使いにくいと感じるCDNに見られる特徴
CDNの使いにくさは、機能の多さや性能の高さとは別の問題です。高機能な製品でも、担当者の知識や目的にあわなければ使いにくく感じる場合があります。使いにくさにつながりやすい特徴を3つ紹介します。
設定項目が多く画面が複雑
大規模な配信を想定したCDNは、細かな調整ができるように設定項目が多く用意されている場合があります。専門知識を持つ担当者には便利な一方で、初心者にとってはどの項目を変更すればよいか判断しにくい場合があります。
よく使う操作が深い階層にあり、何度も画面を移動しないとたどり着けない製品も、日々の作業に時間がかかる原因です。導入前にデモやトライアルで、キャッシュ(一時保存したデータ)の削除や利用状況の確認など、日常的な作業を実際に操作してみましょう。
マニュアルや技術情報が英語中心
海外の事業者が提供するCDNでは、管理画面は日本語に対応していても、マニュアルや技術情報、エラーの説明が英語のみの場合があります。トラブルの際に、自分で調べて解決策を見つけるのに時間がかかる可能性があります。
翻訳ツールを使えば内容を把握できる場合もありますが、専門用語の訳が不正確なこともあります。日本語の公式ドキュメントや、国内の代理店が提供する解説資料があるかを確認しておくと、運用の負担を減らせます。
請求やログの画面のわかりにくさ
従量課金のCDNでは、請求の内訳を確認できる画面のわかりやすさも重要です。転送量やリクエスト数、オプションの料金が地域ごとに細かく分かれていると、費用が増えた原因を把握しにくい場合があります。
また、アクセスログやエラーの記録が見つけにくい画面構成だと、トラブル時の原因調査に時間がかかります。請求の内訳とログを、担当者が自分で確認できるかをトライアルの段階で確かめておきましょう。
CDNの初期設定でつまずきやすい工程
CDNの初期設定には、ドメインや証明書、キャッシュのルールなど、Webの仕組みに関する知識が必要な工程が含まれます。どの工程でつまずきやすいかを知っておくと、事前の準備や支援の依頼をしやすくなります。
ドメインの行き先を変えるDNS設定
CDNを使い始めるには、ドメインの行き先を管理するDNSの設定を変更する必要があります。DNSの管理画面は、CDNとは別の事業者が提供している場合もあります。その場合は、2つの管理画面を行き来しながら作業を進めます。
設定値の入力を誤ると、サイトやメールが使えなくなるおそれがあるため、初心者にとっては負担の大きい工程です。変更前の設定値を記録し、CDN事業者のマニュアルで手順を確認しながら進めましょう。
暗号化通信のための証明書設定
サイトを暗号化通信に対応させるには、SSL証明書をCDNに設定する必要があります。自社で購入した証明書を使う場合は、証明書のファイルを正しい形式で登録する作業が必要で、手順に慣れていないと時間がかかる場合があります。
証明書を無料で自動発行し、期限前に自動で更新する機能を持つCDNもあります。ただし、自動発行のためにDNSへの追加の設定が求められる場合もあるため、手順を事前に確認しておきましょう。
キャッシュ対象を決めるルール設定
どのページやファイルをキャッシュするかを決めるルールの設定も、つまずきやすい工程の1つです。会員ページやフォームまでキャッシュしてしまうと、情報が正しく表示されない問題につながる可能性があります。
サイトの種類ごとに推奨の設定が用意されている製品なら、基本的なルールを短時間で適用できる場合があります。推奨設定を使う場合も、自社のサイトに当てはまるかを主要なページで確認してから本番に反映しましょう。
CDNのサポート対応に時間がかかるケース
CDNの運用で困ったときに頼りになるのが事業者のサポートです。しかし、契約の内容や問い合わせの方法によっては、回答までに時間がかかる場合があります。対応が遅いと感じる背景を3つに分けて紹介します。
契約プランによる対応の違い
CDNのサポートは、契約しているプランによって受けられる内容が異なる場合があります。無料プランや下位のプランでは、問い合わせがメールやフォームに限られ、回答までに時間がかかることもあります。
電話やチャットでの問い合わせ、優先的な対応、24時間の受付などは、上位のプランや有償のサポート契約に含まれる場合があります。障害時に急いで対応したいサイトでは、契約予定のプランで受けられるサポートの範囲を事前に確認しておきましょう。
時差や言語による影響
海外の事業者が提供するCDNでは、サポートの窓口が海外にあり、日本の業務時間と対応時間がずれる場合があります。問い合わせが英語のみの場合、内容を正確に伝えるまでにやり取りが増え、解決までに時間がかかる可能性もあります。
日本語の窓口がある場合でも、技術的な調査は海外の担当部署が行い、回答に時間がかかることがあります。国内の代理店経由で契約すると、日本語での一次対応を受けられる場合があるため、購入の経路もあわせて検討しましょう。
問い合わせ情報の不足
回答に時間がかかる原因が、問い合わせの内容にある場合もあります。発生している現象や日時、対象のURL、エラーの内容が不足していると、事業者が状況を把握するための確認が増え、解決が遅れる可能性があります。
問い合わせの際に伝える項目をテンプレートとして社内で用意しておくと、担当者が変わっても必要な情報を漏れなく伝えられます。管理画面の画面写真やログの抜粋を添えると、調査がスムーズに進む場合があります。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でCDNの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
