CDNの評判を調べる前に知っておきたいこと
CDNの評判に関する情報は、事業者の公式サイトや調査会社のレポート、比較サイト、利用者の口コミなどさまざまな場所で公開されています。情報を正しく活用するために、出どころと前提条件の2点を意識しておきましょう。
情報の出どころの確認
評判の情報を見る際は、まず誰が発信した情報かを確認しましょう。事業者の公式サイトに掲載された実績や事例は、自社サービスを紹介する目的で作られているため、よい面が中心に書かれている場合があります。
一方、調査会社のレポートや比較サイトの口コミは、第三者の立場からの情報です。ただし、調査の対象や回答者の選び方によって結果が変わるため、1つの情報源だけで判断せず、複数の情報を照らしあわせることが大切です。
評価の前提条件の確認
CDNの評価は、利用している企業の規模やサイトの種類、配信している地域によって大きく変わります。海外向けに大量の動画を配信する企業の高い評価が、国内向けのコーポレートサイトを運営する企業にもあてはまるとは限りません。
評判を参考にする際は、評価した企業の業種や規模、利用目的、利用しているプランを確認しましょう。前提条件が自社と近い評価ほど、判断の材料として役立ちます。条件が書かれていない評価は、参考程度にとどめるのが無難です。
シェアや導入社数からCDNを評価する方法
シェアや導入社数は、CDNの評判を示す数値としてよく使われます。ただし、数値の算出方法は調査や事業者によって異なり、そのまま比較できない場合があります。数値を見る際に確認したいポイントを3つに分けて紹介します。
シェアの数値の読み方
CDNのシェアは、調査会社や分析サービスが独自の方法で算出しています。例えば、上位のWebサイトのうち何割が利用しているかを数える方法や、配信しているデータ量や売上高で比べる方法があり、どの方法を使うかで順位が変わる場合があります。
シェアの数値を見る際は、調査の時期や対象、算出の方法を確認しましょう。シェアが高いことは利用者が多いことを示す一方で、自社の用途や規模に適しているかとは別の問題です。あくまで比較の材料の1つとして扱うことが大切です。
導入社数の数え方の違い
事業者が公表している導入社数も、数え方が事業者によって異なる場合があります。無料プランの利用者を含めているか、グループ会社を1社と数えるか、過去に利用していた企業を含むかによって、数値は大きく変わります。
数値の根拠が明記されていない場合は、資料請求や問い合わせの際に集計の条件を確認しましょう。導入社数の多さよりも、自社と同じ業種や規模の企業がどのように使っているかを確認するほうが、選定には役立ちます。
上場企業での採用実績の確認方法
上場企業での採用実績は、事業者の公式サイトの導入事例ページで確認できる場合があります。事例ページには、導入前の課題や選定の理由、運用の体制が紹介されていることがあり、自社の検討に活かせます。
ただし、事例として紹介されるのは公開を許可した企業に限られるため、掲載数が実際の利用社数を表しているわけではありません。事例に掲載された時期が古い場合は、現在も利用が続いているかがわからない点にも注意しましょう。
満足度や口コミからCDNを評価する方法
満足度の調査結果や利用者の口コミは、実際に使った人の感想を知るための手がかりです。一方で、評価の基準や書き手の状況はさまざまです。満足度と口コミを読み解く際のポイントと、自社に近い声の探し方を整理します。
満足度調査の見方
満足度の調査結果を見る際は、回答者の数や属性、評価の項目を確認しましょう。回答者が少ない調査は、一部の利用者の意見が結果に強く影響する可能性があります。
また、総合的な満足度だけでなく、配信速度や管理画面の操作性、サポート、料金など、項目ごとの評価が示されているかも重要です。自社が重視する項目の評価に注目すれば、総合点の高さに左右されずに比較できます。調査の時期が古い場合は、その後の機能の変更も考慮しましょう。
口コミで注目したい内容
口コミを読む際は、「よい」「悪い」といった感想だけでなく、どのような場面でそう感じたのかという具体的な内容に注目しましょう。例えば「キャッシュ(一時保存したデータ)の削除が数秒で反映される」「障害時の問い合わせに日本語で回答があった」のような記述は、比較の材料として役立ちます。
悪い口コミも、利用者側の設定や使い方が原因の場合があります。同じ内容の指摘が複数あるかを確認し、気になる点はトライアルや問い合わせで確かめましょう。
自社と条件の近い声の探し方
口コミや事例を探す際は、自社と業種や規模、サイトの種類が近い利用者の声を優先して確認しましょう。比較サイトによっては、投稿者の業種や従業員数で口コミを絞り込める場合があります。
条件の近い声が見つからない場合は、事業者や代理店に、自社と似た条件の利用企業の事例を紹介してもらえるか相談する方法もあります。具体的な運用方法を聞ければ、導入後のイメージをつかみやすくなります。聞いた内容は、比較表にまとめて社内で共有しましょう。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でCDNの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
セキュリティ認証からCDNの信頼性を確かめる
評判とあわせて確認したいのが、第三者の審査を受けて取得するセキュリティ認証です。認証は、事業者がセキュリティ管理の仕組みを整えているかを客観的に判断する材料の1つです。主な認証と、確認の際の注意点を紹介します。
CDN事業者が取得している主な認証
