オフィスの受付で起きやすい問題
受付の対応は、短い作業の積み重ねです。しかし回数が多いと、担当者の集中が何度も途切れます。まずは、どこに負担が生じているのかを整理しましょう。
取り次ぎのたびに手が止まる
受付に電話機を置き、来訪者に内線をかけてもらう方法では、担当者が席を外していると誰にもつながりません。近くにいる別の社員が代わりに応対することになり、その人の作業も止まります。取り次ぎが1日に何度もあると、積み重なった時間は無視できない量になります。
受付に人を配置する場合も、その時間はほかの業務に使えません。来訪の少ない時間帯でも席を空けられないため、人手の配分としては効率がよくない状態です。休憩や交代の調整も必要になります。
誰が来ていたかを後から追えない
紙の記帳台に名前を書いてもらう方法では、記入がもれることもあります。字が読み取りにくく、後から確認できない場合もあります。集計しようとすると、用紙をめくって数える作業が必要です。
災害が起きたときに、建物の中に誰がいるのかを把握できない点も課題です。避難の誘導や安否の確認を進めるには、その時点の在館者がわかる必要があります。紙の記帳では、この確認に時間がかかります。
来訪者を待たせてしまう
担当者にうまくつながらないと、来訪者は入口で待つことになります。約束の時間に来ているのに待たされる状態は、相手の印象にも関わります。会議室の場所がわからず、たどり着けないという声が出ることもあります。
受付の方法がわかりにくい場合も、来訪者は戸惑います。内線番号の一覧が古いままだったり、案内の表示が小さかったりすると、その場で立ち止まってしまいます。入口での体験は、会社の印象を左右する場面です。
受付システムを導入するメリット
この仕組みの効果は、無人化だけではありません。記録の残り方や、来訪者が感じる印象にも関わります。3つの角度から整理します。
担当者へ直接通知が届く
来訪者が画面で担当者を選ぶか、事前に受け取った番号を入力すると、担当者に通知が届きます。通知の届け先は、社内のチャットやメール、スマートフォンのアプリなど、製品によって選べます。席にいなくても気づける点が、内線電話との大きな違いです。
担当者が応答できない場合に、別の人へ通知を回す設定ができる製品もあります。取り次ぐ人を決めておけば、来訪者が入口で待ち続ける事態を減らせます。誰も気づかないまま時間が過ぎる状態を防げます。
来訪の記録が自動で残る
いつ誰が来て、誰を訪ねたかがデータとして記録されます。手書きの記帳と違い、読み取れない、書き忘れるといったことがありません。期間を指定して一覧を出せるため、後から確認するのも短時間で済みます。
退出の登録もあわせて行う運用にすれば、今建物の中に誰がいるかを把握できます。災害時の確認にも使えるほか、入退室の管理と組み合わせて使うこともできます。記録をどのくらいの期間残すかは、社内の方針にあわせて決めましょう。
来訪者を待たせずに迎えられる
事前に案内を送っておける製品では、来訪者が受付でその番号を入力するだけで手続きが終わります。担当者の名前を探す必要がなく、初めて訪れる人でも迷いません。会議室の場所を画面に表示できる製品もあります。
受付の画面は、会社の顔として使えます。案内の言葉づかいや表示を自社にあわせて設定できる製品なら、印象を整えられます。外国語の表示に対応しているかは、海外からの来訪がある場合に確かめたい点です。受付での待ち時間が短くなれば、商談を予定どおりに始めやすくなります。
導入前に確かめたい注意点
導入すればすべてが解決するわけではありません。運用の形を決めておかないと、かえって混乱することもあります。
機器と設置の費用がかかる
多くの製品では、受付に置く画面用の端末と、それを固定する台が必要です。月々の利用料に加えて、これらの購入費や設置の費用も見込みましょう。複数の入口がある場合は、台数分の費用がかかります。
費用を比べるときは、今かかっている人手の時間を書き出す方法があります。受付に人を置いている場合はその時間、置いていない場合は取り次ぎに使われている時間を見積もると、判断の目安になります。設定を手伝ってもらう費用が別かどうかも確認しましょう。
予期しない来訪への対応を決めておく
約束のない訪問や、配達、工事の担当者など、想定していない来訪もあります。画面の選択肢にない場合、その人はどう操作すればよいのか迷います。「その他のご用件」といった選択肢を用意し、どこへ通知するかを決めておきましょう。
あわせて、機器が動かなくなったときの対応も決めておく必要があります。停電やネットワークの不調で使えない場合に、誰が対応するのかを手順として書き出しておきます。連絡先を紙で掲示しておく方法もあります。
来訪者の情報の扱いを整理する
受付で受け取る氏名や会社名、連絡先は個人情報にあたります。何のために取得し、どのくらいの期間保管するのかを決めておきましょう。画面に利用の目的を表示できる製品もあります。
