トラフィック量と保護対象に関する追加コスト
クラウド型WAFの多くは、処理するトラフィック量や保護するドメイン・サイト数に応じて料金が変わる仕組みを採用しています。
月間リクエスト数・データ転送量の超過料金
クラウド型WAFの料金体系は、月間のリクエスト数(アクセス件数)またはデータ転送量(GB単位)に上限を設けたプランが多くあります。月間アクセス数が上限を超えると従量課金になる製品では、キャンペーン期間中やメディア掲載後のアクセス集中時に想定外の超過料金が発生することがあります。特にECサイト・ニュースサービス・人気コンテンツを持つサイトでは、ピーク時のトラフィックを考慮したプラン選定が重要です。
トラフィック超過料金を事前に把握するには、ベンダーに「過去の月間最大リクエスト数」を共有し、どのプランが適切かをシミュレーションしてもらうことが有効です。年間を通じた月別トラフィックの変動パターン(繁忙期・閑散期)を踏まえて、ピーク月のトラフィックに対応できるプランを選ぶか、上限なしの定額プランを検討することをお勧めします。
保護ドメイン数・サイト数の追加費用
複数のWebサイトやサブドメインを持つ企業では、WAFの契約プランで保護できるドメイン数の上限に達した際の追加費用を把握しておくことが重要です。製品によっては、ドメインを追加するたびに月額料金が増加するドメイン単位の課金モデルを採用しているものもあります。グループ会社のサイトや新規サービスのWebサイトを順次追加する可能性がある場合は、追加ドメインの単価と上限を事前に確認しておくことをお勧めします。
ドメイン数に制限がない定額プランや、一定数までドメインを追加できる企業向けプランを提供している製品もあります。グループ企業全体でWAFを一元管理したい場合は、マルチサイト管理に対応した製品を選び、将来的な拡張コストも含めたトータルコストで比較することが重要です。
機能オプションとサポートに関する追加コスト
基本プランでは利用できない高度な機能や、手厚いサポートサービスには別途費用がかかることがあります。
高度なセキュリティ機能のオプション費用
WAFの基本プランでは、標準的なシグネチャ検知・遮断機能が提供されますが、Bot管理・APIセキュリティ・DDoS攻撃への高度な対応・振る舞い検知(機械学習ベースの異常検知)などの高度なセキュリティ機能が別途オプション扱いになっている製品があります。これらの機能は基本プランの2倍以上の費用が発生する場合もあるため、自社に必要な機能が基本プランに含まれているかをあらかじめ確認することが重要です。
特にBot対策強化が必要なECサイト・APIセキュリティが重要なフィンテック・決済サービスでは、これらのオプション機能のコストが無視できない額になることがあります。製品のプラン表で「基本プランに含まれる機能」と「オプション機能」を明確に整理し、必要な機能がすべて含まれた状態での月額総額を算出してから比較検討することをお勧めします。
プレミアムサポートと初期設定支援の費用
WAFの基本プランに含まれるサポートは、メールサポートや問い合わせへの翌営業日回答程度のことが多くあります。電話によるリアルタイムサポート・24時間365日対応・初期設定支援・ルールチューニング支援などは、プレミアムサポートプランへのアップグレードまたは別途有料サービスとして提供されていることがあります。セキュリティインシデント発生時に迅速なサポートを必要とする企業では、サポートオプションのコストも予算に含めることが重要です。
初期設定支援(DNSの設定変更・SSL証明書のインポート・初期ルールの調整)を自力で行えない場合、有料の導入支援サービス(数万~数十万円)が必要になることがあります。導入支援サービスの要否と費用をプロジェクト計画に組み込んでおくことで、導入後の予算オーバーを防ぐことができます。
TCO(総所有コスト)の視点でWAFのコストを計算する
WAFの費用は月額の基本料だけでなく、導入から運用・廃止までのライフサイクル全体でのTCO(総所有コスト)を把握することが重要です。
WAFのTCO計算に含める費用項目
WAFのTCOには、月額基本料・トラフィック超過料金・オプション機能費用・サポートオプション費用に加え、初期導入費用(設定支援・検証工数)・自社内の運用工数コスト(担当者の人件費換算)・年次更新費用などが含まれます。クラウド型WAFは初期費用が低い反面、長期契約では月額の積み上げが大きくなります。アプライアンス型は初期費用が高いものの、ハードウェアの耐用年数(5~7年)にわたってのTCOで比較すると、クラウド型と同等またはそれ以下になる場合もあります。
