シングルサインオンの3つの機能
それではシングルサインオンの機能についてみていきましょう。具体的な機能としては、以下の3つです。
- ●1.複雑な認証を簡易化する機能
- ●2.各システムの認証を一元化する機能
- ●3.認証セキュリティを強化する機能
それでは各機能について詳しくみていきましょう。
1.複雑な認証を簡易化する機能
シングルサインオンの主たる目的として、複数のシステムの同時利用におけるログイン認証の効率化と、利用者の操作負担の軽減があります。
通常、インターネットやシステムをいくつも利用する場合には、複数のログイン認証を行います。また個々にパスワードを再入力する必要があるため、利用者の操作としては、かなりの負担になります。
このログインIDを1つに統合・データベースに保存し、共通利用を実現すると、複雑な認証を簡易化できます。また、この機能によりログイン認証が簡単になると、システム操作の煩わしさがなくなり、システムの利用頻度が向上するといった効果もあります。
2.各システムの認証を一元化する機能
また、シングルサインオンは操作を簡単にするだけではありません。1つのログインIDにすることで、複数のシステムでログイン認証の操作画面の共通化もできるのです。
一般的には、シングルサインオン用のサーバを新規に追加し、操作画面のプログラムが動作する様に構築します。この構築によって、将来操作画面を拡張するなどといった場合にも、簡単に対応ができるようになります。
3.認証セキュリティを強化する機能
シングルサインオンの一番重要な機能は、システム運用上のセキュリティ強化です。通常、複数のログインID/パスワードの場合は、個々に認証用のデータベースが必要になるため、利用者も複数のログインIDを覚えなければなりません。このような環境では、情報を盗まれるリスクが高まります。
しかし、シングルサインオンを利用すると、1つのログインID/パスワードを管理するだけでよく、複数IDの利用に比べ情報漏えいを防ぐことができます。またシステム面では、1つの認証用データベース管理になるため、バックアップや障害トラブルの復旧時間の短縮を図ることができます。
また万が一、ログインID/パスワードが盗まれても、即時にシステム上の制限を実施することもできます。

シングルサインオンの機能を使ってビジネスを加速させよう
ここまで、シングルサインオンの3つの基本機能についてご紹介を致しました。またシングルサインオンを導入すると以下のようなメリットがありますので再度、確認しておきましょう。
- ●利用者の操作負担の軽減
- ●今まで以上の安全な認証
- ●システム管理者の運用面での負担軽減
- ●プログラム開発者の負担軽減
こちらの記事では、シングルサインオンのメリットについて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
またシステム開発面では、プログラム設計をはじめ、動作試験や結合試験を複数することがなく、工期の短縮、コスト低減も実現することができます。既存システムでシングルサインオンを利用する場合も、サーバにより共通化されたプログラムを追加することで簡単に導入できるのです。
是非この機会に、セキュリティ面だけでなくシステム開発面でも大いに貢献できる、シングルサインオンの導入をご検討されてはいかがでしょうか。
