クラウド型UTM製品を比較
ではまずは、クラウド型UTMの製品を紹介します。
NTTスマートコネクト株式会社が提供するクラウド型UTM「SmartConnect Network & Security」は、ファイアウォール・IPS・アンチウィルス・アンチスパム・Webフィルタリング・アプリケーション制御といった基本的なセキュリティ機能はもちろん、専門家による運用やセキュリティ監視分析などのオプションサービスも充実しています。
自社のセキュリティ担当者の業務負荷軽減や、より高度なセキュリティを希望する企業にもおすすめです。
MRB-Cloud の比較ポイント
- 専用ハードウェアは不要ですぐに導入・利用開始できる
- ネットワーク攻撃やウイルス等様々な脅威に対応するセキュリティ
- 場所を選ばず接続できてテレワークにも最適です
株式会社アンペールが提供するクラウドUTM「MRB-Cloud」は、ウェブルート社の脅威インテリジェンス「BrightCloud®(BCTI)」と連携している点が特長です。BCTI上の約140億以上のマルウェアのハッシュ情報をもとに、よりスピーディなセキュリティ対策を可能にします。
またURLやIPアドレスの危険性チェック機能により、悪質なウェブサイトへの訪問を防ぎ、情報漏えい対策を行えます。
株式会社TTM提供の「CheckPoint1500」はCheckPointシリーズの一つで、10名~250名規模の企業で利用可能なSaaS型UTMです(オンプレミスなど他の提供形態も選択可能)。ファイアウォールをはじめとする複数の階層で脅威からコンピュータを防御。包括的なセキュリティ対策を実現します。
また、セキュリティマネジメントアプリでネットワークをリアルタイムにモニタリングし、不正アクセスや攻撃が発生した際にはいち早くアラート。外出時にもモバイルで確認できるためスピーディな対応ができるでしょう。
PRIME GATE
株式会社ソフトクリエイトが提供する「PRIME GATE」は、標的型攻撃対策やメールのセキュリティ対策を、クラウド環境で実現するUTMです。UTMの機能以外にメールの暗号化、メールのアーカイブサービスなども提供しており、導入費用と運用コストを削減できます。
サーバレスでセキュリティ対策が実現でき、仮想タイプやカスタムメイド構成、メールアーカイブが利用できるコースなど、要件、要望に合った導入ができるところが最大の魅力です。
アップサイドセキュリティサービス
株式会社NTTPCコミュニケーションズが提供する「アップサイドセキュリティサービス」は、小規模企業におすすめのクラウド型UTMです。契約後は特別な設備を追加することなく、最短約1分で利用できます。
定義ファイルのアップデートなどを一任できるほか、契約やセキュリティの設定、有事の際の対応などはすべてポータルサイトを通じて行なえるので、手間がかかりません。
以下の記事ではより多くの製品を紹介していますので、製品選びの参考にしてみてください。
関連記事
watch_later
2021.02.10
【比較表あり】最新UTM製品を機能や特徴で比較!選び方も解説
続きを読む ≫
クラウド型UTM(統合脅威管理)とは

クラウド型のUTMとは、複数のセキュリティ機能を一元化したシステムであるUTMを、クラウド上で提供しているシステムのことです。初期設定から運用保守までサービス提供会社に任せられます。
アプライアンス型と違って専用機器の設置が必要ないので、拠点が複数ある場合でも導入運用の手間が少なく、一括したセキュリティ監視を実現します。
以下の記事ではUTMの基本について詳しく解説していますので、UTMの基本をもう一度確認したい方は参考にしてみてください。
関連記事
watch_later
2021.03.15
【5分でわかる】UTMとは?セキュリティ強化に必要な理由を解説!
続きを読む ≫
クラウド型UTMのメリット
では、クラウド型UTMには、どのようなメリットがあるのでしょうか。アプライアンス型と比較しながら説明していきます。
ハードウェアの管理が必要ない
オンプレミス型やアプライアンス型の製品では、ハードウェアの点検・保守が必要です。また故障した場合は代替機を用意する必要があり、交換に手間やコストがかかってきます。一方でクラウド型であればベンダー側で保守点検を行ってくれる上、ハードウェアの故障もないため運用コストを抑えられるでしょう。
短期間で導入できる
アプライアンス型ではUTMを利用するために専用機器や自社サーバーを用意しなければなりませんが、クラウド型ではその必要がないため、短期間で導入が可能です。余計な工数をかけずに、セキュリティ対策を強化できます。
ユーザー数や通信量の増加に対応しやすい
アプライアンス型UTMは、人員や通信量が増加して機器の処理性能が上限に達した場合、機器を買い換える必要がありますが、クラウド型は処理能力の高いプランへ変更すれば問題ありません。将来的な通信量の増加があったとしても対応可能です。
クラウド型UTMの選び方
基本的には、通常のUTMの選定方法と同じですが、クラウド型で特に注意すべき点を中心に紹介します。
必要性の高い機能が搭載されているか確認する
クラウド型UTMは、ベンダーから提供されるシステムにアクセスする形態なので、独自仕様にカスタマイズできるアプライアンス型に比べて、柔軟性が乏しいのが短所です。そのため、自社が対策したいセキュリティ機能を搭載しているかどうかを確認する必要があります。
サポート体制を確認する
UTMはセキュリティ対策で重要な役割を果たすため、何か問題が発生した際に、迅速に対応してもらえるサポート体制があるかチェックしておきましょう。クラウド型はアプライアンス型に比べると、実績が少ないため、事前にサポート体制を確認することがきわめて重要です。
また、不正アクセスやウィルスなどの脅威は日々進化しており、セキュリティ対策ではこまめなアップデートやチューニングが重要です。検討しているベンダーがこうしたメンテナンスを細やかにおこなっているかも併せて確認するとよいでしょう。
クラウド型UTMを利用しセキュリティを強化しよう
クラウド型UTMは導入や運用が手軽かつスピーディで、複数拠点のセキュリティ管理の一元化・効率化など多くのメリットがあります。スモールスタートなど段階的な導入にも適していますので、ぜひ多くの製品を比較検討してみましょう。
もし導入実績や、セキュリティ機能のカスタマイズ性も求めたいというのであれば、アプライアンス型やオンプレミス型の検討もおすすめします。