TCOの計算では、「製品の導入・運用コスト」と「WAFを導入しなかった場合のリスクコスト(インシデント発生時の損失額)」を並べて評価することが経営層への説明に有効です。セキュリティ投資対効果(ROSI)の観点から、WAFによるリスク低減価値を定量化して提示することで、予算承認が得やすくなります。
コスト削減のための交渉と長期契約割引
クラウド型WAFの多くは、年間一括払い契約で月払いよりも15~30%程度のディスカウントを提供しています。複数ドメインをまとめて契約する場合や、長期契約(2~3年)を結ぶ場合に特別価格の交渉ができることもあります。また、初期費用の無償化や無料期間の延長など、交渉次第でコストを抑えられる余地がある製品もあります。
コスト交渉に備えて、競合製品の見積もりを複数取得しておくことが有効です。比較している製品の価格を開示することで、より条件の良い提案を引き出せることがあります。ただし、コストの削減のみを優先して必要な機能やサポート品質を犠牲にすると、長期的には運用コストや障害対応コストが増加するリスクがあるため、総合的な判断が重要です。
追加コストを踏まえたWAF製品を比較する
料金体系が明確で、追加コストの予測がしやすいWAF製品を紹介します。
攻撃遮断くん(株式会社サイバーセキュリティクラウド)
- あらゆる規模のWebシステムへ導入できる最適なWAFを提供。
- DDoS対策プランや定額制プランなど多数のサービスプランを提供。
- 自社開発だからできる手厚いサポート体制。
攻撃遮断くん(株式会社サイバーセキュリティクラウド)は、Webサイトの前段に設置するクラウド型のWebセキュリティサービスです。料金体系の詳細は資料請求でご確認ください。
PrimeWAF
- 低コストで導入できるクラウド型WAF
- カンタン設定ですぐにセキュリティ対策を開始
- 初めてでも安心のサポート体制
PrimeWAFは、クラウド型のWebアプリケーションファイアウォールです。プランの詳細は製品ページまたは資料請求でご確認ください。
Cloudbric WAF+
- 特許取得のロジック&AIエンジンを搭載、高い攻撃検知力
- WAF/DDoS攻撃遮断/API保護/ボット対策/Malicious IP遮断
- 24時間365日監視体制と専門家にお任せのマネージドサービス付帯
Cloudbric WAF+は、AIを活用した攻撃検知機能を持つクラウド型WAFです。プランの詳細は製品ページまたは資料請求でご確認ください。
BIG-IPApplicationSecurityManager(ASM) (エフファイブ・ネットワークス・ジャパン合同会社)
- HTTP/HTTPS通信でSQLiやXSSなどの攻撃を統一ポリシーで防御。
- BIG-IPをオンプレ/クラウドで共通運用、環境問わず導入容易。
- WAF導入とアプリデリバリ機能一体運用可能。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料を取り寄せて機能や特徴をさまざまな製品を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でWAFの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
WAFの追加コストに関するFAQ
WAFの費用体系と追加コストについてよくある質問と回答をまとめました。
- ■Q1:WAFの追加コストを把握するために見積もり時に確認すべき項目は何ですか?
- 月間リクエスト上限と超過料金・保護ドメイン数の上限と追加費用・オプション機能一覧と価格・サポートプランの種類と費用・初期設定支援の費用・年間一括払い割引の有無を確認することをお勧めします。
- ■Q2:クラウド型WAFはトラフィックが増えると費用が青天井になりますか?
- 製品によって異なります。従量課金制の製品では上限なく費用が増加することがありますが、月額定額制(トラフィック無制限)のプランを提供している製品もあります。予算が固定的な場合は定額制プランを優先して選ぶことをお勧めします。
- ■Q3:WAFの費用対効果を経営層に説明するにはどうすればよいですか?
- 情報漏えいインシデントの平均被害額(対外公表コスト・被害補償・復旧費用等)とWAFの年間コストを比較する方法が有効です。業界団体やセキュリティ調査機関が公開する被害額データを活用すると説得力が増します。
まとめ
WAFの追加コストは、トラフィック超過料金・ドメイン追加費用・高度な機能オプション・サポートオプション・初期設定支援費用など多岐にわたります。基本料金だけでなくTCO全体で比較し、自社のトラフィック規模・保護ドメイン数・必要な機能・サポート要件を踏まえて製品を選定することが重要です。まずは資料請求で各製品の料金体系と必要な機能がどのプランに含まれるかを確認してみてください。


