UTMのシェア・市場規模
さっそく、UTMのシェア・市場規模について見ていきましょう。
2018年時点でUTMの利用率は45.8%
日経xTECHが2018年5月~6月にかけて1,010人に対して行った調査によると、いわゆるセキュリティ対策製品である境界防御製品の利用率は70.6%で、UTM/ファイアウォール製品の利用率は全体の45.8%という結果が出ています。
利用者に対するUTM/ファイアウォール製品の割合は6割を超えており、セキュリティ対策製品の中心であるといえるでしょう。
出典: 首位はフォーティネットとヤマハ、UTM/ルーター部門の利用度|日経xTECH

UTMがセキュリティ製品の中心である理由
UTMは一つのシステムで複数のセキュリティ対策ができ、システムを複数用意する必要がないため低コストです。実際に、一つひとつの攻撃に対して個々のセキュリティツールを導入するとコストや運用面の負荷が大きくなります。そのため、各攻撃に対応できるUTMの需要が高くなるのは必然といえるでしょう。
また、セキュリティ上の脅威は増しており、日々新しい攻撃方法・ハッキング方法が開発されています。そのため、複数種類の攻撃に対応するUTMを利用することでより自社のセキュリティ対策を強化できるのです。
UTMのメリットについては以下の記事でも詳しく解説していますので参考にしてみてください。
UTMの必要性
では、なぜUTMが必要なのか、その必要性を解説していきます。
サイバー攻撃の方法が増えている
先ほども触れましたが、UTMが必要な最大の理由は、サイバー攻撃の新しい方法が増えているためです。実際に、複数種類の攻撃を受けることにより情報が盗まれる被害が多発しています。
このような攻撃の中には、セキュリティ対策の基本であるファイアウォールでは防御できないものも数多くあります。したがって、企業は複合的なセキュリティ対策を行う必要があるでしょう。そこで、統合脅威管理ツールのUTMを活用すれば、多様化する脅威に対応できます。
UTMの必要性については以下の記事で企業の状況別に解説していますので、自社にUTMが必要かどうか判断したいという方はぜひ参考にしてみてください。
セキュリティツールが中小企業の予算を圧迫している
UTMは個々のセキュリティツールを複数導入するよりも低コストで、まんべんなく複数のセキュリティ対策を行えます。例えば、セキュリティに予算を割くことができない中小企業には必要なツールといえるでしょう。
中小企業でのUTMの必要性や選び方については以下の記事をご覧ください。
UTMの選び方
自社に合ったUTMを選ぶ方法をご紹介します。
必要な性能があるか確認する
UTMの導入を検討する際は、必ず自社に必要な機能があるか確認しましょう。製品によって搭載されている機能は変わります。そのため、UTMを導入すれば自社に最適な対策ができるわけではありません。セキュリティ対策の目的を明確にし、必要な機能を洗い出すことが大切です。
また、機能と同時に通信処理の速さなどの性能も重要になるでしょう。このように機能や性能によってUTM製品の価格は変わるため、費用対効果も忘れてはなりません。
サポート体制が充実しているか確認する
UTMを導入するときは、ベンダーが行っているサポートが充実しているか確認することが大切です。製品によってはセキュリティ対策の担当者の代わりに、ベンダーがサポートしてくれることもあるため、中小企業は導入しやすいでしょう。
また、UTMは海外製品が多く国内のサポートがないケースもあります。そのため、専任の担当者がいる企業でもサポート体制は確認しておきましょう。
UTMの選び方のポイントはこれだけではありません。その他のポイントについて知りたい方は以下の記事をご覧ください。
UTMのシェア・必要性を知り、早めのセキュリティ対策を
1台で幅広いセキュリティ対策が可能なUTMの市場規模は今後も拡大していく見込みです。システムを選ぶときにはシェアを見るのも一つでしょう。シェアが大きい製品はサポートの実績があり、信頼されている可能性が高いからです。
また、自社に合わないUTMを導入するとセキュリティ機能に支障が出る恐れがあるため注意しなければなりません。自社にあった製品を選ぶためには、以下の記事を見る、もしくは資料請求し、製品について詳しく知ってから導入を検討することが重要です。
