統合運用管理システムとは何か・企業規模で選び方が変わる理由
統合運用管理システムは、サーバやネットワーク機器、パソコンなどのIT資産や稼働状況を一元的に把握するための仕組みです。企業規模によって管理対象の台数や必要な機能の範囲が変わるため、規模にあわせた選定の観点を押さえておくことが大切です。
統合運用管理システムの基本的な役割
統合運用管理システムとは、複数のサーバやネットワーク機器、端末の稼働状況やIT資産の情報をまとめて確認するためのシステムです。監視、資産管理、ジョブ運用といった複数の機能を一つの画面で扱えるようにする点が特徴です。
個々のシステムを別々に確認する運用と比べて、異常の発生に気づきやすくなる場合があります。ただし対応できる機能の範囲は製品によって異なり、監視に強い製品や資産管理に強い製品などの違いがあります。自社で管理したい対象を洗い出したうえで比較することが重要です。
企業規模によって重視する観点の違い
統合運用管理システムを選ぶ際は、企業規模によって重視する観点が変わる点を押さえておく必要があります。従業員数が少ない企業では導入や運用の手間の少なさが重視されやすく、規模が大きくなるほど管理対象の台数や拠点数への対応が確認したいポイントです。
上場企業やグループ会社では、内部統制やセキュリティ監査への対応状況も選定の材料に加わる場合があります。自社の従業員数や拠点数、管理したいIT資産の範囲を整理してから比較すると、必要な機能を見落としにくくなります。
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従業員10~30名規模の小規模企業に適した統合運用管理の選び方
小規模企業では、管理する端末やサーバの台数が少ないため、専任の情報システム担当者がいない状態で運用するケースも見られます。10名規模と30名規模では確認したい観点にも違いがあります。
10名規模の企業で確認したい機能の範囲
従業員10名規模の企業では、管理するパソコンやサーバの台数が限られるため、多機能な製品よりも操作画面がわかりやすく、設定項目が少ない製品が選択肢になりやすくなります。資産管理と稼働監視など、必要な機能に絞って比較する方法が有効な場合があります。
専任の担当者を置かずに運用する企業もあるため、初期設定やマニュアルの分かりやすさ、問い合わせ窓口の有無も確認しておきたい項目です。無料プランや低価格プランを提供する製品もあるため、費用と機能のバランスを確認することが大切です。
30名規模でちょうどよい統合運用管理の条件
従業員30名規模になると、部署や拠点が分かれる企業も出てくるため、10名規模よりも管理対象が増える傾向があります。端末台数の増加にあわせて、資産の一覧管理やアラート通知の機能が使いやすいかを確認する視点が必要です。
担当者が1人だけで運用すると、対応が滞った際に業務が止まる可能性があるため、複数人で状況を共有できる仕組みがあるかも比較したい観点です。将来的な人員増加を見据えて、拡張しやすい料金体系かどうかも確認しておくとよいでしょう。
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従業員50~100名規模で比較したい統合運用管理のポイント
従業員50名から100名規模になると、拠点や部署の数が増え、管理するIT資産も多様化しやすくなります。この規模では複数の比較軸をもとに製品を選ぶことが必要です。
50名規模で比較すべき確認項目
従業員50名規模では、部署ごとに異なる端末やソフトウェアを使用しているケースが増えるため、資産管理の対象範囲やOSごとの対応状況を比較する必要があります。あわせて、監視対象のサーバやクラウド環境への対応可否も確認したい項目です。
運用担当者が複数人になる企業も多く、権限設定や操作履歴を確認できる機能があるかどうかも判断のポイントです。導入時の初期設定支援やサポート窓口の対応範囲もベンダーごとに異なるため、事前に確認しておくとよいでしょう。
100名規模での導入を検討する際の観点
従業員100名規模になると、部署間でシステムの利用状況が異なり、統合運用管理システムに求める機能も幅広くなる傾向があります。既存のシステムと連携できるか、API連携やログ出力の形式が自社の運用にあうかを確認する必要があります。