スマホでCDNを管理する際の使いにくさと制限
CDNはスマートフォンの利用者にもサイトを速く届ける仕組みですが、ここで注意したいのは、担当者がスマートフォンからCDNを管理する場合の制限です。外出先や休日に対応が必要になった場面を想定して確認しておきましょう。
管理画面のスマホ対応の状況
CDNの管理画面は、パソコンでの操作を前提に作られている場合があります。スマートフォンのブラウザで開くと、画面の表示が崩れたり、一部のメニューが操作しにくかったりする可能性があります。
専用のスマートフォンアプリを提供している製品もありますが、アプリで行える操作は利用状況の確認や通知の受信などに限られる場合があります。スマートフォンからどこまでの操作ができるかは、製品ごとに資料やトライアルで確認しましょう。
外出先での緊急対応の手段
障害の通知を外出先で受け取った場合に、スマートフォンだけで対応を完了できるとは限りません。キャッシュの削除のような簡単な操作はできても、設定の変更やログの調査にはパソコンが必要になる場合もあります。
そのため、緊急時の対応手順として、誰がどの端末で対応するかを事前に決めておくことが大切です。スマートフォンから管理画面に入る場合は、多要素認証の設定や、端末の紛失時の対応もあわせて社内のルールで定めておきましょう。
使いにくさを避けるための導入前の確認
CDNの使いにくさは、導入後に気付いても製品を変えるには手間がかかります。導入前に、担当者の知識や体制にあう製品かを確かめ、足りない部分を補う手段を用意しておくことが大切です。確認しておきたい2つのポイントを紹介します。
担当者の知識と体制にあう製品選び
CDNを選ぶ際は、運用を担う担当者の知識や人数を前提に、製品の操作性を評価しましょう。専門知識を持つ担当者が少ない場合は、推奨設定が用意され、画面がシンプルな製品が候補にあがります。
トライアルでは、実際に運用を担う担当者に操作してもらい、つまずいた点や時間がかかった作業を記録してもらうことが大切です。複数の担当者で評価すると、特定の人しか使えない状態を避けやすくなります。評価の結果は、製品ごとに比較表へまとめておきましょう。
支援サービスと代理店の活用
操作や初期設定に不安がある場合は、CDN事業者や代理店が提供する設定支援や運用支援のサービスを活用する方法があります。支援の範囲が手順の案内なのか、設定作業の代行まで含むのかによって、費用と社内の負担が変わります。
支援を受けた場合も、設定の内容と理由を説明してもらい、記録に残しておきましょう。社内に知識が蓄積されれば、使いにくさを感じる場面を少しずつ減らしていけます。支援の契約期間が終わった後の相談先も、事前に確認しておくと安心です。
操作や設定の負担を比べたいCDN
初期設定の手間やサポート対応、管理画面の操作性など、使い勝手の面から比較したいCDNサービスを紹介します。
エッジキャッシュCDN
- 限られた予算で効率化・年間予算を決定しやすい月額定額料金採用
- 専門知識不要・設定やチューニングはすべてサポートが実施
- Webサイトやサーバーに変更を加えることなく導入可能
合同会社レッドボックスが提供する「エッジキャッシュCDN」は、専門知識がなくても導入を検討できるCDNサービスです。設定やチューニングはすべてサポートが実施するため、初期設定の工程で自社の担当者がつまずく場面を減らすことが期待できます。キャッシュ技術を活用し、Web表示速度の向上や突発的な負荷への対策を図れます。Webサイトやサーバーに変更を加えずに導入可能です。管理画面の操作方法やスマートフォンからの利用可否は、導入前に問い合わせて確かめておくとよいでしょう。
HyperCDN (株式会社ハイパーボックス)
- 国内エッジサーバー多数でキャッシュ配信し負荷分散。
- SSL対応、CNAMEで自社ドメイン利用可。
- 転送量ダッシュボード、アラート、アクセスログを提供。
J-Stream CDNext (株式会社Jストリーム)
- 国内産CDNを完備!安定した配信環境をご提供
- 利用者の要望に沿った配信環境の設定が可能!柔軟な運営を実現
- 動作が重くなりやすい動的コンテンツにも対応!
IDCFクラウド CDN (株式会社IDCフロンティア)
- 国内外に多数の拠点!居場所を問わず安定した配信が可能!
- ログをリアルタイムで保存!利用者の動向をすぐに掴める!
- 豊富な料金プランでニーズに合った契約ができる!
AzureContentDeliveryNetwork (日本マイクロソフト株式会社)
- グローバルな高速・高信頼性コンテンツ配信。
- カスタムドメインHTTPSなどでコンテンツをセキュアに保護可能。
- Azureとの統合で数分で導入、スケーラブルに対応。
Netlify (株式会社デジタルキューブ)
- サーバーレスで低コスト・低負荷、高速・安全に構築。
- 適切な開発とセキュリティ対策で安全なアプリを実現
- ウェブサイトやデータを統合し、管理と分析を効率化する。
Cloudflare (Cloudflare Japan株式会社)
- 1つのダッシュボードで全拠点のネットワークを管理可能!
- Enterpriseプランは稼働率100%を実現!
- 平均で1日1,120億件の脅威をブロックする圧倒的な稼働実績!
まとめ
CDNが使いにくいと感じる原因には、画面の複雑さや英語中心の情報、DNSや証明書などの初期設定の難しさがあります。サポートの対応範囲や、スマホからの管理の制限も要因の1つです。導入前にトライアルで日常の作業を操作し、サポートの内容や支援サービスを確認しておくことが大切です。担当者の知識や体制にあう製品を見つけるために、資料請求をして複数のCDNを比較検討してみてください。