保管する場所や、社内の誰が見られるかも整理が必要です。設定を見直す時期を決め、退職や異動があったときに権限を確認する運用にしておきましょう。判断に迷う場合は、法務や情報システムの担当者に確認することが重要です。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料を取り寄せて機能や特徴をさまざまな製品で比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で受付システムの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
製品を選ぶときの確認項目
必要な機能は、来訪の多さやオフィスの構造によって変わります。通知の届け方と、拡張のしやすさという2つの点から確認しましょう。
通知の届け方が社内にあうかを確かめる
今使っている社内のチャットやグループウェアに通知を送れるかを確認します。普段見ている画面に届けば、気づかれないまま時間が過ぎる事態を減らせます。対応していない場合、担当者は別のアプリを常に確認することになります。
通知が届かなかったときの動きも確かめましょう。一定時間で別の人へ回す設定ができるか、通知の履歴を後から見られるかを確認します。つなぐ仕組みが止まったときに管理者へ知らせが届くかも、聞いておきたい点です。
入退室管理や会議室の予約とつなげられるか
入室用のカードを発行できる製品や、会議室の予約と連動して来訪者を自動で登録できる製品があります。予約の時点で案内を自動送信できれば、担当者が個別に連絡する手間も省けます。今使っている仕組みと組み合わせられるかを確認しましょう。
拠点が複数ある場合は、まとめて管理できるかも確かめます。拠点ごとに設定を変えられるか、記録を全社でまとめて見られるかによって、運用の手間が変わります。将来の増設を見込んで、台数の上限も聞いておきましょう。
来訪者の取り次ぎを支える受付システム
取り次ぎの自動化や来訪記録の管理を目的とした受付システムを紹介します。
RECEPTIONIST
- 受付のプロが11年間の受付経験を活かし、受付業務をシステム化
- 日程調整や来客受付、会議室の予約管理までワンストップ
- 洗練されたデザインで操作画面がわかりやすく、お客様も安心
株式会社RECEPTIONISTが提供する「RECEPTIONIST」は、来訪者がタブレット端末を操作するだけで担当者へ連絡が届く受付システムです。来訪の予約情報と連携させることで、当日の受付作業をさらに簡略化できます。来訪の履歴が記録として残るため、後から確認したい場合にも参照できます。ビジネスチャットへの通知に対応した構成も選べます。
ラクネコ
- 【通話ができる】スマートフォンに着信するので内線が不要に!
- 【シンプルな料金プラン】基本料金内に必要な機能が揃っています
- 【台数制限なし】iPadを何台置いても追加料金が発生しません!
株式会社プロトソリューションが提供する「ラクネコ」は、タブレットを使った受付の自動化を扱うシステムです。来訪者が画面から用件や訪問先を選ぶと、担当者へ通知が届く仕組みになっています。導入や設定にかかる手間を抑えた構成が想定されており、小規模なオフィスでも導入しやすい点が特徴です。
企業受付forSota (株式会社ユニキャスト)
- 「かわいい!」「おもしろい!」とご好評多数。
- 受付業務の業務中断を防ぎスタッフはより高度な業務へ移行。
- 受付タブレットのロゴ・表示内容を設定可能
AIチェックイン (株式会社Hosty)
- ホテル運営会社が開発、現場課題を基に設計
- 現金精算機と自動連携、現金利用者を確保
- スマートロック連携で鍵の受け渡し不要
受付システムに関するよくある質問
導入を考えるときによく寄せられる疑問をまとめました。社内で話し合う際の参考にしてください。
- Q1: 受付の担当者は不要になりますか?
- 来訪の取り次ぎは仕組みに任せられますが、案内や接客が必要な場面は残ります。人を置くかどうかは、来訪の目的や会社の方針によって変わります。取り次ぎ以外の業務に時間を使えるようにする道具として考えましょう。
- Q2: 端末は自社で用意する必要がありますか?
- 製品によって、端末を含めて提供される形と、自社で用意する形があります。使える機種が指定されている場合もあるため、対応する機種と必要な台数を確認しましょう。設置場所の電源やネットワークの環境も確かめておきます。
- Q3: 導入までにどのくらいの期間がかかりますか?
- 端末の手配と、社員名簿の登録にかかる時間で変わります。設定だけなら短期間で始められる製品もあります。社員への案内や、来訪者向けの表示の準備も予定に入れておきましょう。
- Q4: 来訪者が操作に迷ったときはどうしますか?
- 画面のそばに簡単な案内を掲示しておく方法があります。あわせて、困ったときにつながる連絡先を表示しておくと安心です。導入後しばらくは、近くの席の社員が様子を見られるようにしておく進め方もあります。
まとめ
受付システムには、担当者へ直接通知が届くこと、来訪の記録が自動で残ること、来訪者を待たせずに迎えられることというメリットがあります。一方で、機器と設置の費用、予期しない来訪への対応、来訪者情報の扱いという点も押さえておく必要があります。まずは1日あたりの来訪件数と、取り次ぎに使われている時間を確かめましょう。資料請求を活用して比べてみてください。


