます。
SPIRAL WebTools
- 現場の担当者自身がサイトやフォーム、業務アプリを簡単に作成
- 金融機関や官公庁にも採用されるセキュリティ基盤で安心
- 柔軟な権限設定で、誰がどのデータを閲覧・編集できるか設定可能
スパイラル株式会社が提供する「SPIRAL WebTools」は、現場の担当者がサイトやフォーム、業務アプリを作成できるノーコードアプリ作成ツールです。問い合わせフォームやイベントの申込受付、会員サイトの構築と、集まったデータの管理を1つの環境で行えます。IPアドレス制限や二段階認証などのセキュリティ機能を備え、構築や運用を委託できるサービスも用意されています。30日間の無料トライアルも利用できるため、社外向けフォームの移行先を試しながら検討したい企業に適しています。
軽技WebDB
- ノーコードでExcel/CSVを取込みWebアプリを即生成
- 複数アプリを結合しPostgreSQL上で一元管理
- BIツール軽技Web連携でレポートやダッシュボード作成
富士電機ITソリューション株式会社が提供する「軽技WebDB」は、ノーコードでWebデータベースと業務アプリを構築できるオンプレミス型のツールです。ExcelやCSVのファイルを取り込むと、PostgreSQLにデータが登録され、ブラウザから検索や編集ができます。取り込み時はプレビュー画面を見ながら設定でき、蓄積したデータはExcel形式で出力することも可能です。社内のサーバで運用したい企業が、Excelで管理していた台帳や旧ツールのデータをまとめる用途に向いています。
RapidTable (株式会社Rapid Table)
- ドラッグ&ドロップで誰でも簡単に入力フォームを作成
- データビジュアライゼーションでビジネス課題を可視化
- 画像や動画、音声ファイルなどあらゆるデータを一元管理
@pocket (株式会社アイアットOEC)
- ノーコードで業務アプリが作成可能
- あらゆる管理をアプリに置き換えることで費用の削減が可能
- 他のデータとの連携性
Canbus. (株式会社システナ)
- ユーザー無制限、レコード総数と添付容量で課金。
- 改正電帳法対応のワークフローと文書管理機能
- 1日1,100万レコード処理実績のある基幹システム構築が可能
おもてなしSuite (株式会社ショーケース)
- 項目を選ぶだけ!かんたんスピーディーにフォーム作成が可能
- 専任担当者による充実のサポート!はじめてのフォーム作成も安心
- 見やすく・わかりやすく・安全なオンライン手続きを実現
まとめ
ノーコード開発ツールの乗り換えでは、業務データは移せても、画面や自動処理、承認の流れは作り直しが前提です。まず現場が作ったアプリを棚卸しし、移す・作り直す・廃止するに振り分けると、移行の範囲と手間が見えてきます。乗り換え先のノーコード・ローコード開発ツールは、主要アプリの試作やデータの取り込み方法で比べることが大切です。自社のアプリに近い使い方ができる製品を比べるために、資料請求を活用してください。

