ソーシャル分析の「評判が良い」とはどういう状態か
評判が良いという言葉は、人によって指す内容が異なります。評判の中身を分けて考え、自社が重視する基準を決めてから情報を集めると、判断にぶれが生じません。
評判の中身を項目に分けて捉える
評判には、操作の分かりやすさ、分析結果の役立ち度、サポートの対応、費用の納得感など、複数の項目が含まれます。どの項目が良いと言われているのかを分けて読み取ることが大切です。
総合的な評価だけを見ると、自社が重視しない点で高く評価されたツールを選んでしまう場合があります。項目ごとの声を整理し、自社の優先順位とあわせて確認しましょう。項目を分けると、比較表にまとめて候補を並べる作業も進めやすくなります。
口コミが偏る理由を理解しておく
口コミは、強く満足した人や強く不満を持った人が書き込みやすい傾向があります。そのため、書かれた内容が利用者全体の意見を表しているとは限りません。複数の情報源を見比べると、偏りの影響を小さくできます。
利用目的や企業の規模、担当者の経験によっても評価は変わります。口コミは、自社と似た状況の声かどうかを確かめながら、参考情報の一つとして読みましょう。極端に良い評価や悪い評価だけで、結論を出さないようにしましょう。
自社の評価基準を先に決める
評判を調べる前に、自社が何を重視するのかを書き出しておきましょう。例えば、分析できるSNSの種類、レポートの出しやすさ、担当者の人数への対応などが基準です。決めた基準は文書に残し、比較の際に見返せるようにします。
基準が決まっていれば、口コミを読むときも必要な情報を拾いやすくなります。関係者で基準を共有しておくと、候補を絞る場面でも意見が割れにくくなります。基準は多くしすぎず、特に重視する三つ程度に絞るのがおすすめです。
口コミや評判を調べる情報源の選び方
評判を調べる情報源には、それぞれ得意な点と注意点があります。複数の情報源を組み合わせて、情報の偏りを補うことが、評判を正しく読み取る近道です。
- ■レビューサイト
- 利用者の声を比較できるが、投稿者の立場や時期の確認が必要
- ■導入事例
- 活用の流れを知れるが、提供側が公開した内容である点に注意
- ■試用やデモ
- 自社の担当者が実際の使い心地を確かめられる
レビューサイトの声を読み解く
レビューサイトでは、利用者の立場や利用期間、企業の規模が書かれているかを確認します。これらが分かる投稿は、自社の状況と比べやすく、参考にしやすい情報です。良い点と悪い点の両方が書かれている投稿は、判断の材料にしやすい傾向があります。
投稿された時期も重要です。SNS側の仕様変更や製品の更新で、古い口コミの内容が今は当てはまらない場合があります。投稿者の役職や担当業務が分かると、さらに参考になります。
導入事例から活用の様子を知る
導入事例は、どのような目的で、どう活用したのかを具体的に知れる情報です。自社と似た課題を持つ企業の事例なら、導入後の運用の姿を想像しやすくなります。同じ業種の事例があれば、優先して読むとよいでしょう。
ただし、事例は提供側が選んで公開している点に注意が必要です。うまくいった内容が中心になりやすいため、運用で苦労した点や、導入前の準備についても問い合わせて確かめましょう。事例の担当者が使っている機能の範囲も、確認しておくと参考になります。
試用やデモで使い心地を確かめる
口コミや事例を読んでも、実際の使い心地は自分で触るまで分かりません。無料の試用やデモが用意されている場合は、自社の担当者が操作して確かめましょう。複数の候補で同じ条件を試すと、違いが見えてきます。
試用では、自社のキーワードで投稿を集めて、結果が目的に役立つかを見ます。評判の高さよりも、自社の業務で成果が出る見通しを持てるかが、判断のポイントです。試用の期間や、使える機能の制限も、事前に問い合わせておきましょう。
評判が良い根拠に使われる実績の読み方
シェアや導入社数、上場企業での採用実績は、評判の根拠として語られる場面があります。数字や実績の意味を正しく読み取るための確認点を、整理していきます。
| 実績の種類 | 確認したい内容 |
|---|---|
| シェア | 調査の主体、対象範囲、時期が明示されているか |
| 導入社数 | 契約数か利用中の数か、数え方が説明されているか |
| 採用実績 | 自社と近い業種や規模の事例が含まれているか |
シェアの数値は調査条件を確かめる
シェアの数値は、調査した主体や対象の範囲、調査の時期によって変わります。どのような条件で集計された数字なのかが書かれていなければ、比較には使えません。古い調査の数値は、現在の状況と異なる場合があります。