導入事例を公開しているベンダーもありますが、事例の規模や業種が自社と近いかどうかを確認したうえで参考にすることが大切です。無料トライアルやデモ環境を用意している製品であれば、実際の操作感を確かめたうえで比較検討できます。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料を取り寄せて機能や特徴をさまざまな製品で比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で統合運用管理の一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
300名以上の大規模企業やグループ会社に求められる統合運用管理の要件
従業員300名を超える企業やグループ会社では、管理するIT資産の台数が数百から数千台規模になることもあり、拠点をまたいだ一元管理の仕組みが必要です。大規模運用に向けた確認点を整理します。
大規模なIT資産を管理するために必要な機能
300名以上の企業では、拠点ごとに管理者を置いていても、全社のIT資産を一つの画面で把握できる仕組みがないと状況の把握に時間がかかる場合があります。台数が多くなるほど、資産の自動検出やインベントリ収集の機能があるかどうかが確認の軸です。
大量のアラートが発生した際に、重要度の高い異常を見分けられる通知の仕組みがあるかも比較したい観点です。運用を特定の担当者に依存させず、複数人で状況を共有できる体制を整えることが、継続的な運用につながります。
グループ会社のIT運用をまとめて管理する仕組み
グループ会社を持つ企業では、親会社と子会社でシステム環境が異なる場合があり、統合運用管理システムに求められる対応範囲も広くなります。複数の組織や拠点を横断してIT資産を管理できる機能があるかを確認する必要があります。
グループ会社ごとに運用ルールが異なると、対応の遅れや確認漏れにつながる可能性があります。権限管理やレポート機能を活用して、グループ全体の状況を定期的に把握できる仕組みを整えることが望まれます。導入にあたっては、親会社の情報システム部門が中心となり、各社の担当者と連携しながら段階的に範囲を広げる進め方も選択肢になります。
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上場企業が統合運用管理システムを選ぶ際に重視する観点
上場企業では、内部統制やセキュリティ監査への対応が経営上の要件になる場合があります。一般的な機能比較に加えて、統制面での確認が必要になる点を解説します。
内部統制やガバナンス対応の確認点
上場企業は、金融商品取引法にもとづく内部統制報告制度への対応が求められる場合があり、IT運用においても操作記録や変更履歴を確認できる仕組みが重視されやすくなります。統合運用管理システムを選ぶ際は、操作ログの保存期間や出力形式を確認する視点が必要です。
監査対応では、誰がいつどのような操作をしたかを追跡できるかが確認したいポイントです。すべての製品が同じ水準のログ機能を備えているとは限らないため、自社の監査要件にあうかを個別に確認することが重要です。
セキュリティ体制と監査対応の確認点
セキュリティ面では、アクセス権限の細かさやデータの暗号化対応など、確認できる項目をもとに比較する必要があります。「セキュリティが高い」といった表現だけで判断せず、具体的にどのような機能を備えているかを個別に確認することが大切です。
外部監査やグループ会社を含めた監査に対応する場合は、レポート出力の柔軟さや、複数拠点の状況をまとめて確認できる機能もあわせて確認しましょう。専門的な確認が必要な場合は、情報システム部門やベンダーへの相談も選択肢の一つです。
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企業規模別に検討したい統合運用管理システムの例
ここでは、小規模企業から300名以上の大企業・グループ会社まで、幅広い規模での運用に対応できる統合運用管理システムを紹介します。自社の管理対象台数や拠点数にあわせて比較する際の参考にしてください。
クライアント運用管理ソフト SKYSEA Client View
- 「日経コンピュータ 顧客満足度調査 2026-2027」で1位を獲得!
- IT資産情報を一元管理し、管理者の業務負担を軽減!