情報セキュリティの管理体制に関する認証として、国際規格のISO/IEC 27001にもとづくISMS認証があります。クラウドサービスの管理策に関するISO/IEC 27017や、クレジットカード情報を扱う事業者向けのPCI DSSへの準拠を公表している事業者もあります。
また、外部の監査人が内部統制を評価したSOC2報告書を、守秘義務契約を結んだ顧客に提供している事業者もあります。どの認証や報告書が必要かは、自社の社内規程や取引先の要件によって異なります。
認証の対象範囲の確認
認証を確認する際は、その対象範囲に注意が必要です。ISMS認証は、組織全体ではなく特定の部門や拠点、サービスを対象に取得されている場合があります。
CDNサービスそのものが認証の対象に含まれているかは、認証機関の公開情報や、事業者が提供する資料で確認しましょう。認証の有効期限が切れていないかも確認したい点です。判断に迷う場合は、情報システム部門やセキュリティ担当者に確認してもらうと安心です。
障害情報の公開状況
信頼性を判断する材料として、障害の発生状況を公開しているかも確認しましょう。CDN事業者によっては、稼働状況や過去の障害の履歴を確認できるステータスページを公開しています。
障害の内容や原因、再発防止策まで説明されているかは、事業者の情報開示の姿勢を知る手がかりです。障害がまったく報告されていないことよりも、発生時に迅速かつ具体的に報告されているかに注目しましょう。実際の運用で頼れる事業者かを判断しやすくなります。
評判と公開情報を見比べたいCDN
評判や口コミ、公開情報をもとに比較検討したいCDNサービスを紹介します。数字や評価だけで判断せず、自社の要件にあうかを資料で確かめてください。
エッジキャッシュCDN
- 限られた予算で効率化・年間予算を決定しやすい月額定額料金採用
- 専門知識不要・設定やチューニングはすべてサポートが実施
- Webサイトやサーバーに変更を加えることなく導入可能
合同会社レッドボックスが提供する「エッジキャッシュCDN」は、キャッシュ技術を活用したCDNサービスです。Web表示速度の向上や突発的な負荷への対策、CMSなどのセキュリティ強化を行えます。評判を確かめる際は、口コミだけでなくサポートの対応範囲など提供条件も確認したいところです。本製品は設定やチューニングをサポートが実施する体制で、月額定額の料金体系を採用しています。Webサイトやサーバーに変更を加えずに導入できる点も特徴です。
Akamai (アカマイ・テクノロジーズ合同会社)
- Web・API・ゼロトラスト・インフラの各セキュリティを提供
- メディア配信、アプリ性能、エッジアプリを強化
- AI推論、メディア、ゲーム業界向けのソリューションを提供
Cloudflare (Cloudflare Japan株式会社)
- 1つのダッシュボードで全拠点のネットワークを管理可能!
- Enterpriseプランは稼働率100%を実現!
- 平均で1日1,120億件の脅威をブロックする圧倒的な稼働実績!
AmazonCloudFront (アマゾンウェブサービスジャパン合同会社)
- 700以上のPoPで低遅延配信。
- AWS Shield StandardでDDoS攻撃防御を無料提供
- サーバーレスでエッジコードをカスタマイズ
Fastly (ファストリー株式会社)
- リアルタイムな観測でトラフィック把握
- プログラム制御でキャッシュとルーティングを柔軟に設定。
- 高速パージと大容量POPでパフォーマンスと拡張性を強化。
J-Stream CDNext (株式会社Jストリーム)
- 国内産CDNを完備!安定した配信環境をご提供
- 利用者の要望に沿った配信環境の設定が可能!柔軟な運営を実現
- 動作が重くなりやすい動的コンテンツにも対応!
CDNetworks (株式会社シーディーネットワークス・ジャパン)
- 1.24Tbps規模のDDoS攻撃を防ぎ、ブラウザゲーム基盤を保護
- ベトナム有料テレビ著作権侵害対策を強化
- IDC中国WAAP評価で強力なWAAP能力を評価
CDNの評判に関するよくある質問
CDNの評判や実績を調べる際によく寄せられる質問と、その回答をまとめました。
- Q1:シェアが高いCDNを選べば安心ですか?
- シェアの高さは利用者の多さを示す材料の1つですが、自社の用途や規模に適しているかとは別の問題です。必要な機能や料金、サポートの条件を確認したうえで判断しましょう。
- Q2:口コミが少ないCDNは避けたほうがよいですか?
- 口コミの数は、知名度や掲載されている比較サイトの数にも左右されます。口コミが少ない場合は、トライアルや事業者への問い合わせで、自社に必要な条件を満たすかを直接確認しましょう。
- Q3:評判を調べる際に参考になる情報源はどこですか?
- 事業者の公式サイトの事例ページやステータスページ、調査会社のレポート、ITトレンドのような比較サイトの口コミなどが挙げられます。それぞれの特徴を理解し、複数の情報を組み合わせて判断することが大切です。
- Q4:無料プランの評判は有料プランにもあてはまりますか?
- 無料プランと有料プランでは、利用できる機能やサポートの範囲が異なる場合があります。口コミを読む際は、投稿者がどのプランを利用しているかを確認し、契約を検討しているプランの条件と照らしあわせましょう。
まとめ
評判の良いCDNを見極めるには、シェアや導入社数、満足度などの数値を、集計の方法や前提条件とあわせて確認することが大切です。口コミは具体的な内容と自社との条件の近さに注目し、セキュリティ認証は対象範囲まで確認しましょう。評判はあくまで判断材料の1つであり、最終的には自社の要件を満たすかで選ぶことが重要です。資料請求をして、複数のCDNを比較検討してみてください。