ソーシャル分析は、分析対象のSNSや機能の範囲が製品ごとに異なる分野です。数値が自社の用途と同じ範囲を指しているのかを、確かめてから参考にしましょう。出典が示されていない数値は、判断の根拠にしない姿勢が大切です。
導入社数の数え方を確認する
導入社数は、契約した累計の数なのか、現在も利用している数なのかで意味が異なります。試用の段階の企業を含む場合もあるため、数え方の説明があるかを見ましょう。数字の大きさだけで安心せず、内訳の説明を確認しましょう。
導入社数が多いことは、自社に適しているという意味とは限りません。社数の多さよりも、自社と近い目的や規模での利用が見られるかを重視すると、判断しやすくなります。数え方が不明な場合は、問い合わせて説明を求めるのも一つの方法です。
上場企業での採用実績を活用する
上場企業での採用実績は、導入を検討する際の材料の一つです。ただし、採用の理由は企業ごとに異なり、自社にそのまま当てはまるとは限りません。実績の件数よりも、使い方の近さを重視すると判断しやすくなります。
実績を見るときは、どの部署が、どの目的で使っているのかを確認しましょう。自社の部署や用途に近い事例があれば、導入後の運用を具体的に想定できます。公開されている事例の内容が、最新の運用と合っているかも見ておきましょう。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でソーシャル分析の一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
満足度が高いソーシャル分析に共通する確認点
満足度が高いと言われる背景には、分析の目的と製品の特徴がかみあっている状況があります。満足度を調べるときに確認したい、取得範囲と運用の観点を見ていきます。
取得できるデータの範囲を確認する
ソーシャル分析で取得できる投稿の範囲は、SNSごとの仕様や利用規約に左右されます。分析したいSNSの投稿を取得できるか、取得できる項目や期間に制限がないかを確認しましょう。取得できない項目がある場合の代替手段も確認しておきましょう。
仕様の変更によって、取得できる範囲が変わる場合もあります。変更が起きたときの案内や対応の方針があるかを聞いておくと、導入後の満足度を保ちやすくなります。取得の範囲が目的に足りているかが、満足度を左右する大きな要素です。
分析結果が施策に結びつくかを見る
満足度は、画面の美しさよりも、分析結果が実際の施策に役立つかで決まる場合があります。投稿の傾向から、商品の改善や広報の判断につなげられるかを確かめましょう。期待する成果を言葉にしておくと、試用での判断が容易になります。
試用の段階で、自社の課題に対して知りたい情報が得られるかを見ておくと安心です。得られた結果を誰がどのように使うのかまで想定しておくと、評価の食い違いを防げます。結果を読み取る担当者の負担が少ないかも、あわせて確認しましょう。
導入後の運用を支える体制を確認する
導入後の満足度は、サポートや運用支援の体制にも左右されます。問い合わせの窓口、設定の相談、活用方法の提案など、受けられる支援の内容を確かめておきましょう。支援の範囲が契約の内容で変わる場合もあるため、見積もりで確認します。
運用を担当する人が替わった場合にも、引き継ぎを支える資料や研修があると安心です。利用者の声を聞くときは、サポート面の評価も忘れずに確認してください。サポートの時間帯や連絡手段が、自社の業務時間にあうかも大切です。
セキュリティ認証と個人情報への配慮の確かめ方
ソーシャル分析は、SNS上の投稿という個人に関わる情報を扱います。評判を調べる際は、機能面だけでなく、セキュリティ認証と個人情報の取り扱いの確認も欠かせません。
取得している認証の種類と範囲を確認する
セキュリティの認証には、情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格であるISO/IEC 27001にもとづくISMS認証などがあります。認証の名称だけでなく、対象の範囲が分析サービスを含むかを確認しましょう。
認証には有効期限があるため、現在も維持されているかも大切な確認点です。取得している認証は、公式サイトや資料で確認し、不明な点は問い合わせましょう。認証は安全性を確認する材料の一つであり、すべてを保証するものではありません。
個人情報とプライバシーの取り扱いを見る