- 組織のポリシーに合わせてセキュリティを強化
Sky株式会社が提供する「クライアント運用管理ソフト SKYSEA Client View」は、社内のパソコンやサーバなどのIT資産を一元管理できる運用管理ソフトです。ハードウェア・ソフトウェア情報の資産管理に加え、操作ログの取得や外部デバイスの利用制御などのセキュリティ機能を備えています。管理対象の台数が多い企業でも資産の一覧管理や状況把握がしやすい設計となっており、情報システム部門の運用負荷軽減に役立ちます。
AssetView Cloud +
- ヒトを軸とした人事情報連携による管理でセキュリティ対策
- 業務に必要なプランのみ選択しコスト削減と高効率な運用を実現
- 目的に沿った運用ができるよう導入から運用まで幅広くサポート
株式会社ハンモックが提供する「AssetView Cloud +」は、クラウド型のIT資産管理・運用管理システムです。パソコンやサーバなどの資産情報を自動で収集し、ソフトウェアの利用状況やライセンス管理にも対応しています。クラウド型のため自社サーバを用意せずに導入でき、拠点が分かれる企業でも資産情報を一元的に把握しやすい点が特徴です。運用担当者の少ない企業でも導入しやすい設計となっています。
WebSAM Cloud
- シンプルで分かりやすいGUIで機能の設定も簡単
- 継続的な機能アップデートと伴走サポートで導入効果を最大化
- AIがインシデント発生時の対処・回答・報告を強力サポート
日本電気株式会社(NEC)が提供する「WebSAM Cloud」は、統合運用管理やインシデント管理に対応するクラウド型サービスです。発生したアラートを自動的に集約・フィルタリングする機能や、あらかじめ設定したシフトスケジュールにもとづく自動エスカレーション、AIによるインシデント対応支援などを備えています。WebSAMブランドとして20年以上の実績があり、企業規模を問わず利用できる製品です。
ユニリタプラス (株式会社ユニリタプラス)
- 西日本のお客様に特化したサービス
- Excel業務を効率化する「サクッとプラス」シリーズ
- DX実現のためのデータ加工ツール
Infrastructure Monitoring and Observability (SolarWinds Japan株式会社)
- オンプレミス、クラウド、ハイブリッド環境の統合監視。
- AI/MLによる異常検知と原因分析
- 豊富なダッシュボードとレポート機能
Rundeck (PagerDuty株式会社)
- GUIインターフェースで簡単な自動化ワークフローを作成
- プラグインが豊富で連携容易。
- 実行履歴とアクセス制御で運用の透明性とセキュリティを強化。
GoogleCloudのオペレーションスイート (グーグル・クラウド・ジャパン合同会社)
- モニタリングとロギング統合でサービス全体を可視化。
- APMと根本原因特定を支援。
- ダッシュボードとアラートで運用・障害対応を効率化。
統合運用管理に関するFAQ
統合運用管理システムについて、企業担当者からよく寄せられる質問と回答をまとめました。
- ■Q1:従業員10名程度の小規模企業でも統合運用管理システムは必要ですか?
- 台数が少ない場合でも、稼働状況やIT資産を一覧で把握できると、異常への気づきが早くなる場合があります。操作が簡単で費用を抑えられる製品もあるため、必要な機能を絞って比較する方法が有効です。
- ■Q2:企業規模が大きくなると導入までの期間はどのくらいかかりますか?
- 管理対象の台数や拠点数によって異なり、小規模であれば短期間で導入できる場合がありますが、拠点が多いグループ会社では、事前の要件整理や検証環境での確認に時間がかかることがあります。
- ■Q3:グループ会社でシステムを統一する際に注意する点はありますか?
- 会社ごとにシステム環境や運用ルールが異なる場合が多いため、統一前に各社の現状を整理する必要があります。段階的に導入範囲を広げる方法も選択肢の一つです。
- ■Q4:上場企業では特別な機能が必要になりますか?
- 必須の機能が定まっているわけではありませんが、操作ログの保存や監査対応のためのレポート機能が求められる場合があります。自社の内部統制の要件にあわせて確認するとよいでしょう。
- ■Q5:製品を比較する際に企業規模以外で確認すべき点はありますか?
- 管理したいIT資産の種類やクラウド環境への対応可否、サポート体制の範囲なども確認しておきたい項目です。無料トライアルがある製品であれば、実際の操作感を確かめたうえで比較するとよいでしょう。
まとめ
統合運用管理システムは、企業規模によって管理対象の台数や求められる機能の範囲が異なります。10名規模の小規模企業では操作のわかりやすさ、300名以上の大企業やグループ会社では拠点横断での一元管理、上場企業では内部統制への対応が確認したいポイントです。自社の規模や運用体制を整理したうえで、複数の製品を比較検討してください。