SNSの投稿には、個人が特定できる情報が含まれる場合があります。個人情報保護法の考え方をふまえ、収集の範囲や利用目的、保存期間をどう定めているかを確認しましょう。不明な点は、取り扱いの方針を文書で示してもらいましょう。
分析結果を社内外に共有するときの注意点も、事前に整理しておくと安心です。投稿者を特定する使い方を避ける運用ルールを、自社でも決めておきましょう。個人情報の扱いは、契約前に文書で確認しておくと後の食い違いを防げます。
認証以外の安全性を問い合わせで確かめる
認証の有無だけでは、日々の運用の安全性までは分かりません。アクセス権限の管理、操作履歴の記録、データの保管場所など、具体的な対策の内容を問い合わせましょう。
回答の内容を文書で受け取り、社内の情報システム部門と共有しておくと、導入の審査も円滑に進められるでしょう。回答の分かりやすさや早さも、ベンダーの姿勢を知る材料といえます。質問の項目を一覧にしておくと、複数の候補を同じ基準で比較でき、回答の抜けも防げます。
認証や機能の範囲で確認するソーシャル分析製品
評判とあわせて確かめたい、機能の範囲と認証の観点で選んだ製品を紹介します。
Brandwatch
- 1.7兆件以上の信頼性の高いデータをリアルタイムに活用
- 消費者をより深く理解し、マーケティング戦略構築に貢献
- SNSアカウント運用全般に対応し、工数削減・業務効率化を実現
株式会社ブレインパッドが提供する「Brandwatch」は、Web上の消費者の声を収集・分析する機能と、SNSアカウントの運用機能を備えたソーシャルスイートです。時系列集計や感情分析、インフルエンサー探索に対応し、X、Facebook、ブログの投稿も分析対象にできます。情報セキュリティの国際規格であるISO/IEC 27001の認証を取得している点も、確認材料の一つです。提供形態はクラウド型で、PCとスマートフォンから利用できます。
SocialDog
- 予約投稿・分析・キャンペーン・レポート作成が1つで完結
- 複数のSNSアカウントをチームで一元管理
- キーワードを指定してユーザーの投稿や口コミを収集・分析
株式会社SocialDogが提供する「SocialDog」は、キーワードを指定してユーザーの投稿や口コミを収集・分析できるSNSマーケティングツールです。時系列集計やインフルエンサー探索のほか、X、Facebookの分析にも対応しています。ISO/IEC 27001の認証を取得しており、セキュリティ面の確認項目として参考とできます。提供形態はクラウド型で、複数のSNSアカウントを一元管理する機能もあります。
Talkwalker (Talkwalker株式会社)
- SNSやWebデータを横断的に収集・分析
- AIでテキストや画像などの多様なデータを解析。
- 分析結果をレポートやボードで可視化・共有
BuzzSpreader Powered by クチコミ@係長 (株式会社ホットリンク)
- キーワードでクチコミ推移や感情傾向を可視化する機能
- 成分マップで関連語や話題の構造を直感的に把握
- 年代・地域別の属性分析でターゲット理解を支援
ソーシャル分析に関するよくある質問
ソーシャル分析の評判についてよくある質問と回答をまとめました。
- ■Q1:口コミが少ないソーシャル分析ツールは避けたほうがよいですか?
- A:口コミの少なさだけで判断する必要はありません。口コミは利用者の一部の声であるため、導入事例や試用での確認もあわせて、自社の目的にあうかを判断しましょう。
- ■Q2:同じ製品でも口コミの評価が分かれるのはなぜですか?
- A:利用目的、企業の規模、担当者の経験、利用した時期などが異なるためです。自社と似た状況の声を選んで読み、評価の理由まで確認することが大切です。
- ■Q3:評判を調べたあと、最終的に何を確認すればよいですか?
- A:自社のキーワードで投稿を集める試用を行い、目的に役立つ結果が得られるかを確認しましょう。サポートの対応や、取得できるデータの範囲もあわせて確かめます。
- ■Q4:セキュリティ認証があれば、個人情報の面でも安心できますか?
- A:認証は安全性を確認する材料の一つですが、すべてを保証するものではありません。対象範囲や有効期間に加え、投稿データの保管や削除の方針も確認しましょう。
まとめ
ソーシャル分析の評判が良いツールを見極めるには、口コミを項目ごとに読み、複数の情報源で偏りを補うことが大切です。シェアや導入社数は調査条件を確かめ、セキュリティ認証や個人情報の扱いも確認しましょう。最終的には、試用や資料請求で自社の目的にあうかを確かめながら、納得できるツールを選んでください。

